Microsoftが先週発表したように、Windows 10 Creators Updateは4月11日にユーザーに向けて展開が始まる。このアップデートの一環として同社は、Windows 10のプライバシー設定と、ユーザーから集めた情報をユーザーに報告するやり方をすこし変えた。なお、Microsoftによるユーザーデータの収集は、それを完全にオプトアウトする(断る)オプションがない(後述)。
MicrosoftのWindows & Devicesグループでプライバシーを担当しているMaris Rogersによると、全体的なテーマは、同社の顧客への献身を強調し、顧客が自分のプライバシーをコントロールして、自分のデバイスを安全に保てるようにすることだ。
そこで今回のアップデートでは、Microsoftがユーザーに、同社がどんな情報を集めてどのように利用しているかをめぐる、従来よりも良い透明性を提供する。それには、個々のプライバシー設定に関する説明の改良や、プライバシー声明のアップデートが含まれる。
しかしさらに重要なのは、Microsoftがデータ共有オプションを3種類から2種類(“basic”と“full”)に減らしたことだ。Rogersの説明によると、basicはMicrosoftに送られるデータの量が50%少ない。診断用のデータとしては、前ほど多くのデータは必要ない、と同社が学んだからだ。
でもご覧のように、“none”(なし)のオプションがない。Rogersは、どのユーザーにも最小限のセキュリティは必要、と主張するが、しかし多くのユーザーは、Microsoftに定期的に利用状況のデータを送らなくても、安全なシステムは可能なはずだ、と反論するだろう。これは、Windows 10の立ち上げ以来の問題であり、Microsoftにそれをすぐに撤回する気はないようだ。