QuikNodeがAWSに対抗のブロックチェーン開発クラウドプラットフォームを開発中

このところブロックチェーンは、あれほど熱気を帯びているのに、分散アプリケーションを単純に安心して動かす方法はまだない。NFTのブームと暗号資産(仮想通貨)の相場の高騰が、ブロックチェーンを使って動くアプリケーションへの関心をやや増やしたが、クラウドサービスのメジャーなプラットフォームはどこも、これら新しいタイプの開発者のニーズに十分対応する用意がない。

最近Y Combinatorが投資を行い、シード投資を完了する過程にあるQuikNodeは、ブロックチェーンの開発者がアプリケーションを作りスケールしていくための、Web 3.0ベースのクラウドプラットフォームを作ってきた。この2017年に創業されたスタートアップは、YCの2017年創業の同期たちの誰よりも、先に行っているようだ。

現時点では、プラットフォームの基盤となるインフラストラクチャー関して頭痛のタネが多く、開発者の関心が実際のプロダクトから逸れがちだ。同社によると、最初のセットアップに数日を要し、最初のうちはダウンロードとネットワークの同期に追われて、メンテナンスのコストも高くなる。対してQuikNでは、アプリケーションの開発者がノードへのアクセスをレンタルし、自分が選んだブロックチェーンのネットワークで運用できるため、自分のノードのメンテナンスやモニタリングを回避できる。

ノードの管理やメンテナンスと並んでQuikNodeのプロダクトは、分散アプリケーションの実行を単純化するデベロッパーツールやアナリティクスを統合している。QuikNodeにとってチャレンジは、分散アプリケーションの市場がウェブ上で大きくなり、しかも継続性を持つようになってきたとき、クラウド大手の陰で研いできたシャープな刃をメンテナンスできるかだ。QuikNode自身が大手クラウドの顧客で、物理的にデータセンターを作るよりはソフトウェアに集中する方を選んできたが、それでもクラウドプラットフォームとしては大手クラウドと直接競合することになる。

CEOのDmitry Shklovsky(ドミトリー・シュクロフスキー)氏は「Amazon(AWS)には2年いたから、向こうもこっちに気づいていると思う」と述べている。

今のところは、QuikNodeは小さいので、他のクラウドベンダーの新しいプログラムに比べて料金的に有利だろう。同社のプランは、もっともベーシックなアプリケーションをローンチするユーザーなら9ドル(約1000円)で、構造的なプランなら「メソッド呼び出し」行った回数で料金が決まる。専用ノードのレンタルは月額300ドル(約3万3210円)だ。それに付加して、同社はブロックチェーン固有のアドオンを提供している。それらにはオプションがあり、たとえばArchiveモードならアプリケーションは、ネットワーク上のスマートコントラクトの中のヴァリューステートのすべての履歴にアクセスできる。Traceモードでは開発者がノードに、トランザクションの再実行をリクエストできる。

チームは現在1000あまりのノードを運用し、約400の顧客がいる。顧客ベースを大きくしたいQuikNodeは、シュクロフスキー氏によれば、ガイドが分散アプリケーションの開発者を教育して、もっともポピュラーなネットワークへの接続方法を教えることが、顧客獲得の一番の近道だという。

現在主にマイアミで仕事をしているチームは、Ethereum、Bitcoin、xDai、Binance Smart Chain、Polygon、そしてOptimismという6つのブロックチェーン上のネットワークをサポートしている。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:QuikNode暗号資産

画像クレジット:AerialPerspective Images/Getty Images

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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