以前から噂はあったが、いよいよYouTubeが「ソーシャル」機能を拡充することにしたようだ。YouTubeがYouTube Communityの導入をアナウンスしているのだ。クリエイターと視聴者を結ぶためのもので、コミュニケーションにはテキスト、GIF、画像などを使うことができる。もちろん、クリエイターに対してさまざまな付加サービスを追加しようとする他社サービスを意識してのものであることは間違いない。
この新機能の導入にあたってYouTubeは、フィードバックを得るために小数のクリエイターたちと数ヶ月にわたってテストを行なってきた。それをいよいよパブリックベータとして「数ヶ月をかけて」多くのクリエイターに対してプラットフォームを公開していく予定であるとのことだ。
新しい機能を使うこと自体は簡単で、チャンネル毎のページに新たに用意される「コミュニティ」(Community)タブを開くだけだ。
クリエイターはここにテキスト、画像、GIFなどを投稿することができる。視聴者側はこのページから「いいね」(thumbs up)したり、コメントを残すことができるようになっている。
またモバイルアプリケーションの「登録チャンネル」のフィードにも「コミュニティ」への投稿は流れてくるようになる見込みで、さらにプッシュ通知を受け取るようにもする予定だとYouTubeはアナウンスしている。
既にYouTubeコミュニティの機能を使っているクリエイターにはvlogbrothers、AsapSCIENCE、The Game Theorists、Karmin、The Key of Awesome、The Kloons、Lilly Singh、Peter Hollens、Rosianna Halse Rojas、Sam Tsui、Threadbanger、およびVsauce3などがいる。
たとえばvlogbrothersのコミュニティページには、チャンネルのアップデートやイベントの情報や面白そうなリンクや写真の紹介などに利用していきたいと書かれている。
コミュニティページは、チャンネルオーナーに簡単なSNS機能を提供するものだ。Google+でFacebookに対抗しようとしたものの、はかばかしい成果を得ることのできなかったGoogleにとって、ソーシャルサービス構築にむけての再チャレンジという意味もある。以前にも、Google+をYouTubeなどと一体化したサービスにしようとする動きがあった(YouTubeとの連携はまもなく中止となった)。
YouTube自体にソーシャルネットワークの機能をもたせることで、Google+などの他ネットワークと連携するよりも気軽に利用できる仕組みができあがる可能性はあるだろう。クリエイターと、そのファンたちが直接に対話できるようにすることで、ソーシャル面での盛り上がりを期待しているわけだ。
YouTubeによれば、コミュニティ機能はまだテスト中のものであるとのこと。テスト中の一部クリエイターからのフィードバックを反映したり、また新たな機能を追加するなどしていく予定であるとのこと。より多くのクリエイターに機能を開放するのは数カ月後の予定であるそうだ。詳細な予定はまだ未定であるとのこと。
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(翻訳:Maeda, H)