TikTokがソニー・ミュージックと新たなライセンス契約を締結、マイケル・ジャクソンも対象に

TikTokは米国時間11月2日朝、Sony Music Entertainment(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SME)と新たなライセンス契約を締結したことを発表した(TikTokリリース)。同社によるとこの契約により、TikTokはクリエイターがプラットフォーム上で使用するソニー・ミュージック所属アーティストの楽曲を引き続き提供できるようになる。また、両社はSMEのアーティストのプロモーション活動においても協力することになる。

契約条件は明らかにされていない。しかし、今回の契約拡大により、TikTokのクリエイターコミュニティは、ソニー・ミュージックのカタログに収録されている現在のヒット曲、新作、人気曲、名曲といったサウンドクリップにアクセスできるようになる。

また詳細は明かされていないが、TikTokはソニー・ミュージックと協力して「TikTokユーザーのパーソナライゼーションと創造性の向上」と「ソニー・ミュージックのアーティストや音楽とファンとのエンゲージメントのための新たな機会を促進する」をサポートするとも述べている。

これは、両社がソニー・ミュージックのミュージッククリップをフィーチャーするだけでなく、ハッシュタグキャンペーンやブランディング効果など、より良い音楽の発見やファンとのつながりを可能にするプロモーション活動に取り組む可能性を示している。

報道によると、TikTokはすでに2020年初めにUniversal(ユニバーサル)、ソニー・ミュージック、Warner(ワーナー)との短期ライセンス契約を結んだとされる(Billboard記事)。これにより、各レコード会社はTikTokとの契約の詳細を詰める時間が増え、その間、楽曲をプラットフォームから引き上げる必要がなくなった。

Billboardの報道によると、TikTokはSonyとのこれまでの権利契約に対して「明らかな増額」を支払うことになるという。TikTokは現時点で他の大手レーベルとの同様の拡大契約をまだ発表していない。

TikTokは最終的にレーベルへの支払いを増やさなければならなかったが、独自の交渉力がないわけではない。この動画アプリは、楽曲をチャートに押し上げ、さらには新人アーティストの実績づくりの場としての価値を交渉時にテーブルの上に出すことができる。

Nielsenは2019年に、TikTokほど多くの曲のブレイクに貢献したアプリは他にないと述べた。同社のマーケティング力の高さの例として2020年にオンデマンドで最も聴かれたLil Nas Xの「Old Town Road」やAva Maxの「Sweet But Psycho」とJojiの「Slow Dancing in the Dark」を挙げている。

Billboardは本日、TikTokがソニー・ミュージックのアーティストであるDoja Cat(「Say So」)や24 kGoldn(「Mood」)のヒットを後押しし、同社の新しいタレントを発掘するのに役立ったことにも言及している。例えばコロンビアは、Lil Nas X、Powfu、StaySolidRocky、Jawsh 685、Arizona Zervas、24kGoldnといった人気のTikTokアーティストと契約したとレポートでは述べられている。

一方、ソニー・ミュージックとの新たな契約には、Vampire Weekend、Harry Styles、Michael Jacksonなどのアーティストが含まれているという。

TikTokの持つ力に関連して、Spotifyは米国時間11月2日、アーティストがTikTokに牽引されたトレンドをより有効活用できるようにするための新しいプロモーションマーケティングツールを発表した(未訳記事)。このリリースは、TikTokのバイラルビデオが1977年に発表されたFleetwood Macの名曲「Dreams」を、SpotifyとApple Musicの両方で1位を獲得し、チャートの上位に送り込んだ(TikTokリリース)直後のことだった。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTokSony Music Entertainment

画像クレジット:Costfoto / Barcroft Media / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)