アップルの音楽ストリーミングサービスApple Musicの会員数が、4000万人を突破しました。毎月5%のペースで会員数を増やしており、トップを走るSpotifyの毎月2%増にくらべてもかなりの増加率です。
エンタメ系情報サイトVarietyの報告によると、アップルはApple Musicの有料会員数が4000万人の大台を超えたことを正式に認めたとのこと。2015年のサービス開始から3年足らずでの4000万人到達は、同じ有料会員数を獲得するのに8年かかったSpotifyに比べると驚異的な伸びと言えるでしょう。
もちろん、Spotifyのサービス開始当初とApple Musicのその時期とでは音楽業界の流れも大きく異なっているうえ、アップルにはiPhoneという強力なApple Musicプロモーションツールがあるわけで、それを考えると、現在でもリードを保っているSpotifyの凄さというのも感じられる話題ではあります。
もうしばらくすれば、Apple MusicがSpotifyの会員数を射程距離に捉えると考えられるものの、Spotifyが4月24日に予定するイベント、またはその前後で発表するとうわさの新サービスやデバイスいかんによっては、まだまだ面白い展開になることが考えられます。
われわれ音楽好きにとっては、より良い音楽体験が提供されるようになる方向であることは間違いありません。
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なお、Varietyは長年アップルで役員を務めているOliver Schusserが新たにApple Musicおよび国際コンテンツ部門のトップに就任することも伝えています。Schusser氏はこれまで、App Store、iTunesムービー、テレビ、iBooks、Apple Podcastなどのプロジェクトに携わっていた人物。今回の人事により拠点をロンドンからカリフォルニアに移し、インターネットソフトウェアおよびサービス部門のシニア・バイス・プレジデントであるエディ・キュー氏直下で働くことになります。
一方で、Schusser氏の異動はBeats 1時代からApple Musicを率いてきたジミー・アイオヴィン氏がもはやApple Musicのトップではなくなったことも意味します。これまでアップルで明確な肩書もなかったアイオヴィン氏ではあるものの、その存在が初期のApple Musicの浸透に大きく貢献したであろうことは言うまでもありません。
アイオヴィン氏についてはこの1月に「2018年後半にもアップルを離れる」との報道が流れました。この報道は否定されたものの、そのアップルにおける立場はかなり縮小している模様です。
Engadget 日本版からの転載。