SpaceXが地上係留なしでのStarHopperの「ホップ」飛行に初成功

SpaceX(スペースX)は今週、延期されていたCRS-18ミッションの打ち上げの後、米国時間7月25日の夜にはStarHopperのプロトタイプの初となる地上に係留されていない状態での低高度飛行に成功した。なお、今週には同プロトタイプ機体は打ち上げテストに失敗していた。

このテストでは、StarHopperは高度20mに到達し、わずかに動き回り自身をナビゲートした。その後StarHopperは予定どおりに着陸したことで、SpaceXのチームが意図した通りのテスト結果であったことを示唆している。

StarHopperは再使用可能な宇宙船ことStarshipの実物大の建設に先立ち、SpaceXが新しいRaptorエンジンの重要な準備試験を実施するのを支援するために設計された、小型版のテスト機である。そしてStarshipはSpaceXが開発中の次期ロケットで、完全に再使用が可能(現在のロケットは部分的にしか再使用や再打ち上げができない)となり、SpaceXでCEOをつとめるイーロン・マスク氏によれば、最終的には搭乗員と荷物の火星への輸送や、さらには同社のミッションのすべてを置き換える予定だ。準備が整い次第、SpaceXの「Super Heavy」と組み合わせることで軌道投入能力を得る。

係留なしでのホップ飛行はSpaceXの開発において重要なマイルストーンで、そのテストに数週間をかけている。マスク氏はすでに、フルサイズのStarshipのプロトタイプの飛行も視野に入れている。そして、Mark IとMark IIが米国テキサス州のボカ・チカとフロリダのSpaceXの施設で同時に開発中だ。マスク氏によると、SpaceXは同じ場所で約1週間後に、StarHopperによる200mとさらに高い高度でのホップ飛行を予定している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter