Twitterはまだ現金を欲しがっている。同社は、6.5億ドルの債券2口の新規発行を申請中であることを今日(米国時間9/10)発表した。購入者が定員を超えれば、それぞれ1億ドルの追加発行の可能性がある。もし、増加分1億ドルを含めて完売すれば、Twitterは計15億ドルの現金を手にすることが見込まれる。
債券の半分は2019年、残りの半分は2021年に満期を迎える。
同社がIPOで18.2億ドルを調達したことはよく知られている。直近四半期の収支報告で、Twitterは現金および現金相当物、21億ドルを保有し、前四半期末より約1億ドル減少したことを公表している。
Twitterは、以前から大型買収への意欲を見せている。SoundCloudを買う直前まで行ったことは有名だ。
Twitterは、10億ドルの信用枠を持っている。今日公開された別のSEC申請書によると、Twitterが同信用枠に関連して保有していると思われる総債務額が変更され、与信限度額は30億ドルに引き上げられた。これは重要な変更だ。なぜなら、もしTwitterが債券で15億ドルを調達した場合、総債務額が10億ドルを超えないとする与信に関わる取り決めに違反するからだ。
これでTwitterは、他に債務がないと仮定すれば、信用枠を限界まで使い切り、取り決めに違反することなく、15億ドルを借りることが可能になった。
なぜ、Twitterは巨額の資金を欲しがっているのか? 他社の買収における柔軟性を高めるためだと私は考える。加えて、現金は近いうちにかなり高価になる可能性が高い。政府の量的緩和政策が近々終了することを受け、標準金利が引き上げられるというのが大方の予測だ。その結果広く金利が押し上げられ、この種の資金調達もより高くつくようになる。
つまり、もしTwitterが大金を確保しておきたければ、今がその時だ。
TwitterはGAAP基準では利益を上げていないが、これは株式ベース報酬のための多額の出費が原因だ。同社の調整後EBITDAはプラスであり、これは典型的な非GAAP的基準であるが、会社経営における現金原価を見る上で有用な指標だ。
もしTwiterが買収祭を始めたければ、少しでも多くの現金を得て取引を魅力的にしたいことは間違いない。株は偉大だが、現金はもっと偉大だ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)