スマートロック[錠]が最近大流行している理由はよくわかる。ハードウェアキーの代わりにスマートフォンを使えば、解錠する手段を失う可能性がずっと減るし、通信手段さえあれば遠隔操作も可能だ。新しいKickstarterプロジェクトのTEOがスマート機能を取り入れようとしているのはもっとも基本的な錠、南京錠だ。
TEOはアプリを使ってBluetooth LE錠を制御する。基本的には南京錠だが、デザインは一目で他と区別がつく。この錠は所有権管理プラットフォームでもあり、TEOロックがどこにあるかを地図上で知ることができ、ユーザーが選んだ人ならたれでもTEOアプリ経由でアクセスできる。だから、もし昨晩友達のアパートの外に止めてきた自転車を持ってきてもらいたければ、一時的にその友達にアクセスを許可するだけでよい。
南京錠自体のつくりは、市販されている錠並みの盗難防止能力はあり、悪天候でもスマート機能を守る頑丈さも備えている。製造するHeliox Techは、カリフォルニアにあるメーカーで、米軍や潜水技術を10年近くてがけている。デザインはバンクーバー拠点のForm3が担当している。
Bluetooth LEを使うということは、当然バッテリーが問題になることを意味している。TEOによると、高度なスリープモードを使っているため最終製品では少なくとも1年間持続するという。またユーザーは、鍵がかかったままバッテリー切れを起こさないよう、付属アプリで残量をモニターすることができる。メーカーは、疲弊したバッテリーの交換や、バグによって反応しなくなった場合のサポートも行う。
TEOを作っているOckCorpは、製品出荷のために16万5000ドルの資金を目標にしており、本稿執筆時点で3万4000ドルが集まっている。今なら79ドルのプレッジ(寄付/投資)で、最初の製品ユニットの1台が手に入る、出荷予定時期は2014年12月だ。この錠前が形になるまでにはまだしばらく時間がかかるが、貸し自転車や宅配ロッカーなど分散管理を必要とする人たちのニーズにはぴったりだろう。もちろん、好奇心あふれるアーリーアダプターたちにも。
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(翻訳:Nob Takahashi)