Uberの取締役会にまだ一人、女性差別の意味がわかっていないメンバーがいた。今朝、Uberでは女性差別等の問題を根絶するための改革をテーマに全社ミーティングが行われた。Yahoo Financeで公開された録音によると、取締役の一人、デビッド・ボンダーマン(David Bonderman)は取締役会にさらに女性を加えることは「おしゃべりが増えるだけだと」と述べた。実際そう述べたのだから驚く。
録音によれば、取締役のアリアナ・ハフィントンは6:40頃に取締役会に女性を加えるメリットについて話している。
ハフィントン:現在取締役会に女性が一人しかいない〔ハフィントン自身〕が、近く二人目の女性が加わることを示すデータが多数あります。
ボンダーマン:実際は〔そうなれば〕おしゃべりが増えるということを示すデータだな。
ボンダーマンはUberのイメージを危機に陥れたこれだけの騒動にもかかわらず、なにも学ばなかったらしい。ハフィントンは「デビッド、デビッド。心配することないでしょう。あなたはしゃべることがたくさんありそうだから」とたしなめた。
そもそもボンダーマンは口を挟むべきではなかった。
ボンダーマンはこの発言を謝罪したという。New York Timesの記者、Mike Isaacによれば、メッセージは 「取締役会に対して、今日のミーティングにおいて同僚〔ハフィントン〕に尊敬を欠いた発言を行ったことを謝罪する。同時にUberの社員に不快の念を与えたことを謝罪する。深く反省している」というものだ。
ハフィントンはCEO、トラビス・カラニックの休職についても触れ、「最近不幸な出来事が重なったため」と説明した。ハフィントンは「〔カラニックは〕金曜日に母の葬儀を行った。またこの数ヶ月、Uberは〔深刻な出来事〕を経験してきた」と述べた。
Uberの取締役会」は日曜日に Covington & Burling法律事務所とエリック・ホルダー元司法長官のチームが作成した10箇条の勧告をすべて受け入れ、実施することを満場一致で決めている。しかしボンダーマンの発言を見れば、改革の実施は長い道のりになりそうだ。
アップデート: ボンダーマンは女性差別発言の責任を取って辞任した。
ハフィントンは「Uberは根本的な変革の時期を迎えており、デビッドの辞任はUberにとって適切な選択だった」と述べた。
画像: REUTERS/Shu Zhang
〔日本版〕デビッド・ボンダーマンはTPGキャピタルの創立パートナーでUberの社外取締役を務めていた。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)