3月14日にKDDIから推定12億円の大型調達を実施したGunosy。その翌日にはニュースアプリとしては初のテレビCMを開始し、一気呵成にユーザー獲得に走っているが、次なる展開は世界進出だ。24日に英国でiOSアプリをリリースし、5月にはAndroidアプリを公開する。1カ月後には米国に進出し、3年で海外で8000万インストール、日本も含めて1億インストールを目指す。
Gunosyは、TwitterやFacebookなどの投稿内容をもとにユーザーの興味を分析し、おすすめのニュースを配信するサービスとして2011年に公開。2014年2月にはアプリを全面刷新し、情報感度の高いネットユーザーだけでなく、「雑談のネタが欲しい」という一般ユーザーに向けてネットで話題のニュースの配信も開始した。「3分で旬なニュースをまとめ読み」というキャッチコピーを打ち出すテレビCMの効果もあり、ユーザー数は200万ダウンロードを突破したという。
話題のニュースを自動収集するニュースアプリといえば、日本ではSmartNewsやLINE NEWS、Kamelio(カメリオ)、Presso(プレッソ)、Antenna、Flipboardなどがあり乱立状態。その一方で、世界に目を向けると「日本のニュースアプリは1年先を行っている」とGunosy代表取締役の木村新司は海外展開の勝算を語る。
「海外のApp Storeのランキングを見ても新聞社系のアプリばかりで、Gunosyをはじめとするアプリが登場する1年前の状況と同じ。キュレーションアプリとしてはFlipboardやFacebookのPaperもあるが、網羅性を求めるユーザーのニーズは満たしきれていないのではないか。日本がここまで進んでいるのは、スマホユーザーのリテラシーの高さによるところが大きい」。
Gunosy初の海外展開となるUK版では約500媒体のニュースを配信。具体名を挙げると、The Register / BBC / Gurdian / INDEPENDENT / Telegraphといった有名ドコロから、バイラルメディアのBuzzFeedなども含まれている。ちなみに、ニュースは自動的に配信するGunosyだが、媒体の選定については人力で行っているのだとか。収益面に関しては日本と同様、記事の内容に合わせた広告を配信するモデルを描いているという。