80ドルのMacアプリケーションで、“対話*をデザインしてプロトタイプを作る”Formで知られるRelativeWaveがこのほどGoogleに買収され、その結果Formは無料になった。〔*: 対話, interaction, アプリの、ユーザとの対話的関係のある部分。〕
Formは、デザイナーやデベロッパがモバイルアプリの視覚的な部分が機能するプロトタイプを、コードを書かずに作れるヴィジュアルエディタである。
Formは、アプリを作るツールではないから、完全な機能があって配布できるアプリはできない。むしろ、アプリのラフスケッチというか、デザインの基本方針を表すプロトタイプが作れる。たとえば、ここにはこんなアニメがある、とか。あなたが紙ナプキンの上にボールペンで描いた概念図を1とし、実際にそのアプリのコードを書くことを10とすれば、Formによるプロトタイプの作成は6あたりだ。
Formは、OS X用のヴィジュアルエディタとiOS上の擬似的アプリの二つの部分から成る。ヴィジュアルエディタでプロトタイプをデザインしていくと、変更箇所などがデバイス上の擬似アプリにすぐに反映して動くから、再コンパイルの必要性がない。
最初150ドルだったFormは、今年の秋に80ドルに値下げされた。
そしてチームがGoogleに参加した今日(米国時間11/19)からは、Formは無料になる。それはMacのアプリケーションストアのここにまだある。同社は、これまでFormを買ったユーザには返金する、と言っている。立派だけど、あまりふつうではないやり方だ。
買収の詳細は公表されていない(本誌はいつものように追及しているが)けど、“人材を獲得してプロダクトを殺す”タイプの買収ではなさそうだ。RelativeWaveは、今後もGoogleでFormの開発やメンテナンスを続ける、と言っている。でも今はiOS用のみだから、Androidバージョンも作るのだろう。
この記事を読んでもFormがよくわからない人のために、下にかなり長いビデオを埋め込んだ。最初の数分を見ただけでも、だいたいのことは分かると思う。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))