Twitterは、今日からユーザーがネットワーク内での迷惑行為に対抗する一連の施策に新たな機能を追加した。ユーザー同士がブロックリストを共有できる機能だ。このようなブロックツールを広くコミュニティーに提供することで、ユーザーは素早く簡単に複数のアカウントを同時にブロックすることができるようになる。
個人ユーザーはこれまでも、トロール、スパム、中傷的な発言など、迷惑行為を働くアカウントをミュート、あるいはブロックすることができた。しかし、それらに一つずつ対応するのは時間のかかる作業だった。ユーザー同士がブロックリストを共有することで、問題行為を行うアカウントのリストを読み込み、全てのアカウントを一度にブロックすることができる。これまでの手間が大幅に削減されるだろう。
ユーザーはTwitter.comのウェブサイトの設定画面から、この新機能を利用できる。「ブロックしたアカウント」の設定に行き、「高度なオプション」のドロップダウンメニューをクリックすると「リストをエクスポート」あるいは「リストをインポート」が表示されるので、必要に応じて使用できる。
エクスポートとインポートのツールでは、リストの内容を確認することができ、エクスポートする前に、リストに含める必要がないと判断したアカウントの解除もできる。リストはCSVファイルに変換され、他のユーザーに送付することができる。
この機能は、大きな組織でそれぞれのビジネス部門がコミュニティー管理を行っている場合、社内でブロックリストを共有するのに役に立つだろう。また、巨大なオンラインコミュニティーで、オンライントロールを惹きつけるような議論や意見を繰り返し、日常的に中傷や脅迫を行うユーザーをブロックするのに大いに役立つだろう。
Twitterは、この数ヶ月の間にこのような問題に多く直面した。ゲーム業界の女性が、女性嫌悪に満ちた凶悪な嫌がらせ行為を受けた一連のGamerGateの発端となった問題もその一例だ。殺害やレイプ予告の脅迫行為を受け、関連する人の個人情報(自宅の住所を含め)や画像まで公開された。
マイノリティに属する人もTiwtterで反感を持つグループからのトロール行為を受けることもあった。公人やセレブは脅迫の対象になることも多く、聖戦を強行するイスラム教徒がプロパガンダを広めるのにTwitterを使用したこともある。
猛威をふるうこのような悪質行為と対抗するため、Twitterは、中傷行為を知らせる仕組みを改良することに昨年から本格的に取り組んでいる。12月には、新しいツールをいくつか公開した。中傷内容の詳細を記載できるようにし、ブロックアカウントの機能の改良が行われた。この変更で、ブロックされたアカウントはブロックしたユーザーのプロフィールを閲覧することができなくなった。
3月には、Twitterは脅迫内容を警察に簡単に報告する機能を公開し、 4月には危害を与えるような行為や脅迫に対するポリシーをアップデートした。それには、Twitterが中傷行為を働くアカウントを一定期間ロックすることができる権利も含まれている。
Twitterは、他にも自社のプラットフォームでの中傷行為を抑制するための機能の開発に取り組んでいるとし、「近い内」に更なる発表を行うと伝えた。その間ブロックリストの共有で対処したい場合は、ここから詳細を確認できる。
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