Pokémon Goは、既に何百万もの人の注目を集め、任天堂の時価総額を大いに増加させることとなっている。ただプレイ可能な国は今のところごくわずかだ。しかし、プレイしたいのに対応国ではないという不満は徐々に解決されることとなるようだ。
Pokémon Goを開発しているのは、かつてGoogle傘下にあったNianticだ。そのNianticによれば、対応国を「すみやかに」200ヵ国まで広げるのだとのこと。
「対応する国を制限しておく必要などありません」と、NianticのCEOであるJohn Hankeは、ロイターのインタビューに応えている。
すなわち、世界中でプレイできるといっても過言ではなくなるわけだ。
とりあえずプレイ可能な国は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてドイツだ。ヨーロッパではイタリア、スペイン、そしてポルトガルでも遊べるようになった。対応国以外でも、アプリケーションを手に入れて地図にアクセスしたりすることはできる場合もある。しかし「多くの人が楽しめる」という状況にはないのだ。未対応国のほとんどの人は、なすすべもなくPokémaniaの楽しそうな様子をただ眺めていたのだ。
「おあずけ」をくう人も多い中、Pokémon Goは圧倒的な存在感を示しつつある。
- デイリーユーザー数ではTwitter超え。
- エンゲージメントではFacebook超え。
- アメリカだけで750万ダウンロードを達成。
- 日々、160万ドルの売り上げを計上している。
急速な利用者拡大は、サーバー負荷を高めることにもなっている。プレイ中に画面が止まってしまうことを経験した人も多いようだ。もちろんこれは、あまりに多くの利用者が殺到したことによるものだ。ただしHankeはインフラの増強につとめているところだと述べてもいる。
今後の対応地域として、とにもかくにも注目すべきはまず日本だろう。日本はPokémonを生み出した国であり、モバイルゲーム市場としても大きな規模を誇る国だ。市場規模で言うならば、韓国での広がりも注目しておくべきなのだろう。ただし、Pokémon GoのプラットフォームであるGoogle Mapが「種々の問題」により、完全には機能してはいない点がどう影響するのかも、ある意味で注目しておくべきところだ。Hankは日韓での公開スケジュールについて詳細はあきらかにしていない。ただ「まもなく」(こればかりだが)という言葉を繰り返すばかりだった。韓国における地図問題にどのように対処するつもりなのかについても、詳細は不明のままだ。
さらには、全世界で最大のスマートフォンマーケットである中国でプレイ可能となるのかも興味深いところだ。ロイターによれば、NianticのCEOは中国展開の可能性について口をつぐんでいたようだ。中国には独自の法律やルールがあるのは事実だ。中国側としても、データが日本の軍事的優位に利用されることを懸念しているのだ。もちろん中国はアメリカとも「複雑」な関係を築いている。国内の軍事拠点を明らかにしかねないリスクにどのように対応してくるのか、それもまた注目のポイントだ。
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(翻訳:Maeda, H)