つい先ほどComcastとTwitterは、広範囲にわたる戦略提携を結んだ。番組に関するツイートを読んだユーザーに、チャンネルを合わせさせることが狙いだ。Comcastの番組に関するツイートに表示される、新しい”See It” ボタンの導入によって、視聴者はモバイル端末から直接その場でチャンネルを変えたり録画を予約したりできるようになる。
過去数年間、Twitterはユーザーたちの会話がテレビ番組の興味を引き、数字を動かせることを証明しようと試みてきた。しかし、番組視聴者によるツイートの数と視聴率データの相関は曖昧だ。
8月にNielsenが行ったTwitterの影響調査によると、ツイートの数は調査対象テレビ番組の29%の視聴に「有意な影響」を与えたことがわかった。一方、48%の番組で視聴率の増加がツイート数増加につながった。
しかし、最もツイートされた番組のリストと、視聴率の高い番組のリストを比べると、両者に殆ど重複が見られない。
しかし、意外な結果がある ― 両方のリストに載った番組とは? NBCのThe Voiceだ。
これらのすべてが、Comcast-Twitter戦略提携で最初の番組になるのがThe Voiceである理由だろう。巨大メディア企業としては、テクノロジーを使ってより多くの視聴者を長時間引き止めておく方法を知りたいのだ。
この提携によってTwitterユーザーには、Comcast傘下のNBC Universalの番組に関するツイートの横に “See It” ボタンが表示されることになる。クリックすると、Comcastにログイン中のユーザーは、テレビまたはモバイル端末で番組を見るか、録画予約できるページに移動する。
Comcastによると、この提携は、NBC、NBC Sports Network、CNBC、MSNBC、USA、Syfy、Bravo、Oxygen、E!、Esquire Network、およびThe Golf Channel等他のNBC系列会社の参加も視野に入れている。現在試行が予定されている番組は以下の通り。The Voice、The Blacklist、Chicago Fire、The Michael J. Fox Show、Sunday Night Football、Access Hollywook、NHL、Premier Leagu Soccer、Sochi Olympics、Today Show、Psych、およびSuits。
ただし、少なくともスタート当初は、See Itボタンが使えるのはComcast定期購読者で同局の番組を見ているユーザーだけだ。Comcastは、今後他の有料テレビ会社の購読者や、他局の番組を視聴中の自社購読者にもSee Itボタンが使えるよう拡大する計画だ。今はまだ始まったばかりだ。
“See It” で視聴率を上げることだけでなく、ComcastとTwitterは、メディア企業の広告主がTwitterを通じてリーチを広げる方法も検討している。これはTwitterのAmplifyプラットフォームを通じて進行中であり、NBC Universalグループのかなりの部分が対象になるようだ。「放送ネットワーク2社、スペイン語、英語の2ヵ国語、ケーブルネットワーク17社、およびデジタルメディア50社以上」とプレスリリースには書かれている。
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(翻訳:Nob Takahashi)