フェイスブックが一部の著名人ページでツイッターのような「スレッド」機能をテスト中と認める

糸巻きの絵文字を用意しておくべきだろうか。もうすぐFacebook(フェイスブック)に、スレッドが導入されるかもしれない。Facebookでは同プラットフォーム上の著名人が、関連するテーマの過去の投稿と結びつけて新しい投稿を作成できる新機能のテストが行われていることが確認された。この機能により投稿がより視覚的に結びつき、ファンはより簡単に更新情報を追うことができる。フォロワーのニュースフィードに新しい投稿が表示されると、スレッドの他の投稿とつながっているように表示される。

ソーシャルメディアコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナヴァーラ)氏はこの機能が動作しているのを最初に発見し、その様子のスクリーンショットを公開した。コメントを求められたFacebookはTechCrunchに対し、当面はFacebook上の「public figures(公人・著名人)」の中の少人数グループでこの機能をテストしていることを確認した。Public figuresとは、知名度の高い個人や、Facebook上でより公的な存在感を示したいユーザーを対象とした、特定のタイプのFacebookページのカテゴリーだ。

画像クレジット:Matt Navarra

Facebookの説明によると、これらのスレッド化された投稿には「View Post Thread(スレッド投稿を見る)」ボタンがあり、フォロワーは簡単にスレッド内のすべての投稿を見ることができる。このボタンをタップすると、スレッド化されたすべての投稿を1カ所にまとめて見られる場所が表示されるという。

Facebookは、このテストをFacebookプラットフォーム上の他の著名人にも広く展開するかどうか、あるいは後にビジネスなどの他のページカテゴリーやFacebookグループにも拡大するかどうかについてはコメントを控えた。

スレッドは、文字数制限のためにニュアンスのある会話がしにくいTwitter(ツイッター)のようなサイトでは役に立つ。Twitterで「Notesアプリ謝罪(有名人がNotesアプリで書いた謝罪のスクリーンショット)」投稿が悪い意味で流行したのは、そうした失われるニュアンスのせいだ(現在、Twitterではスレッドを書くと同社のニュースレターアプリ「Revue」を宣伝してくる)。しかしFacebookでは、投稿の長さは正確にいうと6万3206文字(言い換えれば、約225ツイート)までとなっている。

Facebookのスレッドは、より長い投稿を促すというよりは、授賞式のようなイベントのライブ解説に使えるかもしれない。それかユーザーは、既存の投稿を更新して「……を追加するため編集しました」という不便なアナウンスをするのではなく、スレッドに更新情報を投稿することもできる。Facebookはこの機能を著名人向けにテストしていることから、おそらくニュースの共有をより合理的にすることを目指しているのだろう。

Facebookが過去に誤報問題に取り組んできたことは周知の事実であり、ジャーナリストや政府関係者が発展中のニュースについて情報を共有する際に、スレッドは有用なコンテキストを提供できる可能性がある。

今回のテストのニュースは、Facebookが週初め6月29日に発表したニュースレター配信プラットフォーム「Bulletin(ブレティン)」の試運転に続くものだ。

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画像クレジット:Anadolu Agency / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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