Microsoftは今日(米国時間4/21)2016年会計第3四半期の決算を発表した。同社の非GAAP売収は221億ドル、調整後1株当たり利益(EPS)は0.62ドル、GAAP EPSは0.47トルだった。
ウォール街の予測は、EPS 0.64ドル、売上は221億ドル弱だった。Microsoft自身の売上ガイダンスは、211億~223億ドルだった。
ウォール街はこの数値が明らかな不満を示した。Microsoftの株価は時間外取引で現在5%近く下がっている。
MirosoftのIR担当ディレクター、Zack Moxceyは決算発表後、EPSの不達は主としてこの数値がMicrosoftの所得税支出のための遡及修正を含んでいるためだと私に言った。それを別にすれば、EPSは0.04ドル上昇し、ウォール街の予測を上回っていたはずだと説明した。
かつて同社は、2018年にこの数字が200億ドルになると予測していた。今日のプレスリリースではこれ繰り返さなかったが、Moxceyは私に、同社が今もこの数字にこだわっていると話した。「全体的に実績は堅調だと感じている」と彼は言った。「もちろん、クラウドは引き続きわが社の中心だ」。
「デジタル技術を使っている企業は、変革し新たな成長を生むために、Microsoftをパートナーに選ぶことが多くなっている」とMicrosoft CEO Satya Nadellaは言った。「こうした企業が採用することによって、Microsoftのクラウドサービス全体とWindows 10に勢いがつく」。
Microsoftは2016年Q1決算報告から事業部門毎の内訳を公表し始め、今四半期の決算でも慣行は続いている。
その他の数字は以下の通り。
- プロダクティビティーおよびビジネスプロセス((PBP)は、Office、消費者向けOfficeおよびDynamicsを含め、65億ドルの売上、前四半期は67億ドルだった。MicorsoftによるとOffice 365の有償ユーザー数は現在2220万人で6%増。商用Office 365の売上は対前年比63%増だった。
- インテリジェント・クラウド (IC)。サービス売上およびエンタープライズサービスから成り売上は61億ドル、前四半期は64億ドルだった。Azureの売上は120%増だった。
- More Personal Computing (MPC)は、Windows、デバイス、ゲーム、および検索から成に、売上は95億ドル。前半期は127億ドルだった。
予想通り、携帯電話の売上は前年同期から46%減少した。プラス面では、Surfaceの売上が前年比61%で、2期連続で売上10億ドルを越えたとMoxceyは指摘した。しかし一方で、WindowsのOEM売上は2%減少したが、それでもPC市場全体よりは好実績だとMoxceyは言った。Windows 10機の第一の波が一般に高額であり、Microsoftの1台当たり売上を押し上げたことが主な理由だ。
もう一つ今日の発表で誰もが注目していたのは、Microsoftの商用クラウドビジネスの実績だった ― PC市場が依然低調なだけに。前四半期、Microsoftは同分野の年間予測売上を94億ドルとし、前期予測の82億ドルから上方修正した。今回、年間予測売上は100億ドルに達した。
Microsoftの第3四半期はウォール街の期待に答えられなかったものの、クラウドの実績とOffice 365定期購読者数の増加は、同社の全体的方向転換計画が奏功していることを示すものだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)