Uberが空港での待ち時間短縮のためにPIN方式を導入

Uberは新たなPIN(暗証番号)方式をオレゴン州のポートランド国際空港で導入する。6桁のワンタイムPINを利用者に渡すことで乗車までの時間を短縮し混雑を緩和する狙いだ。

PIN(Personal Identification Number)機能は、米国時間5月13日にポートランド空港でスタートする。同空港ではピーク時に400回近くUberが利用されている。なお、ライバルのLyftも同様の仕組みをポートランド空港で同日から始める。Lyftの方式は4桁のコードを使用する。

Uberは2016年にPIN照合ソリューションを開発し、大規模、高密度なイベント会場で利用してきた。限られた場所に数千人が集まる可能性のある状況だ。これまでに世界60カ所以上のイベントで使用されており、ケンタッキーダービーやオーストラリアのF-1イベントなどでも採用したとUberは言っている。

Uberは、交通量が多くライドシェアリングへの需要が高まる空港でこの機能を使うことを考えた。同社のシアトル拠点の空港チームが準備を進め、まずインドのバンガロール空港でテストを行った。ポートランドは米国で初めてパイロットテストに参加する空港になる。

PIN方式の仕組み

乗客はUberXを予約したら、専用のピックアップゾーンに向かう。アプリにはPIN機能の仕組みを簡単に説明する画面が表示される。その後、乗客に6桁の暗証番号が発行され、最初にやってきたドライバーにそれを見せる。

一方空港で客待ちの機会を与えられたドライバーは、ピックアップゾーンに行って客待ちの行列に並ぶ(ドライバーはすぐに向かえない時は4分間のスヌーズタイムを選ぶことができる)。

乗客が受け取ったPINを見せるとドライバーはアプリに数字を打ち込む。これだけで通常の賃走が開始されるが、Uberは標準の確認手続きを行ってから乗車を確定することを乗客に推奨している。

Lyftのコードシステムも実質的に同じだ。Lyftの乗客は、アプリの指示に従ってドライバーが待機している指定場所の行列に並ぶ。乗車をリクエストした乗客には4桁のコードが渡される。行列の先頭に来たらコードをドライバーに見せる。ドライバーがコードを打ち込み両者がマッチングされる。その時点でドライバーは行き先を含め必要な乗客情報を見ることができるとLyftは言っている。

次の行動は?

Uberはポートランドでのテストが成功すれば他の空港にもPIN方式を拡大するに違いない。

「我々はこの分野にかなり大きく投資してきた」とUberのプロダクトマネージャーであるSondra Batbold氏は、Uberが空港チームを結成したことについてを本誌に説明した。「世界中の空港でこれまでにない成長が見られれていることを考えると、空港と緊密に作業していくことはUberにとって重要な戦略的提携だ」。

言い換えれば、Uberは空港に大きなチャンスを見出しているということだ。ただし、これはUberがあらゆる空港でPIN方式を導入するという意味ではないとBatbold氏は言った。場所によっては、待機場所や車両台数の制約のために既存のピックアップ方式の方が効率がいいこともあるのだろう。

【原注】Lyftが同日に同じポートランド空港でコード方式を開始したことを追記した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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