Slackは米国時間3月14日、「明らかにヘイトグループとつながっている」として28のアカウントを追放したと短いブログ投稿で発表した。追放されたアカウントについての情報、そしてSlackがいかにそうしたアカウントを特定したのかについては明らかにされておらず、我々はSlackに詳細を問い合わせている。
Slackのこの簡潔な発表は、驚き以外の何ものでもなかった。というのも、今日までSlackは、政治的に極端な主張をしている組織がポピュラーなソーシャルプラットフォームを使用していることに伴う騒動と一線を画していたからだ。Facebookのような一般向けのコンテンツの場合、そうしたやりとりは明確にされるべきだが、そもそもプライベートなやりとりが展開されるメッセージプラットフォームの場合はやや微妙だ。
Slackは大方、職場におけるコミュニケーションに使用されているが、ゲーマーに人気のチャットプラットフォームであるDiscordも同じ問題に対応してきた。Discordは2017年、ハラスメントや暴力に関するルールに違反したと同社が主張しているAltRight.comにつながっていたパブリック・サーバーを削除した。非主流派が主流プラットフォームから追い出され、彼らがどこで巻き返しを図り、そして彼らが選んだ新しいプラットフォームがいかに芳しくない新規ユーザーをさばくのかは興味深いところだ。
参考までに、Slackのブログ全文は以下の通りだ。
今日、我々は明らかにヘイトグループとつながっている28のアカウントを追放した。ヘイトグループによるSlackの使用は、Slackの全てと相容れず、我々のプラットフォームでは歓迎されるものではない。Slackは、業務上のコミュニケーションがより良いものになるよう、そして人々がベストの仕事ができるようコラボ的なものになるのをサポートするためにデザインされている。グループや個人に対するヘイトや暴力を促したり扇動したりするのにSlackを使用することは、我々の価値観やSlackの目的そのものに真正面からぶつかる。不法で有害、そのほか禁止している目的でSlackを使用している団体に気づいた場合、我々は調査を行い、適切な行動をとる。そしてサービス規約をより明確なものになるよう更新する。
アップデート:Slackの広報は追加の詳細を明らかにすることについては却下したが、次のようなコメントを出した。「我々は通常、いかに調査をしたかについてはコメントしない。しかし、顧客データのプライバシーは極めて尊いものであることははっきりとさせておく。今回のケースでは、ヘイトグループがSlackを使用している可能性があるとの情報提供を受けた。そして組織レベルの関与であることを確認した」としている。
(原文へ、翻訳:Mizoguchi)