Shuffle という新しいモバイルアプリがローンチした。このアプリは使い捨ての電話番号をiPhoneに簡単に追加し、そこから通話やテキスト、ボイスメールを送ることができる。同様の機能を提供する競合アプリには長年に渡り愛されているBurnerがあるが、Shuffleは電話番号に加え、いつも使用しているメールの受信箱に別のメールアドレス宛てのメールを転送できるメールエイリアス機能が付いている。
一つの電話番号しか持たない人は多い。仕事にもプライベートにも同じ携帯電話の番号を兼用していることは珍しくない。しかし、個人の電話番号を会社の同僚に教えるのならまだしも、Craigslistで自宅のソファーを売却する予定の他人にまで教えるのは理にかなわない。このような状況で、Burnerのアプリが役立ってきた。
例えば個人の携帯電話番号をウェブに掲載したり、出会ったばかりの人に教える代わりに、Burnerでユーザーのモバイル端末に追加した仮の電話番号を伝えることができる。プライバシーを守りながら、通話やテキストのやりとりが新しく追加した番号からできるのだ。
ファウンダーのCraig Collettは、Shuffleでは更にユーザーのプライバシーを守るために、メールにも対応したと話した。
「プライバシーを守りたい、そしてビジネスやプライベートを分けたいというニーズは多くあると思います」と彼は説明した。
例えば、「shuffle」の電話番号とメールをそれぞれ、個人のプライベートのつながり用、同僚用、本業以外のビジネス用、デートサービス用、広告掲載の認証用、仕事探し用、SNS用、短期間のプロジェクト用で設定して、使い分けることができる。
スパムや営業電話が多くなったら番号を削除すれば、もう誰もその番号から個人にたどり着くことができなくなる。
プライバシーを守るのに加え、旅行者にとってもこのようなサービスは役に立つだろう。別の州で友人や家族と会う場合、そこでだけ使用する電話番号がほしい時に便利だ。
アプリも充分簡単に使うことができた。Burnerと比較すると、サインアップの流れや全体的なデザインにおいて洗練されていないと感じる部分もあった。だが、ユーザーインターフェイスには良い部分もある。使い捨て番号には専用の色を付けることができ、一覧に複数の番号が並んでいてもひと目で必要なものを見つけることができる。
ShuffleがBurnerより優れている点は、メールエイリアス機能を実装していることだ。例えば、Craigslistに登録する時もメールアドレスは必要だ。Shuffleでは、元の電話番号、ボイスメールとメールアドレスとは結びつかない、異なるそれらのセットを簡単に作成することができる。さらに、テキストから音声へと変換する留守番電話用のあいさつを個別に設定できる機能は便利だと思う。
またShuffleの料金体系はBurnerのに比べて分かりやすい。Burnerでは、クレジットを購入して電話番号を追加するが、クレジットは3つ以上からしか購入することができない。クレジットが余ってしまうこともあるので、全員が賛成できる料金モデルではないだろう。Shuffleでは定額料金を採用している。
一つの番号は、月々1.99ドルで購入することができ、自動更新の設定もできる。通話料金は別途かかる。作成した番号で受信した通話には1分1.5セント、発信した通話には1分5セント、テキストメッセージは1.5セントだ。Shuffle同士の通話の場合は1分1セントで、テキストメッセージは無料だ。メールエイリアスは、転送メール毎に0.75セントかかる。画像メッセージ機能も今後追加される予定だが、料金はまだ未定だ。
小さい金額でもShuffleを多く使う場合は、料金が嵩んでくるだろう。だが、オンライン広告の作成のためといったような一時的な利用なら破産する心配はない。
この分野での他の競合サービス同様、Shuffleはクラウドコミュニケーションのプロバイダーである Twilioのプラットフォームを活用して開発された。
Collettは以前、Albertaでビジネスアナリストを務めていた。空いた時間を利用して2013年からShuffleを開発(当時はPriviciという名前)だったが、12月に仕事を辞めShuffleをフルタイムで開発し始めたそうだ。
アプリはiTunesから無料でダウンロードできる。Android版は開発中だ。
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