Uberは初の安全レポートを発表し、性的暴行事件にも言及した。2017年にUberは性的暴行に関連する報告を2936件受け取った。2018年は3045件だった。数字は増えているが、平均発生率は16%減少しており、これは同社が最近安全対策を強化していることと関連があることをうかがわせる。
Uberは性的暴行を以下の5つのサブカテゴリーに分類している。非合意の非性的身体部分へのキス、非合意の性的挿入未遂、非合意の性的身体部分への接触、非合意の性的身体部分へのキス、非合意の性的挿入。
最後のサブカテゴリーについて言えば、これはレイプである。Uberはレイプの報告を2017年に229件、2018年に235件受けている。2017年、2018年を通じて、乗車1回当たりの事象発生率は0.00002%だったとUberはコメントしている。
「このような報告は稀ではあるが、いずれの報告も著しい痛みを伴う体験を進んで報告した人たちを代弁している」とUberが報告書を記載した。「たとえ1件でも、あってはならない報告だ」。念のために言うと、報告された暴行事例の被害者は乗客の場合もドライバーの場合もある。Uberによると、5つの性的暴行カテゴリー全体で、加害者の半数近くが乗客だった。
「このように扱いの難しい安全問題のレポートを自主的に発行するのは容易なことではない」と Uberの最高法務責任者Tony West(トニー・ウェスト)氏がブログに書いた。「ほとんどの会社は性的暴力などの問題について語らない。そうすることでマイナスイメージが広がり世間の批判を受けるからだ。しかし我々は新しいアプローチをとるべき時期が来たと感じている。25年以上にわたって性的事件を訴追し、このような問題を扱ってきた者として、私は新しいアプローチが絶対に必要であることをみんなに伝えたい」
Uberは長年その安全対策について厳しい視線を注がれてきた。2017年には、インドでUberドライバーにレイプされた女性が、Uberをプライバシー侵害で訴えた。CNNが独自に実施した調査によると、Uberドライバー103名が乗客に対する性的暴行や不法行為で訴追されている。
過去何年にもわたり、Uberはこうした状況を防止するために数々の安全基準を設けてきた。2018年5月、Uberはアプリに緊急通報する機能を追加した。その後Uberは、運行中にドライバーの携帯電話のGPSセンサーが異常に長い停車や予定外の停車を検知した際に起動されるRide Checkという機能を追加した。
「性的暴力の扱いには公正さが必要であり、それはこうした問題に光を当てることによってのみ実現できる。我々は社会のあらゆる部分に透明性を与えることから始める」とウェスト氏は書いた。「そして最も大切なのは、信頼できるデータを提供することによって、Uberの利用をドライバーにとっても乗客にとってもより安全にできるということだ」。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )