音声検索の時代にはどのようにコンテンツを作り、最適化を行うべきなのか、そのヒントとなりそうなセッションをSMXよりご紹介します。–SEO Japan
音声検索とバーチャルアシスタントへの最適化のテクニック
スピーカー
Arsen Rabinovich氏 Founder / Director of SEO, TopHatRank.com LLC, @tophatarsen
2017年12月、音声検索の品質評価ガイドラインが公開
評価のための4つの指標をGoogleが提供
- 情報が十分か?(正確さ)
- 回答の長さ
- 形式(理解しやすさ)・・・文法も重要
- 発音(私たちの問題ではない)
検索クエリによるアシスタントでの検索結果の違い
ウォーキングデッドに関する様々なクエリのモバイル版検索結果と、アシスタントの回答を比較。
OK Google、ウォーキングデッドでリックグリムスを演じていたのは誰?
検索結果:アンドリュー・リンーカンのナレッジグラフが表示される。
アシスタント回答:リックグリムスは、アンドリュー・リンカーンが演じています。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。エンティティ検索結果(Wikipediaからデータを引用)
OK Google、ウォーキングデッドのコミックは何巻まで出てる?
検索結果:ウォーキングデッドの巻数に関する強調スニペットが表示される。
アシスタント回答:ウォーキングデッドは6巻まであります。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。強調スニペット(Skybound.comよりデータを引用)
OK Google、ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?
検索結果:ウォーキングデッドを購入できるECサイトを表示
アシスタント回答:近くで数件の本屋を見つけました。一軒目はコモンズ通り4735のBarnes&Noble…
データ引用元:SERPs、アシスタント不一致。アシスタントはマップから得られるローカル検索結果を返している。一方SERPsにローカルパックはなく、ECサイトの情報を引用している。
エンティティナレッジ ボックス/カード検索結果
Wikipediaなど、Googleが信頼している情報ソースに多く取り上げてもらうことが大事。
またSchemaマークアップもとても重要。エンティティの理解と他の恩恵をもたらしてくれる。
マークアップを通してGoogleや他の検索エンジンへ情報を与え、Googleから信頼できる情報ソースとして見られる必要がある。
エンティティのマークアップは人や組織のレコードを含まなければならない
- url – 公式ウェブサイトのURL
- sameAs – 公式ソーシャルメディアのプロファイルページのURL
マークアップに関しては以下のサイトが有用である。
強調スニペット
- Schemaマークアップは必須ではない。
- h1, h2, ul, ol, liを用い適切に構成されたコンテンツであること。
- サイト全体の品質を上げる
- 高解像度の画像を使い、強調スニペットの内容に沿ったものにする。
音声検索の結果のうち40%は強調スニペットから来ている。
データの引用元について
- H2がタイトルとして引用される。
- H3はリストとしてつかわれることもあるが、Googleとしては<li>を好んでいる。
- Googleとしては50Word以下の強調スニペットを好む傾向がある。
- 一つのページから複数の強調スニペットを得ることもある。
強調スニペットに最適化するために有用なソース
ローカルインテント
Googleマイビジネスに関しての設定が必要。
ローカルSEOのTIPs
- Googleマイビジネスを有効化する
- 関連するカテゴリを設定する
- 自サイトへのリンクを設定する
- 営業時間と連絡先を記入する
- 名前、住所、連絡先が一致しているようにする
- 顧客から評価を受ける
- 高画質な画像を使う
おまけのTIPs
- マークアップしたFAQを作る
- 取り扱っているサービスや商品のブランドを載せる
- その他の顧客が望む可能性がある重要な情報を載せる(無料見積もり、当日配送、返品規約、無料駐車)
それぞれのクエリにどう最適化するか?
チャンスを見つける
- ターゲットとするオーディエンスは誰か?
- 何を達成しようとしているのか?
- 自社の商品やサービスに関して、顧客のFUDS(恐怖、不安、疑い)は何か?
- どのように彼らを助け、教育することができるか?(非商業的インテント)
これらに答えるために「ANSWER THE PUBLIC(キーワードに関連する音声キーワードのサジェストを取得するツール)」というツールを使うとよい。
- クレジットカードマシンをリブートするにはどうすればよい?
- クレジットカードマシンはどうセットアップすればよい?
- クレジットカードマシンの用紙を変えるにはどうすればよい?
などである
しかし、今回の場合フォーカスすべきなのは、以下のようなクエリである。
クレジットカードマシンはいくらで買えるか?
この検索ワードを使うユーザーは購入ファネルの入り口に立っており、私たちは彼らからプロフェッショナルとして見られる必要がある。
実際に検索をして、どんな検索結果なのかを見てみると、現在はNerdWalletのコンテンツが強調スニペットとなっている。
また、NerdWallet内のオリジナルの文章と比較してみると、強調スニペットにおいては文章の圧縮が行われていることが分かる。
コンテンツのカバー範囲について
- 単一の質問に関する質問、クエリをカバーするべきか?
- トピックを全体的にカバーするべきか?
という観点からも考える必要があるので、ANSWER THE PUBLICで、関連するクエリを調査すると
- クレジットカードマシンはいくらで買えるか?
- ポータブルクレジットカードマシンはいくらか?
- クレジットカードマシンの手数料はいくらか?
- クレジットカードマシンはいくらで借りられる?
などの関連するクエリがあることが分かる。
以下のようなコンテンツの構成でクエリをカバーした。
head
タイトル:クレジットカードターミナルを維持するのにかかる真の費用
body
h1:クレジットカードターミナルの真の費用
p:コンテンツの概要を簡単に説明するための段落
h2:クレジットカードマシンはいくらか?
img:alt=”クレジットカードマシン費用”
p:問いの回答となる短い段落
h2:クレジットカードマシンを借りるにはいくらかかる?
img:alt=”クレジットカードマシンを借りる”
p:問いの回答となる短い段落
このような流れでコンテンツの最適化を行うのが良い。
音声検索とバーチャルアシスタントへのコンテンツの最適化
スピーカー
Benu Aggarwal氏 ー President & Founder, Milestone
音声検索はタスクベースの検索であり、日常の様々な場面で使われている。また、音声検索をどのようなシチュエーションで使うのか?という調査もある。
シンディ氏のセッションにもあったように、音声検索はエンティティに関連するものである。
音声検索をするとデータベースを通して、あなたのウェブサイトを見に行くことになる。この時必要なのはSchemaではなく、その情報をウェブサイト上に持っていることである。
コンテンツ
ではどのように最適化ができるか?会話的クエリや質問検索に対してどのように対応すればよいのか?
これまでのSEOはキーワードのマイニングを行ってきたが、音声検索ではFAQのマイニングを行わなければならない。
またこれまで以上にWhy、How、Whatクエリをカバーしている必要がある。
検索における80%のクエリがインフォメーショナルクエリである。これらのクエリにおいてはユーザーがタスクを達成することの助けにフォーカスしなければならない。
さらに自社に関する口コミを見れば、コンテンツに必要なインテントを統合することの助けとなる。
また音声検索という側面でみると、Schemaマークアップは必須ではない。
文字数でいうと強調スニペットの多くが50word以上で、段落強調スニペットが全体の80%以上を占めている。
デジタルアセットとSchema
FAQから得られたユーザーのインテントに答える内容をホームページに入れるのが良い。
もしホームページに入れるのが難しければ、サイト上の様々なところに入れるのが良いであろう。
音声検索におけるランキングファクターの分析
サイト構造、ページスピード、セキュリティ、端的な答え、ドメインオーソリティ、ソーシャルシグナル、読みやすさ、文字数(段落強調スニペットが多い50word以上)
ランキングファクターではないもの
- Schemaマークアップ・・・Schemaが使用されているページの割合は通常の検索結果と音声検索結果において大差はなく、これは音声検索において必ずしも必須ではない。
- 厳密なクエリ・・・音声検索クエリ毎に個別のページを作るのは音声検索のSEO戦略として音声検索におけるランキングファクター効果的ではなさそうである。
重要なチャネルを押さえる
ローカル検索
ナレッジグラフを活用するとよい。「サンフランシスコでインドアプールのあるホテル」と調べた時表示されるために、Schemaでマークアップしておくとよい。
AIの活用
またウェブサイトにおいてAI、チャットボットを活用すると自動で顧客のインテントに沿ったコンテンツを作ることが出来ると考えている。
チャットボットで質問
⇒ライブエージェントが対応
⇒学習システムと連携
⇒サイトのFAQに追加
⇒チャットボットでFAQをプッシュ