Torのユーザは新しいTwitterアカウントを取得するとき電話番号を提供する必要がある

Twitterが先週発表した計画では、迷惑ユーザの本人性をモバイルの電話番号で同定する。この計画の一環として、匿名WebブラウザTorのユーザも、Twitterの新しいアカウントを取得するときは電場番号を提供しなければならないことになった。

これまでTwitterでは、電話番号の提供はオプションだったが、新たなセキュリティシステムでは、アカウントを停止した常連トロルのアカウント再取得を防止するために電話番号でその本人性をチェックする。パスワードやIDでは本人性を確認できないが、電話番号なら…、というわけだ。

Torから新たにアカウントを取得する者は、電話番号がTwitterのデータベースに直ちに記録される。新しいアカウント登録プロセスでは、そうなるのだ。

この問題に最初に言及したのはTwitterだが、下図のように、本誌でも確認できた:

GoogleのChromeブラウザからなら、メールアドレスだけで新しいTwitterアカウントを取得できた。Torで同じことをやってみると、電場番号の提供とSMSによる確認を求められる。

今Twitterにコメントを求めているが、まだ何も得られていない。

Torの、ユーザの本当のIPアドレスを隠す機能が、トロルの温床だとTwitterは見ているのだろうか。それとも、また新しい登録方法を考えついて、それをテストしているのだろうか。

しかしTorは、一部に悪評はあるものの、基本的には不法行為のための道具ではない。その、他のブラウザにないセキュリティ機能は、人権活動家や犯罪防止活動家など、いろんな合法的目的で使われている。一律に電話番号の提供を要求すると、彼らが必要とする匿名性がリスクにさらされる。

またプライバシーの問題だけでなく、Twitterなど一般的なソーシャルネットワークがブロックされている国などでは、Torが重要なアクセスポイントになる。昨年のトルコが、その好例だ(下図)。

トルコ政府(など)が、気に食わないやつのTwitterアカウントを閉鎖したとき、Torに関する今回の新しいユーザ登録プロセスは、検閲されたユーザがTwitterに再加入しようとしたとき、厄介な問題を引き起こす可能性がある(ユーザに対する政府の検閲が持続/再発しているのなら)。

〔訳注: Torは今年のredditの寄付対象団体でもある。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。