Vimeoが無料ビデオメッセージングツール「Vimeo Record」を公開、その人の個性を表現できると評判

Vimeo Record(ヴィメオ・レコード)はチーム内でビデオメッセージを使って連絡をとるVimeoの新しいサービスだ。

同社CEOのAnjali Sud(アンジャリ・スッド)氏は、パンデミック下で多くのオフィスがZoomなどのコミュニケーションツールを使うようになったが、「仕事のコミュニケーションには非同期メッセージングを必要とする場面もたくさんある」と語る。

一般にビデオはメッセージを伝える方法として、「次の通話を設定したり、長いメールやSlackのスレッドを書く」よりも効果的なことがある。

スッド氏は、2017年にこのIAC傘下のビデオプラットフォームのCEOになって以来(未訳記事)、Vimeoはその焦点をYouTubeと競合する目的地サイトから、ビジネス向けビデオツールの提供へとシフトしてきたと語った。「現代の組織にとって唯一の企業用ビデオソリューションになりたいと心から思っています」。

Vimeo Recordはその戦略の延長にある。パンデミック下にVimeoの売上は、すでに対前年比40~50%伸びているが、この製品はそれ以前から開発していたもので、「チームの分散化が急速に進む中、コミュニケーションの方法が必要になる」という長期トレンドを反映したものだとスッド氏はいう。

リモートでの協業をVimeoでもっと効果的にVimeoスタッフよりVimeoを通じて。

そこでVimeoはGoogle Chromeの拡張機能を作り、ユーザーが画面や自分の顔を簡単に録画して、その動画をシェアしたりコメントをつけたり、パーミッションの異なるフォルダーに置いて誰かが見たら通知を受けられるようにした。

すでに約400社が新機能をベータテストしているとスッド氏はいう。利用者はデザインやコードのレビューを行ったり、カスタマーサポート案件を解決したり、会社幹部のメッセージを共有するなどさまざまな使い方をしている。

ビデオメッセージの録画に学習曲線はあるかと質問したところ、「最大の障壁は恐怖を感じさせないことです。そのための一番簡単な方法は、自分がビデオメッセージを受け取ること。同僚が完璧でないものを送ってくれば、恐怖要素が少なくなります」とスッド氏は答えた。

スッド氏は、Vimeo Recordは同社のフリーミアムビジネスモデルにも合致しているという。誰でも無料で無制限にメッセージを送れるが、サードパーティー製のカスタムブランドビデオプラットフォームでビデオをホストするためには有料のプレミアム機能が必要になる。

「私のチームはVimeo Recordを使って製品デモを社内で共有し、まもなく公開される製品のプレビューを顧客に見せています」とMailchimpのプロダクトマーケティングディレクターであるTrevor Wolfe(トレバー・ウルフ)氏が声明で語った。「すごく気に入っています!メールやチャットのメッセージではマネのできない個性を表現できるのです」。

関連記事:リソース不足のスモールビジネス向け高品質ビデオ制作ツールVimeo Createがスタート

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Vimeo

画像クレジット:Vimeo

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。