Samsung Gear VRの最新コマーシャルはVRを一般消費者レベルの感性で訴求、これで来年のVRレースに勝てるかな?

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Samsung Gear VRの発売がいつになるかは、まだ分からないが、でも予告広告はコンスタントに登場している。そしてその、“とても良い仕事をしている”コマーシャルは、VRの未来に関する重要な問題を追おうとしている。今回のは、ゲームがテーマだ。

前の記事にも書いたように、現状でVRに対する質問は、“○○○はできるか?”、“☓☓☓はできるのか?”、というものが多い。そしてSamsungのコマーシャルは、一貫してそれを話題にしている。まず、見てみよう:

最後のメッセージは、Gear VR体験をうまく言い表している…”Your world just got bigger”(世界がとっても大きくなります)。通常の、スマホの画面を見ている状態からVRへの移行が、とても簡単にできる。Gear VRにスマホをぱちんとセットするだけだ。前にも体験談を記事にしたが、ユーザ自身がやるVRのセットアップは、これだけだ。

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ユーザの想像力に期待するVRのコマーシャルではなく、テレビ画面からVRの迫力の一端を見せ、その没入感をナレーションで煽る: “実際にゲームの中に入れます”、“空の星を見るだけではありません、星たちの中を飛行します”。

今のスマホは圧倒的に、何かを見るために使われているから、それを延長してさらに没入的にしたのがVRだ、と消費者を教育する。では、何でそれを体験するのか? Samsungの製品で、ですよ、もちろん。

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これらのコマーシャルにあふれている消費者親切精神は、完全にAppleだ。Samsungというブランドの表示がなければ、Appleの広告と思うだろう。使いやすさの訴求と、よくあるFAQに実際のユーザ体験の画面で答える。根っからのゲーマーでないふつうの人でもFOMO感に苛(さいな)まれる。そう思わせるほど、説得力のある物語になっている。来年、Oculus Rift、HTC Vive、Sonyと出揃ってきたときに、一般消費者のマインドシェアで優位に立っていたいのだ。

Samsungの、これほどまでのテコ入れは、ペイするだろうか? 馬を水辺に連れてきたが、水を飲んでくれるか? もちろん、各社がそれを望んでいるのだが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。