ひとつのソフトウェアのクラウドバージョンとオンプレミスバージョンを単一のコードベースから開発できるGravitationalのデベロッパサービス

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Y Combinatorを2015年に卒業した Gravitationalは、ソフトウェアのクラウドバージョンとオンプレミスバージョンを一つのコードベースで作る、という難しい問題に挑戦している。

今Gravaitionalが提供しているようなソリューションがなければ、当然ながらコードが二セット必要になり、開発費用が高騰する。顧客が提示する予算額によっては、それはできません、ということすらあるだろう。

GravitationalのファウンダーEv Kontsevoyは、実は2011年のYCのクラスで、自分の最初の企業(起業)Mailgunを立ち上げたことがある。それは120万ドルの資金を調達したが、その後2012年にRackspaceが買収した

買収に伴い、彼自身もRackspaceで数年間仕事をしたが、そのとき彼は、クラウドからSaaSを提供しているソフトウェア企業が抱えている難しい問題に気づいた。そしてそのことが、Gravitationalの起業へと導いた。

まず第一にSaaSの顧客は、そのデリバリ形式の単純さが気に入っている。顧客企業のIT部門に管理コストがあまり発生しない。しかし同時に、データのコントロールは自分でやりたい、と願う顧客企業もある。データを合衆国の外に保存することが法で禁止、または非推奨になっている業種では、なおさらそうだ。

企業のそういう実情を見ながらKontsevoyは同時に、クラウド市場におけるAmazon Web Servicesの隆盛にも気づかざるをえなかった。そして彼が知るオンプレミスソフトウェアのベンダたちの一部は、このパブリッククラウドの巨大な怪物との競合に悩んでいた。

Kontsevoyがこれらのトレンドに着目し始めたとき、それとほぼ同時に、 DockerやGoogle Kubernetesといった、ソフトウェア開発の新しいやり方を可能にする技術が登場してきた。

それを好機と見定めたKontsevoyは、Rackspaceを去りGravitationalを作った。彼はDockerとKubernetesを利用して、複数のコードベースをメンテしなくても好きなやり方でソフトウェアをデプロイできるための、ソリューションを作った。Gravitationalが提供する方法では、コードベースを単一の管理コンソールで管理しながら、クラウドとオンプレムなど、複数のやり方でソフトウェアを配布できる。しかも開発に要する費用や労力は、大きく増えない。

彼は最初の起業の成功経験から、Y Combinatorに参加することの意義を十分に理解していたが、でも、この高名なインキュベータが、彼が最初に参加した2011年に比べて、大きく進化したことも感じていた。

まず、2011年当時に比べるとネットワークのサイズが巨大になり、今ではたくさんのエンタープライズ企業も抱えている。2011年当時は消費者向け企業が圧倒的に多くて、エンタープライズ企業は適切なヘルプを得にくかった。

彼は曰く、“2015年には、YCの卒業生の多くがエンタープライズ企業を作って成功していたから、彼らの経験やコネから得るものが大きかった”。

Gravitationalはすでにある程度の資金を獲得し、初期のベータ顧客も数社抱えている。ただしその数は、公表されない。Kontsevoyによると、年内には10数社のエンタープライズ顧客を確保したい、という。そして、Gravitationalを使うようになって、売上などの業績が上がった、というサクセスストーリーも欲しい、と。

Gravitationalが究極的に目指すものは、ソフトウェア企業が顧客にとっていちばん理にかなったやり方で開発とデリバリとデプロイを行い、それによって、従来以上に売上を伸ばすことだ。それが、オンプレミスであれ、クラウドであれ、何であれ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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