SlackのスラッシュコマンドでLyftのタクシーを呼ぶなど他サービスが利用できるようになる

Slackはアプリの開発者がスラッシュコマンドを構築する新たな方法を発表した。それにより、アプリの開発者はSlackのチャンネル内でアプリを利用するためのユーザーインターフェイスを作ることができる。

Add to Slack button(Slackに追加ボタン)」でアプリを有効にした後、ユーザーはコマンドを入力してLyftのタクシーを呼んだり、FourSquareにランチにおすすめの場所を聞いたりすることができる。チャンネルからでもプライベートメッセージからでも利用可能だ。

例えば、ユーザーは「/lyfe eta」とその後に住所を入力すると、ETA(到着予定時刻)と価格が分かるだけでなく、実際にタクシーを呼ぶこともできる。

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FoursquareもSlackがこの機能の公開と同時に利用できるアプリだ。Foursquareのアプリでは、ユーザーがおすすめのレストランなどを検索したりすることができる。「/foursquare sports bar」や「/foursquare dinner」などの後に住所を入力すると、自動でおすすめのレストランの一覧を表示し、チャンネル内の他のメンバーと見ることができる。

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他にもDribble、Poncho、Blockspringなどのアプリがローンチ時から利用できる。また、開発者はSlackのAPIから独自のコマンドも製作できる。

興味深いことにSlackはいくつか開発者向けの機能を追加している。チャンネル内の全員が返信を閲覧できるようコマンドの返信を公開にする機能やアプリが最初のコマンドに対して5回まで返信できる機能がある。Lyftのようなアプリにとってこの機能は便利だろう。タクシーが指定場所に近づいてきた時に2つ目や3つ目の返信をユーザーに自動で送信できる。

Slackは、またコマンドの見た目も調節できるようにしている。

新しいAPIでは、アイコン、名前、返信のフォーマットを変更することができ、従来のSlackコマンドとは違い、開発者のプロダクトやサービスがSlackからそのまま利用できているような見た目と印象を与える。

今回のアップデートはSlackが外部の機能を取り入れるために熱心であることを示している。Slackは法人向けの究極的なコミュニケーションのレイヤーになりたいのだ。FacebookとTwitterが「いいね!」や「フォロー」でインターネットに広がったように、Slackのプラットフォームもそのようになることで、ディスラプトされる危険性が少なくなる。

Slackで多くのことができるほど、そして多くのパートナーシップを締結するほど、他の競合他社が彼らの真似をしたり、ユーザーが乗り換えたりするのが難しくなるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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