Facebookは、競争力を高めるためにメインのFacebookアプリを特定目的に絞った複数のミニアプリに分け、「自らをバラバラにする」と言い続けてきた。今日(米国時間6/9)、これまで宣言してきた意志を貫くべく、新たな写真・ビデオ共有アプリSlingshotを一部の国々で公開した。[文末のアップデート参照:Facebookはアプリを取下げた]
このアプリは、友達同志で各自が話題にしている写真やビデオを “slinging” [投げつける]によってシェアするために作られた。しかし、例えばライバルのSnapchatとは異なり、友達は何かを「投げ返す」まで内容を見ることができない。
この機能は、少々からくりめいているが、バイラル効果の増大とSlingshotの拡散を狙ったものだ。ユーザーの自然な好奇心をくすぐることで、受け取った写真を「ロック解除」するために自分もシェアする動機を生みだす。
ライバルのSnapchatと同じく、写真にはキャプションやお絵描きを付けられるとApp Storeのアプリ説明に書かれている。しかし、シェアした写真の「短命性」については少々異なる。忙しい時はロック解除した写真を後で見ることができるとアプリは説明しているが、ひとたびスワイプで消してしまうと二度と戻らない。
Slingshotは、これも新作のTaptalkというアプリによく似ていて、噂によるとFacebookエンジニアたちの間で人気があり、その体験を真似しようとしていたと、記事は伝えている。Slingshotの”slinging” というコンセプトも、Randoというアプリが広めたのを真似たものだが、Randoはこの3月に終末を迎えた。そしてもちろん、かつてFacebookは、Pokeというアプリで露骨にSnapchatを複製しようとして悪評を買ったが、大失敗に終りApp Storeからも最近姿を消した。
現在新アプリSlingshotは限られた市場でのみ公開されており、テストなのか展開中なのかは不明だ(Facebookに確認中)。本稿執筆時点でSlingshotは米国内で公開されていないため、アプリがどう動くのかを正確にテストできていないが、入手でき次第詳しいレビューをお送りするつもりだ。
下のリストにある国々でiTunesからダウンロード可能。現時点でAndroid版は見つかっていない。
*対象国:AU,NZ,JP,HK,SG,CN,KR,IN,RU,TW,VN,MY,PH,TH,ID,PK,SA,AE,
LK,KW,LB,QA,MO,KZ,MD,AM,JO,KE,MU,UG,BH,BN,OM,BY,UZ,AZ,YE
アップデート:Vergeの報道によると、同アプリは既に入手不能とのことだが、東海岸時刻 4:40 PM現在、公開されている地域もある。米国のストアでは一度も公開されていない。
アップデート2:Facebook広報から回答があった。「今日、当社は誤って、開発中の新アプリSlingshotを公開した。Slingshotを使うと、日々の瞬間を多くの人たちと同時に共有できる。近々公開するので、みなさんが使ってくれることを楽しみにしている」。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)