今日発表された、アルゴリズムに基づく新しいタイムラインの並びが、Twitterの成長問題を解決するかもしれない理由はこれだ:多くの人々、特に新しいユーザーにとって、Twitterはまるでブラックホールに向かって叫んでいるように感じる。彼らにフォロワーは多くない。彼らのツイートは闇の中へと消え去っていく。それではがっかりだ。
Twitterの分類によらない逆時間順フィードが、さらに事態を悪化させる。誰もがお気に入りの人を見逃がしたくないから、フォローにこだわる。Twitterが始まったばかりの頃、誰もがフィードを満たそうと考えた。しかし、やがて人々は帯域幅制限にひっかかる。タイムライン全部を読むにはツイートが多くなりすぎ、それ以上ツイートを増やすことに危倶を感じ始めた。
その結果、最近数年の間にTwitterに参加した人々にとって、フォロワーを集めることは著しく困難になった。Twitterには、Facebookのような「組み込まれた友達」がいない。Facebookでは実世界の友達が、友達リクエストに答え、投稿を読んでくれることを期待できる。Twitterは興味のネットワークであり、それはつまり、客観的に面白くない人にとって居心地が悪いことを意味している。
Twitterで多くのフォロワーを集める人々は、 オフラインで一定の知名度を持っているか、あるいはニュースサイトで執筆する等、オンラインで発言の場を持っている。それ以外の人々にとって、Twitterはひどく孤独に感じるだろう。
それでも、アルゴリズムを利用した新たな並べ替え順が、Twitterを窮地から救ってくれるかもしれない。それはあなたが最後にTwitterを訪れてから、見逃したかもしれない重要なツイートを選んで、タイムラインのトップに浮上させてくれる。
去る2011年にFacebookがこれをやった時、私はそれを“return visit-aware”[再訪問の認識]と呼び、Twitterも試すべきだと提案した。そのしくみは人間が実社会で行うやりとりを模倣している。しばらく会っていない人に偶然会って「どうしてた?」と尋ねると、相手はあなたと最後に会ってから後の最も重要な出来事を話すだろう。しかし、同じ質問を始終会っている人にすれば、思いつく最近の出来事や、その瞬間に感じていることを話すだろう。Twitterもこれをやろうとしている。
これによる明らかな変化は、一日中手作業でチェックしなくても、Twitterの「選り抜き」を読めるようになることだ。Twitterをこれまで以上に娯楽的になり、まだ画面更新中毒にかかっていない新参者にとっては特にそうだ。
しかし、何より重要な二次的影響は、それがいかに、大量のフォロワーを持たないユーザーに「自分は好かれている」感じさせられるかだ。。
これからは、もし何かすごいことをツイートすれば、多くの人に読まれ、いいね!やリツイートをされて、Twitterは活気ある双方向の場だと感じるようになる。もしTwitterが賢ければ、アルゴリズムはそれまで十分注目を受けていなかったユーザーの強力なツイートも優先的に表示する。そうすればそのユーザーをサービスに引き止めておける。
遅い時間、あるいはフォロワーがあまりTwitterをチェックしない時間に誰かがツイートした場合でも読んでもらえる。タイムラインのトップにある「ベストオブ」セレクションで受け取るリツイートも、新しいユーザーがフォロワーを増やすのに役立つだろう。突如として、もはやTwitterはブラックホールではなくなった。
そしておそらく、人々が〈関連性に最適化されたタイムライン〉を心地良く感じるようになるにつれ、フォロワーとの関係も寛容になるだろう。誰かを会話に追加することで、すでにフォローしている人からの必読ツイートを見逃がす心配は少なくなる。はアルゴリズムが控えている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)