オンライン採用業界で大型M&Aが相次いでいる。本日、アムステルダムを拠点とする人材と採用に特化したRandstad Holdingsは、仕事探しポータルのMonster Worldwideを4億2900万ドルをキャッシュで買収すると発表した。
この取引は、1株あたり3.40ドルでの買収となる。月曜日の市場での取引後の株価に上乗せした金額で、Monsterの時価総額は2億6200万ドルだ。しかし、それは1999年に創業したMonsterが、翌年には早くも上場した勢いのある時期の価格には遠く及ばない。Monsterは人材スタートアップ2社が統合して設立した会社だが、当時の株価は91ドルで、時価総額は80億ドルだった。2007年でも、株価は51ドル周辺で、Monsterの時価総額は最大55億ドルだった。(似たような話を他でも聞いたことがあるかもしれない。どこも同じ話があるのだ)。
それでもMonsterにとっては興味深いエグジットだ。彼らは、最初のドットコムブームからのベテラン企業(そして生存者)だ。業界で多数のM&Aが活発に起きている中での買収だ。6月には、Monsterは「仕事のTinder」であるJobrを買収し、7月にはIndeed.comがSimple Hiredを買収した。Indeed自体は日本の採用と人材大手Recruit Holdingsが所有している。
Monsterはブランドを維持し、別会社として運営を継続する。しかしより大きな計画は、採用と雇用業界における異なる要素を統合し、Randstadが言うところの「人材サービスのポートフォリオ」における規模の経済の活かすことという。
「大規模な技術革新が起きる時代、雇用主は人材と関わり、獲得する最適な方法を見つけるという課題があります」とRandstadのCEOである Jacques van den Broekは声明で伝える。「Monsterは業界を牽引するテクノロジープラットフォームで、簡単に伝えるデジタルかつソーシャルなモバイルソリューションです。Randstadとは自然と補完しあえる会社です。この買収は、私たちのTech and Touchの成長戦略に合致し、労働力の供給と需要を近づけ、人材と最適な仕事とをつないでいく取り組みを促進するものです。私たちはMonsterチームを歓迎し、共にグローバルな採用業界を形作れることを楽しみにしています」。
Monsterにとってこれが重要な動きなのは、戦略的に他の近いビジネスと組む必要があるからだ。Recruitといった企業が採用分野に特化してサービスを展開している。Monsterは、40カ国以上でサービスを展開し、 Q1の発表では自社データベースに5万人の雇用者が登録しているという。しかし、Indeedが所有するSimple Hiredだけでも5万人が登録しているのだ。
「Randstadに参加することは、より多くの人を仕事とつなぐ事業を進めるためのまたとない機会です」とMonsterのCEOであるTim Yatesは声明で伝える。「Randstadと共にMonsterは、私たちの中核となるミッションを達成する立ち位置につけ、私たちの従業員は大きく、多様性のある企業の一員になることで得られることが多くあります。同様に重要なのは、この買収で私たちの株主に対してもすぐに価値を提供できることです。私たちは、継続的に最高の採用メディア、テクノロジー、プラットフォームを構築するにあたりRandstadに参加することで、彼らの支援が得られることを嬉しく思います。スムーズに事業を以降できるようRandstadチームと協力していきます」。
Monderの収益源と主力事業はウェブサイトで、一方のRandstadは採用センターに注力している。およそ4500の支店を持ち、200万人を仕事とつなげたという。Monsterの買収で、それを拡張するオンラインの要素を獲得した。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)