5月に予告されたAMDの新しいグラフィクスカードRX Vegaの、発売に関する詳細が公表された。そのハイエンドのグラフィクスカードは、NvidiaのGTX 1080と1070による市場支配の打破をねらっている。
発売日は8月14日とされ、お値段はRadeon RX Vega 64が499ドル、Radeon RX Vega 56が399ドルからだ。
仕様としては、RX Vega 64のコアは計算ユニットが64基、ベースクロックが1247MHz、ブーストクロックが1547MHz、HBM2メモリ8GBとなる。GPU用のこの新しいメモリ技術は、484GBの帯域を誇る。
この性能を日常語に翻訳すると、ケーブル1本で5Kを楽に表示できる、となる。あるいは、暗号通貨のマイニングができる、とかね。
RX Vega 64の消費電力は295Wであり、GTX 1080のTDP(thermal design point)180Wより大きい。しかしAMDはFreeSyncを装備した曲面モニタの普及に賭けており、また、それだけのハイパワーが正当化されるようなゲームをサポートする、としている。ゲーム用としての最高性能をねらっているのだ。
一方Vega 56はGTX 1070相当だが、お値段は64より100ドル安い。メモリは強力な兄機と同じく8GB、計算ユニットは少なく、ブーストクロックも1471MHzとやや低い。
しかしホリデイシーズンまでまだ間があるから、Nvidiaがその最上位機種の仕様をアップデートするための時間は十分にある。