Emerge MediaのTranslate.comは4年ほど前に開業し、おそらく翻訳ビジネスでは最高のドメイン名を持っている。しかしこれまで、同サービスは主として同社の ― 一部Microsoft製 ― 消費者向け翻訳ツールのフロントエンドとして提供され、巨大で実入りの良いエンタープライズ市場には積極的参入をしてこなかった。
しかし、このたび同社は企業向けプラットフォームを公開し、機械翻訳と人間の翻訳者と編集者を合わせて、ビジネス向きの手頃価格な翻訳サービスの提供を開始した。
速くて安くて正確な翻訳を提供することは至難だが、TranslateのCEO Anthos Chrysanthouは私に、彼の製品はAIとプロの翻訳者と編集者を合わせたハイブリッド方式を採用することで、ライバルに勝てると信じていると話した。
Google TranslateやTranslate.com等のサービスを使ったことがある人なら、機械翻訳がここ数年で大きく進歩したものの、まだまだ先が長いことを知っているだろう。
そこでTranslateの企業向けサービスは、同社のアルゴリズムを初期の ― 粗野な ― 翻訳を作るために使用する。次にテキストは分割されて同社が精選した複数の専門家の手に渡り、チェック・編集される。最後に、テキスト全体を見渡す第2段の編集者がテキスト全体を見て、翻訳作業がうまく働いていることを確認する。
こうすることで、同社は高速な作業時間(一部ライバルの最大10倍)を確保しつつ、料金はワード当たりわずか2セントしか徴収しない。しかし、Chrysanthougは同サービスの特徴は品質にあると言う。
「速くても翻訳がひどければ意味はない」と彼は言った。さらに彼は、新しい翻訳者とは全員電話インタビューを行っていることも私に話した。「労働集約的なや方だがが、適切に行うために今は成長を犠牲にしている」。
消費者向けでは、Translate.comは約300万人のユーザーを持ち、これまでに2億件の機械翻訳を実施したと同社は言う。Chrysanthouは、この強力な基盤のおかげで、企業向けビジネスを有機的に成長させることが可能になったと言っていた。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)