Uberが株主向けに2017年第3四半期の業績を発表し、赤字傾向が継続していることがわかった。
第3四半期の赤字幅は14億6000万ドルで、第2四半期の10億6000万ドルから拡大。その一方で、売上高は第2四半期の16億6000万ドルから20億1000万ドルへと増え、総資産価額も同様に87億4000万ドルから97億1000万ドルへと増加した。
Bloombergが最初にこのニュースを報じ、TechCrunchでも情報筋との確認がとれた。Uberは現状を説明することで、株主に対して現地時間11月28日にスタートした公開買付で株式を売却すべきかどうかの判断材料を提供しようとしているようだ。
Softbank GroupとDragoneer、Sequoia Capital、TPG、Tencentから成るコンソーシアムは、既存株主から最大で80億ドル分の株式を取得しようとしている。提示額は一株当たり32.96ドルで、これは直近の評価額をベースにした株価48.77ドルを30%も下回る。
Softbankは既に既存株主のBenchmark、Menlo Venturesと株式取得の合意に至ったという。しかし情報筋によれば、両社は32.96ドルという提示額に満足しない可能性があり、そうなるとコンソーシアム側は買付金額を吊り上げざるを得なくなる。
その他の株主(投資家や従業員)も、保有する株式の数が1万株を超えていれば、公開買付に参加できる。しかし売り手は「適格投資家」でなければならず、総資産額が100万ドル以上、もしくは年収が20万ドルを超えていなければならない。
発行済み株式の取得が終わり次第、SoftbankはUberの直近の評価額700億ドルをもとに10億ドルの直接投資を行う予定だ。Benchmark Capitalも公開買付が無事終われば、Uber前CEOのトラビス・カラニックに対する、取締役の任命に絡んだ訴えを取り下げるとのこと。
前四半期はCEO不在の状態にあったUberだが、先日Expedia前CEOのダラ・コスロシャヒを新たなCEOとして迎えた。その一方でCFOのポジションは未だに埋められていない。
Uberは今年に入ってから、数々の訴訟や同社の企業文化に対する批判に見舞われた。しかしSoftbankによる投資がターニングポイントとなり、2019年のIPOに向けてさらなる成長を遂げるかもしれない。
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(翻訳:Atsushi Yukutake)