この春Googleは、同社のTransparency Reportに新しい章を設けて、同社のサーバーとユーザーのデバイスとのあいだのHTTPS接続の現状を明らかにした。しかしそのときはGoogle Drive, Finance, Gmail, Maps, Newsなど同社のメインのプロダクトのデータだけだった。そして今日(米国時間8/1)Googleは、YouTubeとGoogle Calendarを、その仲間に加えた。
YouTubeでは今、すべての接続の97%がHTTPSであり、Calendarでは93%だ。
YouTubeはなにしろ大きいから、Googleが何をやるにしても簡単ではない。でも同社によると、YouTubeの膨大なトラフィックも同社自身のCDN Global Cacheにより、暗号化しても比較的容易に扱える。それは、HTTPSの中核的アルゴリズムAESにハードウェアによるアクセラレーション(加速)を適用していることが、大きく寄与している。
Googleの主張では、HTTPS接続はYouTubeのユーザー体験も改善する。今日発表された声明によると、“ユーザーはYouTubeのビデオを携帯電話やスマートTVなど、さまざまなデバイスで見る。そこでわれわれは、あらゆるデバイスでHTTPSをA/Bテストし、ユーザーにネガティブな影響が及ばないようにした。その結果、HTTPSは多くのクライアントの体験の質を良くすることが判明した。コンテンツの真正性が確証されることによって、〔粗悪コンテンツによる〕さまざまなストリーミングエラーを排除できたからだ”、ということである。
YouTubeに関しては、まだGoogleのテストから漏れたデバイスがとても多いと思われるから、上で言っていることはおそらく100%真実ではないだろう。でもGmailの場合と同じく、同社は時間をかけて安全でない接続を排除していくだろう。同社のスポークスパーソンは、それがいつになるかは明言できない、と述べた。