Wikipediaは今日(米国時間7/31)、同サービスのiOSアプリを大幅に改訂した。最大の特徴は、すっきりとした「気の散らない」デザインと、Wikipedia記事をスマートフォンやタブレットから編集できる機能だ。他にも、性能改善、オフラインアクセス、閲覧履歴等、数多くの改善が加えられている。
Androidアプリには、先月同様の改訂がなされている。
昨今は、WikipediaをiOSのネイティブアプリでアクセスしようとしないユーザーもいる。Appleがこのオンライン百科事典をiOSに統合してからは特にそうだ。iOS 8では、Spotlightで、直接検索したり抜粋を読んだりできるようになる。その一方で、Apple App Storeには、多数のサードパーティー製Wikipediaクライアントが並び、その多くが差別化機能としてオフラインアクセスを提供している。
改訂版アプリは、それらのサードパーティー体験を不要に感じさせるかもしれない。
Wikimedia Foundationはこのアップデートについて、「いかにアプリが早く立ちがるか、ページや画像が早く読み込まれるか、検索結果が早く表示されるか」等の重要な細部に注力したと言っている。
「改訂版アプリは、ネイティブコードで一から全面的に書き直した」と、Wikipediaのプロダクトマネージャー、Dan Garryは話す。「この新しいビルドでわれわれが集中したのはスピード・・・その結果、Wikipedia読者は今までになく迅速にコンテンツを見ることができる。われわれの公式アプリは、Wikipediaコンテンツを調べるための最速の方法だ」
ルックスの変更も目につく。コンテンツ自身が強調され、ナビゲーション、検索、シェア等の機能は表示を邪魔しないよう配慮されている。
おそらく最も重要なのは、iOSユーザーがWikipedia記事をiPhoneやiPadから編集できるようになったことだろう。ログインさえしなくてよい。この機能は最初にAndroidに登場したもので、現在これをサポートしているサードパーティーアプリはない。
そしてWikipediaは、世界中のネットワーク事業者と提携し、同社のコンテンツをデータ通信料なし利用できる、”Wikipedia Zero” と呼ばれる取り組みを行っている。これは、同社のリソースを途上国、新興国市場に広く提供することを目的とするものだ。
最新アプリは、iTunesで入手可能。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)