SuseがCloud FoundryベースのCloud Application Platform v2をリリース

ドイツの有名なオープンソース企業であるSuseは、数え切れないほど何度もオーナー企業が変わったが、2019年に再度独立企業になった。同社は、オープンソースのPaaSプロジェクト「Cloud Foundry」の長年の擁護者だ。SuseというとLinuxのディストリビューションを思い浮かべる人が多い思われるが、現在の同社はさまざまなサービスを提供している。コンテナプラットホーム、DevOpsツール、そしてCloud FoundryをベースとするSuse Cloud Application Platformなどだ。米国時間6月24日にSuseは、2年に一度の、そしていまやバーチャルのCloud Foundry Summitにおいて、Cloud Application Platformのバージョン2のローンチを発表した。

Application Platform、むしろCloud Foundryのメリットは、アプリケーションのワンステップデプロイと、それらサービスをホストするエンタープライズ級のプラットホームにある。

バージョン2の目玉機能は、Kubernetes Operatorだ。コンテナベースのアプリケーションをパッケージし、デプロイし、管理していくための標準的な方法で、これにより、Kubernetesのインフラ上でCloud Foundryをデプロイし、管理することが容易になる。

Suseのエンジニアリングとイノベーション担当プレジデントを務めるThomas Di Giacomo(トーマス・ディ・ジャコモ)氏によると、オンプレミスでもパブリッククラウドでも、Kubernetesのプラットホームがどこにあっても、その上でのインストール、運用、そしてメンテナンスが容易になり、既存のCloud Foundryユーザーにとっては、コンテナベースのモダンなアーキテクチャへの移行の道が開ける。というより、ここ数年はCloud FoundryにKubernetesのサポートを導入し、またCloud FoundryをKubernetesに持ち込むことの両方においてSuseは欠かせない存在だ。

なおCloud Foundryは長年、まだ誰もKubernetesの名前を聞いたことがないころから、コミュニティが開発した自社製のコンテナオーケストレーションツールを使っていた。しかし最近では、Kubernetesがコンテナ管理のデファクトスタンダードになり、そして現在では、Cloud Foundryは自社のDiegoツールとKubernetesの両方をサポートしている。

同氏は「Suse Cloud Application Platform 2.0は、これらの努力の上に構築され、それをさらに前進させる。そして最近SuseがCloud Foundry Communityに寄贈したいくつかのアップストリームの技術も取り入れている。例えば、KubeCFは、Cloud Foundry Application Runtimeのコンテナ化バージョンであり、Kubernetesの上で動く。またProject Quarksは、Kubernetes上のCloud Foundryのデプロイと管理を自動化するKubernetesオペレーターだ」と語る。

関連記事:SUSEがエンタープライズサービス好調で再び独立企業に

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a.hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。