AtlassianのStash Data Centerがベータを終え一般公開へ、エンタプライズ向けGitを志向

GitリポジトリツールStashを提供しているAtlassianが、エンタプライズ向けのGitラッパーとして作ったコード管理サービスStash Data Centerが、数か月の公開ベータを終えて今日(米国時間3/2)、正式にローンチした。このサービスを使うと企業はサーバのクラスタの上でGitを動かし、多数のデベロッパを支援できる。ベータ時には、最大で12000名のデベロッパをサポートしたそうだ。

Atlassianのデベロッパツール担当VP Eric Wittmanによると、Gitは4月に10歳を迎えるが、その企業利用は最近やっと始まったばかりだ。その理由は、彼によると、Gitが企業にとって難しいことだ。彼曰く、“分散バージョン管理はすばらしいが、Git自体はかなり荒削りだ。内部の細かい仕組みまで分かっていない人には、ちょっと近づきがたい”。

大企業にとって、Gitをもっと使いやすく管理しやすくするのが、StashとStash Data Centerだ。

たとえばGitをそのまま使っていると、容量の限界にぶつかり、大きなチームでは使えなくなる。デベロッパの数が多すぎると、アクセス制限やパーミッションの問題にぶつかることもある。Gitはハードウェアに対して厳しいから、チームが大きくなっても簡単にはスケールできない。Stashには当然ながら粒度の細かいパーミッションがあるし、Atlassian独自のクラスタリング技術はオーバヘッドの少ないスケーリングが可能だ。だから、Gitにこれらの特性を持たせるラッパーが必要になる。

Wittmanによると、Stashのチームの約1/3が約1年、このプロジェクトに携わった。ベータでStash Data Centerのユーザだった顧客には、AmadeusやCisco、Splunk、Blackboard、Cienaなどがいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


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TechCrunch Japan

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