今週突然巻き起こったMeerkat現象を見て「Twitterはこれを買収すべきでは?」と思ったのなら、彼らも同じことを考えている。私たちが得た情報によると、Twitterはライブストリーミングアプリを提供するPeriscopeの買収に向けて協議を行っているとのことだ。このプライベートベータ版は、Meerkatのサービスの比較対象だ。
協議は始まったばかりだが、PeriscopeもMeerkatも同様の立ち位置で同様の事業を行っていることは確かだ。ある情報ではこの取引はおよそ1億ドルとなると予想しているが、他ではそれほどの価値のある取引ではないとする見方もある。ただMeerkatが急速に広まったことからも、Twitterのユーザーを後ろ盾とする動画のライブストリームはとても魅力的な事業と言える。
PeriscopeもMeerkatと同様の仕組みだ。このアプリを使用することで、どこにいようとライブ映像を他のユーザーが閲覧できるように配信することができる。デザインに関しては、Snapchatのように多少素っ気ないと感じるほどミニマムで、Meerkatより洗練されている。基本的な仕組みは共通している。
このようなアプリを手に入れることはTwitterにとって自然な流れだろう。Twitterの誇るリアルタイムのサービスとの相性も良く、むしろ買収しない方が難しいと感じるほどだ。Twitterの努力の多くは、ツイートをしない、そもそもログインすらしないユーザーから利益を確保することに費やされていたが、それよりサービスの核となる「クリエーター」のようなユーザーにボタン1つで動画のライブ配信ができるようにする方が容易いことだろう。
PeriscopeはAppleのFaceTimeと共通している点が多くある。FaceTimeは、それより以前から存在する動画チャットの一種に過ぎなかったが、利用するプロセスを簡単にしたことで人気を勝ち得た。同様にSnapchat、FacebookやTwitterといったプラットフォームの中に埋め込むことで、ライブ配信はシェアのオプションの1つとなる。面白いライブ体験をタップ1つで共有できるなら、あなたも試してみたくなるだろう。それがSnapchatのようにちょっとした時間を気軽にできるのなら、なおさらだ。
先週Meerkatを使用し、30人程度に自分がジェットコースターに乗っているところをライブ配信したところ、とても興味深い感覚を味わうことができた。Twitchのようだが、会話はゲーム画面についてではなく、自分の人生の一コマについてなのだ。PeriscopeもMeerkatも他のどのライブ配信プロダクトも直面する問題を抱えている。1つはライブイベントの配信は一瞬の出来事であること、1つはイベントと同期していることが必須条件であることだ。つまり、ライブの状況以外で閲覧する価値が無い。どちらも限定的で、制限が多い。このようなライブ配信はスケールさせるのが非常に困難に思える。しかし既にスケールしていて、それを有効活用する新しい方法を模索しているのなら問題にはならない。
このようなサービスがTwitterの一部となる最適なタイミングが今であるのにはいくつか理由がある。帯域が広くなったことで通信も速く、携帯端末によるネットワークは今まで以上に広範であり、どの端末にも優れたカメラが搭載されている。アラブの春やMichael Brown氏が殺害されたことに端を発した人種差別へのFergusonでの抗議などの出来事において、Twitterは情報の透明性を促した。このことからライブ動画の配信は、活動家、報道やドキュメンタリーにおいて一役買うことができるだろう。
現在TwitterとPeriscopeに問い合わせているところなので、連絡があり次第アップデートする。
価格についての情報をアップデート済み。
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(翻訳:Nozomi Okuma / facebook)