みんなYouTubeのビデオをシェアするのが大好きだ。2017年にYouTubeがアプリ内メッセージング機能を提供したのはそのためだ。YouTubeユーザーは、YouTubeモバイルアプリの専用タブの中で友達にビデオを送ったりチャットしたりできる。その機能を閉鎖すると同社Googleは発表した。9月18日以降、YouTube内で友だちにダイレクトメッセージを送る機能自体が消滅する。
この変更を最初に見つけたのは9to5Googleで、同サイトによるとYouTubeのメッセージ機能は昨年5月にウェブで最初に公開された。
YouTubeは、中止に関する発表の中で、この決定に関する詳しい事情を公表していない。
最近同社は公開対話機能に注力していると言っており、コメント、投稿、ストーリーなどを更新しており、なぜメッセージを重視しなくなったのかについては説明していない。
ありそうな理由は、もちろん機能が活用されていないからだ。多くの人々はMessengerであれ、WhatsApp、WeChat、iMessageなどであれ、それぞれお気に入りのメッセージングアプリに強く依存している。
一方Googleは、メッセージングのアプリや機能を作るのをやめる様子がない。YouTubeのメッセージ機能が公開された時点で、GoogleはAllo(終了)、Duo、Hangouts、Meet、Google Voice、Android Messages/RCSなどにも手を出していて、Gmail中のGChat(Google Talk)のユーザーをHangouts Chatに移行させるのに必死だった。
しかし、Googleの機能廃止の投稿に対する500件近い怒りのコメントを見る限り、YouTube Messagesは多くの若いユーザーに好まれていたようだ。
若い、というのは子供、という意味だ。
コメントの多くは、YouTubeが友達とメッセージできる「唯一の場所」だと言って不満を訴えている。子供たちは携帯電話を持っていなかったり、他人に電話番号を教えてはいけないと言われたりしているからだ。
「ママと話す」ために使っていたり、ソーシャルメディアを使うことが許されていなかったから、と言っているユーザーもいた。
どうやら、多くの子供たちはYouTubeのメッセージ機能を、親にブロックされた携帯電話の代わりに使ったり、タブレットやウェブ経由で(おそらく親に内緒で)連絡を取るために使っていたようだ。
それは今のYouTubeにとって都合が良い話ではない。現在同サービスを巡っては、子供向けの不適切なビデオや児童労働搾取、幼児虐待、規制などさまざまな問題が持ち上がっているからだ。
今年2月にYouTubeは、子供たちを幼児虐待の危機にさらしたことで非難の的になった。YouTubeのコメント機能を利用して児童虐待集団が連絡をとっていることが発覚した後、Googleは未成年が登場するビデオのコメント欄を閉鎖するはめになった。
現在FTCも、YouTubeが米国児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)に違反しているという指摘を受けて捜査している。児童擁護団体や消費者団体はYouTubeに対して、13歳未満の子供たちをプラットフォームに誘惑し、親の許可を得ることなくデータを収集したり広告のターゲットにしていると批判している。
YouTubeメッセージを使ってチャンネルを宣伝したり、家族や友達とビデオをシェアする人もいるだろうが、主流ではなかったのは明らかだ。そうでなければ、YouTubeがやめるはずがない。
同機能にはスパム問題もあり(Google+と同様)、見知らぬ他人からの不快なリクエストが来ることがあった。
YouTubeによると、ユーザーは今でも「シェア」機能を使ってビデオを共有することは可能で、そこから他のソーシャルネットワークと繋がることができる。
Googleはフォーラム投稿に書いたこと以上のコメントはしていない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )