YouTubeで音楽ビデオを見ながら一緒に歌いたいけど、歌詞を知らない、なんてことよくあるでしょ。そのとき助けてくれるのが、MusiXmatchが作ったChromeエクステンションだ。この、イタリアとイギリスの二国籍企業の社内的ハッキング作品は、同社が正式なライセンスを得ている歌詞データベースから歌詞を取り出して、YouTubeのビデオにオーバレイする。
単純にそのエクステンションをインストールして、YouTubeの音楽ビデオを見る。そこにMusixMatchのボタンがあったら、それを押すと歌詞の字幕が表示される。まるで急に、カラオケビデオが始まったみたいに。
ただし今のところ、歌詞のタイトルと音楽ビデオのタイトルが完全に同じでないといけない。自称世界最大の公式歌詞データベースを誇るMusixMatchには、ほとんどの曲の歌詞があるといわれるが、この、曲名とビデオの題名のマッチング問題は今後の課題だと同社は言っている。
おもしろい裏話がある。同社はそれまで音楽ビデオを提供するVEVOとパートナーしていたが、VEVOが歌詞の表示を嫌ったため関係は解消した。ビデオに合わせて歌うのは、人気があるのにね。社内でいろいろ議論した挙句、YouTube用のChromeエクステンションを作るのがベスト、という結論に達した。中でもとくに、“許可を求める”必要がないのがよい。
曲の作者や発行者に歌詞の使用料が行かないわけではない。同社と彼らとのあいだにはすでに、収益共有の契約があり、それはiOS、Android、WP8、Mac、W8、Spotify、それに同社のAPIなど幅広いプラットホームをサポートしている。
MusixMatchは今、GoogleのPC→TVドングルChromecastのサポートに取り組んでいる。歌詞が流れるYouTubeビデオが、テレビで見られるようになるのだ。同様のカラオケスタイルの歌詞表示は、すでにAppleのAirplayにも提供されている。これによってiPhoneアプリがAppleTVとシンクして、今聞いている曲の歌詞をテレビ画面に表示するのだ。
同社は最近、IK Multimediaとパートナーしてハードウェアにも進出した。それはiOSアプリ用の、“カスタムデザインの”マイクロフォンアクセサリだ。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))