Uberの最新成長戦略は、新しい乗車リクエストボタンでモバイルアプリ界を植民地化することだ。今日から、iOSおよびAndroidのアプリ開発者は、SDKに数行のコードを加えるだけで、Uberアプリにディープリンクした乗車リクエストボタンを自分のアプリ追加できるようになる。 Uberは、米国デベロッパーが初回利用者を1人紹介するたびに5ドル支払う。これまでデベロッパーは、苦労してカスタム版のディープインテグレーションを統合しなければならなかった。
ただし、Uberのポリシーは、他の競合乗合いサービス、例えばLyftへのリンクを統合することを禁止している。
Uberはデベロッパーに、「ボタンはアプリ内のあらゆる住所、あるいは『乗りたい場面』の隣」に設置してもらいたい。レストランアプリなら店舗の住所のすぐ横に乗車リクエストボタンを置く。交通アプリなら、徒歩、自転車、公共交通の案内と並ぶ選択肢としてすぐにUberを呼べるようにできる。あるいはコンサートアプリなら、利用者は今知ったばかりのショウにすぐ出かけられる。
ユーザーをUberに送り込むだけでなく、デベロッパーは追加情報を添付してリクエストを早めることができる。乗車場所、目的地、利用したいUberの種類等だ。上の最初の例なら、レストランアプリは店の住所を目的地として送れる。低予算ユーザーのために作られた公共交通アプリなら、ユーザーが高価なUber Black Carではなく、UberPoolを望んでいることをUberに伝えられる。
デベロッパーは、Uberボタンと一緒に他の自動車サービスのリンクやボタンを置くことができない、とUberのAPI規約に書かれている。
同社は私に、このポリシーは乗車リクエストボタンを守るためにあると回答した。Uber体験を他社アプリでも一貫して提供したいからだと言っているが、ライバルに対する事実上の攻撃だ。例えばSlackはすぐにLyftを予約する方法を提供しているし、Starbucksのようにピンクの口ひげを付けたLyft車を使ったロイヤルティープログラムを作ったブランドもある。Uberのポリシーは、パートナーが同社APIへの登録を急ぐ動機を、Lyftが公式APIを公開した時に統合されるのを妨げる手段に使っている。
Uberが最初にAPIを公開したのは昨年8月で、OpenTableやTripAdvisor等のパートナーが参加した。Googleマップではその前にディープリンクボタンのテストが行われた。その排他的なポリシーにかかわらず、Hilton等のアプリもすぐに加った。しかし、APIを使うためにデベロッパーは、ディープリンクの経験があり、自分でビジュアルを調整し、試行錯誤のテストを行う必要があった。
このたびUberは出来合いの乗車リクエストボタンによってAPIの統合をずっと簡単にした。これは賢明な戦略であり、FacebookとTwitterというIT巨人が、いいね!やフォローボタン使って名前を広め、登録を増やし、ウェブ中のアプリの中でコンテンツを作ったやり方を踏襲している。
乗車サービスが増える中、Uberはユーザーがライバルへ行く前に、登録してアプリに慣れてもらう必要がある。同時に車の呼び出しを、スマホで何をやって時であってもできる限り簡単にしたい。他社アプリの空間を利用して乗車リクエストボタンが常に手元にあるようにすれば、新規、既存を問わず乗客を獲得できるだろう。
そして、その対ライバルポリシーを見れば、Uberがオンデマンド輸送の戦いで少しも容赦しないつもりであることは明らかだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)