Spotifyが新しいボイスキャプチャーアプリ「Soundtrap」を発表、曲やトラックごとのコラボが可能に

2017年にSpotifyに買収されたSoundtrapは、より大きなSpotifyブランドの下でポッドキャスト作成ツールのAnchorと同様の役割を果たしている。Soundtrapは音楽制作に主眼を置くクラウドベースのサービスで、ミュージシャンが離れた場所から曲やトラックごとにコラボレーションできるように設計されている。正直なところ、このような社会的距離感のある瞬間にぴったりのツールだ。

米国時間10月6日朝発表された新しいSoundtrap Captureは、このアイデアをベースにしており、よりモバイル性を高め、作曲プロセスの初期段階に対応している。自身のポッドキャストで多くのミュージシャンにインタビューをしている者として、ボイスメモが作詞作曲においてますます重要なツールになっているという事実は確かなものだ。クリエイティブな分野にいると、自分の時間を作ることができる半面、思いもよらない時にインスピレーションが湧いてくることもある。

多くのミュージシャンにとってスマートフォンは、インスピレーションを歌にしたり、鼻歌にしたりするできる常に存在する白紙の板としてかなり重要なものとなっている。これがCaptureの基本的な原理だ。このアプリは基本的には巨大な赤い録音ボタンのインターフェイスを備える非常にシンプルなボイスメモツールとなっている。ボタンをタップして、ユーザーがひと言歌うと他の人と共有できるトラックとして保存される。オーバーレイを録音することも可能で、ボイスメモとGoogle Docsを合体させたようなものといえる。

このアプリは昨年から開発が進められてきた。春からはベータ版となっており、正直言ってこの時期のリリースは、新型コロナ禍の影響を受けている多くのミュージシャンにとってかなりいいタイミングだ。

このアプリは、インスピレーションの最初の瞬間のために開発されているので、コントロールはかなり制限されている。例えば、トラックのボリュームは調整できるが、ほかのレベルの調整には対応していない。見つけた音のループを作成することもできない。それはそれで楽しくて便利なトリックだが、共同設立者のPer Emanuelsson(パー・エマニュエルソン)氏はTechCrunchに「一般的に後から行われる作曲プロセスの側面と考えている」と語った。

このアプリにはメモ用のライブストレージが搭載されており、今年後半にはメインのSoundtrap Studioアプリに統合される予定だ。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Spotify、Soundtrap

画像クレジット:Spotify

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。