広島市立大学発スタートアップ「Movere」がVR用歩行装置「Crus-TypeC-DK1」開発者向け評価版を販売開始

広島市立大学発スタートアップ「Movere」がVR用歩行装置「Crus-TypeC-DK1」開発者向け評価版を販売開始VR用揺動装置・歩行装置を製造販売する広島市立大学発スタートアップMovere(モヴェーレ)は9月2日、「これまでにない新しいタイプ」のVR用歩行装置「Crus-TypeC-DK1」開発者向け評価版の販売を開始した(歩行感覚呈示装置および呈示方法、日本国特許第6795190号、国際特許出願中)。価格は9万9800円(税込・送料込)。Movereの販売サイト注文できる

同装置は、固定した荷重センサーに大腿部を押し当てるだけというシンプルな構造で、特別な靴やハーネスを装着する必要がない。センサーが大腿部から歩行動作を感知すると、それに合わせて歩行アニメーションが表示され、ユーザーは足にかかる抵抗とともに、実際に歩いているかのように錯覚するという。

机と大腿部の間にクッションを挟み、目と閉じて足をクッションに押し当てながら足踏みをすると、歩いているのに近い感覚が得られるとMovereは話している。簡単に実験できるので、試してみるといい。そこから発想を得て、この装置が開発された。荷重センサーは、体の傾け具合や足の動きから歩行動作や歩行速度を推定する。これに映像を連動させることで、歩行感覚の錯覚を与える。大がかりな装置ではないため、消費電力は0.2W程度と低く、従来式の床が動いたり足を滑らせる装置のような違和感がないとのこと。

キーエミュレーションが可能な専用ソフトウェア、ソフトウェア開発キットを用意

専用の常駐ソフトウェア(Windows 10版)を使うことで、体の傾け具合、左右の足の上がり具合、進行方向などをリアルタイムで推定し、キーボードやマウスの操作に対応させること(キーエミュレーション)ができる。キーの割り当てはカスタマイズできるので、既存VRソフトウェアの操作をこの装置で行うことが可能になる。前進・横移動が可能なWASDモードや、前進・旋回が可能なモードなどに切り替えられるそうだ。

またソフトウェア開発キットも準備中で、Unreal Engine 4やUnity用のプラグイン、シンプルプログラムをまとめたキットが順次ダウンロード可能になるという。これにより、VRゲームなどのアバターの動作に対応させることができる。

机などに固定できるほか、別売の専用スタンドを2種類用意

本体は重量が4.2kg。机などに固定できるほか、別売の専用スタンドも用意されている。土台の直径が60cm、高さが2cmごとに5段階で調整できる(地面から大腿部までの高さが488〜588mm)のSサイズと、土台直径が75cm、高さが10段階調整できる(地面から大腿部までの高さが588〜788mm)のLサイズの2種類。スタンドカバーは、透明、若草(半透明)、スカイブルー、レッドが選べる。

Crus-TypeCは本体を机に取り付け可能。取り付け可能な最大板厚42mm

別売の専用スタンド2種類も用意されている

販売価格(税込・送料込)

  • Crus-TypeC-DK1(開発者向け評価版)本体セット:9万9800円
  • Crus-TypeC-DK1専用スタンドSサイズ:3万9800円。地面から大腿部までの高さ488~588mm程度。土台直径600mm・重量9.5kg
  • Crus-TypeC-DK1専用スタンドLサイズ:4万9800円。大腿部高さ588~788mm程度。土台直径750mm・重量13.5kg

この装置は、東京ゲームショウ2021に出展予定。

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TechCrunch Japan

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