YouTubeがクリエイター向けの新機能「プレミア」の提供を発表しました。フォロワーやSNSユーザーにまだアップロードしていない動画の公開日時などを予め告知し、公開と同時に再生回数を稼ぐ機能です。
クリエイターがアップロード前の動画についてプレミアの使用を設定すると、自動的に動画のランディングページが生成されます。そして、そのページへのリンクをInstgramやTwitterといったSNSなどに示すことで、動画公開前から集客活動ができるという仕組みです。
プレミアページにはカウントダウンやリマインダーを表示するのは当然ながら、さらに大きな機能として動画クリエイターが視聴者とやり取りできる”Super Chat”が設置できます。
Super Chatはライブストリーミング用に提供されるのと同じ、投げ銭機能付きチャット機能ですが、プレミアページでは、公開に合わせて集まった視聴者からの質問などに、随時答えたり感想を述べ合ったりできます。これは、映画初日の舞台挨拶での観客との質疑応答をYouTube上で再現するような感じになるのかもしれません。視聴者は投げ銭機能で自分のコメントを目立たせることもできるので、熱心なファンが大勢いるYouTuberならここで直接的な収益をあげることもできそうです。
なお、このプレミア機能は購読者が10万人以上のクリエイターに提供される、月額4.99ドル(を視聴者が支払う)のチャンネルメンバーシップ制度の一部として提供されます。
YouTubeのプロダクトマネージャーKurt Wilms氏は、プレミアのアイデアが「ライブストリーミングの成功から発展」して生まれたものだとしており、プレミア機能が「YouTubeに予約視聴という新しい文化を根付かせるための第1歩になることを期待している」と付け加えました。
まず、クリエイターにとってはチャンネル登録者を10万人集めるのが大変なのがYouTubeですが、苦労してそこにたどり着けば、どんどん収益拡大のチャンスが広がるようです。ただ、収益拡大が目的化してしまって、周囲の人に迷惑をかけることをいとわないクリエイターが再び現れないことを祈るばかりです。
Engadget 日本版からの転載。