スマートフォンのカメラが少々物足りないと感じた時のことを思い出してほしい。もう少し良い写真を撮りたかったあの時。そう、子供のカラテレッスンや大切な人の大腸内視鏡検査にコンパクトカメラを持っていったあの時のことを。実は、もうすぐSonyはそんなあなたのための製品を出す。
Sony QX10およびQX100は、先月 驚きの登場を果たして以来、 インターネットのあらゆる場所にリークしている。この製品は、スマートフォンと無線またはドック経由でつながるように作られた、言わばカメラの2/3だ。Sonyは、新しいセンサーとレンズでスマートフォンのカメラを置き換える、全く新しいシステムを作り出した。もちろん、良くも悪くも。
Sony Alpha Rumorsによると、QX10は1/2.3インチ18メガピクセルセンサーとf/3.3~5.9のレンズを装備している。QX100は、高画質の1インチ20.2メガピクセルExmor Rセンサーと、f/1.8~4.9カールツァイスレンズを内蔵する。QX10は250ドル、QX100は450ドルと記事は書いている。このQX製品群は、Sonyの美しいコンパクトデジカメをベースにしており、QX10はWX150によく似ていて、QX100はRX100m2の機能を殆ど受け継いでいる。
コンセプトは明確だが、市場の熱はいまひとつかもしれない。適切なソフトウェアを得て、スマートフォンは写真処理に必要な物をすべて備えている。これらの製品の狙いは、スマートフォンを使って高品質な画像を撮影できるようにすることであり、さらに重要なのはその画像をずっと早くシェアできるようにすることだ。
この第一世代モデルが高価すぎるのは非常に残念だ。
このアイデアが以前にもあったことは忘れてはならない。Will.i.amとFusion Garageの(CrunchPadエンジニアでもあった)Chandra Rathakrishnanは、このアイデアをSonyより早く、ファッション向けに絞ったi.am+foto.sosho V.5で実現している。しかし、その後市場に出た様子はない。あれはばかげていたし、初めからまぼろしの臭いがしていた。
Sonyの試みは、はるかに正統派で創造的だ。 これが初めてネットにリークした時に本誌でChris Velazcoが解説しているように、Sonyは、カメラのハードウェアをスマートフォンの外側に移した製品を作ることによって、デバイスに依存しないプラットフォームを生み出し、このデバイスを未来のハードウェアで使うという選択肢を消費者に与えた。
この愛らしいレンズたちがすぐに大ヒットすることを期待してはいけない。Sonyも思っていないだろう。これは明らかに市場をテストするための少量製品だ。しかし最近のSonyはゆっくりとして堅実な製品サイクルに戻っている。この製品ラインは、モバイルとデジタルイメージングという同社の主要製品カテゴリー2種をつなぐ、巧妙なかけ合わせだ。Sonyは、消費者がポケットにコンパクトカメラではなくレンズを持ち歩くよう、全力を尽くす構えだ。
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(翻訳:Nob Takahashi)