米国時間10月13日、Redditは「Predictions(予想)」という新しい投稿形式を立ち上げた。それは、人気のある「Reddit Polls(投票)」から独立したもので、例えば「明日はどっちが勝つだろう?」とか「次の回で死ぬのは誰だろう?」「月曜日にBitcoinの相場はどうなってるだろう」といったユーザーにとって今ホットな疑問への答えを当てる。
Redditが新しい投稿形式を導入するのは、ほぼ2年ぶりだ。同社によると目的は、もっと気楽に投稿できるようにして、エンゲージメントを増やすことだという。つまり公開される投稿をしたり、議論への参加をためらう人でも、投票に参加して予想をすることならできるだろう、というわけだ。
投票はRedditの小グループないしコミュニティである各Subredditの中で、モデレーターがまず「Predictions Tournament(予想トーナメント)」というものを作る。そこに一連の質問を用意して、ユーザーが答えを予想する。モデレーターは1つのトーナメントの中に質問をいくつ入れてもよいし、トーナメントが始まってから新しい質問を追加してもいい。
RedditのユーザーはPredictions Tournamentに参加するとき1000トークンをもらう。料金は発生しない。Redditのトークンを現金化する仕組みはないし、今後もない。しかし、最初の1000トークンを使い切ったら、それ以上はもらえない。そのため慎重に使わないと、今後の質問に答えられなくなる。
ユーザーは1つの質問に10から100までのトークンを払う。10未満でも101以上でもだめだ。
モデレーターは予想の正しい答えを選べるため、トーナメントの結果をコントロールすることができ、勝者を決められる。それはコミュニティのリーダーとしての権利だが、い金銭的報酬はない。またRedditによると、Prediction Tournamentsで使えるトークンは、トーナメント外では価値がない。
自分の答えが予想の結果と合っていると、最初に払ったトークンの額に応じてさらにトークンをもらえる。つまり、予想の名人ほどトークンを稼げる。そして今後の予想も投稿できるようになる。トークンを稼ぐと、Prediction Tournamentのスコアボードの上位に載るようになる。
Redditが今回の公式ローンチ前に行ったテストでは、Prediction Tournamentsの参加者は100万を超えた。特に人気が高かったのは、1r/moviesでのアカデミー賞予想で10万、r/formula1のアゼルバイジャングランプリ予想で20万、r/soccerのUEFA EURO 2020予想で30万だった。
予想を利用してユーザーのエンゲージメントを上げようとしたのは、Redditが初めてではない。
FacebookのR&D部門であるNPE Teamは2020年、同様の機能のあるForecastというアプリを立ち上げた。Forecastではユーザーが新型コロナウイルス(COVID-19)のような世界的な事件に対して予想を行い、議論に参加できた。その後、Facebookはファンタジーゲームへの参入を発表したが、オールスターのファンタジーゲームを作るのではなく、ユーザーがゲームそのものに関する単純な予想をするというものだ。またスポーツ以外のゲームもあり、たとえば「Survivor(サバイバー)」や「The Bachelorette」のようなテレビ番組の今後を予想するのもあった。
またApp Storeには、友だちと一緒に予想をするアプリがいろいろあり、特にスポーツに関するものが多い。またソーシャルメディアには、個人的な予想をするストーリー機能や、その他の予想ゲームもある。たとえばWishboneアプリのメーカーであるMammoth Mediaは2020年、Snapchatのユーザー向けに「Prediction Master」というSnapミニゲームをローンチした。
Redditによると、この新機能は、職場で安全と評価されている1万人以上のメンバーがいるすべてのコミュニティで提供される予定だという。
画像クレジット:TechCrunch
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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)