NASAが新たに2つの民間宇宙飛行士によるISS滞在ミッションの提案を募集

NASAは米国時間6月11日、民間宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に滞在させる新たな2件のミッションについて、民間企業から提案を求めていることを発表した。最初のミッションは2022年秋から2023年半ばの間に、2回目のミッションは2023年半ばから2023年末までの間に行われる可能性が高い。

民間宇宙飛行士によるミッションは、NASAの地球低軌道商業開発プログラムの一環として、比較的最近開始されたものだ。人類による宇宙開発の歴史のほとんどにおいて、ISSに滞在できるのは各国の宇宙機関に所属する宇宙飛行士に限られていた。

ヒューストンに拠点を置く宇宙スタートアップ企業のAxiom Space(アクシオム・スペース)は、2022年1月に予定されている史上初の民間宇宙飛行士のみによるISSへの宇宙飛行ミッションを受注している。このミッションでは、フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられる4人の民間宇宙飛行士が、ISSに8日間滞在することになっている。このミッションに関連するサービスの対価として、NASAはAxiom Spaceに169万ドル(約1億8500万円)を支払う。

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新たに計画されている2つのミッションはそれぞれ最大14日間で、提案書の提出期限は7月9日。これらのミッションは米国の企業が仲介し、認定を受けた米国の輸送用宇宙船を使用しなければならないと、NASAは指定している。Axiom Spaceの民間宇宙飛行士ミッションでは、SpaceX(スペースX)のCrew Dragon(クルードラゴン)ロケットが使用される。

NASAは、今回のような民間の有人ミッションを可能にすることで「NASAは多くの顧客の1つとして、民間企業が主導する地球低軌道経済の活発な発展」に寄与できると述べている。

SpaceXが先導するロケットの再利用という革新などにより、打ち上げコストが大幅に低下したことに加え、この5年間で生まれた「新宇宙」企業のまったく新しいエコシステムのおかげで、宇宙はかつてないほど賑わいを見せている。

NASAはまた、ゆくゆくは今後のアルテミス計画(人類が待望する月面再着陸計画)や、太陽系のさらに遠い場所を目指すミッションのために、地球低軌道は「訓練と実験の場」として利用できるとも述べている。

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カテゴリー:宇宙
タグ:NASA民間宇宙飛行国際宇宙ステーション

画像クレジット:NASA

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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