Google Cloudが7月に発表したSaaSパートナーを支援するプログラム「Google Cloud SaaS イニシアチブ」への参加企業として、日本から顧客体験プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドと、機械学習プラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」を提供するグルーヴノーツが認定された。同プログラムには世界40カ国から100社以上の企業が選ばれており、日本企業では2社が初の認定企業となる。
認定企業は、共同販売プログラム等イニシアチブパートナー向け特典のほか、GCP Marketplaceへ開発したソリューションをグローバルで顧客に提供することが可能となる。
KARTEは、ウェブサイトやアプリを利用するユーザーの行動をひとりひとりの「人」としてリアルタイムに分析し、それぞれの人に合った体験を提供するためのプラットフォーム。2015年3月のサービス開始時には、いわゆる「ウェブ接客ツール」としてスタートしたKARTEだが、現在はウェブのポップアップだけでなく、LINEなどとの連携やサイト間・実店舗での横断的なユーザー行動分析、アプリ解析・メッセージングツールも提供している。
「個客」の動きを捉えるKARTEのリアルタイム解析は、秒間最大4万イベントを超える。その処理を支えるのは、Google Cloud Platformを中心に構成したクラウドサーバーサービス群だ。
KARTEを提供するプレイド代表取締役社長の倉橋健太氏は「KARTEのようなリアルタイム解析と自由度の高いウェブ上でのアクションをワンストップで実現できるサービスは世界的にもまだなく、日本市場と同様に高いニーズがあることを、今年7月の訪米時に実感した。プログラム参加を機に、グローバルでの市場創出と拡大を目指す」とコメントしている。
もう一方のグルーヴノーツが運営するMAGELLAN BLOCKSは、2016年4月にβリリースを公開、同年7月に正式版がリリースされたクラウドプラットフォームだ。
MAGELLAN BLOCKSでは、Google Cloud Platformで提供されているビッグデータ処理や機械学習などの処理を、ブラウザ画面の上でブロックを並べるように配置してつなぎ合わせることで、プログラミング知識なしで扱えるようにした。ノンプログラマでもデータがあれば、機械学習による販売予測や画像分析、音声認識、テキスト認識など、Google提供のAPIを直感的な操作ですぐに扱うことができる。
グルーヴノーツとMAGELLAN BLOCKSについては、2017年2月の資金調達時の記事でも紹介しているので、そちらもご覧いただければと思う。