Streamlabsの「リンクインバイオ」ウェブサイトビルダーはユーザー直行のチップ機能を組み込める

多くのオンラインクリエーターやインフルエンサーは、ファンにソーシャルプロフィールやプロモーションしたい他のコンテンツをアピールするために、Linktreeのようなモバイルフレンドリーな「リンクインバイオ(Link In Bio)」ウェブサイトを採用している。米国時間2月23日、ライブストリーミングソフトウェア会社のStreamlabsは、新しいモバイルウェブサイトビルダーWillowとともに、この市場に自社製品をローンチした。同社のツールは、ランディングページに直接チップ機能を統合することで、この分野の他のツールと差別化を図っている。

「リンクインバイオ」のウェブサイトが人気があるのは、TikTokやInstagramのようなソーシャルプラットフォームでは、ユーザープロフィールにURLを1つしか書けないためだ。オンラインのクリエイターやインフルエンサーは、自分のサイトが複数あることが多いため、ファンにもそのことを知って欲しい。そこで、カスタムされたウェブサイトが役に立つ。

他の「リンクインバイオ」ウェブサイトのビルダーと同じくWillowも、ユーザーがカスタマイズしてモバイル向けに最適化したウェブサイトに、リンクのリストを簡単に載せることができる。

このプロダクトは、新顔のBeaconsなどと比べるとシンプルだ。Beaconsは、寄付やアフィリエイトでのショッピングや有料ダウンロードなどのリンクを載せることができるが、Willowでは自分のウェブサイトにURLを1つ掲載できるだけだ。ただしそのリンクインバイオウェブサイトはデザインや色、フォントなどを自由に選べる。

しかしこのオンラインのウェブサイトビルダーでは、その後新たにリンクを加えたり、デザインをアップデートしたりできる。また、ボタン1つでモバイル、タブレット、デスクトップそれぞれでの表示をプレビューできる。

Willowのおもしろいところは、ウェブサイトにチップ機能を加えられることだ。

そうするためには、ウェブサイトビルダーのインタフェイスで「Tips」機能にチェックを入れて、自分のPayPalアカウントをWillowにつなぐ。すると自分のリンクのリストの上部に「Donate!(寄付をお願いします!)」ボタンが現れるので、ファンにチップをお願いすることができる。

画像クレジット:Streamlabs

これまではクリエイターがソーシャルやストリーミングのプラットフォームでチップをもらっても、かなりの額をプラットフォーム自身がとっていた。しかしStreamlabsでは、チップはPayPal経由なのでチップはすべてクリエイターのものとなる。同社の取り分はないという。クリエイターはファンとのダイレクトに支援関係を構築することができ、費用としてPayPalの手数料がかかるくらいなので、この機能が、新しいウェブサイトビルダーの重要なセールスポイントとなっている。

Willowそのものの収益化は別途考えてある。数週間後に同社が立ち上げる5ドル(約530円)の有料版Willowには、高度なアナリティクス機能があり、クリックスルーレートや、曜日別のクリックやビュー数がわかる。また、このプロバージョンでは、カスタムテーマの種類も増える。

画像クレジット:Willow

Willowは米国時間2月23日に立ち上がったばかりであり、まだユーザー数などはわからない。しかし、トップストリーマーのFaZe Mew がすでに登録していることは、彼のさまざまなソーシャルメディア上のプロフィールにWillowのリン((wlo.link)があることでわかる。

StreamlabsのゼネラルマネージャーであるGeorge Kurdin(ジョージ・カーディン)氏によると、「ライブストリーマーのためのツールを作った経験から、もっと大きなコンテンツクリエイターのエコシステムの役に立つプロダクトを作る気になりました。このミッションを実現し、ビジネスとしても大きくするために、もっと多くのブランドや企業、それに個人に奉仕するプロダクトを現在開発中です」と述べている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Streamlabs

画像クレジット:Willow

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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