これまでGoogleが実施したアップデートの中で、特に影響力の強かったアップデートを考えると、パンダアップデートの名前がすぐに挙げられる。パンダアップデートは、2011年2月にリリースされ、検索結果の「12%」に影響を与えていた。Wiredのインタビュー(TED 2011: ファームを憎む「パンダ」: Googleの主席検索エンジニアにQ&A)の中で、Googleのアミット・シンガル氏とマット・カッツ氏は、このアップデートの名称が、アップデートの開発で重要な役割を担ったエンジニアに由来していると答えていた:
Wired.com: このアップデートのコードネームを教えてくれませんか?Search Engine Landのダニー・サリバン氏は、コンテンツファームを明らかにターゲットにしているため「ファーマー」アップデートと呼んでいました。
アミット・シンガル: 社内では、パンダと言う名のエンジニアにちなんで、このアップデートを名付けました。そのため、Googleではビッグパンダと呼んでいます。パンダは重要なスタッフの一人でした。このアップデートを可能にした画期的なアイデアを考案したのが、このエンジニアだったのです。
Googleには、パンダと言う名字を持つエンジニアが数人いる。そして、そのパンダと言う名のエンジニアが綴った作品を調べていくと、興味深い情報が導き出された。しかし、パンダアップデート自体との関連性は見出されなかった。以前、Googleのエンジニア、ナブネート・パンダ氏は、Google Plusのプロフィールページで、以下のメッセージを表示していた:
自慢する権利: 父親。質の低いコンテンツにペナルティを与えるGoogle パンダアップデートを作成した。 ご覧のようにナブネート・パンダは、パンダアップデートを「自慢する権利」の一つに認定している。
私はパンダ氏が関わるGoogleの特許をチェックしてきたが、その特許が本日Googleに付与された。
検索結果のランク付け
発明: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日
概要
検索結果のランク付けを行うためのメソッド、システム、そして、機器。コンピュータの記録媒体にエンコードされたコンピュータプログラムも含まれる。そのうちのメソッドを挙げていく:
- 多数のリソースの各グループに対して、グループ内のリソースへの個別の着リンクの本数をそれぞれ特定する。
- 多数のリソースの各グループに対して、言及するクエリの総数をそれぞれ特定する。
- 多数のリソースの各グループに対して、それぞれのグループ固有の変更の要因を特定する。ここでは、グループ固有の変更の要因は、当該のグループへの個別のリンクの本数、そして、参照クエリの総数に応じて決まる。
- 多数のリソースの各グループに対して、グループ固有の変更の要因を関連させる。当該のグループに対するグループ固有の変更の要因は、受け取った検索クエリに応じて、グループ内のリソースに生成された当初のスコアを変更する。
この特許で記述されているプロセスを掘り下げて説明し、その仕組みを理解するには、ある程度時間がかかるが、後ほど取り掛かるつもりだ。この特許の請求範囲と説明のセクションにざっと目を通すと、幾つか興味深い事実が浮かび上がってくる。これは、ナブネート・パンダ氏が初めて申請し、付与を受けた特許ではあるが、現在、特許庁によって審査を受けている他の特許が存在する可能性もある。
この特許は、ページに向けられたリンクの本数、ページを参照するクエリ、そして、クエリに対するナビゲーショナルなクエリとしてページにマッチする度合いを基にページを分類することで、ページのランク付けを行う手法を説明しているのだろう。
*ナブネート・パンダ氏は、この記事が投稿された後、Google Plusのプロフィールから、自分こそが「Google パンダアップデートの父であり、作者である」ことを主張するセクションを削除している。
この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Panda Granted a Patent on Ranking Search Results」を翻訳した内容です。