GoogleはなぜEUで市場シェアを失っているのか?

この記事は、2024年12月3日に Search Engine Journal で公開された Kevin Indig氏「Why Is Google Losing Market Share In The EU?」 を翻訳した記事です。

EUにおけるGoogleの市場シェアの最新の動向と、それに関連する規制上の課題がGoogleのビジネスに与える潜在的な影響について詳しく見ていきます。多くのマーケティング担当者は、GoogleがEU諸国で検索市場シェアを失っていることに気づいていないかもしれません。

EU市場シェア低下の背景

この市場シェアの低下は、Googleのビジネスが危機的な状況にある時期に起こっています。

  • アメリカの司法省は、Googleの持ち株会社「アルファベット」に対する訴訟の中で、GoogleをChromeやAndroidから分離することを推奨しました。(この訴訟やその潜在的な結果については、Monopoly で触れています。)
  • 司法省はまた、Googleの広告事業に対して別の訴訟を起こしています。
  • カナダは、オンライン広告における反競争的行為を理由にGoogleを訴えました。
  • さらに、ChatGPTやPerplexityなどの企業は、急速に知名度と市場シェアを拡大しています。(ChatGPTの急成長については、ChatGPT Search で詳しく取り上げています。)
  • GoogleはEUで、デジタルマーケティング法(DMA)による厳しい規制に直面しています。この問題については、2 Internets で取り上げています。

このような背景を踏まえた上で、2つの重要な疑問が浮かび上がります。それは、市場シェアの低下がどの程度重要なのか、そしてその要因は何なのか、ということです。

簡単に言うと、このシェアの減少は、アルファベットが認めたくないほど深刻な問題です。減少は、競合他社にチャンスを与えるだけでなく、外部要因に対するGoogleの対応力を弱めています。確かに、Googleの収益は依然として堅調ですが、広告市場のシェアは低下しています。

規制、競合他社の台頭、そしてGoogleに対する否定的な感情が、シェア減少の主要な原因となっているようです。

そのため、マーケティング担当者は今後、より多くの検索エンジンを追跡し、最適化する必要が高まっています。また、競争がさらに細分化されることで、検索エンジンからウェブサイトへの参照トラフィックが増加する可能性も考えられます。

Googleで何が起こっているのでしょうか?

過去10年間におけるGoogleの市場シェアは、フランスで-5.6ポイント(パーセントポイント)、ドイツで-3.3ポイントと低下しました。StatCounterによると、2009年1月からデータを測定し始めた以来、これほど低いシェアは記録されていません。

フランスやドイツだけでなく、ほとんどのEU諸国では、過去5年間でGoogleの市場シェアが低下しています(主にモバイル市場で)。具体的には次のような変動が見られました:

  • オーストリア:-4.1ポイント
  • ポーランド:-3.1ポイント
  • スイス:-2.3ポイント
  • オランダ:-2.1ポイント
  • デンマーク:-1.5ポイント

さらに状況は過去12ヶ月間にも続いており、以下のようなシェアの変動が確認されています:

  • フランス:-4.6ポイント
  • オーストリア:-3.2ポイント
  • ポーランド:-2.4ポイント
  • ドイツ:-2.1ポイント
  • スイス:-1.3ポイント
  • オランダ:-1.0ポイント
  • デンマーク:-1.0ポイント

では、いったい何が起きているのでしょうか?トレンドが変化するタイミングを見ると、状況がより明確になります。その変曲点は、2018年11月と2024年4月の2つです。

データによれば、AndroidとAppleがブラウザや検索エンジンの選択画面を導入した1ヶ月後の2024年4月頃から、ユーザーがGoogleから離れ始めたことが示されています。

言い換えれば、Googleはモバイルデバイスやデスクトップデバイスにおけるデフォルトの検索エンジンではなくなり、その結果が徐々に表れ始めているのです。

とはいえ、すべての国でシェアが減少しているわけではありません。一体なぜなのでしょうか?

なぜ一部の国では市場シェアが平坦なのか?

Googleの市場シェアがEU諸国全体で低下しているわけではありません。具体的には、以下の国々ではシェアが比較的安定しています:

  • ポルトガル
  • スペイン
  • イタリア
  • アイルランド

なぜこれらの国々ではシェアが安定しているのでしょうか?これらの国々もヨーロッパの一部であり、ユーザーには選択画面が表示されるにもかかわらず、その理由はデバイスにあります。上記の国々では、デスクトップ市場ではGoogleのシェアは減少しましたが、モバイル市場ではシェアを失っていません。

EU全体でも同様の現象が見られます。過去5年間で、GoogleはEUにおけるモバイル市場で2.1%のシェアを失い、デスクトップ市場では10%のシェアを失いました。

なぜこのようなことが起きたのでしょうか?

その大きな理由の一つは、Appleとの独占的な販売契約です。Windowsは、主に企業向けのコンピュータでの優位性により、EUでのデスクトップオペレーティングシステムとして75%を超えるシェアを占めており、MacOSはわずか15.1%に過ぎません。

また、GoogleのOSであるAndroidはモバイル市場で66.5%のシェアを占めており、これに対してAppleのiOSは33%のシェアを持っています。

加えて、GoogleはAppleデバイスのデフォルトの検索エンジンとなるために200億ドルを支払っています。この契約により、モバイル市場におけるGoogleの地位は強固になっています。ただし、この状況は3月に施行されたDMA(デジタル市場法)によって選択画面が強制されるまでは続いていました。

しかし、Googleの市場シェアが低下した国々はどうでしょうか?これらは3月以前からすでにシェアが低下していた国々であり、その現象はかなり前から始まっていたのです。

なぜ一部の国では景気後退が早く始まるのでしょうか?

2018年11月には、すでにドイツやポルトガルなどの国でGoogleが市場シェアを失い始めていました。したがって、選択画面やデバイス固有のダイナミクス以外にも何かが影響しているに違いありません。

2018年には2つの重要な出来事がありました。1つ目は、欧州のデータ保護法であるGDPR(一般データ保護規則)が2018年5月に施行されたことです。2つ目は、EUがGoogleのAndroidに関する市場支配について独占禁止法違反と判断し、Alphabetに43億4,000万ユーロの罰金を科したことです。

これらの出来事は、Googleの市場シェアを直接的に減少させたわけではありませんが、Googleに対する不信感を高め、その結果、DuckDuckGoやBingなどの小規模な競合他社にスペースを提供することになりました。

ヨーロッパの人々はプライバシーに非常に敏感であり、規制上の罰金やプライバシー法が消費者行動に米国よりもはるかに大きな影響を与えています。例えば、欧州のプライバシーを重視した検索エンジンであるStartPageでは、検索トラフィックの56%がEUから、21%が米国から来ていることがわかっています。

プライバシーへの懸念が高まる中、ユーザーはGoogleを以前ほど利用しなくなっています。実際、フランスでは2018年11月に、一部の省庁がGoogleをデフォルトの検索エンジンとして使用しないことを宣言しました。

選択画面と世間の認識の変化が、Googleの衰退の最大の要因となっています。その影響として、Googleがウェブサイトに送る参照トラフィックの減少が見られています。では、その影響は何なのでしょうか?

Googleが失ったものを誰が勝ち取るのでしょうか?

Googleの衰退で最大の勝者はBingです。常に第2位の検索エンジンであるBingは、Googleの衰退から最も恩恵を受けています。特に、ChatGPTとMicrosoftとの密接な関係が、当初予想されていたよりもヨーロッパでBingの検索エンジンに大きな後押しを与えた可能性が高いですが、Bingも依然としてコンサルタントの中では第2の選択肢として位置づけられています。

ただし、現時点ではこれらの数字はまだわずかであり、DuckDuckGo、Ecosia、QWANTなどの検索エンジンは、BingやGoogleから検索結果のライセンスを取得しています。言い換えれば、現在のところ、GoogleとBingが検索エンジンの勝者と言えるでしょう。

しかし、EcosiaとQWANTは、他の検索エンジンから独立するため、共同でウェブインデックスの作成に取り組んでいます。DuckDuckGoや他の企業が独自のインデックスを発表するまで、どれくらいの時間がかかるのでしょうか?アルファ(大手企業)が弱くなると、より小さな企業たちがその隙間を狙ってチャンスを見つけます。

市場シェアが減少しているにもかかわらず、Googleの検索収益は依然として規模から見て驚異的な成長を続けています。その理由は何でしょうか?

市場シェアが必ずしも検索ボリュームや収益化可能なクエリと相関するわけではないからです。モバイル検索はデスクトップ検索よりも多く、モバイル検索の減少幅は比較的小さいことが影響しています。Googleは他の市場では依然として優位に立っており、EU市場の変動はGoogleの収益に深刻な影響を与えるには十分ではない可能性もあります。

また、Googleは市場シェアの低下以上に検索収益化に積極的に取り組んでおり、その成長を維持しています。来年には相対的な広告収入の伸びが50%を下回ると予測されていますが、これは絶対的な伸びよりも良い指標となる可能性があります。

さらに、このデータには注目すべき点があります。StatCounterは150万のサイトから参照トラフィックを測定してデータを収集していますが、Googleがウェブサイトに送るトラフィックを減らし、自社内に留めることで、この数字に影響を与えている可能性があります。

どのような意味があるのでしょうか?

EUにおけるGoogleの市場シェアの低下、さらに潜在的な独占禁止法の救済措置(例えば、Appleとの販売契約の強制終了)や競争の激化が相まって、検索市場はさらに細分化される可能性が高いと言えます。言い換えれば、今後、より多くの検索エンジン向けに最適化する必要が出てくるかもしれません(再び)。これらの検索エンジンは、ランキングに関してはほとんど同じように機能しますが、サイト所有者がBingのIndexNOWとの統合など、専用のインデックス作成アクションを実行する必要があるかもしれません。

また、ChatGPTがBingの検索結果を使用していることが明らかになったため、私たちはすでにBing Webマスターツールを再利用しています。次に注目すべきは、Perplexity Webマスターツールでしょうか?市場シェアの拡大に後押しされ、SEOの専門家はBingにもっと注意を払うべき時期に来ていると言えます。

驚くべきことに、他の検索エンジンにはまだウェブマスターツールがないのです。ポータルサイトよりも、サイト所有者との関係を育むのに適した方法があるのではないでしょうか?インデックスの独立性が高まるにつれて、このようなツールは今後現実となる可能性があります。

皮肉なことに、Googleに対する独占訴訟は、Googleが競争相手を増やし始めたタイミングで起こされました。Alphabetのような巨大企業にとって、市場シェアの1%でも、年間経常利益(ARR)が17億5000万ドルを生み出す可能性があるのです。

ブラウザは検索エンジン戦争において重要な役割を果たしています。司法省はChromeがGoogleから撤退するよう圧力をかけており、OpenAIは独自のブラウザの開発に取り組んでいます。

私の意見では、OpenAIはArcを買収すべきだと思います。いずれにせよ、ブラウザは究極のインターネットユーザーインターフェイスであり、検索エンジンが処理できる以上のユーザー情報を提供します。

ここで明確にしておきたいのは、私はGoogleが失敗する運命にあるとは思っていないということです。Googleには「新しいAIの世界」でトップに立つための要素がすべて揃っています。Googleが失敗する唯一の理由は、自らがその足を引っ張ることになるからです。

以下は、1行の箇条書きにChatGPTが文章を加えたものです:

1.フランスはオンラインの独立を取り戻すためにGoogleを捨てる

フランスは、Googleからの独立を目指して、同社の検索エンジンをデフォルトから外すことを決定しました。この動きは、EU内でのオンラインプライバシーと競争に対する強い関心が反映されたものです。フランス政府は、Googleが提供する検索エンジンの支配を減らし、他の選択肢を促進するために、より厳しい規制を導入することを選びました。これにより、ユーザーはGoogle以外の検索エンジンを選ぶ余地が広がり、検索市場の競争が促進されることを期待しています。

2.OpenAIはブラウザでGoogleに対抗することを検討している

OpenAIは、Googleに対抗するために独自のブラウザを開発することを検討しているとのことです。OpenAIは、既存のブラウザに依存せず、自社のAI技術を活用した新しいインターフェイスを提供することで、検索エンジン市場における競争を加速させる意図を持っています。この動きは、Googleが支配しているブラウザ市場に挑戦し、ユーザー体験を革新しようとするものです。

オウンドメディアの立ち上げ・運用費用はいくら?相場と節約のポイント

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オウンドメディアとは、企業が運用するWebメディアのことで、一般的には自社の商品やサービスの認知拡大、購買促進のために活用されます。

しかし、オウンドメディアの立ち上げ・運用にあたっては、専門スキルを持つ人的リソースやに加え、コストについても気になる方が多いでしょう。

この記事では、オウンドメディアの構築、および運用にかかる費用相場や内訳、節約できるポイントについて、詳しく解説します。

なお、ナイルでは、オウンドメディアの立ち上げにあたってよくある課題や、それらの課題の解決方法を紹介した資料をご用意しています。
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オウンドメディアの構築にかかる費用の相場は?

オウンドメディアを構築する際の費用相場は、Webサイトの制作のみなら50万円前後、戦略設計などマーケティング戦略のサポートも含めると100万~300万円以上になると考えられます。

ただし、オウンドメディアの構築費用は、求める機能や規模に応じて大きく異なるため、自社のニーズに合わせて適切な価格帯を選ぶことが重要です。

ここからは、価格帯ごとにどのようなことをやってもらえるのかを見ていきましょう。

オウンドメディアの構築にかかる費用相場

無料~20万円未満でできること

無料~20万円未満の費用でできることは、無料、または低価格のCMSを利用した、オウンドメディアの構築です。

CMSのテンプレートを活用してデザインを設定し、基本的なコンテンツを配置できますが、デザインや機能のカスタマイズは限られた範囲にとどまります。
そのため、設定を自社で行うか、制作会社に依頼するかで、費用は変動します。

この価格帯では、SEOやWebマーケティング戦略の立案などを外注することは難しく、これらは自社で対応する必要があるでしょう。

コストを抑える代わりに、自社での作業負担が増える点に注意が必要です。

20万~100万円未満でできること

テンプレートではなく、オリジナルデザインのオウンドメディアを構築したい場合は、20万~100万円未満の費用が必要でしょう。

この費用が捻出できれば、CMSを利用したオリジナルデザインの構築を制作会社に依頼できます。

ただし、オウンドメディアのデザインのクオリティや機能性を向上させることができますが、コンテンツ制作や細かなSEOについては、別途費用がかかる場合もあります。

100万~300万円未満でできること

100万~300万円未満の費用があれば、戦略設計からオリジナルのサイト制作まで、一気通貫でオウンドメディアの構築が可能になるでしょう。

この価格帯では、オウンドメディアの戦略設計や、CMSのカスタマイズ、デザインを外注することができ、オウンドメディアの構築に必要な要素を包括的に依頼できます。

戦略設計を外注することができれば、中長期的な視点でリード獲得~コンバージョンにつながる施策を提案してもらえるため、効率的に成果を出せるメディアを作ることができるでしょう。

300万円以上でできること

300万円以上の費用があれば、さらに高度なデザインや機能の実装、数本のコンテンツ制作も含めた外注が可能になるでしょう。

独自の要件に合わせた、特注のCMS開発をする場合は300万円以上かかるケースもあります。
しかし、そこまで手をかけないのであれば、オウンドメディアを0(ゼロ)から構築する際の初期費用として、300万円程度の予算で一通り外注することができると考えられます。

<参考記事>
【まとめ】オウンドメディアの作り方から費用相場、ドメイン決めを徹底解説

オウンドメディアの構築にかかる費用の内訳

オウンドメディアを構築する際には、さまざまな費用が発生します。
主な費用の内訳は、下記になります。

<オウンドメディア構築にかかる費用の主な内訳>

それぞれの費用について、詳しく見ていきましょう。

戦略設計費

戦略設計費とは、ターゲットユーザーの設定、コンテンツ戦略の立案、顧客獲得の方法など、オウンドメディア全体の戦略を策定するための費用です。

オウンドメディア構築・運用にあたっては、戦略が適切にできていないと、リード獲得コンバージョンといった成果に結びつけられません

自社に知見があれば、内部で対応するのがベストですが、知見がない場合は外部の専門家に依頼することで、より効率的な戦略でオウンドメディアを構築することができます。

デザイン、コーディング費

デザイン費とは、オウンドメディアのビジュアルを作るための費用です。
既存のテンプレートデザインを使う場合と、オリジナルデザインを作成する場合とで、費用が大きく異なります。

一方、コーディング費とは、デザインをインターネット上で閲覧可能にするための技術的な作業にかかる費用のこと。
プログラミング言語を用いて、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを作成するため、専門的なスキルが必要になります。

オウンドメディアのページ数や機能の複雑さによって、デザインやコーディング費用は変動します。

CMS構築費

オウンドメディアの制作や編集・管理を簡単に行うシステムであるCMSを構築するための費用です。

デザインやコーディングは専門的なスキルが必要なため、コスト削減のためにCMSを活用することがあり、その構築費用になります。

一般的には、CMSの初期設定やデザイン作成、CMS導入・実装などの費用が含まれますが、独自のCMSを開発する場合には、高額な費用がかかる場合もあります。

なお、上記3つの費用に加え、構築自体には必要ありませんが、オウンドメディアにはコンテンツ(記事)が不可欠です。
立ち上げのタイミングにはコンテンツがいくつかあったほうが良いため、構築と並行して作っておきたいところ。

コンテンツ制作の費用に関しては後述します。

\ 成功につながるオウンドメディアの事前準備について動画で解説しています!/

オウンドメディアの運用にかかる費用相場は?

オウンドメディアを構築した後は、運用のフェーズに移ります。
この段階でかかる費用は、主にコンテンツ制作やアクセス解析などの作業関連です。

自社ですべてを運用することも可能ですが、オウンドメディアを拡大したり、商品・サービスの売上を伸ばしたりしたい場合は、専門家に依頼することをおすすめします。その際は、月額20万円を超えることもあります。

オウンドメディアの運用にかかる費用相場

無料~月額5万円未満でできること

費用を抑えたい場合は、無料~月額5万円未満でオウンドメディアの運用が可能です。

自社で運用する場合は費用がかかりませんが、外注する場合はオウンドメディアの維持・管理のみであれば依頼できるでしょう。

月額5万~20万円未満でできること

月額5万~20万円未満の費用では、オウンドメディアの維持・管理費に加え、アクセス解析や運用アドバイスを外注することができます

コンテンツ制作を外注することができることもありますが、解析や運用アドバイスなどのコンサルティング費用と併せて依頼するのは難しい可能性が高い、いずれかを選ぶ形になるでしょう。

月額20万~50万円未満でできること

月額20万円以上の予算があれば、アクセス解析や運用アドバイスといったコンサルティング費用に加え、少ない本数であればコンテンツ制作まで外注することができるでしょう

コンサルティングからコンテンツ制作まで、オウンドメディアの運用業務を一括して行っている会社に依頼すれば、より効率的なメディア運用ができます。

月額50万円以上でできること

オウンドメディアを立ち上げてすぐは、なるべくコンテンツを増やしておきたいフェーズになるため、しばらくはある程度まとまった本数のコンテンツを制作し続けるのが望ましいです。

もし、コンテンツ制作のリソースが不足している場合は、50万円以上の予算を確保しておくと、コンサルティングも含めて充実した支援が受けられます。

コンテンツの本数が溜まってきたら制作費用を減らしたり、ほかの施策の費用に回したりすることを検討してもいいでしょう。

オウンドメディア運用にかかる費用の内訳

オウンドメディアの運用費の相場がわかったところで、その内訳について詳しく見ていきましょう。

運用にあたっては、下記のような費用がかかります。

<オウンドメディア運用にかかる費用の主な内訳>

サイト維持費

サイト維持費は、レンタルサーバー代やCMS利用料など、オウンドメディアをオンライン上に保つための基本的な費用です。

レンタルサーバー代は、自社サーバーではなく、レンタルサーバーを用いるときの費用です。
CMSは無料で利用できるものがほとんどですが、デザインや機能などが複雑になる場合は別途利用料がかかる場合があります。

そのほか、不具合の調整などを行うサイト保守費用なども発生します。

コンテンツ制作費

コンテンツ制作費は、文字通りオウンドメディアで公開する記事や動画、ホワイトペーパーなどを制作するための費用です。

コンテンツ制作を外注する際、記事やホワイトペーパーの場合なら、原稿制作を一通り(企画から執筆・編集、校正まで)やってもらうケースもあれば、制作の一部(執筆のみ、など」を依頼するケースもあります。

それぞれで費用が異なるため、自社でどこまで対応するかを事前に決めておきましょう。

<参考記事>
ホワイトペーパーとは?目的やメリット、制作方法を紹介

CMS入稿費

記事の場合は、原稿が完成したらそれをCMSに入稿し、公開準備をする作業が必要です。

専門的なスキルが必要というほどの作業ではないため、社内リソースが活用できるのであれば、外注しなくてもいいでしょう。

データ分析、改善提案コンサルティング費用

オウンドメディアを立ち上げたら、ただコンテンツを溜めていくだけでなく、実績データをチェックして現状を把握し、改善を繰り返すことが重要。

ただセッション数を追うだけでなく、どのチャネルからユーザーが流入しているのか、どのページがコンバージョンされやすいのかなどを分析した上で、より効率的にリード獲得やコンバージョンを増やすための施策を検討しなければなりません。

このあたりを外注する場合は、コンテンツ評価レポートや、コンテンツ改善、導線改善提案などが作成されます。

オウンドメディアの構築・運用における注意点

オウンドメディアを構築・運用する際には、ある程度の費用がかかること認識し、中長期的な計画を立てることが重要です。

ここからは、オウンドメディアの構築・運用における注意点について解説します。

戦略なしで構築・運用しても効果を得づらい

オウンドメディアは、戦略を立てることでターゲットユーザーに適したコンテンツを発信でき、リード獲得やコンバージョンの向上を図ることができます

戦略を立てずに運用すると、ターゲットが曖昧になって発信内容に統一感がなくなり、セッション数は増えるかもしれませんが、リード獲得やコンバージョンといった本来の目的を達成することができない可能性が高まるでしょう。

オウンドメディアは決して安くはない費用をかけて構築・運用をするものですので、オウンドメディアのビジネスゴールと、それに向けた戦略を設計し、効率的に進めてください。

どの工程を外注するかで費用が変動する

オウンドメディアの構築・運用を外注する際は、依頼する作業の範囲によって費用が大きく変わります。

オウンドメディアの立ち上げ経験があり、戦略設計や分析、改善提案ができる、コンテンツ制作のスキルがあるなど、社内に知見のある人材がいる部分は自社で対応することで、費用を抑えることが可能です。

一方で、社内に一切知見がなく、オウンドメディア制作のすべてを外注するのであれば、初期費用や運用費用としてまとまった金額が必要になります。

外注の範囲を決める際には、社内リソースをどこまで活用できるかを検討し、費用対効果を考慮しましょう

費用の安さだけで外注しないほうがいい

オウンドメディアの構築・運用にかかる費用を抑えたいからといって、安さだけを重視して外注するのはおすすめできません。

費用が安価であるということは、サポート内容が不十分であったり、質が高くなかったりするケースもあるため、成果が出づらくなる可能性があります。

オウンドメディアは長期的な運用が求められるため、専門知識や実績が豊富で、自社の都合も考慮した支援をしてくれる外注先を選びましょう

内製化しても人件費は発生する

オウンドメディアの構築・運用を社内で行えばコストがかからないと思われがちですが、実際には人件費が発生します。

内製しても、適切にオウンドメディアを運用するには複数名のスタッフが必要になるため、それにかかる人件費は少なくないでしょう。

外注と内製のコストを比較した際、外注したほうが成果が出やすく、経済的な場合も少なくありません。

そのため、内製を検討する際には、「オウンドメディア構築にかかる費用の内訳」「オウンドメディア運用にかかる費用の内訳」で紹介した項目を踏まえて、内製で行う場合、外注する場合とでそれぞれのコストを算出し、どのような体制が最も費用対効果が高いかを検討しましょう。

オウンドメディアの運用費を節約するポイント

オウンドメディアの運用にあたっては、なにかしら外注費用が発生しているケースがほとんどだと考えられますが、なるべく費用は抑えたいですよね。

高い費用対効果を狙うためにも、次の3つの節約ポイントに注目して運用を進めるといいでしょう。

制作する記事を見極めて本数を絞る

オウンドメディアで記事を制作する場合は、優先して作っていく記事のテーマを見極めて、無駄なく効率的に制作していくことが、費用の節約につながります。

基本的には、コンバージョンされやすい記事(自社の商品・サービスに直接結びつくテーマ)から着手してください。

自社の商品・サービスに関連性が強いテーマの記事じゃなくても、コンバージョンしてもらう導線を作ることで貢献するものになる可能性はありますが、まずはコンバージョンに近い記事を先に作っておくのが鉄則。
そうすることで、効率的に成果が出る流れを作ることができます。

オウンドメディアの戦略設計を外注すれば、制作する記事の提案に加え、着手する優先順位をつけてもらうことができるでしょう。
SEO施策を行う場合も同様に、キーワード選定の際に優先して対策するワードをあらかじめ示してもらうことで、費用の無駄がなく効率的な記事制作を進めることができます。

<ナイルがお客様にご提出しているキーワードリストの例>

ナイルのキーワードリスト

対策するキーワードの優先度を高・中・低で示しています。

記事制作の外注範囲を絞り、一部を内製化する

記事制作のプロセスには複数の工程があり、その一部を内製にすれば節約ができます。

記事制作の主な工程は、次のとおりです。

<記事制作の主な工程>

  1. 企画立案(SEOならキーワード選定)
  2. 構成案策定
  3. (必要あれば取材・)執筆
  4. 原稿校正
  5. CMS入稿

例えば、上記の工程でCMS入稿を自社で行うだけでも、多少は制作費を削減できます。

さらに大幅な節約を目指す場合は、構成案の策定や、取材・執筆を外注するなど、自社のリソースや持っているスキルに応じて、内製化できる部分はないかを検討してみましょう。

制作した記事をほかの施策に活用する

制作した記事をオウンドメディア内だけではなく、ほかのマーケティング施策にも展開することで、マーケティング全体のコストを削減できます。

例えば、下記のようにコンテンツを再利用すると、より費用対効果が高まるでしょう。

<記事コンテンツの活用例>

  • SNSやメールマガジンで記事をシェアする
  • ホワイトペーパーなど資料化し、マーケティング施策に利用する

例えば、既存記事をSNSやメールマガジンでシェアすることで、新たに各施策用のコンテンツを制作するリソースを使う必要がなくなるほか、記事への流入数も増やすことができるでしょう

また、BtoB企業のオウンドメディアの場合は、記事をホワイトペーパーなどのように資料化すれば、リード獲得や営業ツールとして再活用できます。

ナイルのSEO相談室の無料お役立ち資料

「ナイルのSEO相談室」のホワイトペーパー(無料お役立ち資料)一覧ページ

「オウンドメディアの記事」という枠にとらわれず、制作したコンテンツをさまざまな施策に活用することで、費用を抑えることにつながるだけでなく、効率的にリード獲得やコンバージョンにつなげることができます。

<参考記事>
オウンドメディア運営を外注するメリットは?選び方のポイントを解説

価値あるオウンドメディアを運用するための課題と解決策

オウンドメディアは、広告に頼らずに、自社商品・サービスの認知拡大やリード獲得、コンバージョンへの貢献など、さまざまな効果が期待できる手段。
しかし、運用にはコストだけでなくとある程度の人的リソースが長期間に渡って必要です。

実際に、全研本社株式会社の「2022年オウンドメディアに関する調査」によると、多くの企業がオウンドメディアに挑戦するものの、約8割が2年未満で運用を停止しています。

オウンドメディアを立ち上げてから更新しなくなるまでの期間

参考:全研本社株式会社「2022年オウンドメディアに関する調査

早期の運用停止を避けるには、オウンドメディアを運営する企業が直面しやすい課題を理解し、その解決策を実行することが大切です。

オウンドメディアの運用の課題

オウンドメディアを持つ企業が直面しやすい主な課題は、次のようなものです。

人手不足・スキル不足

オウンドメディアを運用する場合、多くの企業が人材不足やスキル不足に陥ります。

運用する企業の中には、担当者が1~2人と少数で、さらにほかの業務と掛け持ちしているために、すべてのリソースをオウンドメディアの運用に割けないなど、慢性的に人手不足であるケースは少なくありません。

さらに、運用担当者にWebマーケティングの知見がないことも多くあります。
成果を出すにあたってのスキルが不足していて思ったような成果が出ず、運用を停止してしまうのです。

成果が出るまで時間がかかる

オウンドメディアは、本格的に成果を実感するまでに2年はかかるといわれています。

しかし、そのあいだに社内で「取り組みの評価ができない」といわれたり、短期的な効果を求められたりすることも多いです。

そのため、オウンドメディアとはある程度の時間をかけて成果が目に見える施策であると、立ち上げを決める前に社内の理解を得ることが重要です。

さらに、成果につなげるまで、チーム全体で運用をやり抜く覚悟を持つ必要があります。

コンテンツを継続的に制作できない

オウンドメディアは、継続的にコンテンツを制作して公開していくことが求められます。

記事にしても動画にしても、コンテンツを1本作るのに多くの工数や労力がかかるため、それを月に数本、長期的に作り続けるためのリソースを保つことは簡単なことではありません。

そのため、「思っていた以上に制作が大変で本数を作れない」「編集作業が間に合わずに公開が遅れ気味」などの悩みが尽きないのです。

さらに、成果が出るまで時間がかかることも踏まえると、立ち上げて間もない時期は費用対効果の面でも評価されにくいため、メディアの運用が停止してしまう要因になります。

コンテンツの質を担保できない

質の低いコンテンツは検索エンジンから評価されにくいため、SEO面で不利になり、自然検索流入数を獲得しづらくなります。
そのため、オウンドメディアのコンテンツは質の高さが求められます。

質の高いコンテンツを継続的に公開していくことで、検索エンジンからの評価が高まれば、検索順位の上位表示が期待できるでしょう。
すると、流入数が向上するほか、ユーザーからの信頼性を高めることにもつながります。

企業としての信頼度を上げるためにも、高品質のコンテンツを作りたいところですが、コンテンツづくりには専門的なスキルが必要。
プロの編集者が制作に携わっていないと、質を担保することが難しくなります。

コンテンツのネタが切れしてしまう

オウンドメディアを立ち上げて間もない頃は、コンテンツのテーマがスムーズに決められても、1年2年とコンスタントにコンテンツを作っていくと、ネタが尽きてしまうことはよくあります。

これはSEOの場合も同じで、選定していたキーワードを狙った記事を作り終えてしまい、新しいキーワードを見出せないケースは少なくありません。

Webマーケティングに精通している人材がいれば、自社の商品・サービスにつながるユーザーのニーズを改めてあぶり出すことができそうですが、いない場合は運用が止まる要因になるでしょう。

\オウンドメディア運用の課題と解決方法をまとめました!/

オウンドメディアを成功させる方法

ここまで解説してきたとおり、オウンドメディアの運用においては、さまざまな悩みに直面します。
その課題を解決し、オウンドメディアを成功させるためには、専門家の支援を受けることが一番の近道です。

例えば、オウンドメディアの構築から運用の支援を行っているナイルでは、次のような支援サービスを行っています。

<ナイルのオウンドメディア支援例>

  • 戦略設計からコンテンツ制作、効果検証までを支援し、成果を可視化
  • 記事の企画、執筆、編集、校正まで、コンテンツ制作を一気通貫で担い、継続的にサポート
  • 独自のトリプルチェック体制で、継続的な質を担保
  • 専門コンサルタント、編集者のアサインで人材不足やスキル不足、コンテンツのネタ切れを解決

オウンドメディアを成功させるためには、継続的にユーザーとの接点を持ち、価値ある情報を発信することが重要。
せっかくオウンドメディアを立ち上げても、継続できなければ成果にはつながらず、費用をかけた意味がなくなってしまいます。

ナイルでは、お悩みに合わせた適切な支援を行っています。
オウンドメディア支援について興味がある方は、こちらからお問い合わせください。

オウンドメディアの構築・運用支援の成功事例

ここからは、ナイルでご支援したオウンドメディアの構築や運用支援の成功事例を見ていきましょう。

後発オウンドメディアで月10万セッション達成 | 第一生命保険株式会社

ほけんの第一歩

第一生命保険株式会社「ほけんの第一歩

まず紹介するのは、第一生命保険株式会社のオウンドメディア「ほけんの第一歩」の事例です。

生命保険の基礎知識や選び方などを発信する同メディアは、人の健康やお金に関するYMYL領域に該当するため、ほかのジャンルに比べGoogleからの評価基準が厳しいうえ、知名度の高いライバルがいるなかで集客する必要がありました。

そこでナイルは、元々ある認知度を強みとして次の施策を開始します。

<行った施策>

  • メディアに合ったKPIを設定
    →キーワードごとに期待できる検索順位、月間セッション数の推移などを提示する
  • CVを見込めるキーワードを選定
    →問い合わせ・資料請求などの評価軸を設けて優先度を付ける
  • クオリティを重視した記事制作
    →SEOを取り入れつつ、専門的で正確な知識をわかりやすく伝える

結果として、開設から6ヵ月で月10万セッションを達成し、社内で「今さらアピールするほどでもない」と考えていた商品にニーズがあるとわかるなど、新たな価値の発見につながりました。

本事例は次の記事で詳しく紹介しているので、ご一読ください。

2021年、第一生命保険株式会社は自身が運営するオウンドメディア「ほけんの第一歩」を立ち上げました。生命保険の基礎知識や選び方といったコンテ...
【インタビュー】第一生命保険株式会社、「後発」オウンドメディアが成果を生んだ理由 - www.seohacks.net

オウンドメディアの戦略設計からコンテンツ制作までトータル支援|松尾産業株式会社

PEAKS MEDIA

松尾産業株式会社「PEAKS MEDIA

松尾産業株式会社は、塗装原材料や自動車部品をメインに、製造業向けの商材を扱う商社です。
製造業の技術者やかかわる人とつながりを持つために、オウンドメディア「PEAKS MEDIA」の運営に着手しました。

最初にペルソナを設計した後、オウンドメディアのテーマやコンセプトを決める際に行ったのが、ユーザーが目標を達成するまでの行動や体験を図にする「コンセプトダイアグラム」の作成です。

コンセプトダイアグラムの位置付け

社内のさまざまな職種の社員10人以上で、提供する価値の共通認識を以下のように作り、メディアの方針を一貫できるよう努めました。

コンセプトダイアグラム

その結果、読者からは「かっこいい」「おもしろい」といったポジティブな反応を得るメディアを完成させています。

本件の詳細は次の記事で詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。

塗料原材料や自動車部品を中心に、製造業向けの商材を幅広く扱う松尾産業株式会社。製造業に向けた情報発信の取り組みとして、2023年5月にオウンド...
【インタビュー】オウンドメディアの戦略設計からコンテンツ制作までトータル支援|松尾産業株式会社 - www.seohacks.net

ローンチから2年で月間100万SS!オウンドメディア立ち上げ設計〜コンテンツ支援事例|株式会社トライアルカンパニー

トライアルマガジン

株式会社トライアルカンパニー「トライアルマガジン

ディスカウントストアとスーパーマーケットの複合店舗であるスーパーセンター「トライアル」を運営する株式会社トライアルカンパニーでは、オウンドメディア「トライアルマガジン」を運営しています。

メインの情報発信をチラシで行っていたところ、新聞の購読率が下がっている状況を課題と感じ、新たな顧客接点のチャネルとしてオウンドメディアの立ち上げを決意しました。

オウンドメディア運営で意識したのは、働きながら家事や育児に励む、忙しいユーザーの生活が少しでも楽になるノウハウ、そしてそのような人たちがトライアルで買い物することの利便性を伝えることです。
具体的には、次のような施策を実施しています。

<行った施策>

  • トライアルの利便性や商品にまつわるストーリーを伝える、コンバージョンを意識したコンテンツの制作
  • 新規顧客を獲得するため、質の高さを意識したSEOコンテンツ制作(公開した記事のリライトやタイトル修正も含む)
  • 季節ものの記事は旬が来る前にアップデートし、最新の情報に切り替える

ローンチ後は半年足らずで17万クリックされた記事が発生し、立ち上げから2年で100万セッション、3年で200万セッションを達成しました。

「トライアルマガジン」の事例は次の記事で詳しく紹介しています。

「あなたの生活必需品店」をコンセプトとしたスーパー「トライアル」を全国で展開している株式会社トライアルカンパニー。ナイルとの取り組みは202...
【インタビュー】ローンチから2年で月間100万SS!オウンドメディア立ち上げ設計〜コンテンツ支援事例|株式会社トライアルカンパニー - www.seohacks.net

オウンドメディアの構築・運用は、社内のリソースや知見を踏まえて外注するのがおすすめ

オウンドメディアは、適切な戦略設計のもと、質の高いコンテンツを作り続け、改善を繰り返す長期的な運用によって成果を出す施策です。

Webマーケティングの知見を持つ人、コンテンツ制作のスキルがある人をはじめ、さまざまな専門家がタッグを組んで運用していくことが求められることから、立ち上げにあたってはそれなりの覚悟が必要になります。

ただ、しっかり運用を続けることができれば、高い費用対効果が生まれる可能性が高い施策ですので、自社のリソースや知見がある部分は内製し、足りない部分は専門家に外注するといった体制を組むのがおすすめです。

ナイルでは、オウンドメディアの戦略設計からコンテンツ制作、改善提案まで、一気通貫でビジネスゴールをご支援しています。
具体的なご支援の内容や費用、事例などをまとめた資料をご用意しておりますので、オウンドメディアの立ち上げや運用についてお悩みがありましたらぜひご覧ください。

オウンドメディアの立ち上げ・運用をプロが支援します

ナイルが提供するオウンドメディア支援サービス、記事制作・コンテンツ制作代行を詳しく紹介しています。「見積もりが欲しい」「オウンドメディアを作っていいか不安」とお考えでしたら、お気軽に無料相談をお申し込みください!

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オウンドメディアの立ち上げ・運用費用はいくら?相場と節約のポイントナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【速報】本日12/13AMよりGoogle検索アルゴリズム コアアップデートが開始

2024年12月のコアアップデートに関してはYouTube動画でも解説しています。
動画で詳しく知りたい方は、YouTubeもぜひご参考ください!

2024年12月度 Google検索アルゴリズム コアアップデートについて

日本時間12月13日の午前0時頃に、X(旧Twitter)Google Search Centralアカウントより、2024年12月の検索アルゴリズムのコアアップデートを開始したことが発表されました。

 

「2024年12月のコア・アップデートはロールアウト中で、2週間以内に完了する見込みです。
先月に続いて今月もコア・アップデートがあることを不思議に思われるかもしれませんが、私たちは常にさまざまなコア・システムを改良しています。
詳しくは過去のブログ記事をご覧ください。」

※翻訳は DeepL翻訳による

今年に入って4回目となる今回のコアアップデート。その詳細はまだ明らかにされていませんが、公式発表によると2週間でロールアウトが完了する予定です。

例年、年に3〜4回程度行われていますが、今年は直近の11月11日に始まったアップデートが12月5日に終了したばかりです。そこから約1週間という短期間で再びアップデートが行われることは、少し驚きですよね

公式アナウンスでは、『私たちは常に異なるコアシステムを改善している』と説明されています。つまり、先月のアップデートとは異なるシステムに焦点を当てている可能性が高いと言えますね。

過去のアップデートと比較

前々回に行われた2024年8月のコアアップデートを振り返ると、大きな順位変動がありました。

特にYMYL(Your Money or Your Life)ジャンルでは、上場企業のサイトが順位を下げる一方で、中堅企業のサイトが躍進し、企業規模の差があるサイト間での順位入れ替えが生じるケースも見られました。

一方、11月のアップデートは順位については比較的おだやかな変動傾向がありました。代わりに、Googleアカウントごとに順位が異なったり(パーソナライズ)、検索地点によるローカライズ影響が大きくなるといった影響が見られました。

アナウンスにある通り、今回のアップデートが11月とは異なるシステムに対するアップデートだとすると、この12月アップデートで大きな変動が起きる可能性があるのではないか、と推測します。

現時点での影響と新機能

今朝の段階では大きな順位変動は確認されていません

2024年12月13日(コアアップデート当日)の検索結果の変動グラフ

参考:Semrush Sensor

 

また、コアアップデートと同じタイミングでGoogleサーチコンソールに『24時間ビュー』という新機能が追加されています。

Googleサーチコンソールに追加された新機能『24時間ビュー』の実際の画像

これにより、直近のサイトパフォーマンスをよりリアルタイムで確認できるようになりました。アップデートの影響を素早く把握したい方は、この機能をぜひ活用してみてください!

今回のコアアップデートで悪影響を受けた方へ

今回は速報として、2024年12月14日開始のGoogleコアアップデート(December 2024 core update)とナイルの現時点での見解についてお届けしました。

ナイルのSEO相談室では、引き続き2024年12月のコアアップデートの分析を続けてまいります。

分析結果に応じて、随時本記事を更新しますので、ぜひリリースをお待ちください。

また、今回のコアアップデートで悪影響を受けてしまったという企業様向けに、ナイルでは無料相談を実施しています。自社サイトの流入数・順位が下がってしまった方は、お気軽に下記よりお申し込みください。

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SEOやWebマーケティングの悩みがありましたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!資料では、ナイルのSEO支援実績(事例)、コンサルティングの方針や進め方、費用の目安といった情報をご紹介しています。あわせてご覧ください。

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【速報】本日12/13AMよりGoogle検索アルゴリズム コアアップデートが開始ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

構造化データとSEO:2025年に知っておくべきこと

本記事は、2024年10月 7日に Search Engine land で公開された Olya Ianovskaia「Structured data and SEO: What you need to know in 2025」を翻訳した記事です。

構造化データがなぜ重要なのか、使用するべき主要なスキーマタイプ、そしてリッチリザルトの可視性を最大化するための高度なテクニックについて解説します。

検索エンジンは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために構造化データへの依存をますます強めており、この傾向は2025年以降も続くと考えられます。そのため、構造化データは単なる「付加価値」ではなく、あらゆるSEO戦略において欠かせない要素となっています。

ここでは、構造化データが重要な理由、注目すべきトレンド、主要なスキーマタイプ、高度な技術を含む「構造化データ」についての基礎と応用を詳しく説明します。

構造化データとは?

構造化データとは、ウェブページ上のコンテンツを整理し、ラベル付けするための標準化された形式です。これにより、検索エンジンはコンテンツをより効率的に理解できるようになります。

たとえばGoogleは、構造化データを活用することで、検索結果画面(SERP)において拡張リストやリッチリザルトといった特別な機能を表示しています。これらの機能を通じて、特にエンティティベースの検索で、ウェブサイトの可視性とオーガニックリーチが向上します。

構造化データの構成要素

1. 語彙(Vocabulary)
構造化データで最も一般的に使用される語彙は、オープンソースのフレームワークであるSchema.orgです。このライブラリには、広範な「タイプ」と「プロパティ」が含まれています。

例として、ProductやEventといった数百種類の定義済みタイプ、またname、price、descriptionのようなプロパティがあります。これらは、コンテンツの種類や特性を詳細に指定するために使用されます。

2. 形式(Format)
構造化データを実装する際には、Googleなどの検索エンジンが推奨するJSON-LD(JavaScript Object Notation for Linked Data)が最適な形式とされています。

JSON-LDは、構造化データをHTML内の<script>タグにカプセル化する形で実装し、HTML本体から分離することで柔軟性が向上します。この形式は特に、大規模なウェブサイトでの動的コンテンツ管理に有用です。さらに、実装が簡単でメンテナンスの手間も軽減される点が特徴です。

3. 検証(Validation)
リッチリザルトを獲得するためには、構造化データを正しく実装することが不可欠です。そのため、以下のようなツールを活用して検証を行うことが推奨されます。

  • Google リッチリザルト テスト
  • スキーマ マークアップ バリデーター

これらのツールは、スキーマのエラーや不足を検出し、構造化データが有効かつ検索エンジンで正しく処理されることを確認します。

構造化データがこれまで以上に重要になる理由

構造化データは、検索エンジンがウェブサイトのコンテンツをより深く理解し、ページのインデックス化や検索結果での表示方法を向上させるための重要な手段です。

これにより、ブランドは音声検索や画像検索といった競争の少ない検索分野でオーディエンスにリーチすることが可能となり、従来のSEOの枠を超えてトラフィックやエンゲージメントを促進することができます。

ゼロクリック検索とブランドの権威性

近年、ナレッジパネルや注目のスニペットなど、多くのSERP機能が検索結果内で直接回答を提供するために構造化データに依存しています。これにより、ユーザーはパブリッシャーのサイトを訪れることなく必要な情報を取得できるようになり、いわゆる「ゼロクリック検索」が増加しています。

ゼロクリック検索の普及により、構造化データはSEOにおいてさらに重要な役割を果たすようになりました。これらのSERP機能は、クリックによる訪問を直接的に促進することが難しい場合もありますが、次のような効果をもたらします。

  • オーガニックインプレッションの増加
  • ブランド認知度の向上
  • ユーザーとのインタラクション維持

さらに、リッチリザルトに頻繁に表示されることで、トップオブマインド認知度(TOMA)が強化されます。特に、信頼性と権威性を評価するEEAT(専門性・権威性・信頼性)の観点から、信頼されるブランドを築くことがSEOの成功に欠かせません。

2025年に注目すべき主要なスキーマタイプ

新しいスキーマタイプが定期的に登場する中で、以下の「エバーグリーン」と呼ばれるスキーマタイプは、その有効性が長期的に実証されています。

1. 電子商取引(eコマース)

  • Productスキーマ
    製品の詳細情報(例:価格、在庫状況、レビュー)を検索エンジンに提供するため、eコマースサイトには不可欠です。このスキーマは、SERP内での製品カルーセルやレビューのスター評価といったリッチリザルトを強化し、クリックスルー率(CTR)を大幅に向上させます。
  • Offerスキーマ
    Productスキーマと組み合わせることで、新規のeコマースサイトがGoogleショッピングを活用し、早期段階での認知度向上とトラフィック獲得を実現します。
  • AggregateOfferスキーマ
    同じ製品について複数の販売者のオファーを表示し、ユーザーが価格や選択肢を比較できるようにします。これにより、マーケットプレイス型のウェブサイトに適しています。

2. 情報提供

  • FAQスキーマ
    一般的な質問とその回答を検索結果に直接表示でき、リッチリザルトや音声検索での可視性を向上させます。簡潔な回答を提供することで、ユーザーエンゲージメントを高める効果があります。
  • Q&Aスキーマ
    ユーザーが質問を投稿し、複数の回答を得られるページに最適です。フォーラムやコミュニティベースのプラットフォームでよく活用され、SERP内のQ&Aカルーセルを強化します。これにより、ロングテールクエリや会話型検索のCTRと可視性が向上します。
  • Articleスキーマ
    GoogleニュースやDiscover、トップストーリーのカルーセルでの可視性を高め、音声検索での露出も促進します。

3. イベント

  • Eventスキーマ
    コンサート、会議、ウェビナー、ローカルミートアップなど、仮想または物理的なイベントの詳細をマークアップするために使用されます。日付、場所、開始・終了時刻、チケットの空き状況、出演者といった情報を提供し、Googleのイベントリストに掲載されることで、ローカル検索やイベント関連検索での可視性が向上します。
  • BroadcastEvent・ScreeningEventプロパティ
    ライブイベントや上映会の検索結果での表示を強化し、特定の視聴体験を探しているユーザーにアピールします。

2025年に構造化データを活用する方法

以下のアプローチは特に目新しいものではありませんが、ユーザーの行動が進化し続ける中で、2025年までにその重要性がさらに高まると予測されています。

エンティティベースの検索

エンティティベースの検索では、検索エンジンが個別のキーワードではなく、エンティティ(人、場所、物、概念)を優先して扱います。
これにより、検索エンジンは単語そのものやその間の関係だけでなく、エンティティ間のつながりや、それらがどのように広い文脈に適合するかを深く理解できるようになります。

  • Personスキーマ、Organizationスキーマ、Placeスキーマ
    関連するエンティティを明確に定義することで、ナレッジグラフやエンティティベースの検索結果での可視性を向上させることが可能です。
  • SameAsスキーマ
    特定のエンティティが他の信頼性のある情報源(Wikidata、Wikipedia、信頼できるソーシャルメディアプロファイルなど)と一致することを検索エンジンに伝えるために使用されます。これにより、関連性が強化され、ナレッジグラフやリッチ検索結果での認知度やリーチが拡大します。

これらのスキーマを活用することで、Googleがコンテンツをより深く理解できるようになり、SEOの成果がさらに向上します。

Speakableスキーマ

Speakableスキーマ(現在Googleでベータ版)は、音声検索結果の最適化に役立つ重要なツールです。

  • 機能
    検索エンジンがWebページ内で音声再生に適したセクションを識別する際に利用されます。特に、Googleアシスタント対応デバイスでのテキスト読み上げ(TTS)に使用されるコンテンツに適しています。
  • 目的
    ユーザーの質問に対して簡潔かつ明確な音声回答を提供することです。この機能は特にニュースサイトや出版社に適しており、重要な情報を効率的にユーザーに届ける手段となります。

マルチモーダル検索

マルチモーダル検索は、テキスト、画像、音声など複数の形式の入力を組み合わせて検索クエリを実行できる機能です。このトレンドは、異なるデータ形式を同時に処理するAIモデルによって支えられています。

  • VideoObjectスキーマ・ImageObjectスキーマ
    マルチメディアコンテンツを適切に理解し、インデックス付けし、ランク付けできるようにします。これにより、画像や動画の可視性が向上し、より多くのトラフィックを獲得できます。

スキーマのネスト

スキーマのネストは、構造化データ内で複雑な関係を表現するための方法です。これにより、検索エンジンはデータポイント間の接続を理解し、コンテキストに基づいたリッチリザルトを提供できます。

  • ネストの例
    たとえば、以下のようなスキーマをネストして利用することが考えられます。
    • Productスキーマ内にOfferスキーマをネストし、それをさらにLocalBusinessスキーマ内に含める。
      → 製品の在庫状況、価格、販売場所に関する階層化された情報を提供します。
    • Recipeスキーマ内にHowToスキーマをネストし、さらにPersonスキーマを含める。
      → 特定の人物(著者やシェフ)が作成したレシピの材料、調理手順、栄養情報を詳細に記述します。
  • 実用例
    Recipeスキーマを使用することで、検索エンジンは次のような情報をリッチリザルトとして表示できます:
    • レシピの作成者(Personスキーマで定義されたシェフの名前やプロフィール)
    • 料理の手順(HowToスキーマで整理されたプロセス)
    • 材料や栄養情報(Recipeスキーマのデータ)
  • 主な利点
    ネストされたスキーマにより、検索エンジンはコンテキストを深く理解し、ユーザーの検索意図に応じて情報を適切に優先順位付けできます。また、リッチリザルトを通じて検索結果の視認性を大幅に向上させます。

構造化データで検索の可視性を最大化する

構造化データは、現在すでに多くのWebサイトにとって、規模を問わずSEO成功の鍵となる要素の一つです。
数百種類におよぶスキーマタイプ、数十種類のGoogleの検索結果ページ(SERP)の機能、さらにはAIや音声検索の用途が広がる中で、構造化データの重要性は2025年以降もますます増していくと予想されています。

Googleをはじめとする検索プラットフォームが進化し続ける中で、構造化データを慎重かつ創造的に活用することが、競争上の大きな優位性をもたらします。
これにより、現在利用可能な機能の可視性を最大化するだけでなく、将来的なチャンスを捉えるための準備を整えることが可能になります。

サイトマップとは?2種類それぞれの作成法やSEO効果を解説

サイトマップとは?

サイトマップとは、サイト内のページ構成を一覧で確認できる、文字通り“サイトの地図”のこと。

これがあるとユーザーがWebサイト内を回遊しやすくなるほか、検索エンジンはWebサイトの情報が収集でき、SEO観点でも大切なものです。

サイトマップは、ユーザー用と検索エンジン用とで2種類あるため、ここではそれぞれの特徴と作成方法について紹介しましょう。

なお、ナイルはSEOの内部対策の基本をまとめた資料をご用意しています。
ダウンロードは無料ですので、本記事と併せてご覧ください。

SEO内部対策・テクニカルSEO24項目をまとめました

SEO内部対策・テクニカルSEOでチェックするべき24項目をひとつの資料にまとめました!サイトの点検にご活用ください。サイトリニューアル前にチェックしておくことで、SEO悪化を防止できます。もし「サイトの数値が悪化した」「技術的な話がわからない」ご状況でしたらお気軽に無料相談よりご連絡ください。

資料をダウンロードする(無料)

無料でナイルに相談する

この記事のまとめ

  • サイトマップはサイトのページやコンテンツの構成をリスト化したもの
  • ユーザー向けの「HTMLサイトマップ」と検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」の2種類がある
  • XMLサイトマップを適切に設置することで、検索エンジンのクロール効率を高めることができる

サイトマップとは?役割をわかりやすく解説

サイトマップとは、Webサイト全体のページやコンテンツを、地図のように視覚化したり、目次のようにリスト化したりして、わかりやすく見せるためのWebサイト構成図のことです。

サイトマップには、ユーザー向けの「HTMLサイトマップ」と、検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」の2種類があります。

HTMLサイトマップは、ユーザーが見やすいようにビジュアライズされているのが一般的。
一方、XMLサイトマップはユーザーの目にふれることはないものの、用意しておくと検索エンジンからの評価向上が期待できます。

なお、ページ数の少ないWebサイトでは、すでにクロールが十分に行き渡っている可能性があるためサイトマップを設置しなくても大きな問題はありません。
ただし、ページ数の多いサイトにはサイトマップの設置を強くおすすめします。

HTMLサイトマップとXMLサイトマップの違いは?

ユーザー向けサイトマップのHTML形式と、検索エンジン向けのXML形式、それぞれの役割や用途について詳しく解説します。

HTMLサイトマップとは

HTMLサイトマップとは、ユーザーへのナビゲーションやコンテンツの紹介を目的として、Webサイト内の各ページをリスト化し、リンクを貼ったページです。

HTMLサイトマップがあれば、ユーザーは閲覧したいページやコンテンツを探しやすくなります。

ナイルのサイトマップ

「ナイルのSEO相談室」のサイトマップ

XMLサイトマップとは

XMLサイトマップとは、検索エンジンにクロールしてほしい、重要なページを伝えることを目的として作成されるファイルのこと。

検索エンジンは、XMLサイトマップに記載しているURLを検知することでクロールしやすくなります。

<検索順位が決定する仕組み>

Googleの検索結果に表示されるまでの工程

XMLサイトマップが設置されていると、自サイトで重要なページや新規作成ページ、更新ページなどへのクロールの促進が期待できます。

サイトマップのSEO効果

HTMLサイトマップとXMLサイトマップには、SEOにおいてどのような効果があるのでしょうか。

それぞれにおけるSEO効果を具体的に見ていきます。

HTMLサイトマップのSEO効果

HTMLサイトマップを作成する目的は、ユーザーにサイト内のコンテンツを明示し、ユーザーが探しているページに辿り着きやすくすることです。

GoogleはHTMLサイトマップをサポートしていないため、直接SEOに影響があるものではありません。
ただ、これがあることでユーザビリティの向上が期待でき、結果的にSEO効果につながるといえるでしょう。

XMLサイトマップのSEO効果

XMLサイトマップはSEOにおいて明確な影響がありますので、具体的に紹介します。

1 内部リンクがほとんどないページヘのクロールの促進

検索エンジンはリンクをベースとしてクロールするため、可能な限りページ内に内部リンクを設置したいところ。
ただ、Webサイトの下層ページは内部リンクの数が少なかったり、内部リンク自体がなかったりする場合があります。

そこで、XMLサイトマップを設置すれば、Webサイトの仕様上、内部リンクの設置がしづらい場合であっても、クロールの促進につながります

2 大規模サイトにおいてクロールを優先させるページの伝達

ページ数が膨大なサイトにおいては、検索エンジンがすべてのページをクロールすることができない場合があります。

その際は、XMLサイトマップを用いて、優先してクロールさせたいページを検索エンジンに伝えます
ページを更新したときは、最終更新日を伝える「lastmodタグ」を記載しましょう。

3 画像や動画へのクロールの促進

XMLサイトマップは、画像や動画用のものを設置することができます

Webサイト内に画像・動画が多い場合には、XMLサイトマップを設置して検索エンジンのクロールを促進させましょう。

XMLサイトマップ作成の注意点

SEOの効果を発揮できるよう、XMLサイトマップ作成時の注意点も押さえておきましょう。

1 noindexを付与したURLはXMLサイトマップに含めない

noindexとは、特定のページを検索エンジンから非表示にしたい際に使用する記述のこと。

XMLサイトマップにはクロールしてほしいページを記載しますが、そのページのURLにnoindexが付与されていると、検索エンジンはそのページをエラーとして検出します

インデックスできないページへのクロールが増えると、インデックスさせたいページへのクロール効率が下がってしまうため、noindexを付与したURLはXMLサイトマップに含めないようにしましょう。

そのほかの、XMLサイトマップに含めないものと、その理由を下表にまとめました。

XMLサイトマップに含めないもの 含めない理由
robots.txtでのブロック robots.txtはクロールの制御を目的として設置されるため。
404エラーページ 存在しないページにクロールさせると、クローラーのリソースを無駄に使うことになるため。
ソフト404エラーページ 404エラーページと同様、クロールさせる意味がないため。

 

2 XMLサイトマップを最新の状態を保つ

新しくページを公開した際は、XMLサイトマップも更新して、最新の状態を保つようにしてください。
XMLサイトマップは定期的に更新し、重要なページへのクロールを促進することが大切です。

HMLサイトマップの作成方法

HTMLサイトマップは、手作業で作成することもできますが、ページを追加するたびに更新が必要となり、抜け漏れが発生してしまうリスクがあります。
そのため、プラグインを利用して作成しましょう

WordPressを使用している場合は、「WP Sitemap Page」というプラグインをインストールすることで簡単にサイトマップを作成することができます。

また、「ez-HTML」というHTMLエディタであれば、WordPressを利用していないWebサイトでも効率的にサイトマップを作成することが可能です。

XMLサイトマップの作成方法

XMLサイトマップの作成方法は、自動作成ツールを使用するほか、手動で作成することもできますので、ここではそれぞれの作成方法を紹介します。

ただ、手動でXMLサイトマップを作成するには専門的な知識が必要となるため、まずは自動作成ツールの使用がおすすめです。

自動作成ツールを使って作成する方法

まずは、自動作成ツールを使ったXMLサイトマップの作成方法について、WordPressを使用しているケースを想定して紹介します。

WordPressでXMLサイトマップを作成する際は、プラグインを使用しましょう。
おすすめはXML Sitemap Generator for Google(旧 XML Sitemaps)」です。

このプラグインには、記事を公開・更新した際にサイトマップを自動で作成し、検索エンジンに通知する機能があります。
そのため、一度有効化すれば、記事を更新するたびにlastmodタグを記載する必要がありません。

また、Google Search Consoleの登録にも対応しており、Googleのクローラーにサイトを見つけてもらいやすくなります。

「XML Sitemap Generator for Google」の具体的な設定方法は下記のとおりです。

なお、新しいプラグインを使用する際は不具合が発生する恐れがありますので、万が一に備えて事前にバックアップを取っておきましょう

<「XML Sitemap Generator for Google」の設定方法>

1 WordPressのプラグイン新規追加ページで「XML Sitemap Generator for Google」をインストールし、有効化する

XML Sitemap Generator for Google

2 ダッシュボードの「設定」→「XML Sitemap」をクリック

XML Sitemap_最新使用画像

3 「Help Us Improve!」というポップアップが表示された場合は、「I don’t know what I want」を選択する

Help Us Improve

4 コンテンツや優先順位などを設定する

基本はデフォルトのままで問題ありませんが、「投稿の優先順位」と「更新頻度の設定」の2つの項目は変更しておくことをおすすめします

<投稿の優先順位>

投稿の優先順位は、1番上の項目「優先順位を自動的に計算しない」を選択します。

投稿の優先順位

デフォルトでは「コメント数」が選択されていますが、これではコメントの多い記事ばかりクロールさせてしまいます。
コメントがまだついていない新しい記事がクロールされにくくなる可能性がありますので、最上段の項目を選択するようにしましょう。

<更新頻度の設定>

更新頻度の設定では、「投稿」の項目を「毎日」に変更しましょう。
そうすることで、クロールの頻度を上げられます。

更新頻度の設定

5 一番下にある「設定を更新」をクリックする

設定を更ボタン

これで設定は完成し、XMLサイトマップが作成できました。

設定が完了した画面に記載されている「サイトマップのインデックスファイルのURL」は、Google Search Consoleへの登録に必要なので、メモしておきましょう

手動で作成する方法

続いて、XMLサイトマップを手動で記述する方法を解説します。
記述サンプルと各タグの説明は下記のとおりです。

<XMLサイトマップの記述サンプル>

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://www.example.com/</loc>
<lastmod>2014-01-01</lastmod>
<changefreq>monthly</changefreq>
<priority>1.0</priority>
</url>
<url>
<loc>https://www.example.com/contents/</loc>
<lastmod>2014-01-01</lastmod>
<changefreq>monthly</changefreq>
<priority>0.5</priority>
</url>
<url>
<loc>https://www.example.com/contents/0001/</loc>
<lastmod>2014-01-01</lastmod>
<changefreq>weekly</changefreq>
<priority>0.5</priority>
</url>
</urlset>

<記述サンプルの各タグの説明>

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

→文字コード宣言です。UTF-8コードで作成します。

<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/4.1.21">

→ネームスペース宣言です。最新バージョンの4.1.21を記述します。

<url>

→<url>から</url>の間に個々のURL情報を記述します。

<loc>

→URLをフルパスで記述します。

<lastmod>

→ファイルやソースの最終更新日を記述します。
 時刻の部分を省略して、日付データを文字列で表す書式「YYYY-MM-DD」の形式で記述します。
 ※<lastmod>は省略可能なタグですが、クロールの促進に役に立つ場合があります。

<changefreq>

→更新頻度を記述します。
 値はalways/hourly/daily/weekly/monthly/yearly/neverから選択します。
 記述した更新頻度以外でもクロールされることはあります。
 ※Googleは<changefreq>の値を無視するため、省略しても問題はありません。

<priority>

→Webサイト内の全URLを比較した際の優先順位を記述します。
 0.0~1.0の値内で設定します。
 例)第一階層1.0、第二階層0.8、第三階層0.5
 ※Googleは<priority>の値を無視するため、省略しても問題はありません。

 

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複数のXMLサイトマップをまとめる方法

1つのXMLサイトマップファイルに記述できるURLは5万URLまでで、ファイルサイズは50MB以下(圧縮していない状態で50MB)にする必要があります。

上記の条件を超える場合は、複数のXMLサイトマップに分割し、分割したXMLサイトマップをまとめるインデックスファイルを作成します。

インデックスファイルの記述方法は、XMLサイトマップと大きく変わりません。
下記にサンプルと記述方法を紹介します。

<インデックスファイルの記述サンプル>

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<sitemapindex xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<sitemap>
<loc>https://www.example.com/sitemap1.xml.gz</loc>
<lastmod>2014-01-01</lastmod>
</sitemap>
<sitemap>
<loc>https://www.example.com/sitemap2.xml.gz</loc>
<lastmod>2014-01-01</lastmod>
</sitemap>
</sitemapindex>

<記述サンプルの各タグの説明>

<sitemapindex>

→<sitemapindex>~</sitemapindex>タグの間に分割したXMLサイトマップを記述します。

<sitemap>

→<sitemap>~</sitemap>の間に個々のXMLサイトマップのURL情報を記述します。

<loc>

→XMLサイトマップURLをフルパスで記述します。

<lastmod>

→ファイルの最終更新日を記述します。
 時刻の部分を省略して YYYY-MM-DD の形式で記述します。

サーバーへのアップロード方法

ここまで作成できたら、ファイルをサーバーにアップロードします。
ファイル名、設置場所は任意で設定でき、多くのサイトでは下記のようになっています。

<ファイル名、設置場所の設置>

  • 1つのXMLサイトマップの場合
    http://example.com/sitemap.xml
  • 複数のXMLサイトマップの場合
    http://www.example.com/sitemap1.xml
    http://www.example.com/sitemap2.xml

ファイルをサーバーにアップロードする際は、無料で利用できるFTPソフトを利用します。
FTPソフトとは、サーバーにファイルをアップロードしたりサーバーにあるファイルをダウンロードしたりする際に使うソフトのこと。

ここでは、無料で使えるFTPソフト「FileZilla」の使い方を紹介します。
FileZillaの特徴は、下記のとおりです。

<FileZillaの特徴>

  • 無料で利用できる
  • Windows・MacのどちらのOSでも利用できる
  • 日本語に対応している
  • 大手レンタルサーバーが利用をサポートしている

FileZillaは無料で利用できる上、機能がほかのFTPソフトに劣るわけではありません。
また、各種サーバーでFileZillaの使用がサポートされているため、初めてFTPソフトを利用する方でも安心です。

続いて、FileZillaの使い方も具体的に見ていきましょう。

<FileZillaの使い方>

1 ダウンロードページで自分のOSを選択し、FileZillaをダウンロードする

FileZilla_ダウンロード

2 プランの選択画面で「FileZilla」をダウンロードし、ファイルを開く

FileZilla_ダウンロード2

3 サーバーの設定を行う

各種サーバーの設定方法は、利用しているレンタルサーバーによって変わります。
設定方法は下記からご覧いただけますので、参考にしてください。

4 FileZillaの左上にあるロゴをクリックし「サイトマネージャー」を開く

FileZillaの「サイトマネージャー」

5 左側にある「自分のサイト」から設定したサーバーをクリック

FileZillaのサーバーキャプチャ_サーバー

6 作成したXMLサイトマップのファイルを右側にドラッグする

XMLサイトマップのファイルを右側にドラッグ

なお、XMLサイトマップは、カテゴリーごとに設置するとインデックス状況がわかりやすくなります。

1つのXMLサイトマップで収まらない(5万URL以上)場合は、可能な範囲でカテゴリーごとなどに分割し、インデックス状況をわかりやすくしましょう

XMLサイトマップをGoogleに正しく伝える方法

前述したとおり、XMLサイトマップを作成するだけではGoogleに認識してもらうことはできません。

XMLサイトマップをドメイン内の任意の場所にアップロードし、次に紹介する2つの方法で検索エンジンに存在を伝える必要があります。

Google Search ConsoleからXMLサイトマップURLを送信する

サーバーへのアップロードが完了したら、Google Search ConsoleからXMLサイトマップを設置したURLを登録し、Googleに通知します。

具体的な手順は、下記のとおりです。

<XMLサイトマップURLの通知方法>

1 Google Search Consoleの画面左にある「サイトマップ」をクリックする

Googleサーチコンソール_サイトマップ

2 「新しいサイトマップの追加」にURLを入力して送信

新しいサイトマップの追加

ここで入力するサイトマップのURLは、「XML Sitemap Generator for Google(旧XML Sitemaps)」で作成した際に、設定画面上部に記載されているサイトマップインデックスファイルのURLです。

コピー&ペーストでメモしておく

3 「サイトマップを送信しました」とメッセージが表示されたら完了

下記画像のように送信されたサイトマップのステータスに「成功しました」と表示されれば、Google Search Consoleへの送信が正常にできています。

サイトマップのステータスに成功

Google Search Consoleに登録するとXMLサイトマップに記述したURLを検索エンジンがクロールしていきますが、送信したURLが必ずクロール、インデックスされるわけではありません。

Webサイト内の全てのURLをXMLサイトマップに記述したり、「noindexを付与したURLはXMLサイトマップに含めない」で解説したように、インデックスできないURLをXMLサイトマップに含んでいたりすると、クロールが上手くいかないことがあります。

robots.txtを活用する

XMLサイトマップは、robots.txt内にURLを記述し、検索エンジンに認識させることもできます。

robots.txtは、検索エンジンのクローラーに対して、アクセスしていいURLを指示することができるファイルです。
具体的な手順を見ていきましょう。

robots.txの初期設定

robots.txtファイルを作成して一般に公開し、正しく機能させるためには、次の4ステップを行います。

<robots.txtファイル設定の4ステップ>

  1. robots.txtという名前のテキストファイルを作成する
  2. robots.txtファイルにルールを記載
  3. サイトのルートにrobots.txtファイルをアップロード
  4. robots.txtファイルをテストする

参考:robots.txt の書き方、設定と送信 – Google 検索セントラル ブログ

robots.txtファイルの必要情報

robots.txtファイルは1つ以上のグループ(ルールのセット)で構成されており、各グループには下記の情報を記述する必要があります。

<robots.txtファイルのグループに必要な情報>

  • User-agent:ルールを適用するユーザーエージェント(クローラーの種類)の名称
  • Disallow:ユーザーエージェントにクロールを許可しないディレクトリorページ
  • Allow:ユーザーエージェントにクロールを許可するディレクトリorページ
  • Sitemap:sitemap.xmlのURL ※複数記入可能

1つのルールには、User-agentとDisallow、Allowのいずれか1つを必ず記述します。

Sitemapの記述は本来省略できますが、ここにXMLサイトマップのURLを記述しておくと、検索エンジンが次にrobots.txtファイルをクロールする際に、その変更を検出してくれます。

Google Search Consoleへの送信と併せて、robots.txtにもXMLサイトマップのURLを記述しておきましょう。

なお、robots.txtの設定目的や書き方については、下記のページで紹介しています。

参考記事:
【気をつけて設定しよう】robots.txtの設定目的や書き方について

XMLサイトマップでエラーが出る原因と対処法

Google Search ConsoleにXMLサイトマップファイルを登録した際に、「サイトマップが取得できませんでした」というエラーが出ることがあります。

ここでは、その原因と対処法を解説します。

XMLサイトマップファイルの記述方法が違う

XMLサイトマップファイル(sitemap.xml)の記述方法が間違っていると、エラーが出ます。

前述のとおり、サイトマップファイルはXML形式で作成するのが一般的です。
本文の記述内容やファイルの拡張子が間違っていないかを確認しましょう。

XMLサイトマップファイルのURLを間違えている

Google Search Consoleに登録したXMLサイトマップファイル(sitemap.xml)のURLが間違っている場合、エラーが出ます。

サイトマップファイルの作成機能があるプラグインを使って自動生成した場合は、URLが変更されている可能性があるため、注意が必要。

プラグインの設定画面で、サイトマップファイルのURLを今一度確認しましょう。

クローラーがXMLサイトマップファイルにアクセスできていない

正しいXMLサイトマップファイルを登録し、URLも間違っていないのにエラーが出るという場合は、何らかのアクセス制限によってクローラーがXMLサイトマップファイルにアクセスできていない可能性があります。

まずは、Basic認証(IDとパスワードによる認証)などによるアクセス制限を設けていないかを確認しましょう。

また、海外のIPアドレスからのアクセスを拒否していないか、robots.txtでアクセスを拒否していないかもチェックしてみてください。

サイトマップは、自サイトのインデックス状況を確認してから設置しよう

2つのサイトマップのうち、HTMLサイトマップは主にユーザーを、XMLサイトマップは検索エンジンをナビゲーションする役割があります。

ただし、特にXMLサイトマップは適当に設置すると、逆にクロールの効率を下げることにもなります。

まずはGoogle Search Consoleのインデックスカバレッジを確認し、自サイトのインデックス状況がどのようになっているかを確かめるところからスタートしましょう。

ここで紹介した2つのサイトマップを活用すれば、更新したページであっても検索結果上位を獲得できる可能性が高まるため、ページ数の多いWebサイトは特に設置をおすすめします。

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Google ヘルプフルコンテンツアップデートの回復に寄与した5つの要因(と寄与しなかった3つの要因)

本記事は、2024年10月14日に Search Engine land で公開されたLeigh Stark氏「5 things that led to a Google HCU recovery (and 3 that didn’t)」を翻訳した記事です。

Googleのヘルプフルコンテンツアップデート(HCU)は、多くのWebサイトにとって大きな課題となっています。しかし、これに適切に対応することで、回復や改善につながる可能性があります。

ウェブの競争が激化する中、2024年は出版業界にとってまさにジェットコースターのような年でした。AIが検索結果に与える影響が増大し、競争がさらに激しくなる中、Googleの絶え間ないアップデートに対応しながらランキング上位を維持するのは簡単ではありません。

特に、HCUによって多くのサイトがトラフィックの減少やランキングの低下に苦しんでいます。この状況を経験した結果、万能の解決策は存在しないと痛感しました。しかし、戦略的な変更を加えることで、回復への道筋をつけることは可能です。ここでは、私自身がどのように取り組んだのか、また他の出版社がこの経験から何を学べるかをお伝えします。

GoogleのHCU(ヘルプフルコンテンツアップデート)への対処

まず一つ明らかにしておきます。Googleは「ヘルプフルコンテンツアップデート」という表現を好まないようです。これはシステム全体の一部として機能しており、定期的に異なる信号の重み付けが再解釈されるものだからです。

とはいえ、HCUは多くの人々にとって大きな課題となり、ランキングの急落やトラフィックの激減を招きました。一部のサイトにとっては、このアップデートがフラストレーションや失望、そして「Googleは我々を気にかけていないのではないか」という感情を呼び起こすきっかけにもなったでしょう。

私自身、Googleのファンではありません。また、この巨大検索エンジンがいくつかの間違いを犯していると信じています。しかし、ただ傍観しているだけではありませんでした。それは私の性格に反します。

2023年9月、HCUが展開された際、私が運営するオーストラリアのテクノロジーWebサイト「Pickr」は新たな課題に直面しました。このアップデートにより、ランキングが大幅に低下したのです。イライラしながらも、私は手をこまねいて待つつもりはありませんでした。

そこで、あらゆる方法を試みました。サイトの更新をスピードアップし、調査と実験を繰り返し、さらにさまざまな施策を講じました。そのたびに記録を取り、次に活かすことを意識しました。

2024年3月に次のアップデートが行われましたが、状況は変わらず、さらに秋を迎えても目立った改善は見られませんでした。他の影響を受けた出版社コミュニティと同様に、「これはペナルティではないか」と感じながらも、試行錯誤を続けました。

そして2024年8月、再びアップデートが行われたその日、ついに変化が現れました。サイトは部分的ではあるものの回復を見せ、2024年3月のアップデート以前の状態に戻ることができたのです。

ただし、2023年9月以前の大きなトラフィックが完全に戻るかどうかは不明です。なぜなら、状況が変化し、アルゴリズムもそれに合わせて進化しているからです。それでも、私の取り組みの一部が成果を出しているように見え、今後の改善に希望を抱いています。

まだ道半ばです。「知る人ぞ知る」という精神で、ぜひお使いのツールで「Pickr」をチェックしてみてください。回復が進んでいるか、確かめることができるでしょう。

ここからは、私の試行錯誤から得られた教訓を共有します。改善のヒントがそこにあります。

私はサイトを改善するために何十もの取り組みを行いましたが、どれか一つが決定的な要因だったわけではありません。むしろ、多くの小さな努力が積み重なり、全体として大きな成果を生んだのです。

いくつかの施策は私のサイトに特有のものでしたが、幸いなことに、多くは他のサイトでも応用可能なものでした。他のパブリッシャーもこの経験から学び、次のGoogleアップデートの際に、自分たちの成功を手にできるようになるはずです。そのためには、HCUが何を意味するのかについての考え方を変える必要があるかもしれません。

1. コンテンツを徹底的に内省する

SEOの実務で得た大きな教訓の一つは、コンテンツとページの監査を定期的に行うことの重要性です。自分たちが提供しているコンテンツが本当に優れているのかを検証することは非常に有益です。

多くのサイト運営者と話して感じたのは、多くの人が自分たちのコンテンツは良いものだと信じているということです。特に、パフォーマンスの良いページがいくつかある場合、それだけで問題ないと考える傾向があるようです。「Googleが間違っているに違いない」と結論づけるのもよくある反応です。

しかし、本当の問題は、自分のサイトと他のサイトをどう比較するかにあります。自分のコンテンツが良いと思っていても、競合のコンテンツがさらに優れている可能性は否定できません。Googleは膨大な量のコンテンツを比較して評価するため、「競争に勝てるほど優れていない」と考えるのが現実的です。

コンテンツの質について冷静に考える必要があります。たとえ自分やチームが優れたライターであっても、必ずしも最高のコンテンツが作れているとは限りません。適切な内部リンクや、信頼できる外部リンク、そしてそれらのリンクに関する十分な文脈が欠けていることも多いでしょう。

私が携わった多くのサイトでは、コンテンツのバランスが大きな課題でした。素晴らしいページが10~20%ほどある一方で、残りの大半は「まあまあ」か、それ以下の品質だったのです。この問題はページ数が増えるほど深刻になります。

たとえば、100ページあるサイトでは10~20ページが素晴らしくても、残り80ページが質の低いものであれば、全体の評価に悪影響を及ぼします。大規模サイトでは、この傾向がさらに顕著になります。先日、15,000ページ以上を持つパブリッシャーと話しましたが、その中で素晴らしいと言えるのは10%にも満たない印象でした。

Googleの視点を理解する

Googleはサイトに提出されたすべてのコンテンツを分析し、それをもとにサイト全体を評価します。仮に提出したコンテンツのうち、最高品質といえるものが全体の10%しかない場合、Googleがそのサイトを高く評価することを期待するのは難しいでしょう。

これはHCUにおける「人を傷つけるコンテンツ」に該当する部分です。しかし、コンテンツの監査を実施することで、これを改善する道が開けます。監査は時間と労力がかかり、広範囲に及ぶため疲れる作業ですが、その価値は大きいです。ブランドやサイトの現在の姿を正確に反映していないコンテンツが見つかる可能性が高く、それらを削除または非インデックス化することで改善につなげられます。

どのコンテンツが自分たちを苦しめているのか、批判的に考えましょう。その分析と対応が、サイト全体の評価を大きく向上させるきっかけとなります。そして、それが最終的には回復への道を切り開くのです。

2. より役に立つ方法を見つける

コンテンツを批判的に見直す話題に触れた今、Googleが「役立つコンテンツ更新(HCU)」を通じて目指そうとしていた本質を考えてみましょう。GoogleはHCUを、「役に立つ」ことだけを目的として設計したと説明しましたが、アップデートの影響で多くのサイトが苦戦した現実を踏まえると、改めて自分のサイトがどのように役立っているか、あるいはどのように役立たせるべきかを考える必要があります。

もちろん、私たちのウェブサイトが役立つよう努めていたとしても、必ずしもそれがGoogleの定義する「役立つ」に合致しているとは限りません。情報を提供したり、エンターテインメント性を持たせたりすることが目的のサイトであっても、それが直ちに「役立つ」とみなされるわけではありません。この点は、Googleが「役立つ」という基準を標準化しようと試みているため、私たちとしてもそれを考慮しなければならないのです。

「役立つ」の曖昧さを理解し、対応する

問題の一部は、GoogleがHCUについて非常に曖昧な立場をとっていることにあります。「役立つコンテンツ」とは具体的に何を指すのか?Google自身がその定義を慎重に避けている以上、私たちはどう解釈すれば良いのでしょうか。

むしろ、「役に立つコンテンツの更新」という名前の方が現実に即しているかもしれません。この名前も曖昧ですが、少なくとも「何を改善すべきか」を考えるきっかけを与えてくれます。役立つコンテンツをどう評価するのかは完全には分からなくても、自分のページを見直し、「何を削除するべきか」「どう改善するべきか」を判断することは可能です。

自問するべきことは「ユーザーのための価値

ページやコンテンツを評価する際に、次の質問を自分に投げかけてください。

  • 各記事やページの要素は、ユーザーにとって本当に価値を提供しているか?
  • コンテンツをもっと「役立つ」ものにするために、何を変えることができるか?

たとえば、以下のような改善策を検討できます

  1. 目次の追加
    長い記事では特に、目次を追加することでユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできるようになります。
  2. サブヘッドラインの見直し
    サブヘッドラインが分かりやすいか、標準的な順序で情報を提供しているかを確認してください。
  3. ページ全体の自動化改善
    レイアウトの最適化やフォントサイズの調整など、視覚的に見やすい工夫ができるか検討しましょう。
  4. インデックス付きタグやカテゴリページの活用
    サイト内でタグやカテゴリが分かりやすく整理されていれば、ユーザーが目的の情報を見つけやすくなります。
  5. 説明文の追加
    タグやカテゴリページに短い説明文を加えることで、それらのページが検索エンジンにもユーザーにも役立つものになります。
  6. 他の改良点を模索する
    ユーザーにとってウェブサイトがより有益になるための手段を積極的に探してください。

次のアップデートに向けて準備する

こうした改善を迅速に実行に移すことが重要です。次のGoogleアップデートはいつ行われてもおかしくありません。その時に備え、今のうちに役立つコンテンツへの見直しを進めておくことで、より高い評価を得るチャンスを広げられるでしょう。

3. 透明性を保ち、嘘をつかない

サイト運営やコンテンツ作成において、嘘をつかないことが極めて重要です。あなたがサイトの内容をどれだけよく知っているかに関わらず、気づかないうちに誤解を招く情報を提供している場合があります。

嘘をつかないというのは、人生全般においても素晴らしい原則です。正直でいることで、余計なストレスや矛盾を抱えずに済みます。同様に、Googleに対しても正直でいるべきです。なぜなら、Googleは非常に高い精度で問題を検出し、いわば「嘘」を見破る能力を持っているからです。

「正直なコンテンツの更新」を目指す

ここでは、特に検索エンジンが容易に検証できる、表面的な修正や無意味なアップデートについて注意を促します。これを「正直なコンテンツの更新」と考えましょう。検索エンジンは透明性を基盤として設計されているため、不誠実な操作は逆効果です。

たとえば、以下のような例は嘘に当たります

  • 記事の更新を装う
    サイトマップの日付だけを変更して、あたかもコンテンツが更新されたように見せかける。
  • タイムスタンプの不正使用
    新しい著者名やタイムスタンプを追加しただけで、実際には内容に何の変更も加えていない。

これらは、見せかけだけの変更であり、Googleにとっては容易に見抜ける行為です。SEO対策として一時的に効果があるかもしれませんが、長期的には信用を失う原因になります。

透明性を高める具体的な方法

透明性を保つことは、Googleだけでなくユーザーとの信頼関係を築く上でも重要です。以下のような対策を取り入れることで、透明性を高めることができます。

  1. 広告ポリシーの明確化
    サイトでの収益獲得方法(広告やスポンサーシップなど)をフッターのメニューや専用ページで説明し、インデックスに登録されるようにします。
  2. アフィリエイト情報の公開
    アフィリエイトリンクを使用している場合、その旨をできるだけ明確に表示します。ユーザーにとってわかりやすい記載が必要です。
  3. 正確なコンテンツ更新
    コンテンツの更新には実際の価値ある変更を伴わせるべきです。記事内容を刷新し、新しい情報や視点を加えることで、更新が実際にユーザーの役に立つことを確認してください。

嘘をつかないことで得られるメリット

正直であることは、ユーザーにも検索エンジンにもプラスになります。Googleは、コンテンツやサイト運営に透明性があるサイトを信頼し、その結果、より良いランキングやトラフィックをもたらす可能性があります。一方、嘘をついているサイトはペナルティを受けたり、信用を失ったりするリスクが高まります。

最後に、こう覚えておきましょう。正直さは信頼を生み、信頼は成功につながります。
Googleはあなたの行動を評価するので、誠実さを最優先に取り組みましょう。

4. 技術的な問題を解決する

検索エンジンのパフォーマンスを向上させるには、技術的な問題の解決が欠かせません。プレゼンテーションを通じて検索マーケティングについて話す際、Googleが意識しているが私たちが見落としている問題がいかに多いかを常に強調しています。これを改善するためには、Google Search Consoleを活用することが重要です。

Search Consoleを活用したエラーの修正

Search Consoleの「ページ」セクションを確認すると、多くのエラーが見つかることがあります。たとえば、

  • 見つからないページ (404エラー)は修正するか、適切なページにリダイレクトする必要があります。
  • noindexに設定されたページなどは、意図的に設定されている場合もありますが、これが誤設定でないかを確認してください。

これらの問題をどのように処理するかは、検索マーケティング担当者の責任です。HCUへの対応中、私はエラー修正に数か月を費やし、Googleがその変更を認識し、結果に反映させるのを待ちました。その結果、問題のあるページが徐々に検索結果から取り除かれ、サイト全体が「健康的な状態」へと変わっていったのです。

HCUへの対応ではなくても、技術的な問題の解決は、検索エンジンやユーザーにとっての信頼性向上につながります。特に以下のポイントを確認しましょう。

  1. コードと構造
    HTMLやCSS、JavaScriptにエラーがないか。
  2. robots.txt
    検索エンジンに不適切な指示を与えていないか。
  3. サーバーやホスティングの問題
    ページのロード時間や応答性を最適化しているか。

これらの改善は、サイトをスムーズに機能させ、Googleが評価するサイト作りの基礎を築きます。

5. ブランドに取り組む

ブランド力を高めることも、長期的なSEOの成功には欠かせません。しかし、これは非常に難しい課題であり、Googleが言う「役に立つコンテンツ」を実現することと同様に、簡単ではありません。

ブランドと検索エンジンの関係

ブランドの改善は難しく、特に「役立つ」という曖昧な概念を追求するのと同じように簡単ではありません。しかし、ブランドについて言及されることは、時間とともに徐々に増えていくものです。

数年前、Googleの担当者が「ブランドの牽引力」や「サイトのマーケティング」について触れたのを覚えています。その担当者は「それは検索エンジンの役割ではない」と明言しつつも、間接的に役立つ可能性があると示唆していました。この正確な引用は見つけられませんが、その言葉が強く印象に残っています。

そして、今年になってその言葉の重要性を特に感じています。

MozのTom Capperが行った優れた研究では、HCU(Helpful Content Update)の狙いについて示唆されています。その核心は「ブランド」にあるようです。

関連:ヘルプフルコンテンツアップデートはGoogleの説明と違う動きをしているとデータで判明(前編) | Moz – SEOとインバウンドマーケティングの実践情報 | Web担当者Forum

確かに、この研究はGoogleが使用しないとされる「ドメインオーソリティ」や、Moz独自の「ブランドスコア」という指標に関連しており、それがどれだけ有用かは議論の余地があります。しかし、この研究は詳細かつ緻密で、いくつかの点は非常に納得のいくものです。

これは検索の人気度に似たものでありながら、あなたのサイトや関連するウェブサイトの「ブランド」に結びついています。

これが役立つコンテンツアップデートの特徴というよりも、「重要な特質」に関するアップデートのように感じられます。

これを「ハルマーク・コンテンツ・アップデート」と呼びましょう。「ハルマーク(特徴的な印)」は品質を示唆するものであり、Googleが伝えようとしているのはそういうことかもしれません。

具体的には、「検索されるブランド」はそのまま「品質」を示しているということです。

一部のブランドはメディアへの登場が検索量の増加を引き起こす原因かもしれませんし、しっかりとしたマーケティング努力も同様の効果をもたらす可能性があります。

ここで、テレビやラジオがランキングを直接押し上げるとは主張しませんし、そもそもそれらのメディアを利用するのは簡単ではありません。しかし、それが関連する検索用語とつながる可能性は間違いなくあります。

ジョン・ミュラー氏(Googleの担当者)は、「ブランドの言及」がランキングを押し上げるという考えを否定していますが、ブランド自体に関する検索については議論を避けています。

実際、Googleトレンドで検索が増加する場合、それは「トレンド検索」と見なされます。

つまり、ブランドに関連する検索の増加は、そのブランドの「権威」を示唆するものであり、マーケティングやブランド関連の施策が必要であると推測されます。

私がやらなかった3つのこと

私がサイトの回復に向けて実行した施策は多岐にわたりますが、SEOコミュニティの一部で推奨されるある種の行動は意図的に避けました。それでも改善が見られたことは、興味深いポイントです。ここでは、私が「やらなかった」3つのことを取り上げます。

1. ランキングについてソーシャルメディアやフォーラムで苦情を言うこと

私は、自分のサイトが突然過小評価されるようになった理由について、不満を公開の場で叫ぶようなことはしませんでした。
代わりに、自分で何が問題なのかを理解し、具体的な解決策を見つけるために行動しました。苦情を言うよりも、実践的な修正に集中することが重要だと考えたからです。

2. Googleフォームでフィードバックを送信すること

2024年3月のアップデート後、Googleが提供するフィードバックフォームを使う時間はありませんでした。これらのフォームが実際にGoogleに影響を与えるかどうかが不明だったためです。
SEOの修正作業に時間をかける方がはるかに効率的だと判断しました。

3. バックリンクを獲得しようとすること

バックリンクについて、RedditのSEOコミュニティではその重要性がしばしば議論されますが、私は一切追求しませんでした。
人工的なバックリンクはゼロで、必要だと推測するクライアントに対しても反対しています。バックリンクは確かにランキング要因の一つですが、それが全てではありません。AI時代のSEOでは、他にも多くの重要なシグナルが存在します。

私が代わりに行ったこと

デザインとフォントに変更を加え、ユーザーにとって全体的な読みやすさが向上するスタイルを模索しました。また、管理ページを通じて透明性を向上させることに重点を置き、編集方針や広告方針を明確にし、それらをより見つけやすくしました。

より良いページを作成する間、検索結果に表示させたくない特定のページにはnoindexタグを使用しました。

内部リンクについては、一部をnofollowとしてマークし、他のリンクはアクティブのままにしました。適切なバランスを見つけることが重要です。

さらに、カスタムコードの導入やメディアサイズの拡大を行い、検索エンジンが発見できるすべてのページが、ユーザーと検索エンジンの両方にとって可能な限り最適な状態になるよう努めました。

専門家の意見を求めることの重要性

HCUからの回復を目指している場合、実際にその分野で経験があり、成果を出した実績がある人に助けを求めることをお勧めします。

その人の実績や証拠、データを確認しましょう。可能であれば、トラッカーを使って回復成功事例を検証してください。SEOのアドバイスを鵜呑みにしてしまうと、自分のサイトに適用できない戦略に時間やお金を浪費してしまう可能性があります。

あなたの具体的な課題を理解できる人を探してください。必要に応じて、SEOコミュニティ全体の知見を活用することも視野に入れましょう。

また、医者にセカンドオピニオンを求めるように、別の専門家の意見を求めることも選択肢です。多くの専門家が、他者の学びを助けるために協力を惜しまない姿勢で活動しています。

ロングテールキーワードとは?探し方や対策するメリットを紹介

オウンドメディアでSEOを行う際に対策したいのが、ロングテールキーワードです。

ロングテールキーワードを狙ったSEOコンテンツを多く制作することで、検索エンジンでの順位向上が期待でき、ターゲット層にリーチしやすくなると考えられます。

本記事では、ロングテールキーワードの特徴やほかのキーワードとの違い、対策するメリットや注意点について紹介します。

なお、ナイルでは、SEO初心者の方がまず理解しておいたほうがいい基礎知識と実践方法をまとめた資料をご用意しております。

SEOにおけるキーワード戦略の立て方についてもふれていますので、気になる方はぜひご覧ください。

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この記事のまとめ

  • ロングテールキーワードは、SEO戦略を進めていく上で重要な役割を持っている
  • まずはメディアの軸となるビッグワードを設定してから、ロングテールキーワードを探すのがおすすめ
  • ロングテールキーワードで記事を制作することは長期的な戦略

ロングテールキーワードとは

ロングテールキーワードとは、複数の単語を組み合わせた、あるいは長文で構成されたキーワードのこと。

「ニッチキーワード」や「スモールキーワードともいわれ、検索ユーザーの限定的な悩みやニーズを表しているキーワードです。

例えば、「キャンプ」と「映画」のロングテールキーワードは次のようなものになります。

<キャンプのロングテールキーワード例>

  • キャンプ 関東 子連れ
  • キャンプ 初心者 持ち物
  • キャンプ ご飯 簡単

<映画のロングテールキーワード例>

  • 映画 上映中 おすすめ
  • 映画 上映予定 アニメ
  • 映画 新宿 プレミアム

ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少なく、さらに競合記事も少ない傾向にあることから、SEOを始めたばかりのWebサイトでも、検索結果の上位に表示されやすい傾向にあります

ビッグキーワードとミドルキーワードとの違い

ロングテールキーワードのほかにも、ビッグキーワード、ミドルキーワードといった分類があります。

検索結果における競争率や、ユーザーがWebサイトへ流入した際のコンバージョン率などに違いがあるため、SEOの戦略策定にあたっては、これを理解しておくことが重要です。

それぞれの主な特徴について見ていきましょう。

<ビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの違い>

ビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの違い

ビッグキーワードの特徴

ビッグキーワードは、一般的で広範囲のトピックを表す1語前後の検索キーワード

検索ボリュームが大きいため、検索結果で上位に表示されれば多くの流入につながりますが、競合コンテンツも多いため、検索結果の上位に表示されるのは容易ではありません

さらに、必ずしもユーザーの悩みに直結するキーワードではないことから、Webサイトへランディングしてもらえても、コンバージョン(CV)につながりづらい傾向にあります。

ミドルキーワードの特徴

ミドルワードとは、検索キーワードが2語前後と長く、特定のカテゴリーや商品群を指すキーワードが多い傾向にあります。

ビッグワードとロングテールキーワードの中間に位置づけられ、競争率もコンバージョン率も中程度です。

ロングテールキーワードの特徴

ロングテールキーワードは、すでに解説したとおり、3語前後の複数の単語、もしくは長文の検索キーワードで、ユーザーのニーズが具体的になっているのが特徴です。

検索ボリュームが少ないため、検索結果の上位に表示されても大きな流入数は期待できません。

ただ、ユーザーの限定的な悩みやニーズがキーワードに含まれているので、ニーズを満たす情報を発信できれば、それ関連する商品やサービスへのコンバージョンにつながりやすいといえるでしょう。

ロングテールキーワードで記事制作するメリット

ロングテールキーワードは、SEO戦略を進めていく上で重要な役割があります。

ここからは、ロングテールキーワードで記事制作をするメリットについて解説しましょう。

ビッグキーワードよりも検索結果の上位表示を狙いやすい

前項でも解説したとおり、ビッグキーワードは、検索ボリュームが大きく、競合記事も多いため、特に立ち上げたばかりのオウンドメディアの場合は、検索結果の上位に表示させる難易度はかなり高いといえるでしょう。

一方、ロングテールキーワードは検索ボリュームが少なめなことから、検索結果の上位に表示させる難易度は比較的低いです。

そのため、立ち上げたばかりのオウンドメディアの場合は、まずはロングテールキーワードで順位がつくようにすることで、検索エンジンからの評価を高めるようにするといいでしょう。

記事の方向性を決めやすい

ビッグキーワードの場合は、例えば「ランニングシューズ」のような単体のワードになるため、このワードで検索したユーザーが、ランニングシューズについてなにが知りたいのかが見えません

そのため、このキーワードの検索結果の上位表示を狙うとすると、ランニングシューズの特徴や種類など、いくつかの検索ニーズを想定した網羅的な記事にせざるをえないでしょう。

一方、ロングテールキーワードの「ランニングシューズ 防水 レディース」なら、「防水仕様のレディースのランニングシューズ」を求めていることがわかるため、そのニーズにフォーカスした記事が制作できます。

このように、ロングテールキーワードにはユーザーが知りたいこと、解決したいこと、やりたいことが表れているため、ユーザーの細かいニーズに合った記事が作りやすいといえます。

コンバージョンにつながりやすい

コンバージョンとは、Webサイトを訪問したユーザーが資料を請求したり、商品を購入したりするなど、最終的な成果につながる行動のこと。

ロングテールキーワードはユーザーのニーズが明快なため、自社の商品やサービスがユーザーの課題解決につながるものである、というコンバージョンに向けたストーリーを描きやすくなります

さらに、ユーザーは課題が明確であるがゆえに購買意欲も高いため、コンバージョンにつながる可能性が高いといえるでしょう。

内部リンクを整備することでビッグキーワードが狙える

ロングテールキーワードを狙って特定のテーマに絞った記事を多数制作し、その中に適切な内部リンクを配置することは、ビッグワードでの検索結果の上位表示につながります。

内部リンクとは、自サイト内を行き交うリンクのこと。
検索エンジンが検索順位を決める際は、クローラーと呼ばれるロボットがページ内のリンク(内部リンク)をたどってWebサイト内を移動し、ページの内容を収集しています。

<検索エンジンが検索順位を決定する流れ>

検索エンジンが検索順位を決定する流れ

そのため、記事内に関連性の高い内部リンクを設置することで、検索エンジンがWebサイト全体を把握しやすくなります。

すると、結果的にWebサイトが特定のジャンルにおいて専門性が高いことが認識されやすくなり、サイト全体の評価に好影響が期待できるのです。

<内部リンクの検索順位への影響>

内部リンクの検索順位への影響

例えば、多くのロングテールキーワードで、安定的に検索結果の上位を獲得できるようになったとします。

それらの記事に、関連するビッグキーワードを狙った記事への内部リンクがあると、検索エンジンがその記事の存在に気づきやすくなるため、検索結果の上位に表示される可能性が高まるといえるでしょう。

このようなビッグワード対策は、トピッククラスターモデルとも呼ばれ、質の高い記事同士が内部リンクでつながることで関連性を示し、Googleに対象ジャンルに強いメディアであることを示す戦略です

内部リンクだけがビックワードの上位表示を取る要因ではありませんが、ビッグワードを狙う上で重要な施策のひとつです。

内部リンクとトピッククラスターモデルについては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

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ロングテールキーワードを調査するのに必要なツール

ロングテールキーワードでSEO記事を制作するメリットがわかったところで、ここからはロングテールキーワードを調査するのに必要なツールを紹介します。

<ロングテールキーワードを調査する主なツール>

  • ラッコキーワード:Webサイトの軸となるビッグキーワードのサジェストキーワード(関連キーワード)を探すことができる
  • キーワードプランナー:Googleのキーワード検索ボリュームが調査できる
  • ahrefssemrush:競合サイトに流入しているキーワードを調べることができる競合分析ツールで、ロングテールキーワードの切り口を探すために使用する
  • Google Search Console:Webサイトに流入しているキーワードを調べることができるツールで、ロングテールキーワードの切り口を探すために使用する

これらのツールをどのような段階で使うかは、次の「ロングテールキーワードの探し方と記事制作の方法」で見ていきましょう。

ロングテールキーワードの探し方と選定する方法

ロングテールキーワードをどのように探し、選定して記事制作に進めていくか、その流れを解説します。

1 自サイトの軸となるビッグキーワードを設定する

まずは、自サイトのテーマに合った軸となるビッグキーワードを設定します。
基本的には、自サイトのテーマに関連性の高い、検索ボリュームの多いキーワードを選んでください。

例えば、「ナイルのSEO相談室」であれば、メディアのメインテーマはSEOになるため、軸となるビッグキーワードは、「SEO」「コンテンツマーケティング」などになります。

キーワード選定は、SEOを効率良く進めるための重要なポイントです。
そのため、キーワード選定を誤ると、思ったように検索順位がつかない、順位がついて訪問者が増えてもコンバージョンにつながらないといったことがありますので、慎重に行いましょう。

なお、キーワード選定については、次の記事で詳しく解説しています。

キーワード選定は、SEOの成果を左右する重要な要素です。SEOで成果を上げるには、さまざまな調査・分析をした上でキーワードを選ぶ必要があります...
【初心者向け】キーワード選定とは?SEOマーケターがノウハウを伝授 - www.seohacks.net

2 ユーザーの課題やニーズを整理・深堀りする

ロングテールキーワードは、ユーザーが知りたいことや解決したいこと、やりたいことがわかりやすい検索ワードです。

そのため、ターゲット層の典型的な人物像を設定する「ペルソナ」と、ユーザーの購買プロセスを視覚化した「カスタマージャーニーマップ」を作成しましょう。

こうしてユーザーの課題やニーズを細かくイメージすることで、ロングテールキーワードを見つけやすくなります。

ペルソナやカスタマージャーニーの詳しい設定方法については、下記の記事をご覧ください。

企業のマーケティング活動の成否は、ペルソナの質に左右されるといえます。質が高く、しっかりとしたペルソナを作り上げることで、見込み顧客の獲...
集客効果のあるペルソナの作り方 - www.seohacks.net
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3 ロングテールキーワードを調査する

続いて、前項「ロングテールキーワードを調査するのに必要なツール」で紹介したツールを使って、ロングテールキーワードを調査しましょう。

ラッコキーワードでサジェストキーワードを洗い出す

ラッコキーワードは、特定のキーワードを入力すると、それをもとにしたサジェストキーワード(関連キーワード)が自動的に表示されるツール。
ビッグキーワードをもとにした2語以上の関連キーワードを洗い出すのに便利です。

例えば、「営業DX」をキーワードで上位表示を目指す場合、ラッコキーワードに「営業DX」と入れると次のような一覧が出てきます。

ラッコキーワードのキーワード一覧画面

ラッコキーワードのキーワード一覧画面

この一覧から、自サイトのテーマに合ったサジェストキーワードを選んでください。

キーワードプランナーで検索ボリュームをチェックする

検索ボリュームがチェックできるツールはいくつかありますが、無料で利用するならキーワードプランナーがおすすめです。

Googleキーワードプランナーで検索ボリュームをチェックする方法

  1. キーワードプランナーを開き、「新しいキーワードを見つける」を選択
  2. 「キーワードから開始」の検索窓に、候補のキーワードを入力し、「結果を表示」を選択
  3. 検索結果画面の「キーワード候補をダウンロード」をクリックすると、Googleスプレッドシートで検索結果の一覧が見られるので、制作したいロングテールキーワードを探す

もっと簡単に、大量にキーワードを調べたい場合は、Ahrefsやsemrushなどの有料ツールがおすすめ。
競合メディアの被リンク分析や検索エンジンの上位表示コンテンツ、想定流入キーワードなども確認できます。

検索ボリュームの調べ方は、下記の記事で詳しく紹介しています。

キーワードの検索ボリュームは、SEOの難易度を判断する上で大きな基準となるものです。ここでは、検索ボリュームの重要性やツールを使った調べ方、...
検索ボリュームはどう調べる?調査ツールやキーワード選定方法を解説 - www.seohacks.net

4 調査したロングテールキーワードに優先度をつける

ロングテールキーワードをいくつか洗い出したら、どのキーワードから記事を作っていくか、優先度をつけます。

優先度を決める際は、次のようなことを踏まえて検討しましょう。

<キーワードを選ぶ際に意識すること>

  • 検索ボリューム
  • コンバージョン貢献度
  • 獲得までにかかるコスト
  • 自サイトとの相性や方向性

上記の中でも、検索ボリュームとコンバージョン貢献度は最優先で考えてください。
下記のように、各項目を5段階で評価すると整理しやすくなります。

項目 5段階評価
検索ボリューム 0~100:1
101~300:2
301~500:3
501~700:4
701~999:5
コンバージョン(CV)貢献度 CVからはかなり遠い:1
CVからはやや遠い:2
CVする可能性はある:3
CVにやや近い:4
CVにかなり近い:5

 

各項目に当てはまる評価の数値を足した数値が高いキーワードほど優先度が高いものとしてリスト化しましょう。

5 ユーザーの検索意図を満たす高品質な記事を制作する

ロングテールキーワードの優先度が高いものから、ユーザーの検索意図を満たす高品質な記事を執筆します。

ビッグキーワードやミドルキーワードに比べれば競合が少ないとはいえ、ロングテールキーワードにも競合記事は存在するため、質の低い記事では検索上位を獲得するのは難しくなります。

検索エンジンに評価されるためには、「ユーザーにとって有益な情報が充実している」「独自性がある」など、質の高い記事を制作しなければなりません。

次の記事では、高品質の記事を作るための方法、そして外部の会社に記事制作を依頼する際に意識することについてまとめていますので、参考にしてください。

高品質な記事を作成するには、ユーザーにとって有益な情報を盛り込むだけではなく、複数の条件を満たすことが重要です。そこで本記事では、高品質...
高品質な記事作成に必要な5ステップ!外部パートナーとの付き合い方も紹介 - www.seohacks.net

なお、今すぐ記事制作を依頼できるパートナーをお探しの場合は、ナイルにぜひご相談ください。
ナイルではSEOのための記事制作はもちろん、将来的に社内で内製化を進めるための支援などにつきましても、下記より承っております。

6 実績データを分析して次の施策を検討する

ロングテールキーワードを狙ったSEO記事を公開したら、検索順位の状況や流入数、コンバージョン数といった実績データを分析して次の施策を検討しましょう。

記事を作るだけでなく、その順位や内容、コンバージョンの発生状況などを細かく分析して改善していくことが検索結果の上位表示につながり、自サイトを成長させます

ただ、SEO記事だからといって、公開してすぐに検索順位がつくわけではありません。
ロングテールキーワードの場合は、ビッグキーワードやミドルキーワードに比べれば比較的早い段階で順位がつきやすいと考えられますが、ある程度時間がかかると考えましょう。

なお、記事のデータ分析と、次の施策を検討する手順は下記を参考にしてください。

<記事のデータ分析と施策検討の手順>

  1. Google Search Consoleで、「狙ったロングテールキーワードで順位がついているか」「別のキーワードで流入が発生しているか」をチェック
  2. Google Analyticsでサイト分析を行い、オーガニック流入からコンバージョンが発生しているかをチェック
  3. 狙ったキーワードで10位以下の順位だった場合は、自サイト内に類似記事(重複コンテンツ))が存在していないかをチェックし、あった場合は記事を統合・整理する
  4. ロングテールキーワードで作成した記事に加筆・修正できる内容や導線要素があれば、リライトを行う

記事の分析方法については、こちらの記事でも紹介しています。

自社のメディアにコンテンツを公開したはいいものの、それが事業に貢献できているものなのかをどう判断すればいいのかわからない…というWeb担当者...
コンテンツの貢献度はどうはかる?見るべきデータや分析方法を解説! - www.seohacks.net

ロングテールキーワードでSEOに取り組む際の注意点

検索結果の上位表示を狙いやすいロングテールキーワードですが、SEOに取り組む上では次のような注意点があります。

それぞれについて見ていきましょう。

自サイト内で重複する内容の記事を制作しない

Webサイト内に記事が増えると、検索キーワードや、検索意図が同じ記事(重複コンテンツ)が作られてしまいがちになります。
すると、同じWebサイトのページ同士でユーザーを奪い合うカニバリゼーションが発生します

カニバリゼーションが起こると、コンバージョンやクリック率被リンクなどが分割されてしまうため、検索エンジンの評価が分散して、検索上位に表示されにくくなってしまいます。

これを防ぐには、事前にサイト内検索を使って重複コンテンツを特定することをおすすめします。

サイト内検索については、次の記事で紹介しています。

ユーザビリティが向上するのはもちろん、サイト運営者にとってはユーザーニーズの把握などにつながるサイト内検索。ただ、ユーザー側からすると検...
サイト内検索とは?やり方や導入方法・メリットをわかりやすく解説 - www.seohacks.net

検索流入数を一気に上げることは難しいことを理解する

ロングテールキーワードは、そもそも検索ボリュームが少ないため、検索結果の上位に表示されても、検索流入数が大きく増えることはありません。

ただ、ロングテールキーワードで地道に順位を獲得し、検索エンジンからの評価を上げることでWebサイト全体の検索順位の向上が期待できるといったメリットがあります。

そのため、特に立ち上げたばかりのWebサイトの場合は、ロングテールキーワードを交えたSEO戦略を検討するのがおすすめです。

もし、より早く流入数を増やしたい場合は、リスティング広告メールマガジン配信などの施策を検討するのも手です。

リスティング広告やメールマガジンについては、こちらの記事もご覧ください。

SEO対策とリスティング広告のそれぞれの違いや共通点、それぞれの特徴について解説しています。「ナイルのSEO相談室」は業界歴15年超のナイルが運...
SEOとリスティング広告の違いとは?共通点とメリット・デメリット - www.seohacks.net
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コンテンツ制作にかかる予算を確保しておく

SEOで成果を上げるためには、ある程度の記事本数を制作する必要があるため、コンテンツ制作費の確保が必要です。

記事を制作して公開するためには、キーワードをもとに構成案を作った上で執筆し、校正をして原稿を完成させ、CMSに投稿するといった工程があります。

社内に原稿制作のスキルがある人がいない場合は、外注して対応する必要が出てくるでしょう。
その場合は、事前に制作費の見積もりを取っておくことをおすすめします。

長期的な戦略であることを理解する

SEOは広告などと違い、結果が出るまでにある程度時間がかかる施策です。

ただ、SEOによって順位がつくようになると、コンスタントに安定した流入数の獲得が期待できるため、中長期的に考えると効率の良い施策であることは間違いありません。

そこで成果につなげるためには、辛抱強く高品質のコンテンツを作り続けることが必要になります。
長いスパンで施策を進めていくことを前提にしなければならないことから、施策を始めるにあたっては、事前に上長や上層部の理解を得ておきましょう

ロングテールキーワードの成果を最大化するコツ

最後に、ロングテールキーワードの成果を最大化するためのコツについて、解説します。

ビッグキーワード獲得を見据えてロングテールキーワードの記事を作る

DX関連のサービスを展開している場合は「DX」、MAツールの導入支援をしている場合は「MA」や「MAツール」などで1位に表示されれば、多くの検索流入が見込めます。

ただ、「DX」や「MA」のようなビッグキーワードでいきなり上位を獲得できるWebサイトは少ないでしょう。
そこで、ビッグキーワードで検索上位を狙うには、事前設計の段階でビッグキーワードに関連するロングテールキーワードを選定し、それに基づいて記事を制作することをおすすめします。

また、ビッグキーワードの記事とロングテールキーワードの記事を作成し、それぞれに内部リンクを設置するのも有効です。

これは、先述したとおり、関連する記事を内部リンクでつなぐことで、検索エンジンが自サイト内をクロールしやすくなり、自サイトが特定のジャンルにおいて専門性の高いサイトだと評価されやすくなることから、ビッグキーワードでの検索順位上昇が期待できるのが理由のひとつ。

また、関連するビッグキーワードとロングテールキーワードの記事の相互にリンクを貼ることで、ビッグキーワードの記事を読んだユーザーが、さらに詳しい情報を求めてロングテールキーワードの記事に移動することも考えられます。

ロングテールキーワードの記事は、ユーザーのニーズが明快なのでコンバージョンされやすい傾向にあるため、ビッグキーワードの記事からロングテールキーワードの記事に遷移してもらえれば、コンバージョン数の上昇に寄与する可能性が高まるでしょう。

困ったときは専門家に相談する

キーワード選定は、SEOの専門的な知識がないとなかなか難しいのが実際のところです。
また、キーワードを選定するだけでなく、コンテンツ制作もするとなると、またプロの力が必要になります

キーワードの選定や記事制作にあたって、よくある困り事は次のようなものになります。

<キーワード選定や記事制作を行う際の困り事>

  • 選定したキーワードが果たして正しいのか
  • 漏れているキーワードはないのか
  • 選定したキーワードで記事を制作すれば本当に順位が上がるのか
  • 競合サイトと比べて質の高い記事になっているのか
  • データ分析などはどうすればいいのか

上記は、社内に知識のある人材をそろえることができれば解決できることもありますが、リソースが不足している場合は、外部の専門家に相談しながら進めたほうが、効率的に成果を出せるでしょう。

ナイルには、知識が豊富なSEOコンサルタントや編集スタッフがそろっていますので、キーワード選定を含む戦略策定からコンテンツ制作、データ分析まで、一気通貫でご支援することが可能です。
下記までお気軽にご相談ください。

ロングテールキーワードはSEOを本格化する最初の一歩

ロングテールキーワードでの検索上位表示を狙って対策することは、自サイトを成長するために大切な施策です。
検索上位を獲得するためのハードルが比較的低いため、早く成果が出やすく、コンバージョンにもつながりやすいというメリットもあります。

ただし、キーワード数は無限にあるため、今回解説したキーワード選定における優先度づけを慎重に行い、ビッグキーワードの獲得に向けた関連キーワードで記事制作をしていきましょう。

また、SEOで大切なのはキーワード選定だけではありません。
内部対策(テクニカルSEO)や外部対策、実績を踏まえたデータ分析など、さまざまな施策を打つ必要があります。

もし、「SEOに取り組みたいけど、知見やリソースが足りない…」などのお悩みがありましたら、ぜひナイルにご相談ください。
SEOコンサルティングサービスの概要をまとめた資料は、下記よりダウンロードいただけます。外注をご検討の際はご覧ください。

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ロングテールキーワードとは?探し方や対策するメリットを紹介ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

.htaccessとは?書き方や活用シーン、注意点をわかりやすく解説

.htaccess(ドットエイチティーアクセス)とは、Apache(アパッチ)というWebサーバーソフトウェアが使用されている環境に置くことで、Webサーバーをディレクトリ単位で制御するファイルのこと。

具体的には、リダイレクトの設定やカスタム404ページの表示設定などを行うことができます。

本記事では、.htaccessの基本と主な活用方法について、書き方の例を挙げながら詳しく解説。
.htaccessに関する注意点もまとめています。

なお、ナイルでは2,000社以上のSEOを含むWebマーケティングを支援してきた知見をもとに、SEOで欠かせない内部対策のチェック項目をまとめた資料をご用意しています。

技術的な実装や課題の抽出についてお困りでしたら、無料相談にも対応しますので、ぜひご活用ください。

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この記事のまとめ

  • .htaccessはApacheが使用されている環境で、Webサーバーをディレクトリ単位で制御するためのファイルのこと
  • .htaccessは主にBASIC認証、リダイレクト、カスタム404ページの用途で使用されることが多い
  • .htaccessで競合する指示を出した場合、より下層のディレクトリに設置した.htaccessの優先度が高くなる

.htaccessとは

.htaccessとは、Webサーバーをディレクトリ単位で制御するファイルのことです。
Apache(アパッチ)というWebサーバーソフトウェアが使用されている環境の中で利用できます。

.htaccessを利用すれば、特定のWebページに対するリダイレクトやアクセス制限、カスタム404ページの表示といった指示を出すことが可能です。

.htaccessの主な活用目的

.htaccessは、主に次のような目的で利用されます。

1 BASIC認証

.htaccessを設置したディレクトリにアクセスする際、IDとパスワードの入力をユーザーに求めることができます。

BASIC認証は、サイト公開前に関係者だけで最終チェックを行う際などによく使われる方法です。

2 IP制限

IP制限を活用すると、サイトへアクセスできる範囲を限定できます。

例えば、社内のIPアドレスのみ接続を許可すれば、社外からのアクセスを遮断できます。
逆に、特定のIPアドレスを指定してアクセスできないように設定することも可能です。

3 リダイレクト

指定したURL、ディレクトリにアクセスしたユーザー、 クローラーなどを別のページにリダイレクト(転送)することができます。

サイトをリニューアルした際に、旧URLから新URLへリダイレクトさせる場合、「www.」のありなし、末尾のスラッシュ(/)のありなしといった、正規のURLにリダイレクトさせる場合などに使用します。

また、リダイレクトを設定する際には「301」「302」などのHTTPステータスコードを設定することが可能です。

サイトリニューアルの際に旧ページから評価を引き継ぎたいときなど、SEOの文脈では重要なポイントになりますので意識しましょう。

「301」「302」リダイレクトについては、下記の記事で詳しく解説しています。

301リダイレクトとは、URLを変更した際に用いる転送処理のステータスコードのことです。サイトの移転でドメインが変わったり、サイト構成の構成変...
301リダイレクトとは?SEOへの影響や設定方法、注意点を解説 - www.seohacks.net
302リダイレクトとは、URLを一時的に変更する際に用いる転送処理のステータスコードです。似たものとして、URLを恒久的に変更する際に用いる301リ...
302リダイレクトとは/301リダイレクトとの違いや使用時のポイントを解説 - www.seohacks.net

 

\ サイトリニューアルの際は、SEO観点で気をつけたほうがいいいことが多いです/

4 カスタム404エラーページの作成

アクセスしたサイトのページが削除されていたり、そもそも存在しないページにアクセスしたりすると、ページが存在しないことを示す404エラーページが表示されます。

このとき、「Not Found」「ご指定のページが見つかりません」とだけ表示されるようなエラーページだと、ユーザーが離脱してしまうかもしれません。

404ページ表示例

通常の404エラーページの表示

そこで、離脱を防ぐためにTOPページへのリンクや検索ボックスなど、ユーザーが求める情報を得られるような導線を設定したカスタム404エラーページを設定するのがおすすめです。

下図は、ナイルのSEO相談室のカスタム404エラーページの画面。
サイトマップを入れることで、ユーザーが求める情報を探しやすい形にしています。

ナイルのSEO相談室のカスタム404エラーページ

そのカスタム404ページは、.htaccessによって設定できます。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。

カスタム404ページを適切に設置することで、本来離脱していた可能性のあるユーザーに対し、サイト内の回遊を促すことができます。この記事では、基...
カスタム404ページとは?404ページでユーザーの離脱を生まないために - www.seohacks.net

.htaccessの有効範囲

.htaccessを設置したディレクトリでは、サブディレクトリを含むすべてのファイルが有効になります。

例えば、下図のように、「/sample/」に.htaccessを設置した場合、下層の「/sample/1/」「/sample/2/」「/sample/2.1/」にも制限が適用されるイメージです。

<.htaccessの有効範囲>

.htaccessの有効範囲

ただし、異なるディレクトリの場合は影響が及びません

下図のようにディレクトリ「/a/」に.htaccessを設置した場合、その指示は点線で囲まれたディレクトリ「/a/」以下の階層には有効ですが、ディレクトリ「/b/」「/c/」に影響はありません。

<ディレクトリ別の.htaccess有効範囲>

ディレクトリ別の.htaccess有効範囲

また、サブディレクトリにも.htaccessを設置することができます。

上層のディレクトリ「/a/」と、下層のディレクトリ「/a/1/」の両方に.htaccessを設置した場合は、下層のディレクトリに設置された指示が優先されます

.htaccessの書き方の基本

.htaccessの書き方の基本を押さえましょう。
具体的な書き方として、次の4点が挙げられます。

<.htaccessの書き方>

  • .htaccessはファイル名を「.htaccess」とする
  • .htaccessに記述する文字はUTF-8(BOMなし)を文字コードとして設定する
  • .htaccessの改行コードはLFを用いる
  • .htaccessの末尾(EOF)の後ろに改行を設ける

BOM(Byte Order Mark)とは、通常、ファイルの冒頭に記述して文字コードの符号化形式を指定する文字列ですが、.htaccessにBOMを記述すると正常に動作しないため注意が必要です。

また、EOF(End Of File)はファイルの終端を示す文字ですが、ファイルは改行で終わるほうがエラーを起こしにくいので、改行を忘れないようにしましょう

なお、Macではファイル名が「.(ドット)」で始まるものは初期状態では不可視ファイルに設定されているため、そのままの状態では.htaccessが見えません。
「command+shift+.(ドット)」を押して、不可視ファイルの表示をオンにする操作が必要です。

よく使う.htaccessの書き方例

.htaccessの書き方の例として、知っておくと便利なものをご紹介します。
具体的には次の3つです。

Basic認証をするときの書き方

Basic認証とは、サイトへのアクセス時にIDとパスワードの入力を求め、パスワードを記述したファイルの情報と一致していたら認証するものです。

Basic認証をする際の手順を紹介します。

<Basic認証をする際の手順>

  1. .htpasswdファイルを作る
  2. .htaccessを更新する

1 .htpasswdファイルを作る

まずはパスワードを記述するファイル「.htpasswd」を作りましょう。

このファイルにIDとパスワードをそのまま記述してしまうとセキュリティ的にリスクが大きいため、「.htaccess による認証用 パスワード暗号化ツール」などを使って、暗号化してから利用することをおすすめします。

ID/パスワードが暗号化できたら、.htpasswdファイルに貼り付けて保存し、サーバーにアップロードしてください。

2 .htaccessを更新する

続いて、.htaccessファイルを次のように更新してください。

<.htaccessファイルを更新する際の記述>

AuthUserFile /自社サーバーのフォルダパスを入れる/.htpasswd
AuthGroupFile /dev/null
AuthName "Please enter your ID and Password."
AuthType Basic
require valid-user

上記の各パラメータの意味も解説します。

<各パラメータの意味>

  • AuthUserFile:「自社サーバーのフォルダパスを入れる」の部分に、先程作成した「.htpasswd」ファイルのフルパスを記述
  • AuthGroupFile:グループごとにアクセス許可を設定する(特に設定しない場合は「/dev/null」と入力)
  • AuthName:Basic認証時に表示される文字列(日本語は文字化けする可能性があるため英字で記述)
  • AuthType:認証方式を指定する場所(Basic認証であれば「Basic」を指定)
  • require:valid-userを指定することにより、認証を通ったすべてのユーザーの認証を許可できる

IPアドレスによってアクセスを制御するときの書き方

サイトのセキュリティを強化するためにIPアドレスで制限をかけたい場合、IPアドレスによる制限は「許可(allow)」と「拒否(deny)」を指定します。

例えば、特定のIPアドレス「192.0.2.0」のみ許可し、それ以外を拒否する場合は、次のような記述となります。

なお、Apacheのバージョンが、Apache 2.2以前か、Apach 2.4以降かで、推奨されている記述が異なります。
推奨されていない記述方法にすると動作しない可能性がありますので、気をつけましょう。

<特定のIPアドレスを許可する場合の記述> 

※Apache 2.4以降を使用している場合

<RequireAll>
  Require all denied
  Require ip 192.0.2.0
</RequireAll>

※Apache 2.2以前を使用している場合

Order Deny,Allow
Deny from all
Allow from 192.0.2.0

一方で、特定のIPアドレス「192.0.2.0」のみ拒否し、それ以外許可する場合の記述は、次のとおりです。

<特定のIPアドレスを拒否する場合の記述>

※Apache 2.4以降を使用している場合

<RequireAll>
  Require all granted
  Require not ip 192.0.2.0
</RequireAll>

※Apache 2.2以前を使用している場合

Order Allow,Deny
Allow from all
Deny from 192.0.2.0

リダイレクトを有効にするときの書き方

最後に、.htaccessでリダイレクト設定をする場合の書き方を紹介します。

正規化のためにリダイレクトする場合

下記は、「http://www.hoge.com/」のURLに対して、「http://hoge.com/」や「http://www.hoge.com/index.html」でアクセスがあった場合に、リダイレクトによって正規化したい場合の書き方です。

<正規化のためにリダイレクトした場合の記述>

RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^hoge.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.hoge.com/$1 [R=301,L]

RewriteCond %{THE_REQUEST} /index.html [NC]
RewriteRule ^(.*)index.html$ https://www.hoge.com/$1 [R=301,L]

URLの正規化については、次の記事も参考にしてください。

URL正規化とは、重複するページの中で、どのページのURLを検索エンジンに評価してもらうのかを示す施策のことです。URL正規化がされていない場合、...
URL正規化とは?よく見る正規化されていないパターンとその対処法について - www.seohacks.net

ページ単位、ディレクトリ単位、ドメイン単位でリダイレクトする場合

また、よくある用途として、ページ単位やディレクトリ単位、ドメイン単位でリダイレクトするケースが挙げられます。

それぞれの記述方法は下記のとおりです。

<ページ単位でリダイレクト(「■■.html」から「▲▲.html」にリダイレクト)する場合>

RewriteEngine on
RewriteRule ^■■.html$ https://www.〇〇.com/▲▲.html [L,R=301]

<ディレクトリ単位でリダイレクト(「/■■/」から「/▲▲/」に転送)する場合>

RewriteEngine on
RewriteRule ^■■(.*)$ /▲▲$1 [L,R=301]

<ドメイン単位でリダイレクト(「https://www.■■.com/」から「https://www.▲▲.com」に転送)する場合>

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.■■.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.▲▲.com/$1 [R=301,L]

なおApacheでは、この.htaccessが利用できなくなっていたり、.htaccessは利用できるもののリダイレクトが利用できなくなっていたりする場合があります。

その際は、Apacheの設定ファイル「httpd.conf」の設定を変えることで、.htaccessが使用できるようになります。

<httpd.confの設定の変更方法>

  1. .htaccessを使用できるようにするには、httpd.conf内の対象ディレクトリの設定で、AllowOverrideという項目をAllにします。
    AllowOverride All
  2. RewriteEngineを利用するには、mod_rewriteというモジュールを有効化しましょう。
    LoadModule rewrite_module modules/mod_rewrite.so

    同じhttpd.conf内で、上記の行が

    #LoadModule rewrite_module modules/mod_rewrite.so
    のように#でコメントアウトされていると無効化されているため、頭の#を削除しましょう。

    なお、コメントアウトについては、「 .htaccessでコメントを付ける書き方は?」で解説しています。

  3. httpd.confの設定を変えた場合は、Apacheを再起動してください。

    再起動しないと、変更内容が反映されません。

これらの設定は、サーバーのroot権限がないと設定できません。
専有サーバーやVPS等の一部を除き、共用サーバーを利用している場合は設定できない場合が多いため、サーバー管理者への確認をおすすめします。

カスタム404エラーページを作るときの書き方

オリジナルの404エラーページを制作した場合、それが表示されるようにする書き方を紹介します。

「http://www.hoge.com/■■/」にカスタム404エラーページを表示させる場合は下記のように記述してください。

<カスタム404エラーページの記述>

ErrorDocument 404 /■■.html

.htaccessに関する注意点

次に、.htaccessを設置する際の注意点についても見ていきましょう。

.htaccessが利用できるサイトか確認する

.htaccessを利用するには、サーバーが下記の条件を満たしていなければいけません。

<.htaccessを利用するための条件>

  • Apacheが利用できるサーバーである
  • .htaccessが制限されていないサーバーである

Apacheが利用できるサーバーでも、設定によっては.htaccessが制限されているケースがあります。

上記の条件を満たしているかはサーバーの設定を確認してください。

.htaccessの記述ルールに気をつける

.htaccessを作成するときは、拡張子を「.htaccess」に変更することが必要です。
拡張子が変更されていないと、.htaccessが正常に動作しません。

そのほかに、次のような注意点もあります。

<.htaccessの記述ルール>

  • コメントアウトするときは「#」を先頭に置く
  • 文字コードはUTF-8(BOMなし)を推奨、改行コードはLFを使用する
  • 最後に必ず改行を入れる

.htaccessのファイルはメモ帳で作成できます。
ただしサーバーへファイルを設置する前に、上記の記述ルールに則っているかをチェックしましょう。

.htaccessの設置場所に気をつける

.htaccessは、設置場所によって制限範囲が異なります。

.htaccessの有効範囲」で解説したとおり、.htaccessを設置したディレクトリでは、サブディレクトリを含むすべてのファイルに制限が適用されますが、別のディレクトリは制限を受けません。

.htaccessファイルの設置場所によっては、サイト全体に大きな影響が発生しますので十分注意しましょう。

.htaccessの操作は専門知識のある人が行う

.htaccessファイルの作成やサーバーへの設置は、専門知識がある人へのご相談をおすすめします。

自社や協力会社の中でWebに詳しい方に相談されるのが一番ですが、身近でWebに詳しい人がいない場合は、ナイルにご相談ください

.htaccessに関する対応はもちろん、SEOをはじめWebマーケティング全般のお悩みに回答することが可能です。

.htaccessにコメントをつけるには?

.htaccess内にコメントを記述したい場合には、先頭に「#」をつけます。
#のついている行はコメントとして認識されるため、機能に影響を与えません

この記述の仕方は、「コメントアウト」とも呼ばれます。
下記は、エラーページを表示させるための構文に、コメントを付記した例です。

<コメントアウトの記述方法>

# Change log; Date: 20xx/9/1 Code500 ADD
ErrorDocument 404 /Error404.html
ErrorDocument 500 /Error500.html

この場合、1行目はコメントとして認識され、2行目と3行目のみ実行されます。

.htaccessを使って、サイトをうまく活用しよう

.htaccessとは、ApacheというWebサーバーソフトウェアが使用されている環境で、ウェブサーバーをディレクトリ単位で制御するためのファイルのこと。

BASIC認証やリダイレクト、カスタム404ページの表示などに使用できるため、ここで紹介した.htaccessの書き方を参考に、サーバーを制御する方法のひとつとして.htaccessを活用してください。

もし、サイトリニューアルのために.htaccessについて調べている方は、無料ダウンロードできる下記の資料もご覧ください!
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.htaccessとは?書き方や活用シーン、注意点をわかりやすく解説ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

Google Discoverとは?表示される方法やメリットを解説

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Google Discover(グーグルディスカバー)とは、Googleアプリなどを開くだけで、検索履歴や位置情報などをもとにユーザーが興味・関心のあるコンテンツを自動的に表示してくれる機能。

表示されれば、ユーザーはもちろん、Webサイトに集客したい運営者にとってもメリットが大きいです。

この記事では、Google Discoverの概要や、自社のコンテンツがGoogle Discoverに表示される可能性を高める方法、Google Discoverに表示されるメリットなどについて詳しく解説します。

なお、ナイルではさまざまな企業のWeb集客をご支援しております。
次の資料でサービスの詳細を紹介していますので、興味のある方は下記よりダウンロードの上、ご覧ください。

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Google Discoverとは

Google Discoverとは、Google検索の一部として、Webやアプリにおける検索内容や閲覧履歴などのアクティビティに基づき、ユーザーが興味・関心を持っているコンテンツを表示する機能です。

Googleで検索しなくても、よく見るニュースサイトやお気に入りのスポーツチームなど、ユーザーが興味を持っている対象の最新情報が表示されます。

Google Discoverに表示される内容は、検索順位は関係なく、最新の情報が掲載されやすい仕様になっており、ユーザーのデバイスからWebやアプリのアクティビティを確認したり、位置情報などほかのGoogleサービスから取得した情報を利用したりして決まります。

Google Discoverにコンテンツが掲載されるには?

Google Discoverにコンテンツが掲載されるためには、2つの条件があります。

Googleにコンテンツがインデックスされている

Google Discoverにコンテンツが掲載されるためには、まずGoogleにコンテンツがインデックスされ、検索結果に表示される状態になっていることが前提となります。

Googleの検索結果にコンテンツが表示されるには、検索エンジンで次のような工程が必要です。

<Googleの検索結果に表示されるまでの工程>

  1. クロール…クローラーと呼ばれるロボットが、Webサイトを巡回してページの情報を読み取る
  2. インデックス…クローラーが巡回したページを検索エンジンのデータベースに登録する
  3. 検索結果の表示…インデックスされたページが、検索エンジンのアルゴリズムに従って分析され、検索順位が決まる

Googleの検索結果に表示されるまでの工程

Google Discoverのコンテンツポリシーを満たしている

Google Discoverのコンテンツポリシーを満たしていることも、掲載条件のひとつ。
コンテンツポリシーに違反する内容としては、主に次のような項目が挙げられます。

<Google Discoverのコンテンツポリシーに違反する主な内容>

  • 危険なコンテンツ
  • ハラスメントコンテンツ
  • ヘイトコンテンツ
  • 性的描写が露骨なコンテンツ
  • 暴力的または残虐なコンテンツ
  • 下品な言葉や冒とく

ほかにも

  • 広告やそのほかの有料の販促用コンテンツが、コンテンツよりも多くならないようにする
  • ユーザーの誤解を招くコンテンツはNG
  • 明確な日付や執筆者の署名、パブリッシャーやコンテンツを提供している企業の情報などを提示し、透明性を確保する

といった条件があります。

参照:Discoverのコンテンツ ポリシー - Google検索ヘルプ

Google Discoverの表示条件を満たしていても、表示されないことがある

Google Discoverに表示されるコンテンツには、ユーザーの興味や関心に基づいたさまざまなトピックが含まれます。

有用で関連性が高いとみなされる場合は、新しいコンテンツだけでなく古いコンテンツが表示されることもあります

ただし、Google Discoverに表示される条件を満たしていても、必ず表示されるとは限らないのでご注意ください。

サイトがコンテンツポリシーに違反していないか調べる方法

Googleでは、担当者がサイト上のページを目視で審査しています。
その中で、Googleが「このサイトはコンテンツポリシーに違反している」と判断した場合は、手動による対策が実施されます。

手動による対策とは、主に検索インデックスへの対処のことを指し、具体的にはページやサイトの順位が下がる、検索結果から除外されるといった内容です。

サイトがコンテンツポリシーに違反していないか調べたいときは、Google Search Consoleの「セキュリティと手動による対策」に表示される、「手動による対策」をチェックしてください。

手動による対策が実施された回数も、レポートの上部に表示されますが、手動による対策が実施されていない場合は、緑色のチェックマークと適切なメッセージが表示されます。

<「セキュリティと主導による対策」の画面>

「セキュリティと主導による対策」の画面

Google Discoverに表示される可能性を高める方法

Google Discoverにコンテンツが表示される可能性を高める方法としては、次のようなことが挙げられます。

それぞれの方法について、詳しく解説しましょう。

コンテンツの内容に則したタイトルにする

コンテンツがGoogle Discoverに表示されるには、タイトルがコンテンツの内容と合致していることが前提です。

ユーザーの興味を引いてクリックさせることを目的に、コンテンツの内容に沿わない煽情的なタイトルをつけるなど、ユーザーの誤解を招くようなタイトルはNG

これは、タイトルだけでなく、アイキャッチ画像やスニペットなどプレビューコンテンツに含まれる要素すべてにあてはまります
コンテンツの本質を捉えた最適なものにしてください。

高画質の画像をコンテンツに含める

コンテンツには、魅力的な高画質の画像をコンテンツに含めましょう。

具体的には、幅を1,200ピクセル以上とし、max-image-preview:largeの設定、またはAMPを使用して有効にしましょう
ただし、サイトのロゴを画像として使用するのは避けてください

タイムリーなコンテンツ、独自情報を提供するコンテンツにする

Google Discoverに表示されるには、コンテンツの質やタイムリーさも重要な要素となります。

具体的には、次のようなことを意識して制作してみましょう。

<コンテンツ制作で意識したいこと>

  • ユーザーの興味・関心を踏まえたタイムリーなコンテンツ
  • ユーザーが共感し、感情を動かすコンテンツ
  • 独自の情報や考察を提供するコンテンツ

Google Discoverのパフォーマンスを確認する方法

すでにGoogle Discoverにコンテンツが掲載されている場合は、Google Search Consoleの「Discover」をチェックしましょう。

過去16ヵ月間にGoogle Discoverに表示されたコンテンツのURLと、それぞれのインプレッション数、クリック数、CTR(クリック率)を確認できます。

Google Discoverのパフォーマンスを確認する方法

ただし、このレポートは、Google Discoverにおけるプロパティのインプレッション数が最小しきい値(最低限必要な数)に達した場合にのみ表示されます。

コンテンツがGoogle Discoverに表示されるメリット

コンテンツがGoogle Discoverに表示される主なメリットは、次のようなものです。

<コンテンツがGoogle Discoverに表示されるメリット>

それぞれについて見ていきましょう。

トラフィックの増加

Google Discoverは各ユーザーの好みに合うコンテンツが表示されるため、掲載されればニーズの高い人との接触が増え、よりクリックされやすくなります。

そのため、自サイトへのトラフィック増加が見込めるほか、ページ滞在時間も長くなるなどコンテンツのエンゲージメントの向上も期待できるでしょう。

間接的なSEO効果

Google Discoverに掲載されること自体にSEO効果はありませんが、そこからコンテンツにアクセスするユーザー数が増えることにより、被リンクを獲得できる可能性が高まります。

外部サイトに自サイトのリンクが貼られることが増えると、質の高いコンテンツとしてGoogleに評価されやすくなるため、間接的にSEOの効果が得られるでしょう。

潜在層など多様なユーザーにアプローチできる

一般的なキーワード検索の場合、検索順位が低いページは上位に表示されないため、ユーザーの目にとまりにくいといえます。

しかし、Google Discoverは検索エンジンの評価や検索順位とは関係なく、各ユーザーの興味・関心をベースに表示されるため、検索行動を通じてでは接触できなかった潜在層など多様なユーザーにアプローチできると考えられるでしょう。

Google Discoverを閲覧する方法

Google Discoverを閲覧する3つの方法を、手順と併せて解説します。

Googleアプリを開く

AndroidスマートフォンでGoogle アプリを開くと、最初に表示されるのがGoogle Discoverです。

その際、画面の下部にあるタブは「発見」(機種によっては「Discover」と表示)が選択されています。
そのほかのタブを選択している場合は、「発見」をタップすることによりGoogle Discoverを閲覧することが可能です。

また、iPhoneのGoogle アプリでは、開くとホームタブが選択された状態でGoogle Discoverが表示されます。

<Google Discoverホーム画面>

Google Discoverホーム画面

ホーム画面からアクセスする

Androidスマートフォンでホーム画面を表示し、左から右にスワイプするとGoogle Discoverが閲覧できます。表示されない場合は、何度かスワイプを繰り返してください。

もし次のような画面が表示された場合は、真ん中の「DiscoverをONにする」をタップすることで閲覧できます。

AndroidのGoogle Discover

Google Chromeを開く

Google Chromeアプリを開く、もしくはgoogle.comにアクセスすると、検索画面にGoogle Discoverが表示されます。

<Google ChromeアプリでのGoogle Discoverの見え方>

Google ChromeアプリでのGoogle Discoverの見え方

なお、Google Chromeアプリの設定から、Discoverのオン/オフを切り替えることも可能です。

Google Discoverをカスタマイズする方法

Google Discoverの内容は、カスタマイズすることが可能です。

Google Chromeの場合は「おすすめの記事を管理する」に移動して操作するほか、Googleアプリ、またはgoogle.comでは、下記の手順でカスタマイズを行うことができます。

<Google Discoverに表示される内容をカスタマイズする方法>

  1. [ウェブとアプリのアクティビティ] をオンにする
  2. [アカウントに基づく情報] をオンにする
  3. [設定]から[興味 / 関心]をタップし、興味のあるトピックをフォローして、受け取る更新情報を選択する

参照:
Google Discover の概要、掲載、表示方法 - Google 検索セントラル ブログ
Discover の表示をカスタマイズする - Android - Google 検索 ヘルプ

Google Discoverをオフにする(消す)方法

Google Discoverの表示をオフにする方法を紹介します。
AndroidとiPhoneのGoogleアプリ、ブラウザそれぞれの手順は次のとおりです。

<Googleアプリでオフにする手順>

  1. Google アプリを開く
  2. 画面右上にあるプロフィール写真、またはイニシャルをタップする
  3. 「設定」→「全般」の順にタップし、Discoverをオフにすれば完了

<ブラウザでオフにする手順>

  1. google.comにアクセスする
  2. 画面右上にあるプロフィール写真、またはイニシャルをタップする
  3. 「その他の設定」→「その他の設定」の順にタップし、「ホームページにDiscoverを表示」をオフにすれば完了

参照:
Discover をオフにする - Android - Google 検索 ヘルプ
Discover をオフにする - iPhone と iPad - Google 検索 ヘルプ

Google Discoverに関するよくある質問

Google Discoverに関するよくある質問について回答していきます。

Google Discoverをオンにするとどうなる?表示されない場合は?

Google Discoverをオンにすると、ユーザーの興味・関心に沿った最新情報が自動的に表示されます。

もし表示されない場合は、「アプリの設定を見直す」「スマホを再起動する」「アプリをアップデートする」などの対応を試してみてください。

Google Discoverに接続できないときはどうする?

Google Discoverに接続できない場合は、何らかの不具合や障害が発生している可能性があります。

まずは問題が解消されるまで少し時間をおいてアクセスしてみてください。

そのほかの対応としては、

  • 利用する回線の変更
  • ソフトウェアやアプリのアップデート
  • アプリの再インストール

などがあります。

Google Discoverを日本語設定にするには?

Google アプリ、モバイルブラウザのそれぞれで、日本語設定にする手順を紹介します。

<Googleアプリで日本語設定にする方法>

  1. アプリを開いて画面右上のプロフィールアイコンをタップする
  2. 「設定」→「言語と地域」→「検索言語」の順にタップし、日本語を選択する

<モバイルブラウザで日本語設定にする方法>

  1. デバイスで「検索の設定」を開き、「表示言語(日本語)」までスクロールする
  2. 画面下部の「確定」をタップする

Google Discoverが更新されないときの対処法は?

Google Discoverの設定がオンなのに更新されない場合は、いったんログアウトする、もしくはデバイスを再起動してください。

それでも改善されないときは、「ウェブとアプリのアクティビティ」がオフになっている可能性があるため、オンにしましょう。

Google Discoverを上手く活用して集客力をアップさせよう

Google Discoverは、ユーザーが興味・関心を持っているコンテンツを自動的に表示する機能です。

コンテンツがGoogle Discoverに表示されると、トラフィックの増加や間接的なSEO効果、一般的な検索行動ではリーチできない層へアプローチできるといったメリットがありますので、本記事で紹介した表示される可能性を高める方法を意識して制作するようにしましょう。

なお、ナイルでは、2,000社以上のSEOを含むWebコンサルティングの実績がございます。

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Google Discoverとは?表示される方法やメリットを解説ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

SEO内部対策をプロが解説!具体的な方法とチェックリストを公開

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SEOにおける内部対策とは、検索エンジンがWebサイトのコンテンツを正しく評価できるように、サイト内部の構造を最適化することです。

本記事では、内部対策を行う目的と、目的ごとの対策方法について詳しく解説しています。
17項目のチェックリストもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

なお、ナイルでは、自サイトの内部対策ができているかをチェックできる資料をご用意しています。
改善のポイントも解説していますので、ぜひご活用ください。

SEO内部対策・テクニカルSEO24項目をまとめました

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この記事のまとめ

  • SEOの内部対策を行うと、検索エンジンはページのクロールやインデックスがしやすくなる
  • 内部対策は、テクニカルSEOとコンテンツSEOの2種類にわけられる
  • 外部対策よりも内部対策のほうがSEOにおける優先順位は高い

SEOの内部対策とは、Webサイトの内部構造を改善すること

SEOにおける内部対策とは、Webサイトの内部で行える施策の総称です。
内部対策には、サイトの構造を検索エンジンに対して最適化する施策や、コンテンツ内容の見直しなどが含まれます。

その中で、内部リンクの最適化や、Webページを作成するための言語であるHTMLタグの設定といった施策は「テクニカルSEOといいます。

HTMLは、Webサイト内の見出しや段落、図表といった構成要素がそれぞれどのような役割をもっているかをPCに指示するもの。
HTMLタグを設定すると、検索エンジンがWebページの構造を把握しやすくなるため、SEOに有効です。

キーワードリサーチやコンテンツの品質向上を行う施策は「コンテンツSEOと呼ばれています。
検索エンジンがWebサイトの内容を把握しやすくなるように、タイトルを最適化したり、ユーザーのニーズを満たす記事内容にしたりします。

一方、被リンク獲得など、ほかのWebサイトやSNSでの評価獲得を目指すものは、SEOにおける「外部対策」です。

<SEO対策の種類>

SEO対策の種類

SEOは、ユーザー視点と検索エンジン視点の2つの視点を押さえる必要があります。
ユーザーと検索エンジンでは、Webサイトを評価する視点が異なるからです。

<ユーザーと検索エンジンの視点の違い>

ユーザーと検索エンジンの視点の違い

なお、アンカーテキストとは、Webページ上でリンクされたテキスト(←リンクが貼られて青字になっている部分)のこと。
検索エンジンのクローラーは、アンカーテキストの内容からリンク先の内容を理解しています。

つまり、SEOの内部対策とは、ユーザーにとって役に立つ情報が検索エンジンにもわかりやすく構成・記述されている状態を目指して行われるものといえます。

検索エンジンが検索結果の順位を決定する仕組み

SEOの内部対策を行うには、検索エンジンが検索結果の順位をどのように決定しているか、その仕組みを知ることが大切です。

検索エンジンは、クローラーと呼ばれるロボットによってWebサイトのページの「クロール(情報収集)」を行い、次に、収集された情報を検索エンジンのデータベースに格納する「インデックス」を行います。

そして、検索が行われた際、検索キーワードと関連性の高いページをインデックスの中から独自のアルゴリズムに則ってランク付けをし、検索結果に表示します。

なお、サイトの規模が大きくなるほど、クロールやインデックスが正常に行われず、コンテンツが検索結果に表示されないケースが増える傾向にある点には注意が必要です。

<検索エンジンが検索結果の順位を決定する仕組み>

Googleの検索結果に表示されるまでの工程

SEOの内部対策は、クローラーが情報収集をする際に自サイトのページを見つけてもらえるようにするほか、ページを正しく理解してもらうことで、適切な形でインデックスされるのを目指します。

SEOの内部対策の種類

ここからは、SEOの内部対策であるテクニカルSEOとコンテンツSEOとは、どのような施策を行うのか見ていきましょう。

テクニカルSEO

テクニカルSEOは、検索エンジンがWebサイトの構成、コンテンツを正しく理解できるよう、内部構造を最適化する施策です。

実施する主な施策は、主に次のようなものです。

<テクニカルSEOの主な施策>

施策名 概要 具体的な施策例
クロール最適化 検索エンジンのクローラーが、ページの情報を適切に収集できるようにする
インデックス最適化 クロールされたページの情報が、検索エンジンのデータベースに適切に登録されるようにする
ユーザビリティ向上 Webサイトやページをわかりやすく・使いやすくして、ユーザーの離脱を防ぐ
  • わかりやすいデザインにする
  • 読みやすい文字サイズにする
  • ページ表示速度を速くする

 

XMLサイトマップとは、検索エンジンにWebサイトのページ内容を知らせるために用いられるファイルです。

また、robots.txtとは、ロボットのクロールを管理するためのファイル、パンくずリストはユーザーがWebサイト内のどこにいるのか、現在位置を視覚化するナビゲーションのことを指します。

コンテンツSEO

SEOにおけるもうひとつの内部対策は、コンテンツSEOです。

コンテンツSEOとは、内容の質が高いコンテンツを発信して、Googleなどの検索エンジンからの評価向上や、集客向上などを目指した施策を指します。

コンテンツSEOの代表的な施策は、主に次のようなものです。

<コンテンツSEOの代表的な施策>

施策名 概要 具体的な施策例
ペルソナの設定 ターゲットとなる顧客像を設定し、コンテンツの品質向上につなげる
  • 「ターゲット顧客」の氏名、年齢、性別、収入、家族構成、価値観、ライフスタイルなどを決める
キーワードの設計 ユーザーの検索意図を理解し、適切なキーワードを設計する
  • サジェストキーワードの抽出
  • 検索意図の検討
コンテンツ制作 設定したペルソナ、設計したキーワードにもとづいて、ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを制作する
  • E-E-A-Tを意識する
  • 画像の見せ方を工夫する
  • 内部リンクを貼る
  • 更新すべき内容があればリライトする

 

サジェストキーワードとは、検索エンジンが自動的に表示するメインキーワードに関連するキーワードを指します。

SEO内部対策のチェックリスト

SEOの内部対策の施策は広範囲にわたるため、対策の漏れがないか確認することも重要です。

内部対策を進める際にチェックすべき項目をまとめました。

<SEOの内部対策のチェックリスト>

クロールに関する内部対策
XMLサイトマップを設置する 「クロールしてほしい重要なページであること」を検索エンジンに伝えるXMLサイトマップを設ける
内部リンクを最適化する 同じWebサイト内で関連性の高いページを結びつける
リンク階層を浅くする 重要なページは、TOPページから3クリック以内で到達できるようにする
パンくずリストを設置する 現在閲覧しているページがWebサイト内のどの位置にあるかを表示したリンクを設ける
ページネーションを設置する 情報量の多いページを分割し、1ページあたりの情報量を抑える
robots.txtを設定する クローラーに対し、Webサイト内でクロールしてほしいページと、クロールしてほしくないページを伝える
インデックスに関する内部対策
ページタイトルにキーワードを含める ページタイトルにキーワードを入れ、ユーザーがページの内容を把握できるようにする
メタディスクリプションを設定する ページの内容を要約した短いテキスト(メタディスクリプション)を設定する
画像のalt属性を記述する 何らかの理由でページ内の画像が表示できなかった際、画像の内容がわかるテキストを設定する
URLを正規化する 検索エンジンからの評価を集めたいページのURLを統一し、検索エンジンに示す
noindexタグを設定する 特定のページを検索エンジンのインデックスから除外するタグを設定する
見出しタグを設定する h2、h3といったタグを利用して記事の見出しを最適化する
ユーザビリティに関する内部対策
ページ表示速度を改善する ページの表示速度を高める改善策を行い、ユーザーの満足度を向上させる
Webサイトを
モバイルフレンドリーにする
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末での表示・操作性を最適化する
カスタム404ページを設定する ユーザーがエラーページである404ページにたどり着いても、引き続き情報を探せるようにカスタマイズする
WebサイトのSSL化を行う ユーザーの個人情報や取引情報の安全性を保証する
発リンク先の最適化を行う 引用元や参照元を記事に記載する際は、官公庁などの信頼性の高いURLのリンクを設置する

 

上表のリストにある施策について、それぞれ具体的に解説していきます。

クロールに関する内部対策

クロールに関する内部対策は、検索エンジンのクローラーがWebサイト内のページの情報を適切に収集できるようにする施策です。

クローラーがサイト内のページを発見できないと、いくら良質なコンテンツであっても検索結果には表示されません

テクニカルSEOの中でも優先的に行う必要がありますので、次の施策はしっかり行いましょう。

1 XMLサイトマップを設置する

「クロールしてほしい重要なページ」を検索エンジンに伝えるファイルであるXMLサイトマップを設置すれば、クローラーはWebサイトを巡回しやすくなります。

XMLサイトマップは、Google Search ConsoleのサイトマップからURLを送れば、最新のXMLサイトマップをGoogleに認識させることができます。

<XMLサイトマップ送信の流れ>

Googleサーチコンソール_サイトマップ使用画像

新しいサイトマップの追加

サイトマップをクリックし、「新しいサイトマップの追加」にURLを入力する


サイトマップについての解説は下記の記事でもご覧いただけます。
サイトマップとは、サイトのURLを地図のようにリスト化したページのことです。サイトマップには、ユーザー向けのHTMLサイトマップと検索エンジンの...
サイトマップとは?SEO効果、2つのXMLサイトマップ作成方法を解説 - www.seohacks.net

2 内部リンクを最適化する

内部リンクとは、同じWebサイト内にある異なるページを結びつけるリンクのことをいいます。

内部リンクを最適化すると、クローラーがWebサイト内を巡回しやすくなりますので、積極的に入れていきましょう。

内部リンクには、主に次のような種類があります。

<内部リンクの主な種類>

  • ヘッダーバナーリンク
  • グローバルナビゲーション
  • サイドカラム
  • アンカーテキスト

内部リンクの種類

各内部リンクの最適化ポイントは下記のとおりです。

<内部リンク最適化のチェックポイント>

内部リンクの種類 チェックポイント
ヘッダーバナーリンク
  • TOP、もしくはそれに準ずるページにリンクしているか
グローバルナビゲーション
  • 主要なページにリンクしているか
  • ナビゲーションが必要なページを設置しているか
サイドカラム
  • グローバルナビゲーションをカバーするようなナビゲーションになっているか
  • ナビゲーションが必要なページを設置しているか
アンカーテキスト
  • 記事内容と関連性、必然性のあるリンクか
  • リンク先を端的に表したアンカーテキストになっているか
  • 特定のキーワードが過剰に含まれていないか

 

なお、内部リンクはクローラーのためだけに設置するものではありません。

ユーザーが「知りたい」と思ったタイミングで情報にアクセスできるよう配置された内部リンクは、ユーザビリティの向上につながります。

上位表示に効果的な内部リンクについてはSEO相談室やYouTubeでも紹介していますので、ご覧ください。

内部リンクとは内部リンクとは、文字通り外部サイトではなく自サイト内を行き交うリンクのことを指します。内部リンクを最適化することは、外部リ...
内部リンクとは?SEO効果を得るための内部リンク最適化について - www.seohacks.net

 

3 リンク階層を浅くする

Webサイトのリンク階層を浅くすると、クローラーが重要なページにアクセスしやすくなります。

一方、リンク階層が深い、またはリンク階層が複雑なWebサイトの場合、クローラーにページを見逃されやすくなり、重要なページがインデックスされないおそれもあるので気をつけましょう。

<Webサイトのリンク階層の例>

リンク階層の図版

階層を最適化するには、少ないクリック数で目的のページにたどり着ける構造にすることが重要です。
目安として、トップページから3クリック内で各ページに到達できるよう、カテゴリーを整理しましょう

4 パンくずリストを設置する

パンくずリストは、Webサイトのページ階層をわかりやすくリスト化したナビゲーションの役割を果たします。

パンくずリストを設置すると、クローラーがWebサイトの階層を把握しやすくなるほか、ユーザーもWebサイト内のどこを見ているのかをすぐに確認できるため、サイト内で回遊しやすくなる点もメリットです。

パンくずリストの表示例

パンくずリストについてはSEO相談室やYouTubeでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

ウェブサイトの上部に「TOP>家電>オーディオ>イヤホン」のような表示を見かけたことはありませんか。これは「パンくずリスト」と呼ばれ、...
【基本】パンくずリストとは?メリットや種類、SEO効果について解説 - www.seohacks.net

 

5 ページネーションを設置する

ページネーションとは、1ページあたりのコンテンツ量が多すぎる場合、ページを分割する機能のことを指します。

<ページネーションの表示例>

ページネーションの表示例

内容の多いページを分割すると、ユーザーが前後のページへ移動して回遊率が上がるだけでなく、クローラーもサイトの全ページを効率的に巡回できるようになります。

ページネーションについては、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

ページネーションとは、1ページのコンテンツ量が多すぎる場合にページを分割する機能です。コンテンツ量が多いページを分割することで、ページの読...
ページネーションとは?重要性と実装するメリットや効果的な使い方を解説 - www.seohacks.net

6 robots.txtを設定する

robots.txtとは、サーバー内に設置して、クローラーに対して「Webサイトのどの部分をクロールすべきか、または避けるべきか」を指示するファイルです。

robots.txtを設定すると、クローラーの巡回効率が向上し、重要なコンテンツが優先的にクロールされるようになります

また、Webサイトの評価への貢献が期待できないページがある場合は、そのページをクロールしないように制御することも可能です。

ただし、robots.txtの設定を間違えると、重要なページがクロールされない可能性もあります。
robots.txtの記述や設置場所などは、くれぐれも間違えないようにしてください。

また、そもそもrobots.txtを設定すべきかについては考慮したいところ。

ページ数が数万を超える大きなWebサイトの場合、クロールの優先順位を決めることにはメリットがありますが、数百ページ以内の小規模なサイトであれば、robots.txtを設定しなくてもクロールやインデックスは問題なく行われることがほとんどです

そのため、小規模サイトはrobots.txtを設置する必要はありません

robots.txtについては、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
robots.txtとはrobots.txtは検索エンジンのクローラーに、特定のディレクトリ、ページをクロールしないように指示するためのファイルです。Google...
【気をつけて設定しよう】robots.txtの設定目的や書き方について - www.seohacks.net

インデックスに関する内部対策

インデックスに関する内部対策とは、クロールされたページの情報が、検索エンジンのデータベースに適切に登録されるようにすることです。

どれだけ価値のある情報が載っているコンテンツであっても、そのページが適切にインデックスされていないと検索結果には表示されません。
そのため、ユーザーが検索結果を経由して自サイトを訪れられるよう、インデックスの対策はしっかりと行いましょう。

ここでは、インデックスに関する内部対策で行うべき施策を6つ紹介します。

1 ページタイトルにキーワードを含める

インデックスに関する内部対策の1つめは、ページタイトルにキーワードを含めることです。

ページタイトルは、そのページの内容を簡潔に表すものであり、検索エンジンのインデックスにおいて重要な役割を果たしています

タイトルにキーワードを適切に含めれば、検索エンジンは該当のページがどのような内容であるかを正確に把握できます。
そのため、ページタイトルには、必ずキーワードを含めるようにしてください。

また、検索結果ページではタイトルの文字数が多いと、途中で表示されなくなってしまうことがあるため、キーワードや重要な内容はタイトルの前半に置くのがおすすめです。

ページタイトルについては、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
titleタグ(タイトルタグ)は、SEOにおいて最も重要なポイントの1つであり、分かりやすいタイトルはユーザーのクリック率に好影響を与えるだけでな...
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2 メタディスクリプションを設定する

メタディスクリプション画像

メタディスクリプションとは、上図の赤枠にあるようなページの内容を要約した短いテキストのことで、検索エンジンに記事の内容を端的に伝えるものです。

検索ランキングに直接的な影響は与えませんが、検索結果画面に表示されるため、ユーザーが「この記事を読むかどうか」を判断する要素になります。
ユーザーのニーズに合ったテキストにすることで、クリック率の向上が期待できるでしょう。

なお、メタディスクリプションを作成する際は、キーワードを含め、ページの内容を正確に反映させることが重要です。

メタディスクリプションについては、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
メタディスクリプションは、ユーザーが記事を読むきっかけとなる重要な文章です。しかしメタディスクリプションを作った経験がないと、どのように...
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3 画像のalt属性を記述する

alt属性とは、ページ閲覧時に画像が読み込まれなかった際に表示されるテキストのことで、SEOにおいてはサイト内の画像の意味を検索エンジンに伝える役割があります

また、何らかの理由で画像がページに表示できないときは、alt属性に記述した文言が代わりに表示されるため、ユーザビリティの観点からもメリットがあります。

画像の読み込み

適切なalt属性を設定すると、関連する検索クエリに対し、画像が表示される可能性も高まるため、ぜひ設定しましょう。

alt属性については、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
alt属性とは、画像表示の代替となるテキスト情報です。ユーザーだけでなく、検索エンジンも画像を認識する際に使用されるため、alt属性(代替テキ...
alt属性とは?SEOに効果的な書き方や設定・確認方法を解説 - www.seohacks.net

4 URLを正規化する

URLの正規化とは、同じWebサイト上で重複するページのうち「どのページのURLを検索エンジンに評価してもらうのか」を示すことです。

ページの内容が同じでも、URLが違えば検索エンジンは別ページと判断します。
下記に、検索エンジンが違うページと判断する例を挙げます。

<検索エンジンが個別のページと判断する例>

検索エンジンが個別のページと判断する例

重複するコンテンツがWebサイト内に多数あると、ページの評価が分散してしまう可能性があります。

重複コンテンツと判定されてしまった場合、URL正規化の方法には「301リダイレクト」と「canonical」の2つがありますので、いずれかで対応してください。

対応法について詳しくはこちらの記事で解説しています。

URL正規化とは、重複するページの中で、どのページのURLを検索エンジンに評価してもらうのかを示す施策のことです。URL正規化がされていない場合、...
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5 noindexタグを設定する

noindexタグは、特定のページを検索エンジンのインデックスから除外するために使用するタグのこと。

例えば、下記のような「自サイトの評価を下げそうなページや、評価が不要なページを検索結果に表示されないようにするため、noindexタグを設定することでインデックスから除外します。

<検索エンジンのインデックスから除外したいページの例>

  • 検索結果に表示する必要がないページ
  • 情報量の少ないページ
  • 内容が他のページと重複しているページ
  • 管理画面やテストページなど

noindexについて詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

noindexとは、特定のページを検索エンジンから非表示にするための記述のことです。noindexを適切に使うことで、SEOにおいてさまざまなメリットを受...
noindexとは?noindexタグの書き方や注意点について - www.seohacks.net

6 見出しタグを利用する

文章の見出しは、検索エンジンが、該当するテキストを特定のトピックと紐づけて理解するために必要となります。

その際、h2、h3(h要素)といったタグを利用して見出しを最適化すると、検索エンジンがページ内容をより理解できるようになり、インデックスの促進につながります

<h要素の例>

h要素の例

h要素について詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

h要素は「heading(=見出し)」を表すHTMLの要素で、h1,h2,…と段階的にレベル分けされた見出しを表現することができます。SEOの文脈では検索エンジ...
h要素とは - www.seohacks.net

ユーザビリティを向上させる内部施策

ユーザビリティに関する内部対策とは、Webサイトやページをわかりやすく・使いやすくすることで、ユーザーの離脱を防ぐ施策のことです。

デザインやレイアウトが見やすく、テキストが読みやすいWebサイトは、ユーザビリティが優れているといえます。
そのようなWebサイトであれば、ユーザーは最後までストレスなく閲覧や購入の手続きなどができます。

一方、ユーザビリティが十分でなく、ユーザーが閲覧にストレスを感じるWebサイトは、ユーザーの離脱を招きやすいため、ユーザビリティの内部対策は着実に行いましょう。

ここからは、ユーザビリティの内部対策で行うべき主な施策を5つ紹介します。

1 ページスピードを改善する

ページの表示速度が速いと、ユーザーの満足度を高め、サイト離脱率の減少が期待できます。

Googleでは、ページの読み込み速度をできるだけ早くすることを推奨しています。
2021年には「Core Web Vitals」という表示スピードに関する指標が発表さており、検索順位を決定する上での重要な要素となっています。

ページの表示速度を改善するための施策としては、画像サイズの最適化・キャッシュの活用・不要なプログラミング言語の見直しなどが有効です。

自サイトの表示スピードが遅い場合、何が原因なのかは、PageSpeed Insightsで確認しましょう。

参考:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について– Google 検索セントラル ブログ

ページの表示速度について詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

ページ表示速度は、Googleが2012年時点で検索結果のランキングの要因の一つであると公表しています。影響としてはさほど大きくはないですが、ペー...
ページ表示速度はSEOに影響する?計測方法と5つの改善方法を解説 - www.seohacks.net

2 Webサイトをモバイルフレンドリーにする

モバイルフレンドリーとは、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末用にWebサイトを最適化し、モバイル端末でも見やすくすることを指します

モバイルフレンドリーにするのは、ユーザビリティだけではなく、SEOの観点からも重要といえます。
その理由として挙げられるのが、GoogleがWebサイトを評価する際に採用しているアプローチ「モバイルファーストインデックス」です。

Googleは、2018年の時点で「Webページの評価基準をパソコンサイトではなく、スマートフォンサイトにする」と明言し、検索結果の表示や検索結果の順位づけはモバイルサイトをもとに行う「モバイルファーストインデックス」となりました。

また、2024年7月5日以降はPC用Googlebotによるクロールとインデックスを終了し、スマートフォン用Googlebotだけになっています。
そのため、スマートフォンで閲覧できないページはインデックスされません

「ナイルのSEO相談室」も、PCとモバイルでデザインが変わる「レスポンシブデザイン」を採用し、モバイルフレンドリーに対応しています。

参考:モバイル ファースト インデックスの展開– Google 検索セントラル ブログ

<PCでの閲覧時の例>

PCで見る画像

<モバイルで閲覧時の例>>

モバイルで見る画像

モバイルフレンドリーについて詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

※本記事は、2018年公開当時の情報を基にした記事です。モバイルフレンドリーとは、モバイル端末でサイトを閲覧した場合でもユーザーにとって使いや...
【SEO対策】モバイルフレンドリーとは?自サイトの確認方法を解説 - www.seohacks.net

3 カスタム404ページを設定する

カスタム404ページとは、Webサイトを閲覧する際、そのページが存在していない場合に、表示されるエラーページのことです。

存在しないWebページにユーザーが誤ってアクセスしたとき、サーバーデフォルトのエラーページである404ページが表示されると、ユーザーは目的のページが見つからないことに不満を感じて離脱してしまう可能性があります

そのため、ユーザーの離脱を防ぐためには、カスタマイズされたオリジナルの404ページを作成することをおすすめします。

404ページのカスタマイズとしては、主に下記のような対応が求められます。

<404ページのカスタマイズで得られるメリット>

  • トップページやサイトマップページへリンクを貼り、移動の導線を確保する
  • サイト内検索を設置し、目的のページを見つけやすくする
  • 404ページとサイトのデザインをそろえ、自分がどのサイトにいるかわかりやすくする

「ナイルのSEO相談室」では404ページもカスタマイズし、ユーザーが目的のページを探せるように、カテゴリー別のリンクを設置しています。

指定したページが見つかりませんでした画像

カスタム404ページについて詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

カスタム404ページを適切に設置することで、本来離脱していた可能性のあるユーザーに対し、サイト内の回遊を促すことができます。この記事では、基...
カスタム404ページとは?404ページでユーザーの離脱を生まないために - www.seohacks.net

4 WebサイトのSSL化を行う

SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組みのこと。
SSL化を行うことで、ユーザーの個人情報や取引情報の安全性が保証されると同時に、Webサイトの安全性も担保できます

SSL証明書を使用してWebサイトを保護することは、下記の点からユーザビリティの向上が期待できるでしょう。

<SSL証明書によるユーザビリティ向上の例>

  • ブラウザの警告メッセージによってサイトへのアクセスを妨げられることがない
  • サイトの信頼性が増すことで、ユーザーが安心して利用できる

ほとんどのWebブラウザは、SSL化されていないサイトに警告を表示するため、セキュリティーの向上にSSLは欠かせません。

SEO相談室もSSL化を実施しています。

ナイルSSL化画像

SSL化について詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

※本記事は、2018年公開当時の情報を基にした記事です。SSL証明書とはSSL証明書とは、一般的には「SSLサーバ証明書」を指します(以降、便宜上SSLサ...
SSL証明書(SSL化)とSEOの効果とは - www.seohacks.net

5 発リンク先の最適化を行う

発リンクとは、自サイトから外部サイトのページへ移動するリンクのことです。
発リンクをユーザーがクリックした際、リンク先のページがなくなっている(リンク切れになっている)=ユーザーが欲しい情報を得られないと、そのWebサイトはユーザビリティが十分でないと思われてしまう可能性があります。

そのため、発リンクはリンク切れにならないよう、まめにチェックしましょう。

リンク切れをチェックするには、目視で行うほか、

なお、発リンクを設置する際は、信頼できる外部サイトをリンク先に選択しましょう。
例えば、官公庁や、一般社団法人などの非営利法人のWebサイトをリンク先にすると、ユーザーは「信頼できる情報を扱っているWebサイト」と認識してくれるからです。

SEOの内部対策でよくある質問

ここでは、SEOの内部対策でよくある質問への回答を紹介します。
内部対策におけるタブーや優先度などを押さえて、疑問点の解消に役立ててください。

質問1 やってはいけない内部施策はありますか?

Googleのガイドライン違反になる内部対策として代表的なのが「隠しテキスト・隠しリンク」と「クローキング」です。

隠しテキスト・隠しリンクとは、テキストやリンクをユーザーには見えないようにし、クローラーには見えるようにする手法のことをいいます。

一方、クローキングとは、ユーザーとクローラーに見せるものとして別々のページを用意する手法のことです。

どちらもGoogleから「検索順位を操作しようとしている」と見なされ、ペナルティの対象になってしまいます
いずれの手法もメリットはないため、行わないようにしましょう。

質問2 SEO内部対策と外部対策はどっちが大切?

SEOは内部対策も外部対策もどちらも大切なので、いずれも実施してもらいたいですが、優先すべきは内部対策です

まず、内部対策でサイト内の情報を正しく検索エンジンに伝えた上で、続いて外部対策を行うことをおすすめします。

ナイルでは、内部対策についてのご相談も承っています。
難しい内部対策についても、お気軽に無料相談をお試しください。


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内部対策を行い、SEO効果を最大化しよう

本記事では、SEO内部対策を行う重要性と、内部対策の種類と具体的な施策について解説しました。

内部対策は、専門的な知識が必要なケースもあり、自社で行うには難しく感じる方がいるかもしれませんが、SEOに取り組む際に最も重要な部分になるため、優先して行いましょう。

ナイルは「SEOの内部対策は難しい」とお考えの方へのご支援も承っています。
内部対策の悩みについては、お気軽にナイルへご相談ください。

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SEOやWebマーケティングの悩みがありましたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!資料では、ナイルのSEO支援実績(事例)、コンサルティングの方針や進め方、費用の目安といった情報をご紹介しています。あわせてご覧ください。

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SEO内部対策をプロが解説!具体的な方法とチェックリストを公開ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

検索ボリュームはどう調べる?調査ツールやキーワード選定方法を解説

検索ボリューム_アイキャッチ

キーワードの検索ボリュームは、SEOの難易度を判断する上で大きな基準となるものです。

ここでは、検索ボリュームの重要性やツールを使った調べ方、キーワード選定において検索ボリュームをどう考えるかについて解説します。

なお、ナイルではSEOの初心者の方向けに、SEOに必要なスキルや実践ノウハウの基礎をまとめた無料でダウンロードいただける資料をご用意しました。

キーワード選定の方法についても解説していますので、本記事と併せてご覧ください。

SEO戦略を自社で立てるのは難しそうと思った方へ

資料ではSEOの戦略策定における全体的な戦略、キーワード戦略、戦略策定前にやるべきことを詳しく解説しています。 もし「自社でSEO戦略を立てるのは難しそう」とのことでしたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!

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この記事のまとめ

  • 検索ボリューム(検索回数)とは、該当するキーワードが検索エンジンで検索された回数のこと
  • 季節要因やトピックへの社会の関心度などによって検索ボリュームは大きく変動する
  • 検索ボリュームの調査ツールは、ほかの機能も踏まえて適したものを選ぶのがおすすめ
  • 検索ボリュームの大きさによってSEO上で意識したいことは異なり、それを加味した戦略が求められる

検索ボリューム(検索回数)とは?

検索ボリュームとは、特定のキーワードがGoogleなどの検索エンジンで検索された回数のことです。
一般的には、年間平均の検索数が表示されます

この数値は数が大きいほどそのキーワードに対するユーザーの興味・関心度が高いことを示しており、SEOを行う上で重要な判断基準となります。

そのため、検索ボリュームの大きいキーワードで検索結果の上位を獲得できれば、自サイトへ流入するセッション数を大幅にアップさせることができるでしょう。

しかし、季節要因や社会の関心度によって、検索ボリュームが時期ごとに大きく変動するキーワードも少なくありません。
そのため、SEOでは検索ボリュームの変動を踏まえた対策を行うことが重要です。

また、検索ボリュームの大きいキーワードほど、SEOの難度は高くなります。
特に立ち上げて間もないサイトの場合は、検索ボリュームの大きいキーワードを狙ってコンテンツを作っても、検索結果で上位表示されるには時間がかかるでしょう。

SEOを行う際は、検索結果の上位表示を狙いたいキーワードの検索ボリュームをチェックした上で、難易度を踏まえて施策を実施していくことが重要です。

 

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SEOにおける、検索ボリュームを踏まえたキーワードのリストアップ方法

SEOを行う際、検索上位表示を狙うキーワードをなんとなく設定してしまうことはないでしょうか?

検索ボリュームのチェックを行うことなくキーワードを設定すると、成果を得られるまでに想定以上のリソースが必要となったり、思うような効果が得られなかったりする可能性があります。

まずは、キーワードのリストアップの方法を押さえておきましょう。

メインキーワードをリストアップする

最初に自サイトでアピールしたいテーマやコンバージョンを明確にした上で、そのテーマと関連性の高いメインキーワードをリストアップします。

なお、メインキーワードは検索ボリュームが多くなる傾向があるため、そのキーワードだけを狙ってコンテンツを作ると、検索結果で上位表示されるのにより時間がかかります。

そのため、キーワードを選定する際は、検索ボリュームが多すぎないキーワードも検討しましょう。

掛け合わせキーワードをリストアップする

掛け合わせキーワードとは、「検索ボリューム 調べ方」のような、2~3語の掛け合わせキーワードで、ユーザーが自身の疑問や課題を解決するために検索しているものです。
よりニーズが明確なユーザーにリーチしやすいと考えられますので、積極的に対策しましょう。

リストアップする際には、無料のキーワードリサーチツール「ラッコキーワード」の利用がおすすめです。

「ラッコキーワード」の検索窓にメインキーワードを入力し、検索ボタンを押すと、入力したワードに関連した掛け合わせキーワードが多数表示されます。
その中からサイトのテーマに合致しているキーワードを選んでいきましょう。

ラッコキーワードは次のような流れで使います。

<ラッコキーワードの操作の流れ>

ラッコキーワードTOP画像

トップ画面中央の白枠にメインキーワードを入力し、検索ボタンをクリック

ラッコキーワード検索結果画面

掛け合わせキーワードが一覧で表示される

検索ボリュームを確認できるツールと調べ方

ここからは、検索ボリュームを確認できるツールと、それぞれのツールを使った検索ボリュームの調べ方を紹介します。

検索ボリュームを確認できる代表的なツールは、次の7つです。
各ツールの特徴や調べ方を見ていきましょう。

<検索ボリュームを確認できる代表的なツール>

  • キーワードプランナー(無料)
  • Ubersuggest(無料)
  • aramakijake.jp(無料)
  • ruri-co(ルリコ)(無料)
  • ahrefs(有料)
  • SEMRUSH(有料)
  • ミエルカ(有料)

なお、検索ボリュームを確認できるツールは、いくつも使用すると参考にする数値に悩んでしまう原因にもなるため、1~2つ程度の使用にとどめてください。

キーワードプランナー

キーワードプランナーは、Google広告で利用するツール。

キーワードごとの月間平均検索ボリュームはもちろん、競合性や入札単価なども確認することができるなど、広告配信者向けに作られていますが、SEOにおいても役立ちます。

使うときはまず、Google広告の「ログイン」または「ソリューション」の「キーワードプランナーに移動」を選択しましょう。

ログインすると、「新しいキーワードを見つける」と「検索のボリュームと予測のデータを確認する」という2つの項目が表示されます。

<キーワードプランナーの検索項目>

キーワードプランナー画面トップ

ログイン後、画面上部に2つの検索項目が表示される

どちらでも検索ボリュームを調べられますが、次で紹介する使い分けを行うと便利です。

「新しいキーワードを見つける」の活用法

自社のビジネスに関連しているキーワードを入れ、「結果を表示」をクリックすると、それに関連したキーワードを複数提案してくれます。

<「新しいキーワードを見つける」の操作画面>

キーワードプランナー_新しいキーワードを見つける

関連性の高いキーワード画面

メインキーワードと関連性の高いキーワードが一覧で表示される

特定のキーワードの検索ボリュームを調べると、それに関連したキーワードも複数表示されます。

ひとつのキーワードだけでなく、施策の対象となりえる新しいキーワードも見つけたい場合は、「新しいキーワードを見つける」が便利です。

「検索のボリュームと予測のデータを確認する」の活用法

「検索のボリュームと予測のデータを確認する」であれば、複数キーワードの検索ボリュームを同時に調べることができます。

調べたいキーワードがすでに複数決まっている場合はこちらがおすすめです。

下図の赤枠内にキーワードを入れ、「開始する」をクリックすると、検索回数や、CPC単価(クリック単価)などがでてきます。

<「検索のボリュームと予測のデータを確認する」の操作画面>

キーワードプランナー_検索のボリュームと予測のデータを確認する

複数のキーワードは1行に1つずつ、もしくはカンマで区切って入力

なお、キーワードプランナーを利用するには、Google広告のアカウントが必須です。

キーワードプランナーの機能自体は無料で使用できますが、Google広告のアカウントで広告を運用していない場合は、検索回数の項目が「0~100回」といったように大まかな数値しか表示されません。

そのため、正確な検索ボリュームを知るためには、まだ広告を運用していない場合であっても少額の出稿をしておく必要があります。

キーワードプランナーは自然検索で上位表示しやすいかはわからない

キーワードプランナーは、本来広告配信者向けのツールです。そのため複数ある検索エンジンの中でも、Googleの検索回数だけが調査可能となっています。

同様に、キーワードプランナーで表示される「競合性」の数値も、あくまでGoogle広告表示枠における競合性です。

つまり、キーワードプランナーは「広告費を出してでも上位表示を狙うべきキーワードか否か」の判断材料として扱うツールのため、自然検索で上位を狙いやすいキーワードかどうかを出すものではありません。

Ubersuggest

キーワードプランナーは検索ボリュームの調査・分析ツールとしては最適ですが、広告費が必要になります。
そこで、無料のツールとしておすすめなのが、Ubersuggestです。

Ubersuggestは検索ボリュームを調査できるだけでなく、SEO難易度も数値で表示されるため、SEO初心者でもわかりやすいツール。

実際にキーワードを入力してみると、次のように表示されます。

<Ubersuggestの操作画面>

Ubersuggestの画面

なお、Ubersuggestでは、キーワードプランナーのように複数キーワードの同時調査はできません。
さらに、Googleが提供しているツールではないため、調査結果の数値の算出方法はあくまで開発者の基準になります。

そのため、キーワードプランナーを利用できない場合の代替ツールとして活用するのがいいでしょう。

aramakijake.jp

aramakijake.jp」は、GoogleとYahoo!の検索ボリュームを調べることができる無料のキーワード検索数調査・予測ツールです。

これには、「検索数予測ツール」と「競合検索数予測ツール」という2つの機能があり、検索ボリュームは、検索数予測ツールを使って調べます。

検索数予測ツールのチェック結果画面では、「月間推定検索数」や「関連語」「検索順位別の月間検索アクセス予測数」が表示されます。

一方、競合検索予測ツールは、調べたい競合のURLとキーワードを入れて「Check!」ボタンを押すことで、競合の「月間推定検索数」「現在の順位」「月間検索アクセス予測数」を調べることが可能です。

ruri-co(るりこ)

ruri-co(るりこ)」は、狙っているキーワードの検索ボリュームやサジェストキーワードを確認できるツールです。
また、狙っているキーワードのほか、それに類似するキーワード候補の検索ボリュームも調査ができます。

例えば、狙っているキーワードが「SEOとは」の場合、「SEO 意味」「SEO説明」といったような検索結果が似ているキーワードも同時に確認可能です。

使い方は簡単で、ブラウザからWebサイトのトップページを開き、検索フォームにキーワードを入力するだけ。

登録やログインも不要で利用は無料。
必要な情報を一元的に取得できるため、手軽に調査できる点がメリットです。

Ahrefs

SEO分析ツールの「Ahrefs(エイチレフス)」は、自サイトの分析だけではなく、競合サイトの被リンクなども分析できるツールです。

ドメイン単位やURL単位で競合他社のSEO調査ができる「Site Explorer」などの無料ツールは14種類。
また、サービスの内容によって4つの有料プランがあり、注力したいキーワードの月間推定検索ボリュームは、有料版のどのプランでも利用できます。

検索ボリュームを調べるときは、ログイン後に「Keyword Explorer」をクリックし、調査したい検索エンジンまたはサイトを選択しましょう。
続いて、調べたいキーワードを入力し、「Japan」を選択した上で検索ボタンをクリックすると結果が表示されます。

Semrush

自社や競合サイトの流入経路やアクセス数などを調査・分析できるSemrush(セムラッシュ)」。
キーワードの検索ボリュームの調査はもちろん、競争率や競合のキーワード戦略の分析もできるため、SEO上級者に適したツールといえるでしょう。

検索ボリュームは、Semrushの「Keyword Magic Tool」の検索窓に調査したいキーワードを入れ、国を選択して「検索」ボタンを押せば確認できます。

ミエルカ

生成AIを利用したSEOツール「ミエルカ」は、競合分析やカスタマーサクセス、学習コンテンツを一元的に搭載している多機能ツールです。

競合が獲得しているキーワードや、自社と競合の順位比較、順位の推移といった効果検証ができるほか、コンバージョンに近いキーワードの予測や、関連性のあるキーワードを抽出することもできます。

検索ボリュームは、「サジェスト抽出」機能からキーワードを入力し、「調査する」を押して確認します。
なお、料金プランによって使用できる回数は月ごとに制限されています。

検索ボリュームの変動は「Googleトレンド」でチェック

キーワードの検索ボリュームの推移を確認したい場合には、「Googleトレンド」がおすすめです。

例えば、季節性のあるキーワードで検索結果上位表示を狙っている場合、コンテンツを公開するタイミングが重要となります。
そこで参考となるのが検索数の推移です。

キーワードを入力することで、下の画像のようなグラフが表示されます。

調べたい地域や期間、Web検索のほか、画像やニュースなどの検索タイプでフィルタリングすることが可能です。

Googleトレンド_クリスマス

SEOにおける検索ボリュームの考え方

続いて、SEOにおいて検索ボリュームはどのように考えたらいいのかを見ていきましょう。

<検索ボリュームの種類イメージ図>

検索ボリュームのイメージ図

検索ボリュームが大きいキーワードを優先的に対策したほうがいい?

検索ボリュームの大きい、いわゆるビッグキーワードで上位を獲得できれば、サイト流入数の大幅な向上が期待できます。

ただし、ビッグキーワードほどSEOの難度も上がり、成果が出るまでに時間がかかるため、検索ボリュームの大きいキーワードだけを優先して対策するのは避けたほうがいいでしょう。

特に、それまでSEOを実施していなかったり、立ち上げて間もなかったりするWebサイトの場合は、検索エンジンからの評価が確立していないため、検索ボリュームが大きいキーワードほど難度は高くなります。

そのため、なるべく早く検索エンジンからの信頼を獲得するためにスモール~ミドルキーワードから対策し、そこで安定的に順位がつくようになったらビッグキーワードを狙う…といった戦略も有効です。

ミドルキーワード対策のメリットは?

ミドルキーワードは、1,000〜1万程度の検索ボリュームを持つキーワードです。
ビッグキーワードよりも具体的、もしくは専門性の高いキーワードといえます。
掛け合わせキーワードが大半ですが、ユーザーの興味関心の度合いによっては単一ワードの場合もあります。

ミドルキーワードを検索するユーザーは具体的な課題を抱いている可能性が高く、検索ワードにまつわるリテラシーも高い傾向にあるといえるでしょう。

複数のミドルキーワードで安定して検索結果の上位を獲得できるようになれば、流入数の大幅アップが期待できます。

ただし、自サイトが検索エンジンから評価されていなければ、ミドルキーワードであっても上位を獲得するのは困難です。
そのため、まずはスモールキーワードといっしょに対策することでサイトの評価を獲得することが必要になります。

検索ボリュームが少ないキーワードは対策しなくていい?

検索ボリュームが少ないキーワードは、スモールキーワードやロングテールキーワードと呼ばれます。スモールキーワードは、競合が少ないので検索結果で上位表示が狙いやすい一方、ニーズは少ないため、流入数の観点で大幅な上昇は見込めないでしょう。

だからといって、対策しなくてもいいわけではありません。
スモールキーワードをどこまで対策すべきか悩んだときは、下記の判断軸が有効です。

<スモールキーワードを対策すべきかの判断軸>

  • コンバージョンに結び付きやすいキーワードか
  • コンテンツ制作コストがかかりすぎないか

スモールキーワードであっても、自サイトのユーザーは検索しやすいと考えられるもの(ユーザーニーズが高いもの)はコンバージョンに結びつきやすいと考えられるので、ぜひ対策しましょう。

その際、期待できる効果に対して、コンテンツ制作にかかるコストが大きすぎるのであれば対策しない、と判断します。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。

ロングテールキーワードは、メディアを大きくする上で外せないキーワードのひとつです。オウンドメディアを始めて間もない頃はもちろん、運用フェ...
ロングテールキーワードとは?メリット・デメリットや選び方を解説 - www.seohacks.net

検索ボリュームが0(ゼロ)のキーワードは対策しなくていい?

検索ボリュームがゼロのキーワードは、そのキーワードで検索するユーザーがいない、すなわちニーズがない状態を表すため、積極的に対策する必要はありません

しかし、自サイトのコンバージョンにつながりそうなキーワードであれば、対策を行う価値はあるといえるでしょう。

例えば、ある程度流入数が多い記事から、検索ボリュームがゼロの記事に内部リンクを貼ることで、ユーザーが記事を回遊してコンバージョンにつながることもありえます。

検索ボリューム調査後に必要なキーワード選定の方法

ツールで検索ボリュームを調査したら、実際に対策するSEOキーワードを選定します。
キーワード選定は、下記の手順で進めましょう。

1 検索ボリューム順にキーワードを洗い出す

まずは検索ボリュームの多い順にキーワードを洗い出します。
狙っているキーワードには、どのような傾向があるのか、この時点で大まかに見えてくるでしょう。

2 重複コンテンツがないかチェックする

キーワードの洗い出しでは、自サイト内に「同一検索キーワード」「同一検索意図」で競合し合う重複コンテンツがないかチェックすることが重要です。

重複コンテンツがあるとGoogleからの評価が分散してしまい、サイト全体の評価が下がる可能性があるため、Googleサーチコンソールなどを活用してチェックしましょう。

3 競合調査を行う

他サイトのアクセス解析が行えるSEMRUSHAhrefsなどのツールを活用して、検索上位の競合サイトを調査することも大切です。

競合調査によって、他サイトがどういったキーワードで多く流入しているかがわかると、自サイトで取っていくべきキーワードの抽出に役立ちます。

キーワードの目星がついたら、優先順位が高いキーワードから順に記事を書いていきましょう。

言わずもがなですが、特定のキーワードで検索結果の上位に表示されているサイトは、ユーザーの検索意図を満たしているとしてGoogleに高く評価されているサイトです。
SEOに成功しているサイトの見本ともいえるため、競合サイトのコンテンツの中身を精査し、ユーザーの検索意図がなんなのかをつかむようにしてください。

 

\自サイトが検索結果に表示されないのはなぜ?その理由を解説!/

検索ボリュームに関するよくある質問

ここからは、検索ボリュームに関するよくある質問にお答えします。
Google以外の検索エンジンの検索ボリュームや、SNSの検索ボリュームの確認方法も押さえておきましょう。

Yahoo!の検索ボリュームを調べる方法は?

Yahoo!の検索ボリュームを知りたい場合は、無料SEOツールのaramakijake.jpを使うといいでしょう。
GoogleとYahoo!の月間検索アクセス予測数を比較することもできます。

X(旧Twitter)の検索ボリュームを調べる方法は?

Xアナリティクスを使えば、月ごとのX(旧Twitter)統計データや、ポストごとの数値データを把握できます。
Xアナリティクスは、有料プランのXプレミアムに加入しているユーザー向けの公式分析ツールです。

日本ではどんなキーワードが最も検索されている?

2023年11月~2024年11月の期間、日本におけるGoogle検索数の1位は「天気」、2位は「英語」、3位が「楽天」です。
ビジネス分野の中では「株価」が圧倒的に多く、続いて「郵便」、そして「ドル 円」がTOP 3にランクインしています。

検索ボリュームはSEO戦略の重要な検討材料

検索ボリュームの調査は、対策キーワードの難易度を計る判断材料であり、SEOの第一歩ともいえます。

Webサイト規模やSEOの目的に合わせて、適切な検索ボリュームのキーワードを選定し、効率的にSEOを進めていきましょう。

また、これまでに2,000社以上の支援実績があるナイルは、集客だけでなく成果につなげるためのSEOを強みとしています。
SEOコンサルティングの内容や導入事例について紹介した資料も用意しておりますので、興味がある方はぜひご覧ください。

SEO対策の悩みをプロに相談してみませんか?

SEOやWebマーケティングの悩みがありましたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!資料では、ナイルのSEO支援実績(事例)、コンサルティングの方針や進め方、費用の目安といった情報をご紹介しています。あわせてご覧ください。

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検索ボリュームはどう調べる?調査ツールやキーワード選定方法を解説ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

SEMとは?SEOとリスティング広告の違いなどを、事例を交えて解説

SEMとは_アイキャッチ

SEMとは、検索エンジン経由でWebサイトへの訪問者を増やすWebマーケティング手法の総称です。

インターネット検索が一般化した現代において、Webマーケティングは欠かせない施策。
事業の成果を上げるためには、Webマーケティングの基本となるSEMをしっかりと理解しておくことが重要になります。

本記事では、SEMの概要や特徴、SEOとリスティング広告の違いについて詳しく解説。
SEMの成果を上げるコツも成功事例と併せて紹介します。

なお、ナイルは一気通貫でWebマーケティングを支援しています。戦略立案から施策実行・検証までWebマーケティングの課題を総合的に解決しますので、無料相談よりお気軽にお問い合わせください。

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この記事のまとめ

  • SEMには、SEOとリスティング広告の2つがあり、それぞれの違いを理解して使い分けることが大切
  • SEOとリスティング広告は、検索上位表示の即効性や継続性、費用対効果、クリック率などに違いがある
  • 成果を目指す期間が長期なのか、短期なのかにより、SEMの施策は変わる

SEMとSEOは違う?SEMとはどういうものか

SEM(Search Engine Marketing:検索エンジンマーケティング)とは、検索エンジン上で実施するマーケティング施策の総称です。

SEMは下図のように、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とリスティング広告(検索連動型広告)の2つの要素で構成されています。
SEOとSEMは異なる手法などではなく、SEOを内包したものがSEMとなります。

<SEMと、SEO・リスティング広告の関係>

SEMと、SEO・リスティング広告の関係

検索エンジンを利用するユーザーは、すでに何らかの課題や興味を持っており、それに関連する情報を積極的に探しています。

SEMは、そういった能動的なユーザーへ効率的にアプローチする施策。
SEMを実施すると、Webサイトのコンテンツが検索結果で上位に表示されやすくなるため、ターゲット層に対して自社のサービスの認知度が高まっていきます。

SEO…自然検索結果で上位を獲得するための施策

SEOとは、検索結果で上位を獲得してコンバージョン(CV)を増やすSEM施策のひとつです。

主にWebサイト内のコンテンツの品質を高めたり、外部サイトからの被リンク獲得を行ったりなどします。

SEOを実施すれば、検索エンジンに自社のWebサイトを高く評価してもらい、自然検索結果での上位表示を目指すことが可能。
すると、検索したユーザーの流入が増加し、効果的に集客することができます。

なお、自然検索結果とは、Googleの検索結果の表示画面において、下図の赤枠のように「スポンサー」と表示されていない検索結果のことです。

<Google検索画面における自然検索結果>

自然検索結果の範囲

ナイルではSEOの施策で検索上位表示を目指す方法をまとめた資料を用意しています。

詳しくは、下記をご確認ください。

 

SEO(Search Engine Optimization)とは、「検索エンジン最適化」を意味し、検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。SEO対策...
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SEOライティングには、セオリーがあります。しかし、セオリーに準じて、すでに上位表示されているページをただ真似するだけでは意味がありません。...
SEOライティングで上位を狙うには?5つの心構えと10のポイント - www.seohacks.net

リスティング広告…検索結果の上部に表示される広告のこと

SEMには、SEOのほかにもリスティング広告(検索連動型広告)と呼ばれる有効な施策もあります。
ユーザーが検索したキーワードに応じて検索結果画面の上部に優先的に表示される、クリック課金型の広告です

リスティング広告は自然検索結果と同じようにテキストで表示されますが、下図の青枠のように「スポンサー」や「広告」といった文言とともに自然検索結果よりも上部に表示されます。

Google検索画面におけるリスティング広告>

リスティング広告の範囲

リスティング広告はユーザーの属性や行動履歴などにもとづいて表示されるため、明確なニーズを持つ顕在層に対する集客が期待できます

\なぜ検索順位が伸びない?上位表示させるための具体的な方法を紹介!/

SEOとリスティング広告の違い

SEMを実施するにあたって、SEOとリスティング広告の具体的な違いは何なのか、どちらを選んだらいいのか、迷っているマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。

ここからは、SEOとリスティング広告の違いについて、下記の項目ごとに比較しながら解説します。

<SEOとリスティング広告の比較>

比較項目 SEO リスティング広告
1 検索上位表示の即効性
上位表示に数ヵ月の時間を要する

開始と同時に表示させることが可能
2 検索上位表示の確実性
上位表示は不確実

予算を投じれば上位表示は確実
3 検索上位表示の継続性
上位表示されると継続する傾向がある
×
予算を投じなければ表示されなくなる
4 運用する費用、費用対効果
基本的にコンテンツを充実させるための費用のみ必要
長期的な視点で見ると、費用対効果は高い

広告を表示し続けるためには継続的な費用が必要
短期間の施策であれば費用対効果は高い
5 ブランディング効果
期待できる
×
期待できない
6 クリック率(CTR)
上位表示されると高くなる

確実性は見込めない

 

1 検索上位表示の即効性

SEOとリスティング広告を比較すると、検索上位表示の即効性においては、リスティング広告のほうが効果的です。

<SEO>
SEOは、検索エンジンにWebサイト(やページ)を認知させて検索結果に反映される、もしくは上位表示されるまでに一定の時間がかかります。

場合によっては、検索結果に表示されなかったり、順位がついても上位にならなかったりする可能性も。

<リスティング広告>
リスティング広告は、1回のクリックに対してサイト運営者が検索エンジンに支払える上限額の「入札単価」と、検索エンジンが広告やランディングページの内容を10段階で評価する「品質スコア」を踏まえ、表示される順番が決まります。

そのため、入札単価✕品質スコアが競合よりも勝っていれば、短期間で検索上位表示が実現するでしょう。

2 検索上位表示の確実性

SEOとリスティング広告を比較すると、検索上位表示の確実性は、リスティング広告のほうが高くなります。

<SEO>
SEOの施策で対象としている自然検索順位は、検索エンジンのアルゴリズムによって順位が決定されます。
Webサイトのドメインパワーやコンテンツの質など、複合的な要因によって検索順位が決まるため、Webサイトの運営側が検索順位をコントロールすることはできません。
おのずと、検索上位表示の確実性はリスティング広告よりも劣ります

また、検索上位を維持するためにコンテンツの情報更新や修正などを行ったとしても、それをGoogleが認識するまでのタイムラグが発生します。
自然検索順位の上位表示には、不確定要素があると捉えたほうがよいでしょう。

<リスティング広告>
検索キーワードの関連性と、広告やランディングページの品質を考慮しつつ、適切な入札単価を設定することで、検索上位表示が可能です。

そのため、開設したばかりのWebサイトであっても、リスティング広告によって検索上位表示を狙うことができます

また、セール期間中は予算を増やしてターゲット層への露出を高めたり、新商品の発売に合わせてキーワードを迅速に変更したりすることができるのもメリットです。

3 検索上位表示の継続性

SEOとリスティング広告を比較した場合、検索上位表示の継続性はSEOのほうが高いといえます。

<SEO>
SEOによって自然検索結果で上位表示されたWebサイトは、(順位変動の激しいキーワードもあるため、一概には言えないものの)継続的に上位表示される可能性が高まります。
そのため、Webサイトへの継続的な流入が見込めるでしょう。

<リスティング広告>
リスティング広告は、入札価格や品質スコアによって表示される順位が変動します。
予算を投じれば広告枠で検索上位表示の可能性が高まりますが、上位表示を継続させるためには広告費を払い続ける必要があります

4 運用する費用と費用対効果

SEOは即効性のある施策ではありませんが、リスティング広告と比べると相対的に費用を低く抑えられるでしょう。

<SEO>
SEOは、コンテンツ制作やSEO施策を外注する場合はそれなりの費用はかかりますが、すべて社内でまかなうことができれば、費用はほぼかかりません。

また、SEOは基本的に広告費をかけずに実施できるため、長期的な視点で見ると、費用対効果の高いマーケティング手法です

<リスティング広告>
リスティング広告は、広告を表示し続けるために広告予算が継続的に必要になるため、掲載期間が長くなるほど費用がかかります。

商品やサービスのジャンル、検索キーワードによって上位表示に必要なコストが変わるため、予算配分に悩む可能性もあるでしょう。

ただし、短期間での流入を期待している場合、リスティング広告は有効です。キャンペーンといった短期間の施策であればリスティング広告の費用対効果は高いといえます。

5 ブランディング効果

リスティング広告を読み飛ばすユーザーも少なくないことから、ブランディング効果はSEOのほうが期待できるでしょう。

<SEO>
商品やサービスにかかわるキーワードで検索しているユーザーは、そのキーワードに対して高い関心を持っています。
そのため、SEOを行って検索結果の上位表示ができれば、検索ユーザーのあいだでの商品・サービスの認知度は高まり続けていくでしょう。

<リスティング広告>
リスティング広告は、ブランディング効果があまり期待できません。
ユーザーはリスティング広告を読み飛ばす傾向がある上、ブランディングが期待できるキーワードは競合他社が入札している可能性もあり、上位表示の難度が高くなる傾向があります。

6 クリック率(CTR)

クリック率は、自然検索結果で上位になったほうが高くなる傾向があるため、リスティング広告よりもSEOのほうが効果的といえるでしょう。

前述のとおり、ユーザーは検索画面に広告が出るとクリックすることを避ける傾向がある点は否めません

米国のSEOサービス企業First Page Sage社の調査「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」によると、Googleにおける2024年8月時点でのクリック率の平均値は、自然検索結果1位が39.8%、リスティング広告が1.2~2.1%でした。

参考:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024

リスティング広告もユーザーのニーズにマッチすればクリックしてもらえるため、一概にクリック率が低いとはいいきれませんが、両者のクリック率には大きな差があることは確かです。

クリック率については、下記の記事で詳しく解説しています。

CTRは、Click Through Rate(クリックスルーレート)の頭文字を取った言葉です。「クリック率」や「クリックスルー率」とも呼ばれ、これらの用語は...
CTR(クリック率)とは?広告やSEOでクリック率を改善する8つの方法 - www.seohacks.net

SEOとリスティング広告の使い分け

SEOとリスティング広告は、それぞれの特徴を理解して適切に使い分けることが重要です。

ここからは、SEOとリスティング広告、それぞれに適しているケースについて、具体的に見ていきましょう。

<SEOとリスティング広告のそれぞれに適したケース>

SEOとリスティング広告使い分け

長期的で安定的な成果を目指すならSEO

長期的で安定的な成果を目指すのであれば、リスティング広告よりSEOのほうが適しています。
特に、下記のようなケースであれば、SEOが有効です。

<SEOが適しているケース>

  • 即効性のある成果を求めるよりも安定した集客の柱が欲しい
  • 長期的な集客が見込めるWebサイトを作っていきたい
  • 高額商材など、時間をかけて比較検討される商材である

SEOは効果が出るまでに時間がかかるものの、検索上位表示されるようになれば安定した検索流入が期待できます。
そのため、「安定した集客の柱が欲しい」「長期的な集客が見込めるWebサイトを作っていきたい」といったケースにはSEOが効果的です。

また、高額な商材は、ユーザーが時間をかけて商品を比較・検討する傾向があります。
その点においても、自然検索で上位に表示されていれば、商品の認知や検討の機会を多く生むきっかけとなるでしょう。

検索上位表示を継続することができれば、ブランディング効果につながる点もメリットです。

短期的、または限定的な成果を目指すならリスティング広告

短期的、または限定的な成果を目指すのであれば、SEOよりもリスティング広告のほうが適しています。
リスティング広告は、下記のようなケースにおいて有効です。

<リスティング広告が適しているケース>

  • 短期的な成果が必要である
  • リリース直後や新商品発売時などで、一気に露出を増やしたい
  • キャンペーンなど限られた期間のみ宣伝を行いたい
  • ターゲットが限られている

リスティング広告は、新商品の発売時やキャンペーンなどのプロモーションとして実施すると、集客効果を高めることができます。

また、キーワードやユーザーの属性に合わせて広告費の入札を行うため、市場規模が狭くターゲットが限られている場合にも効果的です。

特に、SEOでなかなか検索順位を上げられないキーワードや、広告でもコンバージョンが期待できるキーワードに対しては、リスティング広告を展開することも視野に入れましょう。

なお、ナイルでは、リスティング広告を始めたいマーケティング担当者に向けて、運用ポイントをまとめた資料をご用意しております。
下記のフォームから無料ダウンロードできますので、ぜひご利用ください。

SEOとリスティング広告の違いについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

SEO対策とリスティング広告のそれぞれの違いや共通点、それぞれの特徴について解説しています。「ナイルのSEO相談室」は業界歴15年超のナイルが運...
SEOとリスティング広告の違いとは?共通点とメリット・デメリット - www.seohacks.net

SEMで成果を上げるポイント

SEMで成果を上げるには、押さえておくべきポイントがありますので、詳しく紹介します。

適切な対策キーワードを選定する

SEM戦略を始める際には、まず狙っていきたいキーワードを明確化していきましょう。

キーワード選定の際には、検索ボリュームや競合の多さ、コンバージョン率を考慮し、コストパフォーマンスの高いキーワードを選ぶことが重要です。

しかし、検索ボリュームが大きくて魅力的なキーワード(ビッグワード)は、検索上位表示を獲得することが難しい傾向にあるため、検索ボリュームは少なくても、一定のニーズがあるロングテールキーワードも併せて選定するのがおすすめです。

キーワード選定やロングテールキーワードについては、下記の記事で詳しく解説しています。

キーワード選定は、SEOの成果を左右する重要な要素です。SEOで成果を上げるには、さまざまな調査・分析をした上でキーワードを選ぶ必要があります...
【初心者向け】キーワード選定とは?SEOマーケターがノウハウを伝授 - www.seohacks.net
ロングテールキーワードは、メディアを大きくする上で外せないキーワードのひとつです。オウンドメディアを始めて間もない頃はもちろん、運用フェ...
ロングテールキーワードとは?メリット・デメリットや選び方を解説 - www.seohacks.net

競合調査を継続して行う

競合企業がどのようなキーワードでコンテンツや広告を出しているのかなど、競合分析は継続的に行いましょう。
すると、自社の強みと弱みも把握できるため、具体的な施策を打ち出すことにつながります。

競合調査を行う際は、自社で狙いたい対策キーワードの検索上位表示10ページほどを確認します。
コンテンツ単位、サイト単位で自社と競合の比較をすると、優先すべきSEOタスクが明確化していくはずです。

なお、競合サイトの分析についてはこちらのYouTubeでも紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

短期と長期の成果のバランスを意識する

リスティング広告は、短期間での集客や売上の向上には効果的ですが、費用コストがかかる上、長期的な成果にはつながらないことも考えられます。

一方、SEOは短期的に成果が出るものではありませんが、施策を継続して行い、検索エンジンの評価を高めることで、長期的な検索結果の上位表示が期待できるでしょう。

そのため、短期的な施策として有効なリスティング広告と、長期的な成果につながりやすいSEO、両方の特性を押さえた上でバランスよく施策を行うと、より安定した成果につながると考えられます。

PDCAサイクルを繰り返す

PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルとは、計画を立てて実行し、その結果を評価して改善するフレームワークのこと。
SEMに限ったことではありませんが、このPDCAを繰り返すことで成果は上がりやすくなるでしょう。

特に、リスティング広告を実施した結果、検索上位表示を獲得できれば、流入数が増えます。
おのずと検証できるユーザーデータも増えるため、PDCAサイクルはより効果的に回せるようになっていきます。

SEMの成功事例

ここからはSEMの成功事例を見ていきましょう。

ナイルでご支援した株式会社スクロール360の事例と、ナイルのオウンドメディア「ナイルのSEO相談室」における成功事例を紹介します。

支援開始から約半年でコンバージョン数が2.6倍に:株式会社スクロール360

スクロール360_SEO事例

株式会社スクロール360

株式会社スクロール360は、EC・通販事業のトータルサポートを主要事業としています。

2022年12月よりナイルが支援を開始し、約半年でコンバージョン数が2.6倍、セッション数は約9倍になりました

支援開始当時、株式会社スクロール360のWebサイトは、競合に比べると伸び悩み、広告出稿に頼ってコンバージョンを獲得していました。

また、社内のマーケティングチームはわずか2名であり、マーケティングに関するノウハウも不足している中で、社内からは1年間で当時のリード獲得数の約3倍の成果の達成を求められていたのです。

そこでナイルは、下記のようなSEM施策を提案しました。

<ご提案したSEM施策例>

  • 初期調査(SEO内部技術調査を含む)
  • 物流関連記事の新規制作、既存記事のリライト
  • 制作会社による制作記事の記事要件チェック
  • 内部リンク改善
  • 記事のカテゴリ分け
  • ホワイトペーパーの企画・制作

上記のようなSEM施策を総合的に実施したことで、コンバージョン数は約半年で2.6倍、セッション数を約9倍にまで増加することに成功しました。

こちらの事例ついては、下記の記事で詳しく解説していますのでぜひチェックしてください。

EC・通販事業のトータルサポートを主力事業とする株式会社スクロール360。物流業界でのさらなるリード獲得を狙い、2022年12月よりナイルとのSEO・C...
【インタビュー】SEO・CRO・広告運用でCV数2.6倍の成果を生んだ理由|株式会社スクロール360 - www.seohacks.net

SEOとリスティング広告、双方を活用して過去最高水準のコンバージョン獲得:ナイル株式会社

SEO相談室_SEO事例

ナイルのSEO相談室

ナイルのSEO相談室では、SEM対策としてSEOとリスティング広告の双方を効果的に活用。
特に、コンバージョンが獲得できるキーワードや、SEOでは順位が上げられないキーワードは、リスティング広告を出稿しています。

SEOの施策は「ナイルのSEO相談室」内のブログ記事に適用し、リスティング広告はサービスページやトップページなど、コンバージョンが見込めるページに対して実施しています。

この施策によって、ブログ記事の自然検索流入を増やしつつ、サービスページなどで集中的にコンバージョンを獲得する運用に成功しました。

なお、リスティング広告での流入で得たデータをもとにPDCAサイクルを繰り返したことで、2024年10月には過去最高水準のコンバージョン数を獲得しています。

SEMでユーザーの検索と集客を効果的に結びつけよう!

Web上で効率的に集客をするためには、SEMの適切な活用が欠かせません。

SEOは長期的な視点で安定した集客に適しており、リスティング広告は短期的な成果を求める際に効果的。
それぞれの特性を理解し、ビジネスの目的や状況に合わせて適切に選択しましょう。

ナイルは、SEOとリスティング広告の両面から、企業のSEM施策をサポートしています。
自社だけでは効果的なSEM施策を実施するのが難しいなど、Webマーケティングでお困りの際はナイルにご相談ください。

SEO戦略を自社で立てるのは難しそうと思った方へ

資料ではSEOの戦略策定における全体的な戦略、キーワード戦略、戦略策定前にやるべきことを詳しく解説しています。 もし「自社でSEO戦略を立てるのは難しそう」とのことでしたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!

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SEO戦略を無料で相談する

SEMとは?SEOとリスティング広告の違いなどを、事例を交えて解説ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

効果的なFAQページ ベスト25選

本記事は、2024年10月24日に Search Engine Journal で公開された Lee Wilson氏 「25 Best Examples Of Effective FAQ Pages」を翻訳した記事です。


効果的なFAQページを構築するためのポイントを、最適な例とともに学びましょう。ユーザーのエンゲージメントを高め、サイトのユーザー体験を向上させます。

FAQページ(または情報ハブ)を利用することで、企業は従来のランディングページよりも迅速かつ的確にユーザーのニーズに応えられるようになります。FAQページは、ユーザーに役立つ情報を提供しながら、自然と目標や成果に向けて誘導するための重要なコンテンツです。現在、FAQページは多くのサイトで必須の要素となっています。

FAQページの目的は何ですか?

まず、FAQページはオーガニック検索を通じて新しい訪問者をサイトに誘導し、関連ページ(多くの場合、回答しようとしている質問に関連するブログやサービスページ)にスムーズに案内するための有効な手段です。

また、検索エンジンの結果ページ(SERP)内でブランドの可視性を向上させる最も重要な機会の一つとして、ユーザーの質問やニーズ、課題をターゲットにすることが挙げられます。

FAQページは、サイトを訪問したユーザーが検索結果をクリックする前に回答のスニペットを確認できる最適な方法の一つです。これにより、ユーザーが求める情報に早くアクセスでき、検索ニーズを迅速に満たします。

さらに、効果的なFAQページ(コアページやトピックに基づくFAQハブ)は、初めての訪問からコンバージョンまでのユーザー体験を効率化します。これは、情報や信頼を得る際の障壁が取り除かれるためです。

企業にとっては、FAQを通じて専門知識を披露し、主要なスタッフや知識、独自の視点を業界に迅速に紹介することができます。

さらに、視聴者が求めるさまざまな形式で価値あるコンテンツを提供することで、信頼性や価値も向上します。これには、従来のテキスト中心のコンテンツ提供だけでなく、音声やビジュアル/ビデオ、コンテンツの階層的な展開も含まれます。

また、迅速で常時利用可能なオンラインのメカニズムを通じて、オフラインでのコミュニケーションや体験ニーズにも応えることが可能です。人々は常に助けやアドバイスを求めており、電話をかけたり店舗に出向いたり、情報が得られるまで長時間(数分でも)待つことを好みません。FAQは、今すぐ利用可能であり、ユーザーが最も利用しやすい形式で提供されることが求められます。

なぜFAQページが重要なのか

FAQページは、SEOおよびデジタルマーケティングの視点からも優先されるべきページです。FAQページはサイトを改善し、訪問者を支援する最も簡単で効果的な手段の一つです。

顧客の要求が増え続けるなか、FAQセクションは常に変化と拡張が求められる価値の源です。FAQページは、音声検索やモバイル検索の普及、スマートアシスタントやスピーカーの増加に伴い、さらに重要性を増しています。これにより、事前結果(Googleの回答や注目スニペット)におけるFAQページのターゲット化が可能となり、効果的にユーザーを引き付けます。

効果的なFAQページは次の要素を意識して設計されるべきです。

  • 視聴者のニーズを徹底的に反映し、それに応える内容を提供
  • 取引、情報提供、場所に関する情報など、幅広い目的に対応
  • 最新のデータや業界動向、ベストプラクティスから得た洞察を基に、常に更新を行う
  • 定期的な情報追加と専門知識の共有により問題解決を支援し、再訪問を促進することで新規ユーザーの獲得をサポート
  • 他の重要なページへの内部リンクを促進し、主要なコンバージョンパスをサポート
  • Fuelブログやさらに深いコンテンツでは、関連性の高いコンテンツを論理的かつ直感的に繋げる
  • 自社の専門知識、信頼性、権威を強調し、ブランドとスタッフがコミュニティに対して教育的で情報提供的、支援的なプラットフォームを提供

効果的なFAQページは、ユーザーの疑問に迅速に対応し、企業の信頼性や専門性を確立するための貴重なツールです。

ここでは、FAQページやリソースの優れた例 25選と、それらが効果的である理由を見ていきます。

1. Caesarstone UK
Caesarstone UKのFAQリソースは、一般的な質問をカスタマイズしたランディングページにグループ化し、シンプルで直感的なユーザー体験を提供しています。この例からわかるように、FAQは分かりやすく、データに素早くアクセスできる設計が重要であり、ワンクリックで回答を得られる利便性が求められます。

2. Siren Craft Brew
Siren Craft Brewは、セカンダリナビゲーション要素と展開可能なdivコンテンツを使用して、デバイスに依存せず簡単に情報へアクセスできるよう工夫されています。

3. Amazon
AmazonのFAQページも注目すべき事例です。同社はデータを活用してカスタマイズした体験を提供し、AIで継続的な会話を可能にすることで、ユーザーのニーズを的確に理解し、ほぼ人間のようなサポートを実現しています。

4. WhatsApp
WhatsAppのヘルプセンターは、分かりやすく使いやすい構成で、デスクトップやモバイルでも迅速にアクセスできるよう効果的に分類されています。会話調の口調を使うことで、支援・解決・アドバイスの場として親しみやすさが増しています。

5. Wikipedia(Wikiヘルプ)
Wikipediaのヘルプセンターは、従来のテキスト重視のFAQページの好例です。膨大なテキスト量を主要なトピックに分けて整理しており、全てのサポート領域に広範囲にアクセスできる構成になっています。

6. P&O Cruises
P&O CruisesのFAQページは、ライフスタイルに基づいた選択肢とクルーズ予約に関する情報をバランスよく提供し、利用者にシンプルで効果的なソリューションを提供しています。

7. Lucy and Yak
Lucy and Yakは、ユーザーフレンドリーで親しみやすいFAQハブを提供しており、電子商取引サイトにありがちな機能的なFAQから一歩進んだ、ユーザー重視の設計となっています。

8. Asda
Asdaのカスタマーヘルプセンターは、トーンやデザイン、画像に親しみやすい雰囲気があり、遊び心のある「既成の回答」といった表現で利用者の関心を引きます。

9. Truhouse
Truhouseのクライアントヘルプ/FAQリソースは、情報検索や購入プロセスを各ステップに分割して整理しており、ユーザーが容易にアクセスして進められる優れた例です。

10. ナイキ
Nikeの「ヘルプを取得」セクションは、ホワイトスペースを効果的に活用し、行動喚起の工夫が凝らされています。複雑になりがちなFAQページですが、Nikeはシンプルさが効果的であることを示しています。

11. 世界動物保護協会
世界動物保護協会のFAQページは、分散している多くのコンテンツをシンプルで論理的な構成にまとめ、使いやすくしています。ユーザーは限られた時間の中でサイトを移動したいと考えるため、このような情報の整理と提示は、デザインによって機能性を引き出しています。

12. LinkedIn
LinkedInのFAQは、ユーザーにとって邪魔にならない設計が特徴です。プラットフォームでの集中力を保ちつつ、インタラクティブなFAQ機能でサポートします。プロフィールアイコンのドロップダウンリストから簡単にアクセスできる点も魅力的です。

13. Microsoft
MicrosoftのサポートFAQは、複雑な情報を一口サイズでまとめ、ビデオやコミュニティを取り入れてコンテンツ配信を効果的に行っています。これにより、ユーザーがFAQを通して直接サポートを得やすい設計になっています。

14. UCFB
UCFBのFAQリソースは、教育に関する重要な意思決定を支援するため、シンプルで視覚的にわかりやすいデザインで豊富な情報を提供しています。

15. Google
GoogleサポートはFAQに期待される機能を超え、大量の情報を効率よく整理し、デザインやレイアウトで直感的にアクセスできるようになっています。

16. Hillier
オンラインでオフライン体験を再現するのは難しい場合もありますが、HillierのFAQセクションは、園芸に関する専門知識を効果的に共有し、まるでガーデニングセンターにいるかのような感覚を提供しています。

17. Tilda Rice
Tilda RiceのFAQは、コミュニティ全体で役立つリソースの一部として機能し、広範囲なコンテンツの一部として利用者に情報を提供しています。

18. Trent Furniture
Trent FurnitureのFAQは、FAQリソースとしての役割に加え、ガイドリソースも兼ねています。ユーザーは、詳細な購入ガイドや測定情報などの追加情報にアクセスでき、購入決定に役立つ豊富なコンテンツを提供しています。

19. Spotifyコミュニティ
SpotifyのコミュニティFAQは、情報へのアクセスをプッシュとプルの両方で実現し、定期的に利用するユーザーのニーズを迅速に満たせるようセグメント化されています。

20. Etsy
Etsyは、FAQハブを通じて多層的な情報を共有し、ユーザーが頻繁にアクセスする基礎的なコンテンツを中心に据えています。近年のeコマースサイトにおけるFAQの重視の好例です。

21. Carbase
CarbaseのFAQページは、ユーザーが少ないクリック数で迅速にアクセスできるよう、重要なトピックが明確に表示されています。特定の問題解決を明確にサポートする構成になっています。

22. Wateraid
WateraidのFAQは、ストーリー性を持たせてユーザーの行動を促し、サポートや寄付の意思を高める効果的なハブです。AIチャットボット機能と従来のテキスト情報提供を組み合わせて、シームレスに支援を提供しています。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1024x606.png

23. Airtable
Airtableのヘルプセンターは、数か月前にレビューした際と比べて大きく改善されています。それでも、このトップFAQリストに含める価値はあります。コンテンツが適切にセグメント化され、チャットボットによるサポートもあり、インターフェースがシンプルで使いやすい点が、FAQコンテンツに最適な要素となっています。

24. Reddit
RedditのFAQセクションには、どこか懐かしさを感じさせるものがあります。しっかりと機能しており、使いやすいものの、なぜか2000年代初頭に戻ったような感覚も覚えます。テキストリンクへの実用的なアクセスが提供されており、さまざまな方法で情報にアクセスできることを思い出させてくれます。

25. スティーブン・キング
私はスティーブン・キングの大ファンなので偏りがあるかもしれませんが、彼のウェブサイトにあるFAQハブが、まるで文学体験をしているかのような感覚を与えてくれる点が気に入っています。目次や背景が、本を読みながら物語の一部になるシーンを設定するような役割を果たしています。

効果的なFAQページの作成

FAQページがすでに存在する場合、さらに有用なものにするため、または新たにFAQリソースを作成する際には、次のステップを検討することが重要です。FAQセクションで得られるデータを活用し、継続的に更新・改良し、視聴者に対する価値を拡充していくことが求められます。FAQリソースは、オンライン・オフライン問わず、新しいデータセットに基づいて常に更新されるべきです。

1. FAQページの目的を決める

専門家の支援を前面に出し、継続的なユーザーサポートを提供したい場合と、Webサイトの基礎となるコンテンツへのアクセスを向上させることを目的とする場合では、FAQハブの役割は大きく異なります。FAQセクションの目的を明確に定義し、ビジネス目標やKPIでそれをサポートすることが重要です。これにより、リソースの優先順位と正当性が維持され、FAQの開発が強化されます。

2. FAQハブの維持と成長のための事前計画

ユーザーの質問は頻繁に変化するため、FAQコンテンツがこれを反映していることを確認する必要があります。Google Search Console (GSC) やサイト内検索のデータ、さらには業界動向を活用して判断を行いましょう。データ収集を一つのソースに限定せず、競合他社やGoogleリッチリザルトを分析し、FAQコンテンツを通じて専門知識を効果的に提供することが求められます。

3. 社内データ環境の外側に目を向ける

既存の顧客データを活用することは重要ですが、FAQセクションは多様な質問に対応する必要があるため、一般的な質問については「Answer the Public」や「Google トレンド」などの無料ツールや競合サイトを活用できます。また、In-SERP(検索結果内)の質問に答えるチャンスを逃さず、FAQコンテンツを紹介し、これらにターゲットを絞った魅力的なコンテンツを作成することが大切です。

4. FAQの構造化

FAQページや個々のFAQ(単一のページや専用セクション)をどのように構成するかについては、ユーザーと検索エンジンの両方が多様なコンテンツにアクセスできるように検討が必要です。回答をわかりやすく、クリックで展開される形式で提供し、ページ構造においてはスキーマの使用やページ速度、モバイル対応などの技術的最適化にも時間をかけましょう。FAQはテキストだけでなく、視覚的に豊かなコンテンツであれば、より広範囲にリーチし、価値を提供できます。

5. データを活用して改善

FAQページは時間と共に古くなるため、変更をテストし、コンテンツの見直しを繰り返し行うことが重要です。データに基づいた改善は毎月行い、結果としてユーザーとビジネスに大きな影響を与えることができます。

6. 人材の要素を忘れない

成功するFAQページやヘルプセンターは、ユーザーへの深い理解を基盤に作られています。データや証拠を重視しつつ、現実世界の洞察をバランスよく取り入れることが求められます。最前線で積極的にユーザーと関わり、オフラインとオンラインのFAQがどのように問題解決に役立つかを理解しているスタッフの支援が重要です。

簡単なヒント
FAQリソースは、完成したように見えても、常に新しい方法で価値を最大化し、成長できる余地があります。既存のコンテンツを再利用し、検索機会に合わせて強化し、テキストにビジュアルコンテンツを加えることで、短期的および継続的に利益を得ることが可能です。

まとめ

FAQリソースは、Webサイトの大きな資産となり、ユーザーの問題解決や変換の加速、ビジネスの強化に貢献します。FAQハブは、常に進化し、データセットを最新に保ち、ユーザーのニーズに基づいてトピックを拡張していくべきです。これにより、外部リソースではなく、自社サイトで直接解決策を提供し、ユーザーを引きつけることができます。

FAQアプローチを始める場合は、小規模から始め、時間をかけて拡張していくことが効果的です。

【速報】本日11/12AMよりGoogle検索アルゴリズム コアアップデートが開始

2024年11月度 Google検索アルゴリズム コアアップデートについて

日本時間11月12日5時ごろ、X(旧Twitter)Google Search Centralアカウント、及びLinkedInのGoogle Search Centralアカウントより、2024年11月の検索アルゴリズムのコアアップデートが開始されたことが発表されました。

 

本日、Google 検索の 2024 年 11 月のコア アップデートをリリースしました。
このアップデートは、検索結果の質を向上させるための取り組みを継続するもので、人々が本当に役立つと感じるコンテンツをより多く表示し、検索で上位に表示されるためだけに作られたようなコンテンツをより少なく表示します。
このアップデートは、https://lnkd.in/ezpkZUJwの検索ステータスダッシュボードに追加されており、ロールアウトが完了次第更新されます。 

※翻訳は DeepL翻訳による

このアップデートの実施に関しては、10月末に米国GooglePlexで開催されたWeb Creator summitにおいて、Googleのダニー・サリバン氏が「次のコアアップデートはもう間もなく行われる」という趣旨の発言をしていました。このニュースを読んでいたSEO関係者にとっては心の準備ができていたのではないかと思います。

(参考:Search Engine Land記事より)

LinkedInの投稿に書かれている内容は前回8月のコアアップデート時とほぼ同様の内容で、現段階では同じ方向性の変動があるのではないかと予想されます。ただ、前回は「小規模サイトや独立系サイトも含む」とあえて記載があったものの、今回はそういった情報は現状ありません。

前述したWeb Creator summitに参加したあるクリエイターからは「23年9月のヘルプフルコンテンツアップデートでマイナス影響を受けた方は、回復は期待しないでもらいたい」という発言があったという情報もあり、そのようなサイトが大きく回復するということは望みにくいように思われます。

 

なお、前回のコアアップデートでは、23年9月以降に顕著だったドメイン重視の傾向が若干薄れ、検索ニーズに合致し、ユーザーに有益であろう独自情報も豊富に含まれたコンテンツが上位に返り咲くような傾向が見受けられました。

主に大手企業ドメインなどにおいて、検索ニーズに合致していないにもかかわらず上位が取れてしまっていたキーワードでの下落が顕著に生じていたことからも、その傾向が読み取れます。

また、8月アップデートのリリース文で触れられていた「小規模サイト、独立系サイト」が、過去(特に2023年秋以前)に得ていたような評価・順位まで前回のアップデート回復できたかというと、サイトオーナーの期待には程遠く肩透かし感があったのも事実です。

現段階での変動状況

本日午前の段階ではまだ大きな変動は起きていません。

2024年11月12日(コアアップデート当日)の検索結果の変動グラフ

参考:Semrush Sensor

アップデートの告知後、2~3日後から変動が起き始めることはよくあることなので、特別なことではありません。

また、ステータスダッシュボードにはロールアウトまで最大2週間と記載されています。期間中は何度か大きな変動が生じることがあり、アップデート期間前半で上昇したのに、後半で結局もとに戻ってしまった、ということもよくあります。

流入への影響は見ながらも、まずはアップデート完了まで待つのがよいでしょう。。

 

最近、順位をあまり確認していなかったのであれば、前回のコアアップデートが終了した9月4日以降、9月中はずっと大きな変動が続いていたため、その期間中に影響が出ていなかったかを今のうちに確認しておくのも一案です。

今回のコアアップデートで悪影響を受けた方へ

今回は速報として、2024年11月12日開始のGoogleコアアップデート(November 2024 core update)とナイルの現時点での見解についてお届けしました。

ナイルのSEO相談室では、引き続き2024年11月のコアアップデートの分析を続けてまいります。

分析結果に応じて、随時本記事を更新しますので、ぜひリリースをお待ちください。

また、今回のコアアップデートで悪影響を受けてしまったという企業様向けに、ナイルでは無料相談を実施しています。自社サイトの流入数・順位が下がってしまった方は、お気軽に下記よりお申し込みください。

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SEOやWebマーケティングの悩みがありましたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!資料では、ナイルのSEO支援実績(事例)、コンサルティングの方針や進め方、費用の目安といった情報をご紹介しています。あわせてご覧ください。

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【速報】本日11/12AMよりGoogle検索アルゴリズム コアアップデートが開始ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

アンカーリンク(Anchor link)とは?使い方やずれるときの対処法を解説

アンカーリンク_アイキャッチ

アンカーリンク(Anchor link)とは、Webサイトのページ内に設置されるリンクの一種で、テキストやボタン、画像をクリックすることでページ内の指定の場所や別のページへ移動するリンクのこと。

アンカーリンクの設置は、SEO対策の効果を高める上で重要な施策のひとつですが、アンカーリンクを適切に設置しないと、かえって検索エンジンの評価を下げる可能性もあるため、注意が必要です。

そこでここでは、アンカーリンクとはどういうものか、正しい使い方や注意点などについて詳しく解説しましょう。

なお、ナイルではSEOの基礎知識をまとめた資料を無料でご提供しています。
SEOについてまずは知っておくべきことを解説していますので、興味ある方は下記よりダウンロードの上、ぜひご覧ください。

SEO戦略を自社で立てるのは難しそうと思った方へ

資料ではSEOの戦略策定における全体的な戦略、キーワード戦略、戦略策定前にやるべきことを詳しく解説しています。 もし「自社でSEO戦略を立てるのは難しそう」とのことでしたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!

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この記事のまとめ

  • アンカーリンクにはhref属性、target属性、id属性、ref属性の4種類がある
  • アンカーリンクには適切なアンカーテキストを設定し、クリックされやすいテキストやデザインにすることが重要
  • キーワードを詰め込むなどすると、アンカーリンクの使い方によっては逆効果となることもあるため注意

アンカーリンク(Anchor link)とは?

アンカーリンクとは、Webサイトのページ内に設置されるリンクの一種で、ページ内の指定の場所や別のWebページへ移動するためのリンクのこと。
長文のページでは、目次に活用されることも多い仕組みです。

Webサイトを訪れるユーザーは、求めている情報がなかなか見つからないと離脱してしまうケースが少なくありません。
そこで、ページ内にアンカーリンクを設置することにより、ユーザーが知りたい情報に早く到達しやすくなります

ユーザーの利便性向上を図ることは、検索エンジンの評価を高める上で重要な要素であるため、アンカーリンクを適切に用いることはSEO効果を高めることにもつながるのです。

アンカーリンクの種類と使い分け、HTMLでの作り方

アンカーリンクには、href属性、target属性、id属性、ref属性の4種類があります。
それぞれの属性を使い分ける方法、HTMLにおける作り方を解説します。

<アンカーリンクの4つの属性>

  • href属性:同じタブでリンク先のURLを指定する
  • target属性:別のタブでリンク先のURLを指定する
  • id属性:ページ内の見出しを指定する
  • rel属性:リンク先との関係性を示す

href属性:同じタブでリンク先のURLを指定する

href(エイチレフ)属性は、アンカーリンクの到達点となるURLのリンクを指定するための属性です。

下記のように記述することにより、サイト上には「表示するテキスト」に相当する文言が表示されます。その文言をクリックすると、同一のタブで指定したURLに遷移する仕組みです。

<href属性のHTML記述方法>

<a href="https://◯◯◯/">表示するテキスト</a>

target属性:別のタブでリンク先のURLを指定する

target属性は、新しいタブページでリンク先を開くよう指定するための属性。

href属性は同じタブページ間を移動するのに対して、target属性はユーザーが閲覧しているページとは別のタブページを表示させることができます。

これにより、ユーザーが元のページに戻りやすくなる点がメリット。
元のページに記述されている内容の補足説明として、別のページを表示させたい場合などに用いられます。

<target属性のHTML記述方法>

<a href="https://◯◯◯/" target="_blank">表示するテキスト</a>

id属性:ページ内の見出しを指定する

id属性は、同じページ内の特定の位置を指定するための属性で、「ページ内リンク」とも呼ばれます。

例えば、この記事のように、冒頭の目次がリンクになっており、クリックすると該当の見出しへ移動するといった機能は、id属性を用いることで実現されている仕組みです。

参照する要素の識別子には、HTMLのほか、CSSやJavaScriptを指定することも可能です。

<id属性のHTML記述方法>

<p id="test">表示するテキスト</p>
※「test」には指定したいアンカーリンクの名称を入れる

rel属性:リンク先との関係性を示す

rel(レル)属性は、リンク先との関係性を示すための属性です。

表示されているページから見た場合、リンク先の外部リソースがどのような位置づけであるのかを明示したい場合に使います。

rel属性に指定できる値は数多くありますが、SEOと特に関わりが深いのは次の2種類です。

nofollow:リンク先をクロールさせない

nofollowは、リンク先のページが現在のページと無関係であり、検索エンジンにクロールする必要がないことを伝えるための属性です。

リンク先が信頼できないサイトや無関係なサイトである場合、リンク先のページに対する検索エンジンの評価をリンク元ページに影響させないために用います。

<noflollwのHTML記述方法>

<a href="https://◯◯◯/" rel="nofollow">表示するテキスト</a>

nofollowについては、下記の記事で詳しく解説していますので、気になる方はご覧ください。

nofollow(ノーフォロー)属性とは、リンク先を検索エンジンにクロールさせたくない時、リンク先のサイトと関連付けたくない場合、検索エンジンへ...
nofollowとは?使い方や設定方法、SEO効果について解説 - www.seohacks.net

noopener:元のページに戻れない

noopenerは、リンク先のページからリンク元のページを操作されないようにするための属性です。

主にセキュリティ対策を目的として用いられる属性で、新規タブを開く「target="_blank"」指定を用いる際に使用が推奨されています。

<noopenerのHTML記述方法>

<a href="https://◯◯◯/" rel="noopener">表示するテキスト</a>

 

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なぜアンカーリンクはSEOで重要なのか?

アンカーリンクがSEOにおいて重要とされる主な理由として、次の4点が挙げられます。

ページ離脱を防ぎ、滞在時間の向上につながる

ユーザーが求める情報を早く見つけられるようにすることは、そのページにより長い時間滞在してもらうための重要な要素です。

特に、近年はスマートフォンでコンテンツを閲覧するユーザーが増えています。
小さな画面上で長文を読むためには、何度もスクロールをしなければなりません。

すると、求めている情報になかなかたどり着けないことから、離脱率が上がることも考えられます。

それを防ぐためには、アンカーリンクを適切に設置することが大切。
欲しい情報がどこにあるかがすぐにわかるようになるので、ページの滞在時間が伸びる可能性があるでしょう。

その結果、検索エンジンからの評価の向上にもつながります。

h3リンク先の評価を高められる

リンクとして表示されるアンカーテキストに狙いたいキーワードを含めることで、リンク先の記事に対する検索エンジンの評価を高める効果が期待できます。

<アンカーテキストの例>

アンカーテキストの例

検索エンジンのクローラーは、Webサイトのページ内に設置されたリンクをたどって、サイトの内容を把握し、評価しています。

アンカーリンクに適切なテキストが設定されていれば、クローラーがリンク先の内容を正確に認識しやすくなり、結果としてリンク先の評価が高まるという仕組みです。

ただし、アンカーリンクを無闇に設置すると、かえって検索エンジンの評価を下げる原因になります。

あくまでも、ユーザーにとって有用な参照先にアンカーリンクを設置することが大切です。

新規記事がインデックスされやすくなる

アンカーリンクを設置すると、新規記事であってもクローラーにインデックスされる可能性が高まります。

通常、記事を公開してからクローラーが巡回するまでには一定の期間を要するため、新規記事は検索結果にすぐに反映されません。

ですが、アンカーリンクがあればクローラーがそれをたどって記事を認識しやすくなるため、インデックスされるまでの期間の短縮が期待できます。

<クローラーが巡回しやすい状態と、しにくい状態>

クローラーが巡回しやすい状態と、しにくい状態

正しいアンカーリンクの使い方

アンカーリンクは適切な方法で設置することが大切です。
アンカーリンクの正しい使い方として、次の2点について理解した上で、効果的に活用しましょう。

適切なアンカーテキストを設定する

ユーザーにとってリンクの役割や有用性が伝わりやすいアンカーテキストにすることで、アンカーリンクを正しく機能させることができます。

適切なアンカーテキストにするには、次のポイントを押さえましょう。

<適切なアンカーテキストの例>

  • 「詳細はこちら」のような文言は避け、ページタイトルを入れるなどリンク先をわかりやすくする
  • リンク先ページが狙っているキーワードを含んだ文言にする
  • 「動画視聴」や「PDFをダウンロード」など、リンク先のフォーマットを提示する
  • 「◯◯を見る」など文末を動詞にする

アンカーリンクを設置した場合、ユーザーがクリックするかは、アンカーテキストだけで判断することになります。

そのため、リンクをクリックすると何が起きるのか、どのような情報が得られるのかが端的に伝わる文言にすることが重要です。

クリックされやすいデザインにする

アンカーリンクの存在がユーザーに伝わらなければ、クリックされる確率は下がってしまいます。

次に挙げるような手法を取り入れて、クリックされやすいデザインにすることが大切です。

<アンカーテキストのデザイン例>

  • リンクの色(青色を推奨)や下線を使って、通常の本文テキストとは異なることを明示する
  • マウスオーバーした際に文字色や背景色が変化するエフェクト機能を活用する
  • クリック操作が可能なリンクであることを示すアイコンを追加する

特に、アンカーリンクの色は青色にするのが基本
黒色のテキストと比べて目立つ上に、ユーザーから見た場合もリンクであることがわかりやすくなります。

逆効果になる可能性も!アンカーリンクを使う際の注意点

アンカーリンクを適切に設置しないと、SEOにとって逆効果になる可能性もあります。
アンカーリンクを使う際に注意しておきたいポイントを見ていきましょう。

キーワードを詰め込みすぎない

アンカーテキストにリンク先ページが狙っているキーワードを入れることは、SEO効果を高める上で大切なポイントのひとつです。

ですが、不自然にキーワードを詰め込むと、かえって検索エンジンの評価を下げるおそれがあります。

<アンカーテキストの良い例・悪い例>

「内部リンク 最適化」がメインキーワード、「seo html」がサブキーワードのページに遷移するアンカーテキストの場合

◯ 良いアンカーテキスト:内部リンクを最適化する方法を見る
✕ 悪いアンカーテキスト:内部リンクの最適化がSEO効果をもたらすHTMLについて見る

悪い例は、狙うキーワードを詰め込むあまり、日本語として不自然になっています。

また、テキスト要素が多すぎると、リンク先にどのような情報が掲載されているのかイメージしにくくなるため、ユーザーがパッと見てわかる端的なアンカーテキストを設定しましょう。

リンクが切れていないかを定期的に確認する

アンカーリンクは複数のページで設置していることが多いため、一度設定したらそのまま…ということは少なくありません。
そのため、リンク先のページに適切に遷移するかを定期的に確認するようにしましょう。

リンク先に遷移しなかったり、リンク先のページが表示されなかったりすると、ユーザーの利便性が低下します。
そのような状況を放置すると検索エンジンの評価を下げることにもつながるため、リンクをチェックする機会をスケジュールに組み込むのをおすすめします。

ヘッダーを「position:fixed;」で固定しない

ヘッダーを「position:fixed;」で固定すると、スクロールした際に指定した位置がずれる原因となります。

これは、アンカーリンクで指定された位置に、ヘッダーの高さ分が加味されていないことが主な理由です。

アンカーリンクの位置がずれると、ユーザーが意図した情報に到達できず混乱させることにもなりますので、後に説明するとおりCSSでリンクの位置を調整しましょう。

ずれが発生していないか、アンカーリンクを実際にクリックして確認しておくことが大切です。

アンカーリンクがずれる場合の対処法

アンカーリンクで指定した位置がずれる場合には、大きく分けて2つの対処法があります。

それぞれについて見ていきましょう。

<アンカーリンクの位置がずれる場合の対処法>

CSSで調整をする

固定したヘッダーの高さを「padding-top」で指定し、さらにネガティブマージンを「margin-top」に指定することにより、アンカーリンク位置のずれを解消できます。

具体的な記述例を参考に、CSSを修正してください。

<CSS記述例>

padding-top:100px;
margin-top:-100px;

JavaScriptで調整する

jQueryを使用し、アンカーリンクのジャンプ先の位置を調整する方法もあります。
下記はjQueryに記述するコードの例です。

<JavaScript記述例>

$(function() {
 let headerHeight = $('#header').outerHeight(); // ヘッダーの高さを取得
 let speed = 600; // スクロールの速度

 

 $('a[href^="#"]').click(function() {
  let href = $(this).attr("href");
  let target = $(href === "#" || href === "" ? 'html' : href);
  let position = target.offset().top - headerHeight;
  $('html, body').stop().animate({ scrollTop: position }, speed, "swing");
  return false; // デフォルトのリンク動作を無効化
 });
});

上記のように記述することにより、固定ヘッダーの高さを取得してアンカーリンクの位置を調整可能となります。固定ヘッダーの高さが変動するレスポンシブデザインにおいて有効な対処法です。

アンカーリンクに関するよくある質問

アンカーリンクに関するよくある質問をまとめました。それぞれの質問に対する回答を紹介します。

アンカーリンクとハイパーリンクの違いは?

アンカーリンクはWebサイト内の指定場所に遷移するのに対し、ハイパーリンクはWebページ以外の文書内リンクも含みます。

例えば、WordやExcelといったOfficeソフトではハイパーリンクという呼称が用いられています。

アンカーリンクは別名何と呼ばれている?

アンカーリンクは「ページ内リンク」「記事内リンク」とも呼ばれます。

ページ内リンクが同一ページ内の指定した場所に移動するためのリンクを指すのに対して、記事内リンクは同一サイト内の指定したページに移動するためのリンクを指します。

そのため、厳密には両者はイコールではありません。

リンクを貼り付けるとはどういうことですか?

「リンクを貼り付ける」とは、テキストや画像にリンクを設定して指定した場所へ遷移できるようにすることを指します。

アンカーリンクは記事内のテキストにリンクを設定し、指定した場所やページに移動できるようにする仕組みのことです。

アンカーリンクで別ページに飛ばないのはなぜ?

アンカーリンクから別ページや別ウィンドウを開くには、target属性にてリンク先を指定する必要があります。

一例として、<a href="https://◯◯/" target="_blank">表示するテキスト</a>のように記述することで、別ページに飛ばすアンカーリンクを設置可能です。

リンクのURLパラメータとは何ですか?

URLパラメータとは、URLの末尾に追加されている文字列のこと。

URLの「?」以降がURLパラメータに相当します。
アクセスしているユーザーの状況をサーバー側に伝えられるため、流入経路の把握や広告効果の測定などに用いられる手法です。

URLパラメータについては、下記の記事で詳しく解説しています。

URLパラメータとは、サーバーに特定の情報を送るためにURLに付け加える変数のことを指します。URLパラメータを設置することで、ページ内のユーザビ...
URLパラメータとは?メリットや活用方法、注意点を詳しく解説 - www.seohacks.net

アンカーリンクをうまく活用してユーザー満足度を高めよう

アンカーリンクを適切に設置することは、ユーザーの利便性向上に寄与するとともに、検索エンジンの評価を高める効果も期待できます。

SEO効果を高めるには、アンカーリンクの正しい使い方を理解した上で、ユーザーにとって役立つ設置方法を実践していきましょう。

今回解説したアンカーリンクのSEO効果や正しい使い方を参考に、ユーザービリティの向上に向けたWebサイトの構築・改善に役立ててください。

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アンカーリンク(Anchor link)とは?使い方やずれるときの対処法を解説ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

強調スニペットとは?表示される仕組みや出し方、非表示にする方法

強調スニペット_アイキャッチ

検索結果の上位サイトに表示される「強調スニペット」の効果をご存じでしょうか。
強調スニペットが表示される仕組みや表示させるポイントを知ることは、サイトを運営していく上で重要なポイントのひとつです。

この記事では、強調スニペットの概要と種類をはじめ、基本的な仕組みや表示されるメリット・デメリット、表示させる方法・非表示にする方法についてわかりやすく解説します。

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強調スニペットとは

強調スニペットとは、Googleが自動的に生成している、検索結果画面の強調表示のことを指します。
多くの場合、検索結果画面の上部(リスティング広告が入る場合はその下)に表示されることが多いです。

<強調スニペットの表示例>

被リンク_強調スニペット

なお、Googleが検索結果に適したコンテンツであると判断したページに対して表示されるため、サイト運営者が意図的に表示させることはできません

強調スニペットに表示される内容は、ページから自動的に抽出された画像や文章、ページタイトル、URLなどです。
読者が求める情報が端的に示されるため、クリック率の向上につながる可能性があります。

強調スニペットに表示されることを狙ったSEOは、Webサイトの流入数増加に効果的な施策といえるでしょう。

強調スニペットとリッチリザルトの違い

リッチリザルトとは、Googleの検索結果にサイト名・ページタイトル以外のさまざまな情報が表示されることを指します。

リッチリザルトの表示のされ方は数パターンあり、次のように企業のコーポレートサイトの検索結果にサイトリンクが表示されたり、レシピの検索結果に口コミの点数や調理時間が表示されたりするほか、FAQのアンサーボックス、店舗の営業時間や支払い方法などが出ることもあります。

<リッチリザルトの表示例>

ナイル_リッチリザルト

ナイル株式会社のリッチリザルト(赤枠)

レシピ_リッチリザルト

レシピのリッチリザルト例(赤枠)

リッチリザルトに表示される項目は、構造化データをマークアップすることにより、サイト運営者がある程度まで制御できます。
一方、強調スニペットの表示有無や表示項目はGoogleの判断に委ねられている点が大きな違いです。

強調スニペットとナレッジパネルの違い

ナレッジパネルとは、Googleの検索結果画面で人や物、場所などに関する情報が表示される領域のこと。
パソコン表示の場合、検索結果の右側上部に表示されます。

カボチャ_ナレッジパネル

ナレッジパネルの例(赤枠)

強調スニペットはWebページ内の情報を取捨選択して表示されますが、ナレッジパネルはGoogleがさまざまなサイトから収集した情報にもとづいて表示される点が大きな違いです。

なお、ナレッジパネルの表示有無や表示内容はGoogleの判断であり、サイト運営者が制御できない点は強調スニペットと共通しています。

強調スニペットの表示の種類

強調スニペットには、主に6つの表示形式があります。

それぞれについて詳しく解説しましょう。

テキスト形式

テキスト形式の強調スニペットは、検索キーワードに対して詳細な回答がテキストで表示される形式です。例えば、「クローラー」と検索すると次のとおり端的に回答が表示されます。

テキスト形式

言葉の意味や概要を知りたいときにWebサイトを開かずに素早く確認できるため、ユーザーにとって利便性の高い表示形式です。

画像+テキスト形式

画像+テキスト形式の強調スニペットは、画像とテキストを組み合わせて表示される形式です。
例えば、「パンくず」と検索すると、次のように概要はテキストで、表示場所は画像で表示されます。

画像+テキスト形式

画像部分はサイト内から自動選定されたアイキャッチや図表などが表示され、テキスト部分は説明文や表、箇条書きとなることが特徴です。
画像とテキストそれぞれの組み合わせで表示されます。

表形式

表形式の強調スニペットは、金額や店舗名などの情報が表形式で掲載される形式です。

例えば、「品川 映画 スケジュール」と検索すると、映画館名と当日の上映時間が表形式で表示されます。

表形式

リスト形式

リスト形式の強調スニペットは、ランキングや手順などを表示する形式。
画像や箇条書き、など複数の表示形式があります。

例えば、「検索エンジンランキング 日本」と検索すると、次のように日本の検索エンジンランキングの上位3位までがナンバリングで表示されます。

リスト形式

動画形式

動画の強調スニペットは、YouTubeに投稿されている動画を抽出して表示する形式です。

動画形式

音楽コンテンツであれば、楽曲の歌詞や配信中の音楽ストリーミングサービスのほか、「他の人はこちらも検索」といったレコメンド動画が表示されることもあります。

動画による強調スニペットには、動画のサムネイル画像が表示される関係上、ほかの強調スニペットと比べて検索結果画面上に大きく表示される点が特徴です。

そのほかの形式

ここまで紹介した以外にも、強調スニペットにはさまざまな表示形式があります。

天気

例えば、「今日の天気」と検索すると、強調スニペットに天気予報が表示され、検索時の日付や時間や週ごとの結果を確認することが可能です。

また、位置情報の利用を許可していれば、自身の現在地の天気情報が表示されるため、旅行や外出先の天気が気になる状況で役に立つでしょう。

今日の天気

食べ物のカロリー

食べ物名に続けて「カロリー」というキーワードを入れて検索すると、食べ物のカロリー情報が強調スニペットに表示され、すぐに対象のカロリー情報を確認できる場合もあります。

下記の画像は、「ラーメンのカロリー」と検索した結果、実際のカロリーが表示された例です。

ラーメンのカロリー

Googleの強調スニペットの仕組み

Google強調スニペットは、ユーザーにとって情報収集に役立つとGoogleが判断した場合に表示されます。
通常、強調スニペットは単独で表示されるものの、複数の項目が表示されるケースも少なくありません。

どの検索結果に強調スニペットを表示するかは、Googleが自動システムによって判断していますが、ユーザーが強調スニペットに対してフィードバックを送信することも可能です。
Googleでは、寄せられたフィードバックにもとづいて検索アルゴリズムと検索結果品質の向上を図っています。

参考:Google検索 ヘルプ「Googleの強調スニペットの仕組み

強調スニペットのメリット・デメリット

多くの表示形式がある強調スニペットですが、表示されるにあたってメリットとデメリットがあります。
それぞれを整理しましょう。

強調スニペットのメリット

強調スニペットは、検索ユーザーにとってのメリットと、サイト運営者にとってのメリットの2つに分けられます。

ユーザーのメリット:欲しい情報がすぐに手に入る

強調スニペットの検索ユーザーにとってのメリットは、表示されたサイトを開くことなく知りたい情報を手に入れられることです。

ユーザーの属性や検索キーワードに対して、Googleが最も適した回答と判断した情報を検索結果画面の上部に表示してくれるので、必要な情報がその表示されたサイトに含まれていることが一目でわかります。

強調スニペットはユーザーにとって、検索で知りたい情報を見つけるまでの手間を減らしてくれる優しい存在なのです。

サイト運営者のメリット:自サイトへの流入が期待できる

強調スニペットは、検索結果の上部というユーザーの注目を集めやすい場所に表示されるため、ほかのサイトよりクリックされる可能性が高くなるのが、サイト運営者にとってのメリットです。

実際に、海外Webマーケティング会社が2022年に発表した調査結果(※)では、強調スニペットがGoogleユーザーによる総クリック数の35.1%を占めているという結果が出ています。

強調スニペットに表示されることで、サイトの情報がGoogleからも信頼されていることがユーザーにも伝わるため、ブランディングにも好影響を与えるでしょう。

※参考:Featured Snippets Study: Results From 3,500+ Internet Users

強調スニペットのデメリット

強調スニペットは、検索ユーザーにとっては特にデメリットはないと考えられますが、サイト運営者にとってのデメリットはあります。

サイトに流入されない可能性がある

テーマによっては、ユーザーが強調スニペットのみで疑問を解決してしまい、サイトを開いて閲覧するユーザーが減少する=サイトに流入されない可能性があるのです。

これは「ゼロクリック検索」と呼ばれ、強調スニペットで表示されたページ(検索順位1位)の平均クリック率が5.3%下がったという調査データがあります。

一方、強調スニペットに表示されなかった検索順位2~4位のページは、平均クリック率よりも高い値(2位は平均クリック率の約5%増!)になりました。

つまり、あえて強調スニペットに表示された結果を避けて、それ以下のページをクリックするユーザーがいることを示しているといえるでしょう。
必ずしも強調スニペットがすべての検索ユーザーにとって有用ではないといえます。

<強調スニペットが表示された検索結果における、1~10位ページのクリック率>

強調スニペットが表示された検索結果におけるクリック率

参考: Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid

ゼロクリック検索が増加すると、サイトのセッション数が減少し、潜在的な顧客やコンバージョンの機会を逃す恐れはあると考えていいでしょう。

ページ上部から見てもらえない

強調スニペットをクリックしてサイトに流入すると、強調スニペットに表示されている位置までスクロールされてしまうため、ユーザーにページの冒頭から見てもらうことができません。

<強調スニペットからサイト流入した場合>

強調スニペットからサイト流入した場合

もちろん、ユーザー自身がコンテンツの冒頭に戻る可能性も考えられるものの、自身の課題が解決してしまったらほかの部分に目を向けることはほぼないと考えられます。

すると、サイト運営者が本来届けたいメッセージを見ることなくページを離脱してしまう可能性が高まるでしょう。

誤った情報だった場合の悪影響が大きい

強調スニペットは、通常よりも目立つ形で検索結果に表示されることから、もしその情報が誤っていた場合のリスクが大きいです。

もちろん、強調スニペットの表示有無にかかわらず、サイトには常に正しい情報を掲載するべきではありますが、万が一誤っていた場合のリスクは、サイトに流入しないと知りたいことを見つけることができない通常の検索よりも大きいでしょう。

さらに、誤情報を掲載していたサイトとして、ブランドの信頼性も低くなってしまいます

強調スニペットを表示させる方法

強調スニペットは、ここまで説明したとおり、Googleのアルゴリズムによって自動的に選択されるため、サイト運営者が任意に設定できません。
ただし、適切な対策をすれば強調スニペットに選ばれる可能性を高めることはできます。

Google 検索セントラル ブログでは、次のように説明されています。

自分のページを強調スニペットとして設定できますか?

それはできません。ユーザーの検索リクエストに対して、ページの内容が強調スニペットにふさわしいと Google のシステムが判断すれば、上位に表示されます。

Google 検索セントラル ブログ|強調スニペットとウェブサイトより引用

このように、強調スニペットに選ばれるかどうかはGoogleのアルゴリズムによって決まります。
そのため、Googleが公表している強調スニペットの表示基準を理解し、それに沿ったサイト設計を行うことは、サイト運営者にとって重要です。

強調スニペットを表示させるには、SEOとは違うアプローチも必要

どのサイトを強調スニペットに表示するかはGoogleが判断していることから、SEOで一般的に行う方法とは異なるアプローチが必要です。

強調スニペットを表示させるための対策として、まずは強調スニペットが現状表示されているキーワードを調査し、そのページの特徴を確認しましょう。

ここでは、SEO分析ツールのAhrefs(エイチレフス)を利用して調査する方法を紹介します。

まず、Ahrefsの「Site Explorer」で、現在注目されている強調スニペットを探します。

具体的な操作方法は下記のとおりです。

<Ahrefsで注目されているスニペットを探す手順>

  • 検索バーにドメイン名を入力する
  • オーガニックキーワードレポートを選択する
  • SERP機能フィルターを選択する
  • ドロップダウンメニューより「強調スニペット」を選択する
  • 掲載順位フィルター(Position)を1-1から追加して「適用」をクリックする

以上の操作により、ドメインを入力したWebサイトにて強調スニペットを表示するトリガーとなるキーワードのリストが表示されます。
また、掲載順位フィルターを2-5に設定することにより、競合他社から獲得できる可能性のある強調スニペット表示の機会を確認することも可能。

参考:ahrefsオフィシャルブログ|Googleのスニペット機能:それを手に入れるために知っておくべきことすべて

こうして取得した情報を元に、なぜそれらのキーワードが強調スニペットの対象となっているのか、ユーザーの検索意図を分析したり、コンテンツを参考にしたりすることによって、自サイトのページが強調スニペットに表示される可能性が高められるでしょう。

強調スニペットに選ばれやすくなるコツ

強調スニペットは検索上位のサイトから選出されるため、基本的なSEOももちろん重要です。

適切なキーワードを選択し、ページタイトルやメタディスクリプションを最適化するなど、Google検索で上位に表示されるための対策をとりましょう。
最低でもページを10位以内に入るようにしたいところです。

その上で、強調スニペットにより選ばれやすくするために、次の5点を実践しましょう。

ユーザーへの回答を端的に伝える

強調スニペットとして表示される情報は、ユーザーが入力した検索キーワードに対する答えに最も近いものから選出されます。

そのため、「◯◯とは、△△△△ということです」のように、ユーザーの検索意図に対して端的な情報を文中で提供することが大切です。
冗長な表現は極力削り、ユーザーが知りたい情報を端的に伝える一文を用意するといいでしょう。

結論ファーストで記載する

コンテンツの本文は、「結論ファースト」で記載するのをおすすめします。

ユーザーが入力した検索キーワードに対する回答が冒頭に記載されていることにより、検索意図に応えるコンテンツとして認識されやすくなるからです。

各見出しに対して、結論→理由→具体例→結論といった流れで本文を記載し、ユーザーが早めに回答を得られるようにしましょう。

ひとつのトピックスにつき120~150文字程度でまとめる

ひとつのトピックに対する解説は120~150文字程度でまとめるのが理想です。
150文字以上の説明が必要になる場合は、段落を分けるなどして読みやすさに配慮しましょう。

こうした工夫は強調スニペット表示に選ばれやすくするためだけでなく、ユーザーがコンテンツを読みやすくする意味でも効果的です。

質問形式の見出しを使う

見出しを「~とは?」「~は何か?」といった質問形式にし、続く本文にて回答を示すことにより、強調スニペット表示と親和性の高いコンテンツになります。

「よくある質問」をQ&Aサイトなどを元に分析し、見出しに設定するのがポイントです。

構造化データを実装する

構造化データとは、ユーザーと検索エンジンがいずれもコンテンツを効率的に理解できる形式に整えられたデータのことです。

コンテンツの意味や関連性をGoogleに明確に伝えることにより、強調スニペットに選出される確度が高まります。

「よくある質問」に構造化データを実装するのもおすすめです。

構造化データについては、次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

構造化データとは、検索エンジンがページ内容を理解しやすくなるデータ形式のことです。正しく記述することで検索エンジンがページの内容をより理...
構造化データとは?非エンジニアでもよく分かる!初心者向け徹底解説! - www.seohacks.net

強調スニペットを非表示にする(消す)方法

強調スニペットは、サイトのクリック率を下げる可能性があるため、表示されないようにしたい場合もあるでしょう。

非表示にする方法として、次の3つのタグを使用する方法があります。

<強調スニペットを非表示にするためのタグ>

  • max-snippetタグ…スニペットに表示される最大文字数を指定できるタグ
  • nosnippetタグ…スニペット表示を完全に拒否するタグ
  • data-nosnippetタグ…Google検索の結果に特定のページの部分を表示させないタグ

まずは、完全に非表示にする前に、max-snippetタグを使って表示される文字数を調整することをおすすめします。

適切な文字数で強調スニペットを表示することで、ユーザーには導入部だけを見せ、詳細を知りたいと思うきっかけを作ることで、クリック率を高められる可能性があるからです。

例えば、記事の要約を強調スニペットに含めつつ、詳細な内容は控えめにすると、ユーザーが「この記事の続きを読みたい」と思う形にできます。

このように、max-snippetタグを使えば、検索結果画面での見やすさを維持しながら、表示内容のコントロールが可能です。

それでも強調スニペットを非表示にしたい場合は、nosnippetタグやdata-nosnippetタグを使用しましょう。

ただし、強調スニペットを非表示にすると、サイトへのクリック数や検索順位に影響を与える可能性があります。
非表示にする前に、そのメリットとデメリットをよく考えるようにしてください。

参考:Google 検索セントラル ブログ|強調スニペットとウェブサイト

強調スニペットで注意したい点

サイトへの流入増加に役立つ強調スニペットですが、次のような注意点もあります。

常に同じページが表示されるわけではない

強調スニペットは、Googleが検索ニーズに適していると判断したページやコンテンツが表示されるため、常に同じページや内容が表示されるわけではありません。

一度強調スニペットに表示され、さらに検索順位が変わらなくても、そのときのアルゴリズムによって、強調スニペットに表示されなくなる場合もあります。

また、古い情報よりも最新情報が表示される傾向があります。
そのため、強調スニペットに選ばれるためには定期的なコンテンツ更新も重要。

情報を適宜見直して更新し、鮮度を維持することを心掛けましょう。

表示の仕様がアップデートされる

Googleは定期的にアルゴリズムのアップデートを行っているため、強調スニペットの表示方法も変更される可能性があります。

2019年8月には、強調スニペットに関する大規模なアップデートがあり、表示内容や仕様が変更となりました。

そのため、サイト運営者は定期的にGoogleの発表やSEO関連のニュースをチェックし、必要に応じて対策していきましょう。

なお、ナイルでは、最新のSEOトレンドやGoogleのコアアルゴリズムアップデートの情報をまとめた「SEOニュース」を毎月発行しています

強調スニペットを含む検索結果ページの最新動向や、対応するための具体的な施策案などを専門家の視点からお届けしていますので、ぜひサイト運営にお役立てください。

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強調スニペットはメリット・デメリットを理解して対策しよう

強調スニペットは検索結果の上位に表示されるため、サイトの流入数に影響を与えます。

表示されるように対策する際は、Webサイトの目的や状況に合わせて、ユーザーに価値のある情報を提供してください。

ただ、強調スニペットの対策には継続的なモニタリングとSEOが重要な上、専門的な知識と経験が求められるため、自社だけでは対応が難しいこともあるでしょう。
その場合は、SEOの専門家に相談するのがおすすめです。

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【雑記】 SEOはいつになったら終焉をむかえるのか

「SEO崩壊」みたいな、令和にもなってまだやってたのか的なタイトルの記事が流れていて腹筋崩壊していたところ、なんか書きなよと言われたので7年?8年?ぶりにSEOの記事を書いています。

ちなみにその記事は検索やSEOどころかGoogleの話題もほとんど出てこない、新しい生成AIサービスをいろいろ紹介する記事だったようなので、「せめてSEOの話をしろよ」以外に言いたいことは特にありません。

SEOは1~2年に1度くらいのペースで終了する

この業界に関わりはじめたのが大体15年前とかになりますが、その時代から変わらず、おおよそ1~2年に1度くらいの頻度でSEOが終了するお知らせが出ます。

今のところ、特に終了する気配が見られないまま、SEOというジャンルの仕事やビジネスニーズは残っています。

もちろん、15年前とSEO実務やSEOビジネスの中身については跡形もないくらいには変わっていますが、検索トラフィックとSEOのビジネスにおける重要性・注目度そのものは、むしろ年々増しているように感じます。

SEOが終わってほしい人は昔から多い

SEOは、ある程度そのアルゴリズムに則っていろいろうまいことやると自社に有利な検索結果にできる、みたいな側面があります(それがSEO)ので、やろうとしてもうまくやれなかったり、何も気にせずに好きなコンテンツづくりだけをやっていたい人たちからすると、SEOをうまくやってるサイトは邪魔だし、SEOという手法そのものに嫌悪感がある人はいます。

またそれ以前に、スパムとか詐欺まがいなサイトも詐欺サイトもSEOの評価ハックをしっかり利用してしまっているので、そういう意味でも嫌われて然りな部分は否めません。

なので、「SEOが終わる」みたいなネタを出せば食いつく人も多いし、新しい何かが出てきたのでSEOは価値がなくなるみたいなことをテンプレ的に流していれば、別角度からそういう新しいものが好きな人が食いつくことも合わせて記事として最低限のPVは取れるので、ある意味メディアとしても気楽に作れるコンテンツだろうと思います。

過去に何度かSEOが終了したきっかけ

せっかくなので、「SEO終了のお知らせ」「SEO●亡」みたいな話が過去に出てきたきっかけと、その後どうなったかについてを簡単に思い出してみます。

例1:パーソナライズド検索により、従来のランキングシステムが意味をなさなくなるのでSEOが不要になる

はるか昔、Googleがパーソナライズ文脈をがんばってた時代の、「時代はパーソナライズの時代で、従来型のアルゴリズムで決められた一般的なランキングを良くするためのSEOはもう終わる」みたいな話です。

現実には、ユーザーが検索結果を勝手にパーソナライズされることをそもそも期待してなくて、全然指標が良くならないとか、実際にパーソナライズド検索結果がそこそこ以上に使い物にならなかったとか、いろいろな事情があったのだと思いますが、少なくともそこから間もなくしてSEOではほとんど話題にならなくなりました。

参考:We sat in on an internal Google meeting where they talked about changing the search algorithm — here’s what we learned

今生きているのは、「実機確認はちゃんとシークレットブラウザでやろうな」くらいの話です。

例2:SNSの普及によりSNSで情報を探して、Googleで検索する人が減るからSEOが不要になる

2011年頃に腐るほど見た話ですが、特にその後Googleの検索数が減ることはありませんでした。

また別の文脈ですが、さまざまなソーシャルシグナルが検索結果のランキングに直接反映されることも(活用しようといろいろ試みたりはしてたでしょうけど)ありませんでした。

若い人はほとんど知らないだろう話題ですが、2011年に当時のGoogleの肝入りプロジェクトである独自ソーシャルメディア「Google+」も、リリースしてわりとすぐに話題にならなくなり、最終的にはサービスも終了しています。

SNSによってGoogle検索する人がいなくなる、ソーシャルグラフを活用すれば従来のSEOアルゴリズムに頼るよりも信頼の置ける情報に常にアクセスできる…このような言説が実現することは、今に至るまで起きていません。

ただし、その当時言われていたこととは関係なく、スマホの普及によってユーザーがSNSや動画プラットフォームに流れた結果、Google検索向けのコンテンツ制作よりもそうした別プラットフォームに最適化されて作られたコンテンツの流通量が相対的に増えているのは事実です。

少なくとも、検索結果の仕様としてAIの回答が出てくるとか、検索結果がURLリストじゃなくなる(実際はそうはならない)とか、チャットUIでAIの回答が得られるとか、そういう細かい機能的な話よりは、検索対象にしたいコンテンツそのものがGoogle検索の領域外で作られるようになっていることのほうが、影響が大きいトレンドなのではないかなと思っています。

例3:アルゴリズム変更によって低品質コンテンツ中心のサイトが殲滅され、良質なコンテンツが自然に評価されるのでSEOが不要になる

12年ほど前、日本にパンダアルゴリズムが導入されたあたりで出ていた話ですが、残念ながらまったくそういう結果にはなっていません。

代表的な例としては、2016年のキュレーションメディア問題によって微妙な(ここでは、信頼度の低い、正確でない、無責任な)コンテンツがSEO評価ハックによって検索結果に評価されまくった結果が社会問題になり、ニュースにも多く取り上げられることになりました。

今でも「コンテンツの中身さえ良ければそのコンテンツが上位表示される」からは程遠い状態で、今後もそうはならないのです。

例4:リンクスパム系のSEOがアルゴリズム+スパム対策によって殲滅され、コンテンツ評価を中心にまともなサイトが自然に評価されるのでSEOが不要になる

これも10年以上前ですが、収益性の高い検索キーワードでのSEOがもっぱらリンクスパム中心の殴り合いで成り立っているような時代に、そうしたリンクスパム撲滅に向けたアルゴリズムの調整や、手動対応オペレーションが強化され、不正にリンクを駆使してサイトの評価を水増しする手法が事実上オワコン化し、その抱き合わせ的なノリで、SEOそのものも「オワコン」といわれていた時期がありました。

もちろん、昔流行ってたような不正なリンク評価操作は実質的な効力を持ちにくく、実務上のコスパがまったく合わないので、今はやってる人はほとんどいないと思います。

とはいえ、SEOにおけるリンクの比重、それは平たくいえば「サイトに対する第三者評価」の比重ということですが、むしろ2024年現在でも相当な比重が置かれている評価指標で、検索流入やSEOを考える上で決して欠かせない要素であることは、当時からまったく変わっていません。

余談ですが、今から10年ほど前のネタで、リンクを評価材料としない検索結果を試そうとしたことがあります。

やってみたら、単にスパムに汚染されまくっていて使い物にならなさすぎる検索結果が出来上がったので、サイトの評価にリンクを使わないのはどのみち無理だよね、のような話もありました。

参考:バックリンク評価なしの検索結果をGoogleは作っているか?

…など。

少なくとも、これまで新しいサービスやプラットフォームが普及しても検索を代替するようなものは過去ずっと出てきておらず、またGoogleの情報処理技術やランキングシステムがいくら改良されても「良いコンテンツを作ってちゃんとサイトを運営していさえすれば評価される」などという、SEOが終了するたびに期待されていたような結果には2024年になってもまだまだ程遠く、ほかと比べて有利な評価をより効率的に得るために何ができるか、というSEOの苦悩は今後しばらく続くことになるとは思います。

※しばらく現場から離れていたので、ネタが古いとかはご容赦ください。

生成AI技術の発達によってGoogle検索とSEOはどうなるのか

では、昨今の「生成AIとSEO」という文脈ではどうでしょうか。

例えば、GoogleのAI Overview(AIによる概要)みたいなのもSEOの世界では話題になりますが、正直なところ、これはSEOの文脈ではそこまで気にしなくていいと思います。

というか、全体的に生成AIが検索と直接バッティングする範囲自体が限定的なものだろうと思います。

もちろん、検索と関係なくAI領域は当面の各社の注力領域になると思いますので、そういう意味での興味や期待は持っていて然りと思いますが、その技術をGoogle検索に混ぜようとしても、実際にユーザーの利用指標が良くなるポイントはある程度限られるため、そこまで積極的に全部混ぜようとは思ってないだろう、みたいな捉え方をしています。

例えば、AIによる概要機能が改良されたとして、それは「インフォメーショナルクエリを中心に検索結果に回答が表示される機能として、すでに存在している強調スニペット表示などとユーザー便益がどこまで大きく変わりますか?」とか、「世の中の検索ユーザーは、どこまでこの機能が拡張された検索結果を望んでいるんですかね?」みたいな話が焦点になって、最終的には「便利な機能として検索システムに標準搭載されましたね、あると便利ですね」くらいの感じで、次第に話題にならなくなっていくイメージはあります。

その中で、例えば検索に対して信頼できるドンピシャなアンサー(コンテンツ)が出てきにくい検索で、生成AIがいい感じに気の利いた回答出してくれる…とかならば、それはとても便利なことで、良い補完関係だと思います。

しかし、そうでもないところにまでガンガンAIによる概要やレコメンドを表示してくるような意向はないんじゃないかなと考えます。

ましてや、コンテンツ掲載元へのリンク誘導をなくして、検索結果を丸ごと生成AIのコンテンツにして回答します、などといったことは、検索サービスのビジネスのエコシステム的な意味とか、その他いろいろも含めて当面あり得ない方針だろうと思います(少なくともGoogle検索では)。

現実には、競合検索エンジンのBingに対して、AI領域でGoogleが大きく遅れを取るわけにはいかないとか、そういう大人の事情も多分に含まれてる領域だと思いますし、(AIではなく検索プロダクト側が)本心でどこまでこの路線をがんばろうとしてるのかは正直疑問です。

生成AIは検索を代替するのか?

最後に、検索サービス外で生成AIによる質問回答サービスが次々と生まれているが、それは検索を代替するか?についてですが、例えば「豚こま肉と玉ねぎとジャワカレーの中辛が家にあるから、それで作れるうまいカレーのレシピを出せ」みたいな、従来のGoogle検索だと少しキツそうな質問でも、狙った通りしっかりリュウジのバズレシピから至高のカレーのレシピをメインで参照した上で、絶妙に大事なポイントを外したレシピを提示してくる(水400mlに対してジャワカレー1箱など)、みたいなことは今でもできています。

なので、そういう使い分けで生成AIによるコンテンツが検索行動の中で補完的に活用される幅は今後少しずつ広がっていって一定の利用者が定着すると思いますし、その中で一定のトラフィックやビジネスが発生することも出てくると思います。

このように、例えば「今日のコーディネートを考えるなら、GoogleじゃなくてTikTokやインスタ見るよね」みたいな感じの棲み分けは、生成AIツールに対しても一部で発生すると思いますが、全体の検索総量とかSEOがどうのこうのという話に及ぶような影響に至ることはなかなか考えにくいなと思います。

どのみち、生成AIツールを検索ツールの代替サービスとして捉えるのはいろいろな意味で少し無理があるので、基本的には新しい技術、新しいソリューションとしてウォッチしておくべき対象だと思います。

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【無料テンプレート付き】SEOの目標設定の方法をやさしく解説!

目標設定の仕方_アイキャッチ

「今度からキミ、SEOやってね」と言われ、初めてSEO担当になったけど、SEOのことはまだまだ勉強中。でも、さっそく来期の目標を作らなくちゃいけない…ど、どうすれば…!――そんな新任SEO担当者の方はいませんか?

そこで今回は、SEOの目標設定の方法を準備から実践方法まで解説!
パパッと数字を作ることができるテンプレートもご用意しています。記事を読んだ上で、ぜひダウンロードしてお使いください!

なお、ナイルではSEOの基礎知識をまとめた資料をご用意しています。
こちらも無料でダウンロードできますので、SEOでお困りでしたらお気軽にご活用ください。

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<この記事を読んでほしい人>

  • 新任SEO担当者
  • 与えられた数値目標がなく、ただ目標設定をしなければならない人

目標設定は目標数値が与えられていないほうが難しい

目標設定にあたっては、2通りのパターンがあると思います。

1 「来年はSEOで1.5倍、2倍にしよう」と目標がすでにある場合

SEOで前年の1.5倍やら2倍やらにしよう、というのがあらかじめ決まっているパターンに関しては、そこから逆算すればいいだけなので簡単です。

追っていく数値がSEOの流入数なのか、SEO経由のコンバージョンなのか、そこはメディアの目的によって変わりますが、それを1.5倍、2倍にするにはどうすればいいかをシンプルに因数分解していけばいいでしょう。

ほとんどの事業はこちらのパターンかもしれません。

ただ「目標を作れ」といわれている場合

目標とする数値がなく、ただ目標を作って上長に持っていかなくちゃいけない場合は、新任の方だと途方に暮れてしまいますよね。

まったくSEOをやってこなかったサイトであれば、流入目標を300%増とすることもできそうですが、そうじゃない場合は、前年までの数値を元に数字を作っていくことになります。

この記事では、こちらのパターンでお悩みの方向けにやり方を解説していきますね!

目的のないサイトの目標は立てられない

目標設定の方法を紹介する前に、確認しておきたいことがあります。
それは、売上や商談数のアップなど、目的が定まっていないサイトの目標は立てられないということです。

目的のないサイトなんてあるわけないじゃん!と思う方がいるかもしれないのですが、実はそういうサイトは少なくないんです。

私がこれまでご支援してきた企業の中には、目的がなくサイト運営をしていたケースが結構あります。
「オウンドメディアが流行ってるから、ウチも作っちゃおうよ!」と、とりあえず作り始めてしまった…というのが実際のところなのでしょう。

目標設定は、その名の通り目標があって初めて設定できるものです。
何のために、何に向かってメディアを運営しているのかを、まずはしっかり定めてください。

それを踏まえて、次のような順序で目標設定をしていきましょう!

1 サイトの目的と主要KPI(必要に応じてKPI)を設定する

サイトの目的を達成するためにユーザーに期待する行動を、KPIとして設定しましょう。

次のようなロジックツリーを作り、サイトの目的をトップにして、目的を達成するために見ていく指標を逆算して分解していくと、自分たちがやるべきことがわかりやすくなります。

サイトの目的を達成するのに直接影響する指標を「主要KPI」とし、主要KPIにつなげるために必要な指標(サイトの目的に間接的に影響する指標)を「補助KPI」として細分化するのがおすすめです。

<KPIの考え方例>

KPIロジックツリー

サイトのKPIはサイトの種類によって異なる

主にSEOを実施することが多いサイトには、次のような種類があります。

<SEOを実施することが多いサイトの種類>

サイトの種類 特徴 サイトのKPI例
サービスサイト 商品やサービスなど、自社の事業を理解し、購買につなげるためのサイト セッション数、問い合わせ数、資料ダウンロード数、会員登録数など
オウンドメディア 主に商品やサービスなどの認知、興味関心につなげるためにさまざまな情報を発信するためのサイト セッション数、ページビュー数、サービスサイトへの遷移数など
ECサイト Web上で商品を販売するためのサイト セッション数、ユーザー数、会員登録数、購入数・購入額、リピート率など
データベース型サイト 保有する大量のデータにもとづいてページが自動生成されるサイト

求人サイトや不動産情報サイトが代表的

セッション数、ユーザー数、会員登録数、サービス申込数など
アフィリエイトサイト 特定の商品やサービスを紹介することでユーザーの購買を促し、運営者が報酬を得る広告手法のひとつ セッション数、広告主ページへの遷移数など

 

サービスサイトはユーザーの検討段階から購買行動までが主な役割になりますので、問い合わせ数や資料ダウンロード数といったものがKPIになります。

一方、オウンドメディアの場合は自社の商品・サービスの購買を検討する前段階の、認知度アップや興味を喚起することが主な役割。
サービスサイトほど目的の達成までの距離が近くないことから、セッション数やページビュー数、サービスサイト(サービスページ)や商品詳細ページ、問い合わせページへの遷移数といったものがKPIになるでしょう。

購買検討フェーズごとに対応するサイト

2 主要KPIのシミュレーションを作る

では、続いてサイト全体のシミュレーションを作っていきます。
そもそも与えられている数値目標がない場合、まずはメディアの現状把握から始めましょう。

主要KPIの過去実績と予測した成長率を入力すれば自動でシミュレーションが完成する、次のようなテンプレートを用意しましたので、こちらをもとに解説していきます。

<目標設定シミュレーション テンプレート>

目標設定シミュレーションテンプレート

まずはこちらをダウンロードしてお手元にご用意ください。

\ 目標設定シミュレーションテンプレートのダウンロードはこちら/

サイトの現状把握をしよう

GA4を使って、次のようにSEO経由の流入数と、主要KPIとして設定した項目の数値を直近の2年間分、月間で出してください
上記でダウンロードいただける目標設定シミュレーションテンプレート【簡易版】のAG列以降(【通常版】ではAH列以降)が、過去実績を入力する欄になっています。

シミュレーションに過去実績を記入

黄色の部分に主要KPI、過去実績の数値を記入!

なぜ直近2年間かというと、メディアの成長率を見るのであれば最低2年は必要だから。
できればもうちょっとさかのぼって見られるといいですが、2年分は最低でもあったほうがいいでしょう。

例えば、季節性のあるジャンルの場合は月によって数値に変動があるものがあり、前年は大きなぶれはなかったけど、前々年はすごくぶれていた、といったこともあります。
そのため、できるだけ長い期間の数値を見て傾向を把握したほうがいいですね。

来期のシミュレーションをしよう

前年までの数値を把握したら、サイト全体のシミュレーションをします。
前年の成長率と、施策を実施することによって期待できる成長率を踏まえて作っていきましょう

前年までの成長率が120%であれば、前年と同じことをしたら同様に120%成長することを前提とし、そこにこれから実施する施策によって期待できる成長率を足して、トータルで「前年比(例えば)150%成長」と設定し、各月に数字を入れていくようなイメージです。

上記の目標設定シミュレーションテンプレートを使用すると、次のように成長率を入力すれば自動的に各月の目標数値が生成されますので、ぜひご活用ください!

各月の目標数値を生成

まず①の欄に目標の成長率を記入すると、自動的に②の欄に目標数値が生成されます。

なお、時期によって数値に波があるサイトの場合は、それも踏まえて各月のシミュレーションを作りましょう。

また、ダウンロードいただける上記の目標設定シミュレーションテンプレートには、KPI管理表もセットになっています!
KPI管理表のシートにシミュレーションで出した予測値を入力し、予実管理を行っていきましょう。

<KPI管理表 テンプレート>

KPI管理表テンプレート

\ 目標設定シミュレーション&KPI管理表シートのダウンロードはこちら/

 

施策を実施することで期待できる成長率はどうすべき?

今後行う施策を踏まえた成長率については、期待値が一定推測できるものと、未知数のものがあります。

多くは過去のデータから推測することになりますが、目標設定を立てる時点でどんな施策を行うかがわからない状態であれば、あくまでも感覚値で入れるしかないでしょう。

ただ、まったく現実的ではない高すぎる数値を目標にしても、前年から大して変わらないような数値にしても、目標に掲げる意味がなくなってしまうので、チャレンジできそうなところを見つけていただきたいです。

それまでSEOをまったく実施していない場合はどうする?

それまでSEOを実施していたサイトであれば、やること一つひとつのインパクトはわからなくても、一定の傾向は見えるはず。
しかし、それまでまったくSEOをやってきていないサイトの場合は、何をすればどのぐらいのインパクトを生むのかが完全に未知数ですよね。

SEOを実施したことがないサイトの初年度は、一旦感覚値で決めた目標に対して実際どのぐらいのパフォーマンスが出せるサイトなのかを把握する1年と割りきったほうがいいです。
上長にもその旨を伝え、理解してもらってください。

そのため、最初の1年は非常に大事な期間となりますので、何をしたら数値的にどんなインパクトが出たのかをできる限り記録し、次年度の目標設定に役立てられるようにしましょう。

3 必要に応じて補助KPIの目標数値を落とし込む

サイト全体のシミュレーションができたら、補助KPIの目標数値も落とし込んでいきましょう。

こちらも前年までの実績を踏まえ、上で出した主要KPIの数値に合わせて数字を作っていくのがおすすめです。

目標設定をする上で気をつけたほうがいいこと

最後に、目標設定をする上で注意したいことがいくつかありますので、紹介します!

サイトの目的と関係ないKPIを設定しない

サイトの目的と関係ないKPIを設定してしまうと、当たり前ですが目的を果たすことができないので注意してください。

例えば、コンバージョンを目的としたサイトなのに、流入数を目標にしてしまうと、コンバージョンはしなくても、とにかく流入数を稼げるだけのコンテンツを作る…といったことが起きてしまいます。

予測できない変数は考えない

シミュレーションをする上で、季節や特定の時期に数値が変動するケースは、ほぼ確実に起こることとして目標設定に組み込むべきですが、それ以外の予測できない変数はシミュレーションの精度が下がるので組み込まないほうがいいでしょう。

予測できない変数とは、例えばGoogleのアルゴリズムアップデートや、広告を回してブランドの知名度が上がって伸びるだろう、みたいなことです。

目標数値の根拠を残す

目標設定をするということは、追ってその目標に対してどうだったかの振り返りをすることになります。
そのときに目標と実際の数値に差があった場合、なぜそういう目標にしたのかの根拠が明確になっていると、翌年以降の目標設定の精度に活かすことができるでしょう。

また、私のように企業のSEOを支援しているコンサルタントの立場だと、実際の数値が自分で立てた目標設定の半分しかいかなかった場合、クライアントからその差分について説明を求められます。
そのときに「何となく…」と言うことはできません。

目標と実際の数値に差分があることが悪いかどうかの話ではなく、根拠のある目標数値であれば、次に向けて建設的な議論ができます

理想が高すぎず現実的すぎない目標を設定して、SEOをがんばろう!

新任SEO担当の方へ向けて、最低限押さえておいたほうがいい目標設定の方法を解説しました。

ごくシンプルな方法をお伝えしているので、コンテンツ制作が絡む話になる場合は、コンテンツの制作本数なども踏まえた目標設定をする必要があります。
もし、やはり目標設定するのが難しいようでしたら、ぜひナイルにご相談ください。

ナイルでは、SEOの目標設定はもちろん、SEO施策のご提案から分析・改善提案まで、トータルでご支援しております。

これまでにご支援した事例もご紹介していますので、ぜひ次の資料をご覧ください。

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SEOやWebマーケティングの悩みがありましたら、お気軽にナイルの無料相談をご利用ください!資料では、ナイルのSEO支援実績(事例)、コンサルティングの方針や進め方、費用の目安といった情報をご紹介しています。あわせてご覧ください。

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こんなSEO施策を提案されたら疑って!あやしいSEO会社の見分け方

あやしいSEO会社_アイキャッチ

私の友人・知人に自分の仕事(SEOコンサルタント)について説明すると、「あやしい会社だね」といまだにいわれることがあります。

15年程前まではあやしいといわれてもおかしくないSEO会社は多かったのですが、いまだにそのときのイメージが根強いみたいですね。

ということで、ここではSEO会社があやしいといわれる理由や疑ったほうがいいSEO会社の特徴、これからSEOを業者に依頼しようと考えている方に“真っ当な”SEO会社の見極め方について紹介します!

なお、ナイルでは常に最新のSEO情報をもとに、企業の課題に則した適切なSEO施策をご提案しています。
無料相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください!

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そもそもなぜSEO会社はあやしいと思われがちなのか

前提として、2024年現在、そんなにあやしいSEO会社はありません

にもかかわらず、なぜSEO会社はあやしいと思われるがちなのかというと、時代は2010年頃にさかのぼります。

その当時は、今でいうブラックハットSEO)という、検索エンジンのアルゴリズムの裏をかいて順位上昇を目指す施策が流行っていました。

例えば、質にこだわらず被リンクをひたすら集めまくったり(※)、文章としての意味が破綻した、自動生成のテキストコンテンツであるワードサラダを作ったり、検索エンジンにだけ認識されるように文字やリンクをHTMLソースに記述する隠しテキスト(現在は検索エンジンスパム)を入れたりなどすると、検索順位が上がる時代だったんです。

※被リンクを獲得すること自体は、現在でもSEOの重要な施策ですが、質や内容が重視されます。ここで言っているのは、むやみやたらに被リンクを集める行為のことを指しています。

ですが、その後Googleのコアアルゴリズムアップデートが何度も繰り返される中で、現在では上記のようなGoogleをあざむくようなSEOはできなくなっているため、ブラックな施策を打ち出すSEO会社は基本的にはないでしょう。

ただ…
「こんな施策(いわゆるブラックハットSEO)をすれば絶対順位が上がりますよ!」
「被リンク◯本でこの値段は安いですよ!」
なんて圧倒的にあやしい営業電話がガンガンかかってくる時代を知っている人からすると、今でも「SEO会社はあやしい」というイメージがあってもおかしくないですね…。

その施策は時代遅れでは…SEO会社の特徴【2024年版】

あやしいというか「時代遅れ」な施策を提案するSEO会社は実際あります。
もし次のような提案を受けたら、「おや?」と思ったほうがいいでしょう。

被リンク増やします!

被リンク獲得は現在でも重要な施策ではありますが、これだけしか訴求しないのはおかしいです。

被リンクを増やすために、こんなコンテンツを作りましょう、コンテンツの質を高めましょうなど、被リンクを獲得するためにまずやるべきことを提案するのであれば納得できますが、提案が被リンク獲得施策にとどまる場合は少し疑ったほうがいいと思います。

もし「被リンク1本あたり◯円で増やします」といわれたら、確実にあやしいです!

DR(ドメインレート、ドメインランキング)を上げましょう!

DRとは、ドメインレートやドメインランキングと称されるもので、どのドメインがどれくらい検索エンジンから信頼されているかを数値化したもの。
名称が定まっていないことからも伺える通り、Googleで公式に使われている指標ではありません。

DRはAhrefs(エイチレフス)Semrushをはじめとするチェックツールごとに独自の計測方法があります。
自サイトの評価を軽くチェックする程度で使う分には構わないのですが、「ただDRを上げること」を目的にするのはSEOの本質からズレているといえるでしょう。

というのも、各種ツールのDRは、おそらくよりDRの高いドメインからどれくらいリンクが集まっているか、その期間がどれくらいか…などの要素を総合的に判断して数値化しているはずなので、直接的にDRを上げる施策はないはずですし、ましてや短期的にDRを上げるのは難しいです。

独自性の高いコンテンツを作るなど、自然検索流入を増やす基本的な施策を一通り行った上でDRが上がる、というなら理解できるのですが、ただ「DRを上げましょう」と提案する、そこをKPIに置くSEO会社はあやしいのではないでしょうか。

とにかくコンテンツをたくさん作りましょう!

SEOのためにコンテンツをたくさん作る…そのこと自体は間違っていません。
ただ、コンテンツの質や専門性が求められている今、そこを無視してひたすら記事を量産することを提案するSEO会社は、今のSEOを理解していないといえるでしょう。

生成AIによる原稿執筆が可能になり、誰でも“それなり”の記事が制作できてしまう今、すでに公開されている多くのコンテンツから情報を拾ってまとめているだけのコンテンツは、検索エンジンから評価されづらくなっています。

専門性・独自性のあるコンテンツがより一層求められていますので、そこをしっかり伝えないSEO会社はあやしいと思ってください。

\ SEOで注意したいNGポイントを知りたいならこちらをチェック!/

真っ当なSEO会社をどう見極めるか

では、真っ当なSEO会社をどう見極めればいいのかを見ていきましょう。

導入事例が公開されている

まず、過去に手掛けた案件の事例が公開されているSEO会社は、信頼度をはかるひとつの指標になるでしょう。

各事例で紹介されている施策の内容を見れば、どのような提案をしてもらえて、どのような成果が期待できるのかがある程度わかります。

また、過去に自社と同じ業種の案件、同じタイプのサイトを手掛けている場合は、一定そのジャンルの作法を心得ているはずです。

ただし、非公開事例があることも少なくありませんので、過去事例に似た案件が紹介されていなくても、気になったSEO会社には問い合わせてみることをおすすめします。

ナイルの事例紹介ページはこちら

提案する施策のロジックが明確

どのSEO会社も、クライアントがサイトで目指していることをヒアリングし、それに向けてどうするかを提案します。

真っ当なSEO会社なら、まずサイトをじっくり調査した上で課題を見つけて改善策を講じ、その上で目的を達成するために必要な施策を提案する…という流れになるでしょう。

「今のSEOのトレンドは◯◯だからやりましょう」ということではなく、課題や目的に対して最も理にかなった施策を提案するのが真っ当なSEO会社です。

中長期的な提案をしてくれる

SEOは即効性のある施策ではなく、成果が出るまではある程度時間がかかるもの。

サイトの目的を達成するために狙うべきキーワードを選定し、良質なコンテンツを地道に作っていくことによって、成果に結びつけていくことが求められます。

そのため、それ相応の中長期的なロードマップを提案するのが真っ当なSEO会社といえるでしょう。
「短期的に成果が出ますよ」という会社よりも現実的で、信頼できると考えられます。

ナイルのSEO支援はどんなことをするのか

じゃあナイルはどんなSEO会社なのか…と思われる方もいると思いますので、簡単に紹介します。

ナイルのSEOコンサルティングは、プロジェクトのゴールや戦略のロジックを明確にした上でSEOを行います。
もちろん、Googleが定めるガイドラインに則った施策を行い、小手先のSEOはしません

<ナイルのSEO支援の内容>

ナイルのSEO支援

調査分析から戦略策定、施策実行、改善までを一気通貫でご支援する(一部パートナーとも連携)のが強みです。
コンテンツ制作は質を重視して経験豊富な編集者が制作するほか、目標達成に向けた効果検証・改善提案も定期的に行います。

toB、toC問わず、これまでにさまざまな業界のSEOを支援していますので、サイトの目的や企業のご事情に則した提案が可能です。

詳しくは、下記のSEOコンサルティングサービス資料をご覧ください!

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あやしいSEO会社はほぼないけど…基本に忠実な会社を選ぼう

検索エンジンのアルゴリズムは時代の流れと共に進化しているので、現在はその裏をかくような施策は意味をなさなくなっていたり、スパムとされていたりしています。

そのため、ブラックハットSEO全盛時代を知っている方がイメージする“あやしいSEO会社”はないといっていいでしょう。
ただ、私の感覚からすると「え、まだそんな施策を提案しているの?」というSEO会社や、「今のSEOはこれをしなきゃ」などとトレンドを振りかざして、SEOの基本を重んじない会社もあるようです。

2024年現在、SEOはこれまで以上に基本に忠実であることが求められています
ユーザーが検索で見つけやすく、独自性のある有益な情報を提供するサイトを作るサポートをしてくれるSEO会社を選んでください。

なお、ナイルでは、2,000社以上のSEOを含むWebコンサルティングの実績がございます。
SEO施策のご提案だけでなく、コンテンツ制作やサイト改善など、SEOで成果を出すためのソリューションをご提供しておりますので、SEOの外注をお考えでしたらぜひご相談ください。

こんなSEO施策を提案されたら疑って!あやしいSEO会社の見分け方ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

建設業界におけるSEOとは?対策するポイントや必要性を解説

建設業界におけるSEO_アイキャッチ

競争の激しい建設業界では、優位性を保つためにSEOは欠かせません。
SEOが実を結べば、広告に頼りきらずにWebでの集客ができ、売上につなげることが可能です。

ここでは、SEO業界に15年以上携わり、2,000社以上の企業を支援してきたナイルの知見をもとに、建設業界のSEOについて詳しく解説します。

もしSEOのことでお困りのことがございましたら、無料相談にも対応しておりますので、ぜひ一度号相談ください。

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建設業界のWebマーケティングにSEOが必要な理由

建設業界においてもSEOは必要不可欠です。効果的なSEO戦略を導入することで、デジタル時代における競争力を高め、持続的なビジネス成長を実現することができるでしょう。

建設業界にSEOが必要な理由は、具体的に次の4つになります。

効率良く集客できる

SEOは、訪問営業のようなアナログな営業活動とは違い、昼夜を問わず多くの潜在層や見込み顧客を集客できます。

SEOを行い、ユーザーの検索ニーズを満たした専門性の高いコンテンツを公開していくことで、検索エンジンから評価されやすくなります。
すると、検索結果の上位に表示され、より受注の見込みが高いユーザーを集められるのです。

また、一度コンテンツを公開すれば、人員を動かす必要なく、24時間365日集客できることもSEOの大きな魅力といえます。

元請けの仕事獲得につながりやすい

元請けの仕事を獲得することも重要な建設業界では、SEOを通じて企業の信頼性や専門性をアピールしたいところです。
自サイトが検索結果の上位に表示されれば、ユーザーからの問い合わせや見積もり依頼の機会が増えるでしょう。

特に、法人ではなく、個人を顧客にしているBtoCの業態の場合、SEOは効果的です。

個人の顧客は特に、Web上での情報収集を積極的に行う傾向が強くあります。
よって、SEOで自サイトが検索結果で上位表示されれば、自然と個人の顧客の目にとまり、新規の受注につながる可能性が高まるでしょう。

例えば、リノベーションを検討しているユーザーは、次のような検索行動を取ると考えられます。

ユーザーの検索行動例

<検索キーワードと検索上位の記事内容>

  • 「リノベーションとは」:リノベーションの意味やリフォームとの違いを紹介したコンテンツ
  • 「リノベーション 相場」:具体的なリノベーションの費用を説明したコンテンツ
  • 「リノベーション 業者」:リノベーション業者のランキングページなど

リノベーション会社の場合、「リノベーションとは」「リノベーション 相場」という検索キーワードに対応したコンテンツを制作すれば、リノベーションの依頼をする前の段階からユーザーとの接点を持つことができるでしょう。

受注が安定しやすい

SEOによって自サイトが検索エンジンで高い評価を維持できれば、継続的に新規の顧客を獲得しやすくなり、受注の安定化につながります。

特にSEOでは、Googleコアアップデートや、検索ボリュームの大きいビッグワードを狙う場合など順位の変動が大きく起こるケースはあるものの、検索結果の上位に表示されれば安定した流入数を確保できる傾向があるため、業務の平準化を図れる可能性があります。

また、特定の市場や専門分野にフォーカスしたコンテンツを公開することで、競合他社との差別化が図れ、安定した顧客基盤を築けるでしょう。

広告より顧客獲得単価を抑えられる

長期的に見ると、広告より顧客獲得単価を抑えられることもSEOを行うメリットのひとつ。

顧客獲得単価とは、顧客や成果を1件獲得するのにかかった広告費用を示す数値のことを指します。
成果には、問い合わせ・会員登録・製品の購入などが含まれることが多いです。

SEOは、ほかのマーケティング手法と比較して費用対効果が高い傾向にあります。

<SEOと広告のコストと流入数の変化>

SEOと広告のコストと流入数の変化

広告で継続的に流入を獲得するには、広告を出稿し続ける必要があり、継続して費用を支払わなければなりません。

一方、SEOは広告に比べてすぐに成果が出るものではなく、ある程度時間のかかる施策です。しかし、一旦自社のコンテンツを検索上位に表示させることができれば、コストは一定でも流入を増やすことができると考えられます。

このように、長期的なスパンで見ると、広告よりも圧倒的に費用対効果が高いといえるでしょう。

建設業界のSEOのポイント

建設業界の場合は、コーポレートサイトではなく、自社のサービスの概要や問い合わせを行うサービスサイトにおけるSEOが重要です。
ここからは、建設業界のSEOのポイントを見ていきましょう。

指名検索対策

指名検索とは、ユーザーが特定の企業名やブランド名で検索することを指します。

指名検索対策をする一番の理由は、関心の高いユーザーを確実に取り込むためです。
企業名やブランド名を直接検索するユーザーは、すでに高い購入意欲や関心を持っているといえます。
こうしたユーザーを自サイトへ誘導できれば、問い合わせや見積もり依頼につなげられる可能性が高いでしょう。

また、指名検索で自サイトがトップに表示されれば、信頼性の向上にもつながります。

ナイルの検索結果

指名検索対策としては、まず、検索エンジンが正確に情報を認識できるような仕様にします。
例えば、企業名やブランド名を含むページタイトルやディスクリプションを設定することが挙げられます。

また、検索結果で上位に表示されるためには、対策キーワードを入れた上で、ユーザーにとって興味を引き付けるような内容にすることも重要です。

ただ、指名検索対策は上記のようにコンテンツを最適化するだけではありません。
指名検索対策についてゼロから学べる資料をご用意していますので、ぜひご活用ください。

 

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ローカルSEO(MEO)

ローカルSEO(MEO)とは、特定の地域にある施設や企業などを検索したときに、検索結果ページの上部に情報を表示させるための取り組みです。
建設業界においては、地域密着型のビジネスが多いため、ローカルSEOは特に有効といえます。

まず、Googleビジネスプロフィールに自社情報を正確に登録し、最新の状態を保つことが重要です。

写真や営業時間、サービスの詳細などを充実させ、顧客からのレビューや評価も積極的に対応しましょう。
これによって地域の潜在層向けにアプローチしやすくなり、問い合わせの増加が期待できます。

潜在層向けのコンテンツ制作

将来的に自社の顧客となる可能性がある潜在層向けのコンテンツは、新規顧客の開拓に効果的です。

潜在層は、まだ具体的なニーズや課題を自覚していないため、興味を引き、関心を喚起することで購買意欲を引き出すアプローチが必要です。
自社のサービスに関する情報だけではなく、潜在層が検索しそうなキーワードまで考える必要があります。

例えば、「初めてのリフォームで失敗しないためのポイント」のように、潜在層の悩みや課題に答えるコンテンツを用意して、潜在層に認知度を高め、興味を引きつけることで、徐々に購買意欲を育成していくことができます。
また、図版やイラストを活用するなど、視覚的にもわかりやすく見せる工夫があると良いでしょう。

潜在層向けのコンテンツを公開すれば、情報収集の段階のユーザーと接点を持つことができるので、具体的なニーズが発生した際に自社が選ばれる可能性が高まります。

被リンクやサイテーションの獲得

被リンクサイテーションの獲得は、SEOの取り組みにおいて重要な要素のひとつといえます。

被リンクとは、信頼性の高い外部のサイトに自社サイトのリンクを掲載してもらうこと。
また、サイテーションとは、外部のサイトに自社の名前やサイト名が言及・引用されることを指します。

いずれも、自サイトの権威性や信頼性を高めるにあたってとても有効な施策です。

建設業界の場合は、業界関連のブログやニュースサイト、地元の商工会議所などからの被リンクやサイテーションを狙いたいところ。
そのためには、継続的に質の高いコンテンツを制作していくのはもちろん、プレスリリースやSNSでの情報発信を通じて、自社の取り組みや成功事例を広く知らせ、外部から認知してもらいやすい状態を作ることが効果的です。

被リンクやサイテーションを獲得する方法について、詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。

被リンクとは、外部のページやサイトに自社サイトのリンクを貼ってもらうことです。別名「バックリンク」とも呼ばれます。被リンクをもらうとSEOの...
【徹底解説】被リンクとは?増やす方法やまだまだSEOにおいて重要な理由 - www.seohacks.net
SEOにおけるサイテーションとは「引用」「言及」を意味し、自社以外のWebサイトやSNSに「自社の企業名・サイト名・サービス名」などが掲載されるこ...
【わかりやすく解説】サイテーションとは?SEO効果・獲得方法などプロが解説 - www.seohacks.net

建設業界のSEOやコンバージョン増加に求められるコンテンツ

建設業界のSEOやコンバージョン(以下:コンバージョン)増加のためには、どのような内容のコンテンツを制作すれば良いのでしょうか。

おすすめは次の5つです。

<建設業界のSEOやコンバージョン増加に求められるコンテンツ>

サービス内容

建設業界のSEOやコンバージョン増加には、明確で詳細なサービス内容の掲載が欠かせません。
サービス内容を伝えるコンテンツで重要なポイントとしては、次の3点が挙げられます

サービス内容を伝えるコンテンツのポイント

まずは、自社が提供するサービスの種類や内容を具体的に説明し、どのような作業が対応可能かを明示することで、ユーザーの理解を深めることができます。

また、料金についても透明性を持たせることも重要です。

基本的な料金プランや、見積もりの算出方法を説明することで、ユーザーに安心感を与えられるでしょう。

さらに、無料相談サービスの案内や無料見積もりの提供も加えられれば、ユーザーの問い合わせへのハードルが下がり、受注の確率も高まると考えられます。

施工事例や実績

施工事例と実績の紹介は、ユーザーに信頼感を与え、技術力をアピールするのに有効です。
具体的な事例を写真や詳細な説明とともに、必ず紹介しましょう。

特に、大規模なプロジェクトや特殊な工法を用いた施工例などを取り上げるのが効果的
その際、実績の豊富さを示すために、施工件数やプロジェクトの種類、過去のクライアント名なども明記するのがおすすめです。
自社の得意分野を具体的にイメージしてもらいやすくなり、問い合わせや受注につながる可能性が高まります。

また、事例ページを作成する際には、検索されるキーワードも想定して制作するのがおすすめです。
例えば「リフォーム おしゃれ」といったキーワードを狙い、自社のおしゃれなリフォーム事例をまとめたコンテンツを制作することで、検索結果で上位に表示されるケースもあります。

お客さまの声

実際の顧客からの評価や感想を「お客さまの声」として掲載することで、新規顧客の安心感を醸成するのも◎。

具体的なプロジェクトの詳細や顧客満足度を具体的に記載することは、自社の実績の裏付けとなります。
実際の現場の写真と合わせてリアルな声を伝えれば、さらに効果が高まるでしょう。

定期的に新しいお客さまの声を追加し、自サイトの更新頻度を高めることもSEOには有効です。

お客さまの声

カタログ、ホワイトペーパー

カタログやホワイトペーパーは、主にBtoBの企業で利用されるマーケティングツールです。

カタログは製品やサービスの詳細をわかりやすくまとめたもので、潜在層が具体的な情報を得るために必要です。
特に、建設業界では専門的な技術や製品仕様などが重要なため、カタログを通じてその魅力を伝えることができます。

一方、ホワイトペーパーは、顧客の課題解決を目的とした資料のこと。
業界のトレンドや技術の解説、問題解決の手法などを詳しく解説したホワイトペーパーを無料で提供することで、良質なリード獲得が期待できます。

カタログやホワイトペーパーがあれば、ユーザーは自社の専門性や信頼性を感じ、問い合わせや見積もり依頼などのアクションを起こしやすくなります。
SEOに取り組む上でも、これらのコンテンツが充実していることで、検索エンジンからの評価が向上し、コンバージョンの増加につながるでしょう。

問い合わせ

問い合わせページは、受注に至る第一歩として重要なコンバージョンポイントです。
ユーザーがスムーズに問い合わせができるよう、問い合わせフォームを設置したり、連絡先を記載したりしましょう。

問い合わせフォームの場合は、シンプルで使いやすく、必要最低限の情報入力で済むように設計するのが大切。また、問い合わせ後の対応を迅速に行うことで、ユーザーの満足度も高まります。

問い合わせフォーム例

さらに、顧客からの質問と自社の回答をコンテンツ化したFAQを充実させることもSEOとして有効です。
検索エンジンがよくある質問に対する回答を評価すれば、検索結果での上位表示が期待できます。

FAQによってユーザーの疑問が即座に解決できれば、顧客満足度も向上するでしょう。

建設業界のSEOにおける注意点

建設業界のSEOには多くのメリットがある一方で、注意点もあります。

成果が出るまでに時間がかかる

SEOで一定の成果を得るまでには、ある程度の時間がかかることは理解しておく必要があります。
具体的な期間は、さまざまな条件下で異なるため明言できませんが、SEOは広告のように短期間で多くの流入が期待できるものではなく、継続的な努力が必要です。

その中でも、より効率的に成果を出すためには、戦略的な取り組みが求められます。

質の高いコンテンツの作成と定期的な更新のほか、自サイトの技術的な最適化など、地道な作業を続けることが必須。
忍耐強く取り組むことで、長期的な効果につながります。

SEOで成果が出るまでのあいだは、ほかのマーケティング手法を活用して集客を図りましょう。

SEOだけでは受注につながらない

自社のコンテンツが検索結果で上位表示され、多くのユーザーがサイトに訪問しても、実際の問い合わせや見積もり依頼をしてみたいと思わなければ、最終的な受注には至りません。

受注に近づくためには、流入したコンテンツで自社への興味を喚起する作り方をするのはもちろん、サイト全体で専門性や信頼性を感じられるようなコンテンツを提供することが不可欠です。

具体的には、「建設業界のSEOやコンバージョン増加に求められるコンテンツ」で紹介したように、サービス内容や施工事例やお客さまの声などをわかりやすく掲載しましょう。

また、自サイトのデザインやユーザビリティも重要なポイント。
ユーザー体験を向上させる施策を講じ、ユーザーがストレスなく問い合わせなどのアクションを起こせるようにしてください。

テクニカルSEOに過度な期待をしない

テクニカルSEOとは、サイトの内容を適切に検索エンジンに伝えるために内部構造を最適化する施策のこと。
検索エンジンのクローラーにサイトの情報を正しく収集してもらい、より早くインデックスしてもらうことで、スピーディーにSEO評価を得ることができます。

これは、いわばSEO施策の最初の一歩であり、テクニカルSEOだけで成果が発揮できるものではありません。

特に建設業界では、専門的で信頼性の高い情報を提供することが求められます。
SEOのテクニカル面だけを見るのではなく、ユーザーのニーズを満たすコンテンツ制作や、見込み顧客との関係構築にも力を入れましょう。

 

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SEO会社を選ぶ際のポイント

SEOに取り組むなら、専門的な知見が必要になります。自社内にSEOに精通している人材がいない場合は、SEO会社に外注しましょう。

SEO会社を選ぶ主なポイントは次のとおりです。

建設業界での実績はあるか

SEOを外部に依頼するなら、やはり建設業界での実績を持っているSEO会社を選ぶといいでしょう。

建設業界におけるSEOは、専門知識を理解した上での戦略が欠かせません。
建設業界の具体的な事例や成功したプロジェクトの紹介があるSEO会社は、業界特有のニーズや課題を理解していると判断できます。

また、過去のクライアントからの評価や口コミを調査することで、信頼できる会社かどうかを確認するのもおすすめです。 

運用もしっかり対応してくれるか

SEOコンサルティング会社は、初期設計だけでなく運用においてもレポーティングのみに留まらず、包括的に対応してくれるかを確認しましょう。
なぜなら、SEOは一度の施策で完了するものではなく、継続的な改善と調整が必要だからです。

SEOコンサルティング会社なら、定期的なキーワード分析、競合調査、コンテンツの更新などを行い、常に最新のSEOトレンドに対応します。
さらに、月次レポートや定期的なミーティングを通じて進捗状況を報告し、クライアントと緊密に連携する体制が整っているかどうかも重要です。

こうした継続的な取り組みにより、検索順位の向上・維持、アクセスの増加、コンバージョンの改善が期待できます。

サイト改善まで行えるか

SEOによって多くの見込み顧客を集客できたとしても、問い合わせや見積もり依頼といったコンバージョンにつなげるには、サイト改善も欠かせません。
そのため、SEO会社がサイト改善のノウハウを持っているか、確認することをおすすめします。

具体的には、定期的にサイトの分析を行い、サイトのデザインやユーザビリティ、ページの読み込み速度、モバイル対応などの改善を行います。
SEOと並行して、これらの要素が最適化されれば、コンバージョン増加が期待できるでしょう。

建設業界におけるSEOは、ポイントを押さえて効率的に行おう

建設業界におけるSEOは、効率的な集客、元請けの仕事獲得、受注の安定、そして費用対効果の高さなど、多くのメリットがあります。
しかし、検索結果で上位表示されるのにはある程度の時間がかかるため、長期的な視点での取り組みになることは踏まえておきたい点といえます。

自社で効率的にSEO施策を進めるための知見やリソースが足りない場合は、外部の専門家に依頼するのもおすすめです。

ナイルは、これまで2,000社以上のSEOをはじめとしたWebマーケティングの支援実績を持ち、SEOコンサルティングからサイト改善、コンテンツ制作まで、幅広く対応できます。

SEOを通じてより多くのビジネスチャンスを創出し、業績向上を目指すなら、ぜひナイルをご検討ください。

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